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曽根悟 東大名誉教授・工学院大教授著
「新幹線50年の技術史」を読んで

 鉄道技術関係の学際の大御所、曽根悟東京大学名誉教授・工学院大学教授が、理工系の一般啓蒙を目指す講談社ブルーバック・シリーズとして「新幹線50年の技術史」\900.を2014/04/20刊行、通読して大変面白かったので、鉄道に興味の有る方には大いに一読お勧めです。新幹線技術史に加え特に印象に残った内容は
サイン
ミーハー振り発揮で曽根先生にサインをねだる!
(BOOK OFFのタグをさっと剥がして!w)

以上は概ね同感!DDM懐疑論・103系低速大トルク懐疑派は公式にはほとんど見掛けられず、現実の量産品仕様でしか見られなかったもので、曽根教授が業界外の学究だから書けたこと、中に居ては斯界の大先輩の顔を潰せないなど、鉄道界のしがらみが影響して言えないのか?と思っていました。
 また、技術系の鉄ヲタ&電気屋として若干引っ掛かった内容もあり、主にその違和感部分、異議部分について述べたいと思います。 それは本全体を否定するものではないことは含んで読み取って下さい。
 結構ムキになっても面白く読める本であることは保障します(ww。
鉄道界の大御所学者である曽根教授は結構粗忽なようで、外したり、異論があったりと、理工系の東大名誉教授の専門関連の執筆にヲタが絡んで記事にしていける余地を時折、以下のように提供して下さって有り難いのではあります。 もう少し慎重にされては、と思うのですが、まともな学術論議の範疇ではあり、粗忽度合いに親しみも。 ある目的を持った歪曲や悪意の感じられる到底学究とは言えない論議の方や、事実に反する記事を撤回しないライターとは全く違う、悪意は感じられないものです。
   日記#390:直流饋電セクション短絡事故
   日記#335-1.4:EF200より東北線485が大電力×

酷い!廃原発運動不当弾圧!
公安警察がまた犯罪!職権濫用
車代割り勘福島支援見学ツアーは犯罪ではない!!
市民発行動を封じたい弾圧の一環!MX-TV「ニュース女子」誹謗にリンク   <2>

白タク容疑、中核派の加須市課長ら逮捕
 反原発運動乗じ犯行か/県警

埼玉新聞 2017/01/18(水) 22:35配信 @Yahooニュースより
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170118-00010007-saitama-l11

 埼玉県内から福島県への往復を無許可のまま有償で参加者を送迎したとして、県警公安3課と川越署は18日、道路運送法違反(無許可経営)の疑いで、いずれも中核派活動家の加須市花崎2丁目、加須市障がい者福祉課長の男(58)、上尾市原市、職業不詳の男(62)、川越市藤間、無職の女(76)を逮捕した。公安3課は認否を明らかにしていない。

 逮捕容疑は共謀して、国土交通省の許可を受けずに、1人4千円前後の費用で参加者を募り2015年9月5日、さいたま市大宮区大門町から福島県楢葉町までの往復を乗用車1台を用いて送迎した疑い。

 同課によると、容疑者3人は「革命的共産主義者同盟全国委員会」に所属。インターネットなどを通じて参加者を募集し、数名を連れて福島県内に向かったとされる。

 容疑者3人が犯行に及んだ15年9月5日、東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が解除された。同課は容疑者3人が反原発の活動に乗じ、原発事故後に継続して同様の犯行に及んでいた可能性もあるとみて捜査している。

 加須市職員課によると、逮捕された男は15年4月から現職に就き、勤務態度に問題はなく、無断欠勤もなかったという。同課は事実関係を確認した上で内規違反の有無についても調べるという。

 大橋良一市長は「容疑が事実であれば、誠に遺憾。事実が明らかになり次第、厳正に対処したい」とのコメントを出した。
 原発被災地ツアーをインターネットで呼び掛け実行しただけで因縁を付けられ逮捕!という埼玉県警公安の運動弾圧は酷い! そんなデタラメな逮捕状を発行した裁判所も同罪だ。 阪神大震災(1995年1月)頃から目立ってきた見ず知らずの間柄でも自主的に誘い合わせて乗用車に相乗りの様々な被災地ツアーの多くが「違法」と称して逮捕弾圧の対象になってしまう。 原発廃炉・反原発運動など安倍晋三の危険な方針への反対運動に不当弾圧を加える悪代官そのものだ。

 右埼玉新聞@Yahooニュースによれば、「革命的共産主義者同盟全国委員会」(=中核派)に所属する容疑者3名は共謀して、国土交通省の許可を受けずに、1人4千円前後の費用で参加者を募り2015年9月5日、さいたま市大宮区大門町から福島県楢葉町までの往復を乗用車1台を用いて数名を送迎した疑い。 インターネットなどを通じて参加者を募集」とあり、一般の自発的国民運動そのものを、極左暴力集団中核派のレッテルを使って犯罪に見せかける公安警察特有のフレームアップ弾圧が行われたようである。

 その不当弾圧の目眩ましとして極左暴力集団「中核派」所属が強調されているが、日本の刑法の建前は、実行行為で処罰であり、頭の中だけでは処罰できないことになっていて直の思想弾圧であるし、恣意的な法適用での逮捕も「罪刑法定主義」の根本原則に反する!とんでもない非行である。

 割り勘やカンパで様々な災害被災地見学・支援行動というのは何処でも当たり前に行われており、私自身も丸3年前に10数名で福島第1原発事故被災地を南北から見学して、ガソリン代・宿泊費などの費用を割り勘で精算してきた。

<2017/02/02 東京新聞特報28面記事>
そのとき、たまたまの顔見知りは地域労働組合・争議支援での面識の深かった3名で、他は全くの初対面だった。 その行動に処罰を必要とする違法性などない。 そういう行動に難癖を付けて、不当逮捕する公安警察の犯罪は許しがたいものだ。
    原発災害見学記事:See→日記#350  跡形もない津波流失@原発疎開地域(2013/12/見学)
反対運動狙い撃ちの恣意的立件! 職権濫用として何らかの処罰をする必要がある。 犯罪者公安警察こそ、公務員職権濫用罪や特別公務員職権乱用罪などでの付審判請求(準起訴)など有効な処罰を求めるべき非行だろう。 民事裁判の損害賠償請求も行うべきだ。警察を制御できない地方自治体相手の裁判で、犯人である警察・検察を直接は訴えられないという問題はあるが、権力犯罪は放置は出来ない。 中核派シンパにも弁護士は居るはずで、信頼関係が築ける間柄であれば人権擁護・民主主義擁護のために公安警察の犯罪を徹底追及するべきである!

 なお、東京MX−TVで、極右派作成のインターネット番組をそのまま流す「ニュース女子」で、沖縄の新米軍基地建設運動を歪めて中傷・非難していますが、国民の自発的行動敵視、連帯・強力敵視と言う点で、原発割り勘見学ツアーに対する不当違法な刑事弾圧と共通する一貫した意図を感じます。知らぬ同士が呼び掛け有ってカンパや割り勘で現地に行って何が悪い!正当な意思表明行動ではないですか!公安警察不当弾圧の悪意のインネンに過ぎません。
<2017/01/21記>

TPP本質は両国民を強欲多国籍企業の餌食に!   <4>
どちらの国民を多く餌食にするかで政府対立!
劣悪品質押し付け!30年前〜20年前の横車再来か!

半導体報復合戦
     いしい ひさいち作  <C2>
 日米半導体の信頼度比較試験をして、日本製の不良率が一桁余低いという結果を公表したのは米ヒューレットパッカード(HP)社。

粗雑な部品だった!フォード・チェロキー
 TPP交渉に隠されている真の対立軸は、国対国の利害対立の上があって、政府の制御下を離れた多国籍企業が、両国の勤労国民を、より収奪するために、産業のスクラップ・アンド・ビルド=大量の失業者を発生させて、非正規・臨時として超低賃金化して超過利潤を保障しようという不当な政策が隠されています。 日米どちらの政府も多国籍企業の代理人で、収奪対象の生活者である国民代表が居ないという片交渉が隠れている不当な構造があります。
 そのうえで、どちらの勤労国民を、より多く多国籍企業の餌食に差し出すのかの交渉が行われて、日本側がその国会決議を無視して大きく譲るTPP交渉結果を基準に、トランプ新大統領の「2国間交渉」でさらに理不尽な譲歩を迫られるという酷い構図をもっとリアルに見る必要があります。 日本国民の年金積み立て資金をアメリカの社会インフラ投資に差し出すという「売国的」安倍僕チン首相が日本国民の生活利益擁護のためにトランプ・トゥイットラー大統領と断固対決することは考えられない状況なのですから益々酷くなるでしょう。

 アメリカが対日貿易での輸入超過を背景に、様々失当な因縁を付けて対米輸出制限や、日本の輸入増を要求して、建前としては声高に自由貿易:市場開放を要求するのとは真逆の横車行動を「繊維摩擦」など従前から繰り返してきましたが、典型的なのが半導体摩擦(1987年:30年前)と、自動車摩擦(1997年:20年前)です。 その共通の特徴は、アメリカ製品の品質が日本製品より劣っていたり仕様不適合で売れない責任を無関係の日本側に負わせて、排ガス規制や道が狭いことまで「輸入障壁」と因縁を付けて経済制裁を叫んで対応を強要する実質保護貿易主義の自国のみ適用になっていることです。あまりに横暴に過ぎます!

 半導体摩擦では、日本の輸入額比率が少ないことを槍玉に輸入比を増やすことを求めました。 しかし元々を考えれば当初はアメリカ側の輸出超過でTI社(テキサス・インスツルメント社:当時米電子工業会副会長)やモトローラ社のトランシスター・ICなど半導体製品が日本市場に広く進出していました。 私の学生時代、秋葉原で入手したTI社製のUJT(ユニ・ジャンクション・トランシスター)添付の英文データーシートに用途として「Fuse」とあって、過電流フューズのハズは無くて調べますと「信管=高射砲の時限信管起動パルス発生素子」であることが分かり驚いた思い出があります。 この時代、リード線を金メッキするなどMIL規格(米陸軍調達規格)の高信頼部品も輸入されていてアメリカ半導体製品には日本製より高い信頼感がありました。
 ところが民生用大量生産品である日本製品の目覚ましい製造工程改善により、安価な民生品の信頼度がMILスペック製品を上回るようになり逆にアメリカ市場を席巻、米国ヒューレットパッカード社が調査した製品不良率としては日本製はアメリカ製の1/10になって大幅コストダウンされていました。 その時点で、米軍戦闘機に使われるD−RAM(メモリーIC)の半分は日本製という状況になっていて、高価で不良率の高いアメリカ製半導体を敢えて使いたい設計者など何処にもいない状況になっていました。 日本の半導体対米輸出超過は値段と信頼度の差による自然のもので、アメリカ側の要求自体が無茶苦茶なものでしたが、日本の政治側はこれを呑んでしまいました。
 そこでの日本の半導体輸入比率向上・対米輸出量抑制要求に対する苦肉の策が、ICチップは従前通り日本で作るが、それをパッケージに収めて配線を熔接・封印するボンディングとパッケージング作業を東南アジアの会社で行うことで、マレーシアなど、その国の製品に化けさせて日本やアメリカに輸出することで、日本の半導体輸入量を増やし、アメリカの日本製半導体輸入量を減らして形式的な辻褄合わせを行いました。 力尽くの政治力で市場を制御しても実質は変わらなかったのです。
 その辺りを揶揄したマンガ作品がいしいひさいち作、右「経済外論:半導体制裁合戦」(87/04/05朝日新聞掲載)です。

 但し、日本が安価な労働力を求めて急速に海外進出したことと、日本の技術者たちの使い捨てで、定年解雇・超低賃金嘱託化で技術流出が促進されて、かっては圧倒的だった大量生産品は韓国・台湾・中国・東南アジアに持って行かれてしまっています。 日本での定年退職者などが「技術顧問」などとして、東南アジアの現地企業の設計技術指導に当たっていて、現地メーカーに自主開発できる考え方をも移植する努力をしていて、無慈悲にリストラ解雇した日本企業自身の首を絞める結果となっています。

 対日輸入規制の急先鋒、アメリカ電子工業会の副会長だったTI社はUJTとかFETなど単体の時代には大変優れた製品を出荷して、他社が追随する標準的なIC/LSIを出していたのですが、工程改善を怠り日本のメーカーに品質と値段で逆転されてしまい、米政府による政治力で対日輸出をネジ込むという無茶な方針を採りました。 しかし最終パッケージを生産国とする抜け道で実質回避されて、IBMなどは逆に(滋賀県野洲工場など)日本に大規模な半導体工場を作り日本の生産技術を後追いしてきました。
 当時、生産方法が決定的に違っていたのは、アメリカでは「クリーン・ベンチ」方式といって作業台周辺の清浄を保つ方式でしたが、日本では「クリーン・ルーム」として、入退出の都度作業着から靴まで交換・徹底清掃して大きな不良要因たる塵埃混入を抑止していたことと、不良率を許容値として固定化せず、減少目指して一般作業員も品質改善運動に参加して工程に注意を払い改善提案していたことです。
 さらに1960年代以降、工程改善策に固有技術・科学技術的な根拠は敢えて求めず試行を許したことが大きく、諸試行の割り付けに従前農学分野の品種改良実験で良く用いられていたラテン方角≒直交表を導入して相対的に無効な試行を誤差扱いして試行の有効性を統計のF検定で客観化していく手法が広められたことが大きく効いています。その導入時には固有技術を否定するかの極端な逸脱・使用強制もあって設計技術側からは嫌われたのですが、製造工程としてはダメモト許容で理論化前でも良いことは良い実利主義が勝ってアメリカ発で日本で花開いた方法ではあります。発想的には現在のAIの走り、手動AIといったところです。
 アメリカの一般的慣習として家庭の外では靴を脱がないという強い習慣があって、クリーンルーム方式は半導体製造ラインに必要でも採用困難だった様ですし、工程改善はエンジニアの仕事で、一般作業者の仕事ではありませんでした。

 TI社が、まともな努力をして売り込むつもりが無かった例として、同社の高機能プログラム電卓SR-52/TI-59の日本市場販売が挙げられます。 プログラムやデータを外部に記録する磁気カード読み書き装置を内蔵していて、プリンターも準備されていてデバッグや出力に備えており、高度の技術計算が出来て、競合ヒューレットパッカード(HP)製の半分近い値段というので、多くのユーザーを獲得したのです。 磁気カードやROM(半導体メモリー)でプログラム&データを保管でき、印刷できるというのは圧倒的な便利さで、ソフト自作を促進しました。 高卒初任給が6万円〜10万円の時代に、競合HP社製が30万円前後〜に対して20万円〜14万円というので値頃感があったのですが、この製品の欠陥は、非常に故障しやすくて絶えず修理が必要だったこと以上に、日本での販売のネックになったのが、まともな日本語の取扱説明書が添付されていなかったことです。 英文の取扱説明書は同梱されていましたが、日本語の取扱説明書は、数学や電卓についての知識の無い文系翻訳者が、実際には操作しないで訳本を作り、それを点検・修正しないで出してしまった様な酷い水準で、日本語訳が全く意味を為さない酷い箇所だらけで、意味の通らない箇所は、同梱されていた英文取説を自分で当たって翻訳し直す必要がありました。 さらにトリッキーなテクニックを解説する付録のワークブックには訳本が添付されて居らず、その非常なおもしろさに気付いたユーザーだけが自力で読みこなして使っていました。
 故障修理に当たるTIアジア社サービスマンの感想として「TI社は英語も分からない様なユーザーは相手にするつもりがないのかも知れない」と言ってましたから、顧客の相手をする側も大変な思いをしていたのでしょう。 TI社としては結局、安価で説明書のまともな日本製電卓(ポケコン)の台頭で日本市場から撤退してしまいました。
 競合のHP社製は、有人地球周回衛星のジェミニ計画の宇宙船上にも採用される信頼度で、高価でも暫く生き残りましたが、HP社は良くこなれた日本語の取扱説明書を添付していて、英文取説同梱といった横着なことはしませんでした。 むろん、ユーザーのごく少ない直輸入受注生産製品では英文取説だけというのもありましたが、少なくとも一般ユーザー相手の汎用製品には、きちんとした日本語の取扱説明書を付けていました。 しかしながら値段では日本製ポケコン(=プログラム電卓)に圧倒的に負けて、しかも合理的で、慣れれば優れているという逆ナントカいう特殊な操作法(=逆ポーランド記法)が祟って、BASIC言語全盛に置いて行かれ結局は事実上の撤退になっています。 もっとも、ポケコン・ブームも去って今や日本製ポケコンもあまり見られなくなりました。 同社のハイエンド・パソコン:エンジニアリング・ワークステーション(hp-1885、or hp-9825A等)で見る限り、必ずしもソフトの専門家ではない技術者個人が現場でソフトを組んで作業する上では、国産PCの2倍余もの値段だけのことはあって、計測関係の周辺機器を繋いだら、設定とコマンド群だけで、そのまま客先向け文書に使える自動計測・処理ソフトが出来てしまう優れものでしたが、採否を決定する経営側に見る目がなくて、使うのにハード依存の細かな知識と労力を要する安物PCに取って代わられたのだと思います。 当方、現場技術者としては大いにHP支持ですが、採用の決定権が乏しく、圧倒的に需要の増えたワープロと表計算用の文房具:PC-98/DOS/V−Windows機に席巻されてしまいました。売り込む相手が若干ズレてしまった様です。 現在のHP製パソコンはHP社エンジニアリング・ワークステーションとは全く別物で、DOS/V機(Windowsマシン)のメーカー、コンパック社を買収吸収合併した製品で、HP社自身の優れたソフトウェアー資産は合併時の社内の軋轢もあってか継承されてないようで、かなり勿体ない思いがします。hpl/HP-BASICでのソフト開発なら、定番の補助ソフトも多数準備されていて、Excel-VBAベース、Windowsベースによる自作ソフト開発より手軽だと思うのですが。

 自動車摩擦も、アメリカ車が日本で売れない理由は、ユーザーの要求仕様には合わず、故障しやすい低信頼度から来ているもので、アメリカ車の輸入関税はゼロですから、何の貿易障壁もありません。 現に、ベンツ、ワーゲン、BMW、アウディなどの欧州車や、アメリカ生産の日本車は日本に輸入されて売れており、一人アメリカ・メーカー車だけが日本で売れてないのです。 排気ガス規制など日本の狭く密集した国土に合わせた規制は、クリアする製品を持ち込むべきで、無人地帯の広がるアメリカ水準の緩い規制にしろというのは余りに横暴。各種「輸出仕様車」というのは日本が各国に輸出する当然の対応でした。アメリカは自動車についてだけでなく、食品規制の不当な緩和要求など、その点はすべて共通です。
 当時、アメ車ファンの某製薬会社重役氏が私の職場を訪ねてきて、若干の打合せの後、昼食時間で帰ったと思ったのですが、昼食後の午後一番に再び現れて「車のドアが引っ掛かって開かない!工具を貸して」というのです。 見るとプラスティック製のオモチャ並み、いえ精密プラモデルより粗雑な成形品の実にチャチなドア開閉ボタンが付いていて、キーを挿しても回せません。そこで真っ先に潤滑スプレーCRC−556をキー穴に吹きかけてキーを出し入れし、潤滑剤が回った頃合いをみて回すとちゃんとドアが開きました。 車は買ったばかりの自慢のフォード・チェロキー!右下写真の様な車です。以降トラブルを繰り返して製薬会社重役氏は結局アメ車ファンを辞めました。 この場合もユーザーを失った原因はアメ車自体の信頼性の欠如にありまして、他者の責任は全く有りません。
 アメ車が日本で売れないのは品質が悪く信頼性が低くて性能と仕様が悪くて使いにくいからで、絶対に輸入障壁などでなく、理不尽な因縁を付けられて、客観事実の指摘もないまま下がってくるべきではありません。 アメリカ側が逆に日本車に最高25%もの高い輸入関税を掛けて障壁としているのが現状で、国内主要産業擁護の「例外的」政策的措置なのは、日本が農産物に関税を掛けて国内農家の営農を守って食糧自給率低下を抑えているのと同質ですが、製品仕様と品質とコストは自分で改善に努力すべきものです。トランプ大統領が怒るべきは、アメリカ車を凌駕する日欧からの輸入車ではなく、いくら強引な政策的庇護をして参入機会を与えても、ユーザーが飛び付くような良い車を作らないアメリカ自動車業界に対してでしょう。
 植民地の宗主国が、劣悪不適の自国製品を、植民地傀儡政府を介して力尽くで売り付けるという横暴を許してはしてはいけません。

2017/02/06 29:55

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