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西沢渓谷森林軌道「三塩軌道」の痕跡

 国鉄が各駅に貼り出した「Discover JAPAN」か「良い日旅立ち」キャンペーンの大ポスターで結氷した「七ツ釜五段の滝」風景で一時大ブレークしたのが山梨県山梨市北北東方向笛吹川上流部の西沢渓谷で、右岸沿い中腹には三富村と塩山を結んだ森林軌道「三塩軌道」跡が遊歩道(迂回路)として残されています。森林軌道の現遊歩道の区間は絶えず崩落に見舞われる荒れやすく馬でトロッコを押したところで、国道開通と共に自動車輸送に圧されて1968年(s43年)に廃止されて今は遊歩道になった軌道痕跡を写真で紹介します。

 中央線塩山山梨市駅から北北東方向にバスで1時間あまりに遊歩道入口(写真0)があり、大菩薩峠・奥多摩へ抜ける柳沢峠の西側。(昨年の時刻表では塩山駅からバスが出ていることになっているのですが、新しいガイドブックですと山梨市駅発で、繁忙シーズンだけ塩山駅からの臨時便が出るそうで山梨市駅で降りました。気付かないと面倒なことになっていました)。千葉駅を早朝06:38に発つ特急あずさ3号(新宿07:30)に乗って塩山駅に着くと丁度バスの第2便で、船橋、錦糸町にも停車するので総武線沿線からも日帰り可能区間です。実は5月連休のラストの茨城県の大竜巻の頃にふらりと出掛けたのですが、以降様々の雑用が重なり金環日食金星太陽面通過天体望遠レンズ&太陽投影望遠鏡作成月面撮影に、10中7〜8で負けは覚悟の狛江市長選大応援中の第一声と団地管理組合の写真教室が同時刻でバッティングして、こそ〜〜っと写真教室で夕方まで飲んだくれまして、それらが一段落しても代々木公園の17万人集会もありましたし、首相官邸前要請行動も続いてますし。書籍紹介事故調報告検討など、幾つかの日記〜と鉄道第2連隊演習線跡踏破アルバム関連をまとめてからようやくCASIOコンデジ中の以下の写真を掘り出しました。
 先ずは西沢渓谷案内図の写真から。右端下の村営駐車場とドライブインが遊歩道出発点です。


秩父多摩甲斐国立公園 西沢渓谷ガイドマップ

700mBar高層天気図12/05/04
北アルプス遭難時12/05/04の700mBar高層天気図
上空の気圧の谷が丁度北アに掛かっている
 西沢渓谷はDiscover JAPANキャンペーンでブレークする前に一度、大型観光バス2台を仕立ててひと回りしてきた記憶があるのですが、既に朧な記憶で「広瀬湖なんて無かったはずだけどなぁ」「森林鉄道跡から出発点に降りるところは禿山で、下の川まで視界が開けていたはずなのに深い森が広がって何も見えない」と、やや浦島太郎状態。
 そこを再び訪れることになったのは、突然わが連れ合いが「連休は白馬の大雪渓を登りた〜い!」とご託宣。馬鹿言っちゃいけませんです!5月連休の山はちょっと荒れると全く冬山で、何年か毎に遭難事故を起こしています。冬山登山の人たちの山です。特に今年は天候不順で、山行では必ず見て出発の判断をする「700ミリバール高層天気図」には1日の休みもなく気象急変直結の「高層の気圧の谷」が表示されていて、ハイキング気分で出かけたらそこが命日になってしまいます。大雪山系のツアー客大量遭難事故もその時期の高山の低温・強風で起こりました。茨城県の大竜巻も異常な大荒れ気象の現れです。そういう科学的説明を加えてもうちの山の神は非常に疑い深いまなざしを向けて半信半疑のご様子。代替案の奥高尾縦走の提案は「あんなとこ山とは認めない!」と即座に却下。そうだ!渓谷の雰囲気で西沢渓谷なら行けるかもしれないと時刻表をみると、千葉発あずさ3号が錦糸町・船橋乗車で使えそう。

 わが支配者もこの案に興味を示してOKだったので、さっそく駅に行くと、窓口はもう閉まっていて「翌朝、自販機で指定券を購入してください」と言われたものの、定期券の関係で乗車券の経路が違う二人分の隣接席を画面メニューを見ながら買っていては乗車に間に合わないかもしれません。改札の駅員に何とかならないのと持ちかけると、「朝、声を掛けてください。代わって操作します」。それだ!と思って翌朝操作を頼みますと、なんと10分近く掛かって余裕をもって特急接続各停の2本以上前の時間には申し込んでいたのに、結局接続電車になってしまいました。

 この特急あずさ3号の車内で見た朝刊に、北アルプスでの大量遭難死の記事が大きく報じられていました。天候急変の準備もしていたヒマラヤ経験のベテランまでもが急変に対応し切れずに亡くなっています。合掌。ここで初めて私の説明した春山の怖さを実感した様子で、白馬の大雪渓登坂却下のご不満もようやく解消されました。

甲府から 昇仙峡ケーブルカー   <p14>

 中央線甲府駅からバスで1時間余北側に古くから整備された景勝観光地昇仙峡があります。奇岩(山)がそびえ立ち滝が続く切り立った渓谷と、ロープウェイで登る山頂からの景色と影絵の森美術館が見どころ。渓谷遊歩道は上流側から下る方が楽で敬老コースです。徒歩往復も良いですが遊歩道に平行してバスが通っていて日程の都合もあって下りだけ歩きました。ここも千葉からの日帰り圏ですが、行くだけより泊まってゆるりとみた方が良いところです。西沢渓谷とここ昇仙峡の合わせ技でうちの山の神からようやく山認定されました(w。ここは全く初めて。


昇仙峡ロープウェイ

能泉湖と荒川ダム
<p15>
<p16>

甲府駅プラットホームより

[参考ページ]

  • 700mBar高層天気図→'12/05/05前後の高層気象(高層の気圧の谷)
  • 鉄道連隊演習線跡をたどって 津田沼-千葉間
  • 鉄道連隊軍用線 千葉-津田沼間
  • 影絵の森美術館(公式サイト)

    2012/07/27 22:55

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