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「降雪モード」パターンはいつ採用されるのか?

 豪雪時の大都市路線で、制動力が極端に低下して速度が落ちず、追突事故・過走事故を繰り返している。 東急東横線元住吉追突事故(2014/02/14)では詳細な記録も残っていて、晴天時の減速力:最大制動定数20/0.7(≒28.7=3.698km/h/s)の約1/3以下の制動定数8程度(=1.1111km/h/s)だったことが分かっている。 これは同じく豪雪中に発生した名鉄新羽島過走事故(2002/01/03)での推定減速度1km/h/s前後や、西武田無追突事故(1986/03/26)とほぼ同じ値である。運良く大事故にはならなかったが関空特急はるかの過走事故、新幹線岐阜羽島780m過走事故なども豪雪中の過走事故である。
元住吉事故概要図


 その豪雪状態で、東急東横線では晴天時の減速度を前提に構成された「地上演算式1段制動ATC」に頼って運転したから、制動距離が3倍以上に伸びて、想定停止位置が先行列車に200m食い込む≒衝突速度約40km/hの激しい衝突となってしまったのが元住吉事故である。 1段制動ATCというのは晴天時には無駄な余裕距離のないギリギリの制御をしている。それが豪雪で前提の制動力が失われたのに制動パターンが晴天時と同じなら制動距離の伸びる分、追突・過走事故発生は必然である。

 ATS/ATC/ATPは元々が安全装置であるから、有りうる条件に合わせて警告し、制約する必要がある。 ATS/ATC/ATPでの車上演算パターン方式というのは、停止限界点(概ね信号機)を基準に、手前側に停止限界速度を車上演算して速度照査し、過速度なら停止するものだから、車両の現実の制動特性で演算する必要があり、ATS-Pなどでは減速度設定値を列車種別毎の常用制動値として3.3km/h/s(電車)〜2.4km/h/sなどを設定している。 それが豪雪で1.111・・・・km/h/s前後に大きく変わるのだから、安全確保には豪雪モードの設定は必須のものである。 設定減速度を豪雪モードの小さな値にすると、反比例して列車間隔が大きく取られて衝突を防ぐが、それが豪雪時には安全な接近限界である。 ATS-Pの場合、先行列車が在線する閉塞より信号現示段数だけ手前の閉塞区間の地上子からも停止位置情報を得るので、豪雪モードでも連続演算で、速度抑制制御に不連続を生じない。1閉塞独立制御のATS-Psでは、豪雪時に第1地上子650mでは止まりきれないので豪雪時の最高速度制限(減速度比の平方根に反比例)との併用が必須である。
豪雪パターン
切換使用: 豪雪パターン vs 通常パターン

 ATS/ATCのメーカー側はそれらが良く分かっていて、既に豪雪モード切替機能付加の準備はされているそうである。 だが、どんな条件で豪雪モードに切り替えるかは実運行を担当する鉄道事業者が決めることで、ATS/ATCメーカーには決められない。豪雪中での想定減速度と切替基準を決めている鉄道事業者はまだ無い。と言われた(@某ATPメーカー)。 被害軽減が図れれば今よりは良いんで、仮に元住吉事故準拠の制動定数8(=減速度1.111・・・・km/h/s)とかで、公式採用となるのは何時だろう?ブレーキは低速になると効くようになるから事故にならない可能性がさらに強まる。

 豪雪モード採用に、信通現場風の人達が断固反対!どうも「豪雪中でも無理矢理最高速度で走らせる試み」と誤解・曲解している雰囲気がある。 そうではなく、衝突防止の安全確保には停止予定点を基準に、豪雪下で制動力が低下していても停まれるパターン=豪雪パターンが必要と言っている訳だ。豪雪時に速度制限指令を忘れても豪雪パターンで速度制限されて激突しないで済む(右グラフ赤線→)。
 耐雪ブレーキ投入時点で切り替える、連動して切り替えるとか、最高速度を60km/hなどに落とす指示と同時に切り替える、とかの運用で追突防止を確実なモノにする改良である。 東横線元住吉事故では耐雪ブレーキは投入していたが、まだ最高速度を落とす指示はない状態だったから、耐雪ブレーキ連動が適切なのかも知れない。(「耐雪ブレーキ」とは、制動目的ではなく、走行中にブレーキシューを車輪に弱く当てて掛け続けて、氷雪が車輪に氷結付着するのを削り取る、非常に弱いブレーキを言う。西武田無追突事故で全国で整備された)

 従前は、必要な改良の強い否定が続いてきて、死者の出る大事故で否定が覆される愚が続いてきたが、事故発生ではなく必然の予測から対策して貰いたいものである。 古くはATS自体の否定、強制停止ATSの否定、速度照査ATSの否定、私鉄ATS機能通達の否定、ATS−P換装の否定、過速度ATS設置の否定(JR東海除く)、最高速度からの過走防止装置の否定、そして豪雪パターン切替の否定、と、危険な動作を予測できない、先を読めない否定→事故発生の行政指導で渋々採用、を繰り返しすぎではないか。

事故解析サイトが閑散でネタ探し状態は結構なこと  <1.2>

 このサイトを、基本、鉄道技術関係サイトに留めるべく、トップ記事だけは鉄道関係の話題を捜して居るのだが、近年、解析の必要な事故は幸いにして国内には目立たなくなっている。近年は京急神奈川新町踏切事故に、台湾国鉄脱線転覆2件だろうか。 事故原因とは無関係の日本への多額の損害賠償請求の厚かましさに、外省人支配、中国大陸国民党台湾占領軍由来を感じてしまうが、それは別稿#449で主張を述べた (300R制限85km/hに140km/hで突入。ATP断での本線走行を指令が許可。列車非常制動不具合の原因未解明で強行運用。現場への過速度防止装置不設置。全項台鉄側責任。振り子車調整法テキスト不添付のみ争いの余地∵試運転で路線に合わせて特性を作り込むもの)。 2005年のような重大事故3件というのは御免である(土佐くろしお鉄道宿毛過走事故3月、福知山線尼崎脱線転覆事故4月、羽越線阿賀野川鉄橋橋詰強風転覆事故12月)その辺はネタ切れの方が望ましい。 デマを垂れ流した某冷蔵庫氏の誤謬記事の訂正・修正作業も、狂信的信者たちに依るオウム返しプロパガンダが影を潜めて必要が薄くなって、ネタ切れに近い状態にできた。従前の出版社の倒産は絶版に繋がり影響は大きかった様だ。 不合理な「ご託宣」に対して、単にダメ・レッテルを投げつけるだけでは信者たちが却って盛り上がって収拾不能になる。 故久保田博氏の「ボルスタレス台車原因論批判」(鉄道ジャーナル誌2005/12)などの様に、具体的な内容解説で正確な理解を拡げて冷蔵庫氏の根拠の無い誤謬を繰り返し示すことでWikipedia鉄道分野の技術解説では「信頼に値しないソース」という扱いになって捨てられるようになり、ようやく収まった。(久保田博=国鉄小倉工場長など歴任の鉄道技術者、「鉄道工学ハンドブック」(グランプリ出版)など多数の鉄道技術書著者) 冷蔵庫氏も、熱烈な信者が出来るほどのベストセラー鉄道趣味本を連発したのはご同慶の至りだが、自分では理解出来ない技術的内容を、理解出来ないままに「想像架空解説」してはいけない。 科学的批判力の足らない信者たちに教祖様の有り難いご託宣として強力に拡がってしまったのだ。 倒産出版社から乗り換えた新出版元が、外した記事を予め抑える様になったのだろうか?
  See→某冷蔵庫氏の誤謬記事の訂正・修正作業#081#095#171
 高名著者記事のあら探しが重なってしまうのは本意でないが、高信頼の書籍には特に正確さが求められる有名税と割り切って戴けるだろう(事故調報告の不足に文句を付けるのは可。元々そういう性格の文書)。 文科系とは違って、理工系書籍ではエラーがあってもワンポイントで済んで、信用性を落とすことはないものがほとんどだから、気楽に訂正記事としてサカナにしやすい所以なのだが・・・・・・・・。特別の政治的意図が見え隠れする「報告」は御免だ。 理工系では現実があって、その解説だから、本全体としては決定的には外れがたいのである。冷蔵庫氏の技術解説が極端な例外。だが、大看板持ちの著者は、慎重に事実に沿った記事を出して欲しい。斯界の大看板に逆らって我々在野の一般外野が数理解析などで訂正するのはかなり大変なのだ。

「高圧タップ式」誤解説が訂正されている  <1.3>

”降圧タップ式結線”  交流電気機関車の力行制御方式の一つである「高圧タップ方式」の解説に、誤りの方が多くて、訂正に難儀していたのだが、 「鉄道技術用語辞典:第3版」(鉄道総研、丸善2016年刊\22,000.+税)で、第2版の誤りが修正されていた。
 現状、多数派を占める「高圧タップ式」の誤謬解説は、「トランスの1次側のタップ切替で電圧調整」なのだが、特別高圧受電のトランスで起動から最高速までほぼ等間隔刻みで加速する制御を1次巻線で行うなど、そんなもの構成しようがない。 今後、新造されることはなくドッチでも良い歴史的構造だが、間違いは間違い。
 正しくは、前置された特別高圧の小型単巻変圧器の出力タップを切り替えて主変圧器(整流変圧器)の入力電圧を変える方式を「高圧タップ方式」と言い、実用構造としては単巻変圧器と整流変圧器の磁路を一部共通にして軽量化を図っているものが高圧タップ式である(右図)。単巻変圧器構造だから非常に小型軽量で済み、主変圧器と一部磁路共用でさらに軽量化しているが、「高圧タップ型は大型化」(鉄道用語事典?)という解説を見つけて苦笑。たしかに単巻変圧器分は大型化する。 「電気鉄道ハンドブック」(コロナ社刊\30,000.+税)は正確な記事を掲載していたが、趣味本などで多勢に無勢状態が続いている。
 同書、第1版では正しい説明をしていたのであるが、第2版で多数派:誤謬解説に変わってしまって「鉄道総合技術研究所」という大看板を背負っているだけに大変大変残念だった。 それが第3版でようやく「降圧(整流)変圧器の前段に置いた単巻変圧器のタップを切り替える」と正しく記述された。 「さまざまな方式の中で実用化されたのは・・・・・・・・」という修飾がされていたが、実用化出来なかった方式は無であり、訂正の忌ま忌ましさをぶつけているようにしか見えない。 単純に第1版の記事に戻せばスッキリしたものを!

 電気回路が理解出来る層には「あっ、ドジってル!弘法も筆の誤り!」で済むが、物理的内容を理解しない「ソース至上主義」の御仁にはソースを否定する解説を容認できずに非常に攻撃的になるのである。識者は高名なほど慎重に執筆して戴きたい。<1.3X>

 例を挙げれば、Wikipediaに「アナログ計算機」という項目が有り、動作原理ではなく、主に博物学的歴史的経過(○○大学***年作成、××博物館所蔵など)を述べる記事だった。 だがアナログ・コンピュータ(アナコン)の動作原理は過渡現象・過渡特性・線形微分方程式の理解に大変有用で、特別のスキルが無くても簡単に自作実験できる生きた「新人教育教材」だったので、その部分を書き加えたところ削除されてしまい、単なる歴史的記述とは独立の構造&動作原理・演算解説「アナログ・コンピュータ」項を作成してアプロードしたのである。
 それに対して根拠無しに「丸写し、コピペ、著作権侵害」という暴言攻撃を始めて、原資料探しを始めたのだが、オリジナル原稿だったから原資料など有るはずも無く、通産省電気試験所がアナコン商品化のための諸研究をまとめて公表した1954年頃の技術資料を見つけてきて、今度は「解説内容が全然違う!」と非難し始めた。 同資料は日立、東芝、日電などがアナログ計算機を商品化する上で必要な詳細の電子回路ノーハウ部、たとえば演算増幅器設計に当たってのドリフト抑止策まで述べている第一線の優れた技術資料で、メーカーには非常に参考になっただろうが、ユーザー目線の資料ではなく、博物学的・歴史的経過記述文書でもなかった。
減衰振動解
減衰振動解@アナコン
ミラー積分
ミラー積分器
単管演算増幅器
単管式演算増幅器試作

 一方、アプロードした記事は、アナログ・コンピュータ(アナコン)を使う立場からの、卓効あった部分:線形微分方程式、過渡現象解析について述べて、教科書には必ず載っているが、演算精度からまず使われない多元連立方程式の詳細解法などは触れていなかった。 着目点が違うから「解説内容が全然違う!」訳であるが、双方の記事目的の相違は全く理解できないまま、アナコンの構成要素、ミラー積分器などの動作解説をしているのに「動作説明がない」と切り捨てての激しい「非難」だった。 高校数学程度の記事内容を理解出来なくて「動作説明がない」としたことは明らかだが、もし、どこかに文章記述のソースがあって「引用」なら理解しなくても解決、しかし書き方次第でコピペ著作権侵害を問われかねないという両挟みの部分で恣意的な否定攻撃が可能だった。

 電気試験所としては引き続き直接大電力制御ができる磁気増幅器型アナコンの開発を続け1965年頃も新人投入して継続研究していたが、その後の大電力サイリスタの出現で開発中止されたようである。 大電力磁気増幅器は交流電気機関車の標準機ED75型の走行モータ制御に使われていて当時の実用的なアイディアである(末期型ED75はサイリスタ制御=磁気増幅器型制御の終焉)

 「コピペ禁止」と「独自研究の禁止」は両極で、原資料(ソース)の言い方を変えてコピペ非難を回避するが時に論旨が変わってしまうミスが頻発する。 だが、明快な論理での解説を「独自研究」とレッテルを貼って排除しては記事にならない。 たとえばピタゴラスの定理は何通りもの証明方法があって中学・高校生でもソース無しに自分で証明できるが、それは「独自研究」には当たらない。 同様に、微分方程式の解法解説≒アナコン演算解説などは文字列ソース無しに書き下ろしするしかないが、公知事項から離れた「独自研究」などではない。 評価側にスキルや適切な想像力が無い、いわば数学音痴だと「独自研究」に見えてしまうだけの話である。

 コピペ著作権侵害攻撃側に全く根拠がなかったのであるが、だからといって真逆の「独自研究」とはレッテルを貼れない。 こんどはその記事が「コピペでなく書き下ろしオリジナルだ。書籍丸写し評価を撤回せよ。執筆禁止は不当だ」という主張の仕方が不当・暴言だといって、書籍丸写しと攻撃した暴言側から執筆禁止の多数決決定が行われて、関連説明図全部や他の記事の図も著作権侵害などとしてWikipedia領域から削除されて、記事も工学的には役に立たない歴史的経過中心、博物学的記事に戻されて行ってしまった。 記事「積分回路」中のミラー積分回路(公知)説明図も削除してしまったため、本文の解説式が理解出来なくなっている。

 MRKとかLRCの2階の線形微分方程式や、ミラー積分器原理図など大昔から公知で有り、執筆者が自身で作図したことを明らかにしていれば著作権放棄領域への作者の投稿だから著作権問題は起こらないのだが、排除側の悪意や無知もあってか何が何でもの排除の口実にされてしまった。
 通った工高の正課の授業にラプラス変換と伝達函数、帰還制御とボーデ線図が有り、そこを足場にして同級生数人で組んで、卒業研究としてアナコンの試作研究を行ったことで初級のスキルを得た。 下級生たちも「面白そうだから手伝わせろ」と入り込んできて機械工作などを引き受けてくれ、2週間ばかり掛けて賑やかに設計試作研究は進んで、オシロスコープ上に微分方程式の解を表示する高速型(繰り返し型)アナコンを完成させ発表にこぎ着け、さらに半年ほどで安定した回路に改良した。押しかけ参加の下級生たちは翌年以降の文化祭の部活の出し物にして、ランプ函数、放物線、単振動、減衰振動、発散などを面白おかしく実演展示していた。 アナコン初級の内容はそのような工高・高専レベルのものであり、超高度の内容ではない。
 アナコン開発者ではない、純ユーザーの立場からの解説ソースが数多くあれば、却って書籍丸写し・著作権侵害主張はやりにくかったのだろうが、不当でも何が何でもの多数決決定排除は覆らない。 不当排除に回復の手立てはないのである。不当決定の当人たちが排除の誤りを改めることはないからだ。

 仕方なく、サイトの閉域で画面での見え方などのデバッグに使ったWikipediaアプロード・テストの原稿に若干手を入れて、当サイトのINDEXに登録して記事とした。 我が某社某設計技術課の理工系学卒新人の職場教育にもオペアンプICでアナコンを構成して使ったくらい汎用性がある課題なので、お暇なときにでも御高覧&別記事作成乞う。 (開発過程での微分方程式適用に違和感・恐怖感が無くなる実務的効果が大きかった。但し、あくまで「相似」なので、最適設定を捜せても、製品化には現物を試作するほかなく、アナコンの功績は公には残らない様だ。 鉄道技研のアナコン成果にランカーブ作成など習作と思われる課題は残っているが、主課題だった高速台車のシミュレーションは無いようだ。 間に実物試作が入って微調整されるから、アナコンの成果としては残らないのだろう)
   See→アナログ・コンピュータとは

あぶれた人は全部受け付けて、都が割り振るべき!
全員接種が目標。チャラが前提の募集法が間違い  <2>

 小池東京都知事が若年層を対象に、予約無しワクチン接種を発表。しかし準備した300本は朝7時台に申込が埋まってしまい、あぶれ続出。翌日は「抽選」で2500名が会場から駅まで850mの列となって並び、あぶれ多数をまたも放置という。
 ワクチンは全員接種を目標に数を追っているのだから、来場者は総て申込書を受け取って仮予約として、ワクチン手配で場所と日時を予約連絡すれば、何度も出掛ける必要は無くなるし、現場としてもワクチン供給量に応じて最高効率で接種ができる。 都や国の指定するインターネットや電話受付に限り、予約の予約は認めないなど、アクセス困難を生じるやり方は、まるで国民への嫌がらせではないか!

 前にも触れたが、医院の受付を訪れたワクチン接種希望者に対して、「キャンセル待ち予約」を受けるだけでなく「予約キャンセル待ち予約」(#459-2)を公認して、ワクチン入荷確定次第に電話連絡で知らせる=コールバック予約にすれば、何度も何度も並んでは接種できない事態は無くなる。 さらに「予約キャンセル待ち予約」を手空きの接種場所に振り分ける係があれば、接種の無期限待ちは解消されるのだが、少しは頭を使って、現在の国民側の都合を無視したやり方は一刻も早くお終いにして貰いたい。都知事も役人たちも現場視察をしながら、そんな簡単なことにも気付けないのか!


まるで別病原!感染力4倍?Δ株
幾つもの「境界値」を想定、& 人出だけでなく、
その総行動量を見るべきでは?  <3>

 自然界の応答特性には、条件変更に直接対応して結果が得られる単純比例応答は珍しくて、たとえば、「潜伏期」の様に発症まで1週間〜10日は変化が現れなかったり、慣性による1次遅れ特性があったり、変化の増減方向により大きなヒステリシスを生じて幾つかの不感帯を生じていたり、一筋縄では行かないことの方が多い。 さらに、一旦境界を飛び越えると元には戻らない片崖特性も多いのに、政治側がそれを意識して慎重な判断をした形跡はない。右グラフのような感染力の著しい増加についてもあまり触れられていない。 工学屋から見れば、プロセス制御など訳の分からない応答の塊を、様々な仮説を置いた実験やスキルから許容範囲に押さえ込んで開発成功、実用化していくものだ。
 しかし、経験の無い新型ウイルスの感染防止策としては、実験困難なのが辛く、臨床経験を様々な条件で層別して仮説を立て仮適用・検証し、結果の良いものを共有するしかない。
 日本のコロナ患者総数を対数グラフで描くと、右下図のようにほぼ直線上昇である。 日々の患者発生数が瞬時的には収まっても、対数グラフでは平坦部が見えない短期間の緩解だった! ここ1年半は、6ヶ月で10倍、年率で100倍の指数曲線で増加している、さらに7月からのΔ株卓越で1.5ヶ月で10倍の指数曲線:グラフでは従前の約4倍の強力感染力が見えている。現在、患者累計150万人で死者1.5万人だから、半年から1年で感染者累計1.5億人、医療崩壊なしでの累計死者数150万人、すなわち全国民感染状態になる直線グラフに乗っている。 様々な「新型コロナ対策」は、感染収束には効いて居らず、増加速度(グラフの勾配)を下げて、確実な救命策開発の時間稼ぎとなっている。 そんな修羅場に「2重盲検法唯一論」など持ち込んで新療法を積極排除していては、わざわざ患者を死なせるような愚行になることもある。 日清・日露戦争での帝国陸軍の脚気死者3万人余は、海軍で卓効のあった麦飯・パン食の実績を医学界主流派と陸軍がゆえなく否定して白米食に拘り死なせてしまったもの。 無害の駆虫薬イベルメクチンの対コロナ重症化阻止効果が今、この「2重盲検法唯一論」で否定されかかっている。
esakiD.jpg
↑状態が一旦ワープすると簡単には戻らない!   & 日本のCovid 感染状況
(トンネル・ダイオード実測特性)              (Wikipedia:直線目盛)
covid2021jpn.jpg
新型コロナ対策は増殖勾配を下げて、救命法開発の時間稼ぎ∵対数目盛で直線増殖!
(患者総数変移では「終息型」には見えず、「全員感染型」を示している。対策足りず、強い対策要)

2020/03 1000人感染、 2021/03 10万人感染、 感染1サイクルSを仮に10日と仮定
一人の患者が1サイクルで平均何人になったかを K とすると、’20/3〜'21/3を365日として
  10万/1000=K^(365/10) が成り立つ。この両辺の10低の対数をとって
       2=36.5×log K → log K=4/73、  
K=10^(4/73)≒1.1344739 [倍/10日(世代)]
2020/03を原点OとしてS基準で罹患者数 N(S) を示すと
   N(S)=1000×1.1344739^S となる。・・・・・・・・・・@
     CHK.  365日はSで36.5だから N(36.5)=99,999.9 、OK!
 闘病者数概算 I は、仮に一定期間後Tに全数治癒とすれば、
 時間軸を闘病期間分に一定期間遅らせた関数との差
   I(S,T)=N(S)−N(S−T) =1000×{1.1344739^S−1.1344739^(S−T)}
        =1000×{1.1344739^S−1.1344739^(S−T)}・・・・・・・A
 CHK.  545日後、罹病期間15日の場合の闘病患者数
     I(54.5 ,1.5)=1000×{1.1344739^54.5−1.1344739^(54.5−1.5)}
             =167,069人 ・・・・・・・・'21/9で闘病中推定

[74] 愚かな選択

投稿者: 親潮鉄道 投稿日:2021年 4月18日(日)16時08分2秒
経済悪化を避けるため緊急事態宣言を早々と返上した関西は、変異株の洗礼を受けているにも関わらず、まだマンボウ。
関東は、関西の緊急事態宣言解除で経済が上向いているのを見て、データ上悪化の兆しがあったのに経済優先で緊急事態宣言解除して、あっという間にマンボウ。

311での民主党の対応を散々けなしていた、政党とは思えない後手後手の対応。
せめてPCR昨年7月くらいから積極的に行っていたら、こんな事にはなってないなぁ。

[75] Re: 愚かな選択

投稿者: kitarou182 投稿日:2021年 5月 8日(土)02時44分38秒
政府の後手後手対応は全く同感です。
タンカーの油漏れのように流出阻止にフェンスを張って、 油の在りそうなトコから吸着回収するものに相当するのがPCR検査+隔離療養。
台湾、ニュージーランド、オーストラリアなどの対応が最も妥当なものだったでしょう。

PCR軽視の基本原因としては安倍・スガ両首相・自民党等日本型文系人の科学的無知が在りそう。
1).制御論的な基礎がゼロ!
 a).1対1対応でない制御特性
 b).時間遅れ要素二週間
 c).境界値付き非線形応答
2).過誤論理適用の逆
 a).冤罪型過誤:誤って陽性を検出→再検査と療養経過で是正されるもの:許容。
 b).犯人取り逃がし型過誤:感染原因除去には発生許容。
   誤用×GoToに感染源のエビデンスがない(冤罪過誤回避)→
   正当○GoToに安全のエビデンスがない(接触のみで感染。安全証明必要。断固否定)

昔のFDDのトレースエラー回復のように、判らなくなったら、一旦原点に戻って順次領域拡大が必要。
感染特性が分からないものをジワジワ減らして制御したのでは、大爆発の虞があるので、大至急止めて、安全の確信の持てる内容から緩めて逝くのが原則。

安倍・スガ政権、小池知事は、オリンピック開催最優先、春節インバウンド優先で、ここを根本的に間違いました。

 今般の新型コロナ感染対応の拙さ、PCR検査軽視の基本原因としては安倍・スガ両首相・自民党等日本型文系人政治家の科学的・論理的無知、専門家をないがしろにする反知性主義、内閣が学術会議よりも学問的評価力が勝るという傲慢な過信が在りそうだ。日本の感染研の主張にも無茶があった。

 感染数の波の底が順次上がっているのに、対策を緩めて人流促進策の強行を繰り返し、極めつけが感染急上昇時のオリンピックの強行で開催期間中に第5波の感染大爆発に到った。

 振り返れば、2019年末の武漢での流行を中共政府が隠蔽する中で、翌2020年1月、日、欧、米、台湾の検疫で感染者が発見された。 その対応で、台湾は即座に武漢との交通を遮断、様々な感染遮断対策により、ロックダウン、長期休業命令などの強い対策なしに流行を押さえ込んだ防疫大成功が特徴。 即時遮断で成功はニュージーランド、オーストラリアも同じく防疫の成功である。
 当初は「集団免疫獲得」として放置した英など欧州系の感染爆発で医療崩壊に到り多数の死者を出し、感染力の強い英国型変異株:アルファ株を生じて全世界に伝播、 駐在員家族の引き揚げ帰国でこれ(α株)が日本に大量に持ち込まれて患者が増えているのに、習近平来日日程、オリンピック対応で対処が遅れて春の第1波となった。
 そのピークアウト後に検査強化で感染者を捜して保護・抑えるべき処を、無策で過ごして昨夏の第2波となり、 その感染収束前に、収束後実施だった筈の「GoToキャンペーン」の前倒し強行実施。 当然、患者が徐々に増えて第3波必至の状況なのに「GoToが感染に影響するエビデンスがない」という逆論理の暴論で約2ヶ月=2020年年末一杯引っ張って桁違いの第3波を招いてようやく2度目の緊急事態宣言。 感染拡大防止には適用間違いの逆論理で、正しくは「GoToが感染拡大に影響しない(=安全だ)というエビデンスがなかった」のである。
 全国一斉の正月休業で何とかピークアウトしたが、すぐに増勢に転じたというのに、オリンピック聖火出発優先で放置して流行第4波にしてしまい、感染数の底が非常に高水準で、しかも関西から感染力の得に強いデルタ株(インド株)感染が始まり外出抑制が強く求められる状況だが、オリンピックの強行実施で「オリンピック開催が可能な程度の緩い緊急状況」という認識が多数派になってしまい、外出や飲食は役人側でさえ深夜までの大宴会開催など、ほとんど抑えられず、強い感染力と相まってオリンピック開催中に第5波感染大爆発、医療崩壊に到った。 今は、さらに南米で変異の強感染力のラムダ株や新手ミュー株まで控えている。

 小池都知事など、携帯電話位置情報による人出量の把握で「人流は減っている」というが、外での相互交流の有無で感染率が違う筈で、見掛けの人流が同じでも交流の活発な若年層の率が多くなれば感染率は増えてしまう。収束予測に直には使えないデータである。というより、対数目盛での総患者数(右グラフ)をみれば指数函数で一直線に増えていて、7月からは遙かに急峻なΔ株勾配さえ見られて、一貫して収束どころではないのが現実である。
 総患者数のグラフでみる限り、半年=6ヶ月で10倍が、7月からは1.5ヶ月で10倍!実に4倍の感染力に上がってる。感染死亡者総数は1.5万人を越えて、東日本大震災2011/03/11の犠牲数に迫りつつある。 患者を十分には受入きれない医療崩壊状態になってきた。今の規制認識では止められない。

 この間、クラスター追跡方式だけで押さえ込めたのは最初の中国武漢からの感染だけ、大きく出遅れたワクチン入手&接種は何とか100万本/日に達して需給がギリギリだが落ち着けて、台湾や発展途上国支援などに廻せるほどにはなった。 当初の感染研の説明で適用ミスが2〜3点。 「入国遮断は国内感染確認後」と「PCR検査精度が低くて、実感染者数を越える大量の擬陽性発生で医療崩壊」がそれ。
 国内感染発見前でも、大流行地からの入国には、最低、潜伏期間以上の強制隔離待機を求めるのが必要。強致死性のエボラ出血熱などはそういう警戒をしたはずだし、PCR検査の低精度対策には繰り返しの検査で誤判定の擬陽性者を除けば良いだけの話。 検査能力を大きくして、感染者は一刻も早く隔離・保護して感染連鎖を止める必要があるのに、極めて不合理な検査拡大拒否を1年以上貫いている。
 感染防止・収束にあたっての冤罪型過誤と、取り逃がし型過誤の選択方法も、政治側への説明を担った感染研医系技官が良く理解していないからの非論理系首相発言ではないのか? 陽性判定に冤罪型過誤があっても、繰り返しの検査で救済できるやむを得ないモノ。 GoTo推進など、取り逃がし型過誤の積極許容では、感染をどんどん拡げてしまうのだ。

 なお、当初の防疫と、意図せず漏れてきた感染の収束とではアクションが違う。 初動で防疫大成功の台湾は航空機乗務員の簡易扱いからウイルスが漏れて感染が拡がって、ワクチン接種が必要になったとされ、日本よりは対策の進んだ韓国も、後日の感染拡大に晒されて、共に、ワクチン手配は日本よりさらに後れを取ってしまった。 日本では水際で撲滅できた、かってのサーズ・マーズを越える強い感染力なのだろうが、一旦上陸されてしまい感染を抑えきれないと、最終工程までは進む模様で、卓効ある感染防止諸対策を進めて拡大勾配を抑えながら治療法&治療薬開発と&全世界対象のワクチン接種で乗り越えるしかない様である。台湾など、水際対策の優等生たちも、感染力の特に強いウイルスに一旦突破されると必死の医療体制とワクチン頼みとなるのだろうか?

 日本中の智の総力戦は組織しないで、科学的根拠の無い思い込みで権力を振り回す現状は、菅、小池、自民による政治的人災である。
同様の失当エラーは原発事故でも起きていて繰り返してはならないのだが・・・・・・・。
 理工系の超優秀校、東京工大物理学科卒業とはいえ、深い専門分野でマニュアルとして定められた事故時の緊急アクションに直接介入して停止だけを求めてしまった菅直人首相は、実務手順を考えない、自信過剰のアホ丸出し。現場の邪魔にしかならなかった。 原発暴走事故という未曾有の事態への強い不安は理解するが、専門家が作った事故を想定した緊急マニュアル通りのオペレーションは取り敢えずは推進させておいて、少なくとも実務を深く理解している専門家に緊急諮問して原子炉破損対応改良必要の結論を得てから変更の具体的指示を出すべきで、首相のやることでは無かった。 日常作業の流暢性を言えば熟練者は初心者の6〜10倍の能率だから、熟練者を押しのけての初心者・素人の作業は障害でしかない。 根本方針を変える、熟練者が初心者化する様な変化が必要な事態でしか直接介入すべきではないのだ。
 菅直人首相エラーとは逆方向の不作為エラーが、医系技官閥などによる検査拡大否定を長期に放置、民間検査を公式には認めない点。 新型コロナ対応は既に1年半を経ていて、感染収束に智を糾合する時間は充分過ぎるほどあるのに、未だにドタカン対応で収拾の目途が立たないのは実に困ったモノ。

剰余廃棄ワクチンの流用は許容では?!
第一線医療従事者の恐怖感は理解・同情すべき  <2.2>

 新型コロナワクチンの接種担当10数名が、剰余で廃棄となるワクチンで3度目の追加接種を行っていたことが明るみに出て、契約解除(解雇)となっていたニュース。
 コロナ対応の第1線の医療者たちは感染を怖れて家族との面会さえ控えているような状況で、ワクチン接種の抗体価は経時劣化、オーバースルー感染も起こっていて、自分自身感染の恐怖を圧して働いている。 そうしたきつさに耐えられず、離職する医療関係者も多発している。 イスラエルなど他国では追加接種として3度目の接種が決まっている。 そんなときに、剰余・廃棄予定ワクチンを自分たち医療者自身の腕に打って感染予防したからといって、強い非難に値するのだろうか?

 指定伝染病の予防接種には社会防衛の側面があって、個々人には若干のリスクのあることは許容で行うから、感染判明後の医療費を国が負担して無料にしている。 個人でさらなるリスクを冒しても防疫・感染症対応業務を続けようとしていた医療従事者を排除することに妥当性や意味があるのだろうか?

 近年、従事者が、その業務関連のサービスを受けることを厳しく禁じるようになった経過があるが、それは従業員への無償給付制限で経済問題だったはず。 たとえば、鉄道職員が自社線に乗るのは無料とか、鉄道会社相互に無料利用とか、電電公社職員に採用されると無料で電話を引いてくれる(高卒初任給が1万円未満の時代で、電話架設に一般は14万円余の支払いを求められた)とか、電力会社社員は定額契約(=灯火2〜3灯:戦後直の標準)なら無料とか様々あった。 会社によっては医療費の自己負担分相当額を後から補填するとか、健康保険料の従業員負担分を一部〜全額会社負担とかあった。 当地千葉:京成沿線では都内行商の担ぎ屋のおばさんたちが皆京成電鉄の株主だった!理由は株主優待の全線無償パスが貰えたから! それらの従業員給付、関係者給付について、御用組合が返上を決めたり、一部外野の不平等非難を利用して廃止したり、過剰サービスとかで現状になっているが、「悪い」という根拠はかなり曖昧である。ラッシュを外れての空気輸送状態にコスト増のないパス利用はありだろう。

 春にも集団接種会場で余ってしまって廃棄するしかないコロナワクチンを、接種現場に出向いて接種実務に参加していたり近くにいた自治体職員に接種したことをマスコミがあげつらって大々的に報道。 国民全員接種を目指すが、特例承認で大きなリスクも考えられる半ば人体実験的要素の残って尻込みする空気も強かったワクチン接種に、公務員や首長が率先して参加するのは接種推進にはありがたいことだった。 欧米では首相、女王、大統領などがワクチン接種を受ける場面を報じさせて、接種促進を図っていたくらいである。 「上級国民」だけ優先治療で回復し、野党議員は死亡の不公平とは質が違うではないか。 一刻も早いワクチン接種普及には、現在ネックとなっているワクチン供給と接種現場がフル稼働できる体制にすることが大切だ。 接種希望者を切らさないためには隘路工程直前のプールが必要で、現在、入荷ワクチンに1対1対応予約しか許さない硬直運用を改め、申込書を積んで、優先枠は点検の上コールバック予約として、接種申込者を無予約はで放置しないことこそ重要だろう。 現状の電話予約、インターネット予約の最大の欠陥が、あぶれたら先付け予約できず、そのまま放置されることだ。

2021/08/31 23:55

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