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犬吠崎初日の出特急が3本に

 犬吠崎へ3年ぶりに初日の出を見に行って、前回2010年よりヒドイ雲に覆われて日の出は拝めず残念〜。
【 特急犬吠初日の出号ダイヤ 】
(3号は接続が悪いせいか、空席多し。1号、5号は満席)
停車駅
1号
高尾

3号
両国

5号
新宿

快速  

武蔵金井
小金井
01:03
高尾
01:33
00:49
中野
01:57
01:19
中野
02:25
新宿 02:15 02:42
両国 02:42
津田沼 02:24 02:49 03:02 03:05 03:26 03:19 03:56
幕張本郷 02:27 03:04 03:28 03:59
稲毛 02:34 02:55 03:11 03:11 03:15 03:26 04:06
千葉 02:39 03:00 03:16 03:16 03:40 03:33 04:11
成田 03:21 03:38 04:00 04:10
銚子 04:19 04:37 05:04 05:27
銚子 03:00 04:32 04:51 05:22 05:49
犬吠 03:16 04:50 05:14 05:40 06:07

 2010年と比較しますと、迎光特急は257系あずさ編成1本9両でしたが、今年2013年は257-500系5両編成3本延べ15両で、座席数67%増しになっており、そこに接続する銚子電鉄は旧型3両編成1本だったのが京王2000系2両編成3本で延べ6両、車両の大型化もあり2倍以上の輸送力ですから、特急9両分を旧型車3両に詰め込んでの殺人ラッシュ並み混雑は解消されました。

 しかし、2本目の両国始発臨時特急に接続の良い終夜運転電車がなくて、船橋以降は1本目と同じ電車で接続のためか、空席の多い運行となりました。接続を調整するか新宿始発にしていたら平均化され、乗客も増えたかもしれません。他の臨時特急が満席で、この不便な列車しか指定席が取れず寒空に40分も接続を待つことになりました。

 なお、銚子までは短距離のB特急なので普段は自由席が主で特急料金¥900.ですが、迎光特急は全車指定席の¥1,610.で、なかなかおいしい運用ですねぇ。そればかりか、帰りの千葉駅の案内で「臨時特急高尾号」が案内されていて、どうも銚子や房総の迎光特急の戻り運用で稼いでいる様。ミシュランガイドで千葉方面からもお客の増えた高尾参拝は普段なら新宿から高尾山口まで京王線利用が安くて便利なのですが、それを戻り列車で高尾までむしり取って来ようとはJRも商魂逞しくなったものです。この「特急高尾号」は時刻表の臨時列車ページには見当たらず、時刻表締切以降に設定された列車でしょうか?
犬吠埼灯台
黎明の犬吠埼灯台
犬吠埼駅
銚子電鉄犬吠埼駅
犬吠埼の初日@君ヶ浜
君ヶ浜での初日の出待ちぼうけ
 値段と時間だけで言いますと、本八幡から都営地下鉄新宿線急行で結んで京王線に乗り入れ新宿−高尾山口というのも合理的一案。終夜運転の乗継では40分〜1時間半も待つタイミングがあるので、お茶の水と新宿で乗り継ぐよりは楽な直通列車は好まれると思うのですが。
   See→日記#235 「犬吠初日の出1号」で銚子灯台下へ

失敗確実の逆アクション!
酷薄安倍ノミクスの愚策    <2>

 歴代内閣&総理大臣が、あそうこまでアホな政策を!出し続けたことで、国民生活は破壊されて不況は深刻化する一方なのに、大企業の内部留保は空前の260兆〜266兆に達して使い道に困るというごく歪みきった状況にあります。

 経済では、金は天下の回りものといって、製品流通とは逆方向の金の流れを生じ、それが隘路を作らずにスムーズに全体を回るようにすることで過剰生産不況を回避、あるいは永遠の先送りにできるとか(できない!いずれ破綻とか・・・・・・・・)。

 竹中・小泉をはじめとする歴代政権は、一貫して金持ち減税、庶民増税・貧困化政策で金のないところからさらに奪い、かねの滞って余っている所につぎ込んで不況の深刻化を図ってきたのを、今般の安倍ノミクスはさらに強力に弱肉強食促進政策を進めようというのですから、矛盾を深める無反省で呆れかえった逆アクション!というほかありません。
 収入があれば、ほとんど全部を使ってしまうしかない貧困層に金を廻せば最も効率的に金が流れ、貧困層から消費税などで巻き上げればその分直に金回りが無くなるのは誰が考えても当然の話。最低賃金や生活保護基準は上げた方が経済が良くなり、下げれば悪くなります。南米ベネズエラで貧困層に給付したら経済が復興したというのは当たり前の話なのです。それを安倍コベに国民から金を召し上げ、金余りの大企業につぎ込んできたのが歴代自民公明民主政権!

 竹中・小泉政権が始めた雇用破壊のリストラ解雇に補助金を付けるような極端な愚策に、被害者たちの収入が文字通り半減して多くが非正規社員化してしまい暮らしが立たなくなるから止めろとの要求に、安倍晋三首相の回答は「再チャレンジの機会保証」で、収入半減解雇の容認を迫る酷薄ぶりでした。これは再登板の今も変わりません。

 1930年代の世界大不況克服にアメリカで採用された政策が、ケインズ学説の応用として公共事業による景気浮揚策で、TVA(テネシー河谷総合開発計画)、CVA(コロラド河谷総合開発計画)がその大成功例として日本の高度成長期の社会科教科書に大きく取り上げられて大規模公共投資による景気浮揚策を教えていました。

 しかし生のままのケインズ理論が見落としたのは、大規模公共投資で作られた生産財が、さらに需要を要求して、需要と生産力のアンバランスを更に拡大する方向に働くこと。ダム完成でできる電力も水利も消費を要求し、プロジェクトに動員された生産設備もダムの次の需要を要求し続ける自転車操業状態になることを見落としていました。

 その点を修正した新ケインズ学説が提唱されて、伊東光晴氏(京都大学経済学部長、千葉大学教授、法政大学教授など歴任)が、その著書や新聞・週刊誌の連載記事で多岐にわたる解説を試みていました。裸のままの競争社会ではなく、寡占価格にも参入障壁以内の適正値があって、合理的値が存在するという考え方です。

 伊東光晴教授の連載記事で大変面白く思ったのは、マルクス経済学の諸テーゼを次々間違いだと否定して、「等比級数の和の収束」などの数理解析をも使って「正しい」解説を紹介していながら、大局ではマルクス経済学の諸テーゼの正しさを浮き彫りにしていることと、弱肉強食ではない妥当な経済運営が労資双方に益があって「修正資本主義」の究極では労資対立がなくなるという予言をしていたことです。「『独占』は誤りで、正しくは『寡占』である」なんてのを、詳細な経過説明の結論としているのですが、少数者の独占的市場支配という本質を証明しただけの話で、マルクス経済学のテーゼは全く否定していないのです。

 読みながら、「馬鹿言っちゃいけない!資本側が自律的に適正な経済運営をするなんてありえない!経済的均衡など無視して自分だけの利益を争って破綻の道を突き進む。それを止められるのは労働者・勤労者の統一した運動:闘いに基づく様々の規制しかない。資本側が自律的にバランスのとれた経済運営をするだなんて、現実を無視してあまりに空想に過ぎる。」と思ったもので、それまでは宗教的なドグマに近いと感じていたマルクス経済学の諸テーゼがかなり身近なものになりました。

 若者の過半数が非正規労働のワーキングプアだらけで、労働力の再生産ができずに人口が減り始めた現状を見れば、どちらが正しかったかは明らかでしょう。適切・合理的な状態が有ったとして、それをどう守らせるかの運動論を全く欠いていることで「空想」と化すのです。竹中・小泉政権の主要スローガンが「規制緩和」で、それは首切り自由化・労働条件の切り下げなど生のままの資本主義支配ですから、経済全体の適切・合理的運営とは対極のものでしたし、逆の結果を突きつけられた竹中教授の弁明は「これから良くなる過程」という強弁ばかりで、氏は真理と学問を追求するはずの「学者」ではないことを示していました。

 伊東氏も近年は著書で「『日本経済の変容:倫理の喪失を超えて』(岩波書店、2000年)」「『日本経済を問う―誤った理論は誤った政策を導く』(岩波書店、2006年)」などとして、自律作用のない弱肉強食経済を批判し始めた様ですが、昨年2012年2月に重い病に倒れて療養中とのこと。「適切な経済運営が行われて、労資対立はなくなる」というご自身のかっての予測と全く異なる弱肉強食経済の現状に対する分かり易い見解を広く述べて欲しかったと思います。

 伊東光晴氏の略歴で「理論経済学会理事」というのがありますが、理工系大学教養課程で学ぶことの多い古典的な経済学での「数値経済学」と同様に、古典的な経済学では、数値的な処理も、理論もなくて、学問研究としては新分野を立てざるを得なかった、とも読み取れて、日本では科学的な学問というより、流入翻訳文化の尻尾を付けていて、宗教的になったのだろうなぁと思ったものです。
 「理論***学」の使われた経過をみますと湯川秀樹氏が中間子理論でノーベル賞を受賞したときに、あまりに貧弱な理学系研究予算で大規模な実験設備は作れず、他国での実験結果から理論化していったことで、物理学に高価な設備を運用できる方を「実験物理」、その結果を得て紙と鉛筆で理論を導く日本のマルビ型研究を「理論物理学」と分けて基礎研究の冷遇を釈明したのが起源の様で、今は高価な実験設備が国際協力で作られたりして、実験テーマを募集してその結果を公開して理論化を求めているので、ことさらの「理論物理学」「実験物理学」はなくなりました。その経緯から考えれば専用設備を要求する「実験経済学」というのは存在しませんから、対抗の「理論経済学」には他の意味が潜んでいるとも考えられるのです。国立天文台が国内だけでなくハワイやチリに観測施設を建設しているのも観測結果が公表されて同様の使われ方をしています。See→三鷹天文台見学記:日記#108、 国立天文台見学記:日記#311
 経済学の本家としては脚光を浴びていた「数値経済学」など、コンピュータ処理によるシミュレーション技術に吸収されてしまい、独立の学問分野にはならないのではないか?とか、価格と需要供給の関係の説明を試みた有名な「蜘蛛の巣の定理」など、価格の絶対基準がないことに加えて、系の時間遅れ要素次第で振動的に収束したり、収束できずに発散してしまう可能性があるのは理工系の自動制御理論での解析と同様のはずで、当時デビューの拡散型トランシスターがこの時間遅れ要素の影響で非常に異常発振を起こし易くてHiFiオーディオアンプでも帰還ループ特性を不安定にして設計上注意が必要だったのですが、経済学の「定理」にはその時間遅れ要素の検討がなく理論解析としては検討不足だなぁと思いながらも、期末テストの答案用紙には経済学の教授が受け入れてくれそうな解答文を書き連ねていたのでした(w。

 なお、この社会的な公正について施政方針演説で近年ただ一人触れた首相が引退した鳩山由紀夫氏。具体策が伴わなかったため政治家の方針としてはダメなのですが、経済矛盾を正す解決の方向を示す評論としては大変まともなものでした。See→2010年施政方針演説抜粋
 他の首相の施政方針演説には、こうした普遍的な基準の提起が全く見られず、その場限りの目くらましばかりだったことから余計に目立ちます。安倍、福田、麻生、管、野田のいずれもが口先ばかりの国民だましでした。鳩山演説も、実現の具体的道筋を提起できなかった点では政治家として褒められたものではないのですが、住友OBなどが提唱する竹中・小泉新自由主義路線の暴走を引き戻す「修正資本主義」的な矛盾緩和策の基本になる現状認識ではあります。

やはり報道のタブーになったか!
 原発事故被曝地の小児ガン多発      <3>

[原発事故から3年目]続出するのか がんを患う子供たち
 (日刊ゲンダイ2012/12/31)


2013/01/04 23:55

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