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無かったのか!?オール・クリアー操作
スーパー白鳥789系青函トンネル内発火事故

 スーパー白鳥789系青函トンネル内発火事故の詳細を永瀬和彦金沢工大客員教授が鉄道ジャーナル誌2015/9月号で解説しています。 (「青函海底トンネル内でのスーパー白鳥発炎その後」p129右段〜p132左段L2) 不適切設定発生の経過は複雑でしたが、必死に読み終わって 「何でリセット/オール・クリアー操作を設けなかったのか!日常操作ではないイレギュラーな各種試験や方向転換など基本的なイヴェント毎に自動的に初期化していれば全く無問題だったのに!」 「今更の構造情報開示要求など、発註時の『完成図書』技術資料要求で入手できるはずのものなのに、なぜ実務を担う検修や運転の要求を糾合せず、技術情報ブラックボックスのまま漫然と発注したのか?」 と思いました。 JR東なら新津工場で電車の自社生産を始めるときに東急車両など各社の技術提供を求めて実現し、ついには会社そのものを買収してしまいました。 「現場がちゃんと扱える技術資料を添付してくれるところに発註する!」と宣言し複数社調達を試みれば、山ほどの資料が付いてくるものであります。 発註側のJR北が漫然無計画でメンテ用資料が足らないなんてルーズに過ぎます。

 かってはパソコンにはリセットボタンが有り、数時間掛けて半徹夜で入力したデータなのに、ハイハイを始めた我が娘が作業中の膝に這い上がってきて強く緑色に輝くパイロットランプ傍のリセットボタンを押してくれて一発消滅!とか乱用される苦〜い経験もあるわけですが、様々の工程の途中でトラブった場合に、全パラメターを適正値に再設定してそこから続行するのには無理がある場合、初期化するのが定番で、フロッピーもハードディスクもデータを読み取れなくなると初トラックから読み直してリトライするモノ。
 マイコン:CPU-ICが出現する前の自動組立機・自動製造器では尚更で、次々工程を繰り出す制御カム軸があり、トラブルで途中で止まるとワークを取り去ってからカム軸を総て初期位置に戻す初期化操作を行って運転再開する構造です。
 わが某社には非常に早い時期からそうした自動組立機を自社開発するセクションがあって、汎用の工作機械:自動旋盤などはピーターマン製など市販製品が既にあり下請け工場に大量に持ち込んで2交替勤務で部品を作っていましたが、多種多様な自社製品の自動組み立て用にはオリジナル・マシンの開発が必要でしたので、主にメカ系の優秀どころを新卒採用したり他社からスカウトしてきて自動組立機を次々開発、大量に作って工場に設置していましたから、その構造は工場や設計開発現場で良く見えました。 油だらけになる自動組立機のメンテ・分解整備には若い普通高校卒女子も動員していました。 高価な自動機の償却に一時は3交替連続稼働までして労働組合の大反対闘争を誘発したり・・・・・・・See→日記#325-4
 このオール・クリア機能さえ使えれば、今回の不適切設定による過電流発火事故は起こらずに済んでいます。
界磁巻線群両端の「RV」接点×4が逆転器×2

主回路つなぎ図:京成3100型(直流直巻モータ)
京成電鉄KK1960年刊3100型パンフp15「制御装置」より


 次いで、「逆転器想定」などという実動作に不要な架空のステータスを、なぜ実効性を持たせたまま残したのか?
永瀬客員教授の記事も逆転器方向ステータスの保持がVVVFインバーターには不必要な機能という指摘をしていて、それは同感です。
 「逆転器」というのは、直流電車の直巻モータの界磁コイルの接続方向を切り替えてモータの回転方向=進行方向を切り替えるもので、数百アンペアの大電流を扱う切替スイッチなので(右主回路つなぎ図3100型「RV」参照→)、運転士が操作する主幹制御器の操作だけでは動作せず、実際に運転電流を流す起動時に、操作状況と不一致のものだけを切り替え動作させることで動作回数を減らしているものだそうです。 事故車789系の交流3相誘導電動機を使ったVVVFインバータ方式の場合には3相交流の相順を替えるだけで回転方向を変えられますから主変換器での発生順を換えれば良く、大電流をつなぎ替える「逆転器」は必要ありません。なお、「逆転」とは蒸気機関の弁連動位相を逆転させて逆回転=方向転換させる「絵になる」弁制御装置であり別物です。(写真参照→)
 オペレータの操作統一のために従前に合わせたダミーステータスを設けるのは分かります。けれど、特別な操作時の動作が従前と違ってトラブルを起こしては本末転倒で、そういうややこしい部分は単純に削除してしまえば良い!そこを割り切れずに残して致命的トラブルに到った!それも適切な状態初期化があれば避けられていたトラブルではあります。

 JR北海道が調べた不適切設定の経過は、まずは回転方向自由のVVVFインバータ制御に、直流電車の逆転器操作に倣った方向ステータス保持機能があって、それに各車独立制御の方向設定が有り、機器故障に備えたユニット切り離し訓練を実施して訓練から復帰させるときに明確な手順が定められて居らず、逆方向ステータスのママ復帰させたことで、方向制御が伝わらず、速度信号が逆回転で現れて「故障」ステータスとなり、これは重大故障なので主変換器を切り離すべきところ、それをわざと過電流を流して「過電流保護装置」を働かせる構成になっていたが、実際は保護装置を働かせるには過電流が足らず、しかしモータの限界は超えていて過熱し、函館発車後青函トンネル内で発火に到った!
逆転機レバー↓

蒸気機関動作模型@鉄道博物館・大宮
 新幹線での架線地絡操作による周辺列車の非常制動停止と言い、どうも国鉄JR流は豪快な力尽くが目立ちます。 新幹線の一斉非常停止のために単純確実な架線地絡で停電させるのとは違い、車両内部のトラブル対応でしかも異常信号を受けた主変換器まわりの動作ですから、保護装置を単純に制御線から飛ばすようにすれば良いものを!負荷を過電流にする方が大変ではないか?と思ってしまいます。 「過電流保護装置」の動作もおそらくは制御線に依るものでしょうから、ここに外部制御のインターフェイスを設けるだけの話なのに、敢えて過電流を発生させる遮断法採用は適切ではないでしょう。
ということのようです。
 789系制御システム開発当時(=1996年731系)ではVVVFインバーター方式電車はまだまだ開発途上で、システムも構造も十分こなれていないのでしょうか?パワー半導体によるVVVFインバーター方式は1982年の熊本市電8200型(三菱電機)に始まり1985年の新京成8800型(三菱電機)が本格的な鉄道への採用ですが、1996年供用(731系日立製作所?)でもまだこなれなかったのでしょうか?
 事故のきっかけとなった「故障対応のユニット切り離し訓練」というのはスムーズな応急処理を保証し、安全運行維持に資する訓練であり、未規定の復帰手順が違ったからと云って、くれぐれも「余計なことをした」という評価がされないよう注目する必要があります。

 加えて、永瀬教授の指摘する技術資料の開示問題は、発注側の姿勢が絡みます。検修、運転等の現場直結で発注業務をしていたら、実務に必要な技術資料要求は当然に出て必要な情報は得られています。 かって私も東芝系の人たちと協力してJOBを請け負ったことがありますが、東芝流では理論解析を含む詳細な「完成図書」を求められて、それを使われたら開発者として様々な試行で得た実施構造はコロンブスの卵で製品をコピーされてしまう!と思ったのですが、案の定、大不況による客先ゼネコンの「内製化」で、仕事を引き上げられてしまい、中央研究所の院卒技術者たちに回されてしまいました。 院卒技術者の賃金では割に合わないけれど、外注支払い費用は確実に削減できるという酷い合理化で、様々試行して得た実施策:ノーハウは特許にはならず院卒技術者には簡単になぞれてしまう踏んだり蹴ったりの結果でした。手間の掛かる開発ものでは、2件目以降の受注でナントカ息を付けるものを、提出した完成図書で内製化されたのでは完璧にシステムハウス・下請け殺しで、独立のシステムハウスがほとんど無くなった基本原因でした。 完成方式のコピーは何通りもの「駄目」の確認作業が要らないので開発には非常に効率的なのです。
 運転・整備のための技術資料入手なら、メーカー側が隠したと言うよりも、発注側の姿勢次第です。 中国が新幹線発注時に日独仏3社を相手に技術情報全面開示を条件に競わせ、その後は、ほぼデッドコピーに近い中国国産化製品を開発投資ほぼゼロの安値で独自開発の新技術などと称して諸外国に売り込むあこぎな商売をしていますが、それとは異なりユーザーとしてのメンテ情報要求は商道徳に反するものではなく、発註交渉で日立に技術情報開示拒否されたら東芝に・・・・・・・・三菱に、シーメンスに、と迫れば良いわけです。(w

非常停止ボタンではなく通報ボタン!
曽根教授、新幹線火災事故対応緊急提言   <2>

※竹島紀元鉄道ジャーナル前編集長死去(89歳)のニュース。

 竹島編集長に「朝鮮での慰安婦強制連行は無かった。俺は見たことはない。気に入らなければ(鉄道ジャーナル誌を)買うな!」と書かれて、同誌購入を断固止めてきましたが、右翼たちの徹底した大日本帝国無謬主義には呆れます。 暴力と権力とで客観事実を曲げてしまうのですから。
 国外での平定作戦、敗残兵狩りで住民皆が敵に見えてしまい大虐殺をしたのはヴェトナムはソンミの米軍だけではなく、フィリピン・マニラへの米軍再上陸に怯えて住民総てをスパイ視して、後の大統領の家族を含む多数の市民の大虐殺をした日本軍、沖縄方言の会話が理解できなくて切れて虐殺した大日本帝国軍沖縄派遣部隊、インドネシアでもフィリピンでも慰安婦を占領地から現地調達した、オランダ人まで強制的に慰安婦にして戦後戦争犯罪人として死刑になるとか、「戦争」ではない「事変」で、捕虜は存在しないタテマエから投降者16,000.人〜200,000.人を処理(=裁判なしの処刑:虐殺)しました。外国からの侵略軍だからこそ、住民虐殺をするもですが、今になって「16,000.人は戦争中の出来事で大虐殺では無い」「幻の南京大虐殺」と言い募る醜悪さ!戦争ではない「事変」で16,000.人もの投降者などを裁判無く殺せば間違いなく大虐殺でしょうが。ヴェトナム戦争で米軍敗退のきっかけとなったソンミ虐殺は500名余でした。
 朝鮮は一段低く見て蔑視していたのに、あちこち他国で慰安婦に強制徴用していながら「朝鮮でだけは慰安婦の強制徴用は無かった」などというお伽噺を、政治権力と武力制圧で通してしまおうという試みは許せないものです。 記事に多くの脚色があったことから引用記事の出典にはならないとして朝日新聞などマスコミから全面取り消しされた「吉田証言」も、証言記事が取り消されただけであり、朝鮮、あるいは済州島で慰安婦としての強制連行が無かったことを示すものではありませんでした。

   ああモンテンルパの夜は更けて 渡辺はまこ U-Tube
 フィリピン、キリノ大統領によるモンテンルパ刑務所日本人戦犯死刑囚59名全員への減刑恩赦は日本では大美談として残された物語です。しかし、大統領自身が家族を日本軍の虐殺で失った被害者遺族でありましたが、戦犯死刑囚恩赦でフィリピン国民の怒りを買ったこともあり、直後に行われた大統領選挙でマグサイサイに負けて失脚。直前に処刑した14名の戦犯判定に一部人違い冤罪があったことと、日本軍による非道な住民大虐殺とは独立の事象なのに、住民虐殺やフィリピン国民の怒りが無かった、全く無実の戦犯判決と強弁する超復古主義者が日本社会で幅をきかせ始めました。彼ら帝国軍隊の亡霊を政治の表舞台に立ててはいけません。
 電車の客室内にある非常通報ボタンに「火災の場合は使わないように」とあって、強制的な非常停止ボタンか?運転士に任せないと却ってアブナイのに!と思っていたのですが、RJ誌2015/09に先の「新幹線焼身自殺事件を承けての緊急対応策提言」を、工学院大曽根悟教授が書いていまして、それは通報ボタンで、運転士が判断して停止するものだが、ボタンだけでは状況が分からないのだから双方向のビデオ・インターフォン様機器に改めよ!とあって正確な状況が分かりました。加えて、周辺の非常停止を現在の架線地絡停電による非常停止だけでなく、通信手段による停止と選択できるようにして、停電させずに非常停止出来るようにすること、それを大地震停止にも適用して減速後も安全な場所を求めて移動可能にする、といった7〜8項目の提言が並んでいます。そうしたハードの改良は確かに必要でしょう。
 但し、運転席を狙うテロ対策にはあまり心配ないのはそうでしょうが、テロ襲撃リスクはそこではなく、高速走行の線路内に障害物を投入されて脱線、正面衝突の方が遙かに危険で、すでに線路脇のパトロールを強化しているようですが、安倍晋三首相が無益に挑発的演説を繰り返していてテロを誘導しています。あの馬鹿首相の口をナントカ抑えないとリスクが急速に高まるだけで対応しきれなくなります。IS等、狂人対策はもっと地道にやるべきもので、大向こう受けのパフォーマンス狙いでやられては堪ったものではありません。
 また西欧との比較で単線トンネルを平行して掘ってその信号システムを単線並列として相互に代替可能にして柔軟性を持たせる案は、交通量がらみであり、東海道新幹線のように毎時15本が目一杯走っている路線ではほとんど意味がなく、絶対的優先権を持たせた軍事輸送や災害救援等緊急輸送、赤字ローカル新幹線でようやく有効手段になり得るもの。平時では効果がほとんどないでしょう。関門トンネルはたしか単線並列方式で、上り下り関係なくどちらでも使えるはず。
 人身事故の際に、かっての東武は15分で運転再開とか復旧が早かったが、今はいずれの事業者も1時間余、これを短縮できないかと言う話は、事故か事件かの正確な判断を捜査機関が行える時間は保証する必要があって、作業の「合理化」とは最も遠そうな警察組織に、適切な標準作業を採用してもらえるかどうか、その辺をどう整理すべきでしょう?
 また大地震検知による強制停止は、高速走行の列車自身の持つ大きな運動エネルギーを一刻も早く放出させて万一の被害を抑制するものなので、高速域の強制制動は必須で、速度が低速に落ちてからブレーキ緩解・再加速を許容すべきものです。「信号により安全適切な位置に誘導する」というのでは失当で、先ずは信号制御が正常なウチに安全な速度に落とすことが絶対条件です。低速になったら移動の自由度を残しておく=架線を停電させないということです。

寝台特急日本海火災解説正常化
殊勲の乗務員不当処分で大惨事誘発を記述   <3>

    【 2×北陸トンネル列車火災 】

p52L7〜
 この事故は昭和47年11月6日、大阪を出発した急行「きたぐに」号が、当時では全国一の長大トンネルだった北陸トンネル内で食堂車から火災が発生。それを発見した車掌が、マニュアル通り直ちに列車を停止させて消火にあたった。だが、すでに火の手は拡大し、列車に備え付けの消火器だけでは消火活動もままならず、列車はほぼ全焼に近い状態となった。現場は暗闇の長大トンネル内という最悪の条件ゆえに多くの乗客が煙に巻かれ、死者30名負傷者714名を数える大惨事となってしまった。
・・・・・・・・・・

p53L9〜
 最近、本署を執筆するにあたり、昭和58年発行の大阪車掌区史を見ていて意外なことに気付いた。これには次のように記されている。
 昭和44年12月6日午前6時20分、青森発大阪行寝台特急「日本海」号が前述と同じ北陸トンネル内で、最前部電源車の床下から火を噴いているのを機関士が発見した。このとき、機関士はとっさに"トンネル内の停車は危険"と判断し、そのまま列車を走らせて、トンネルを出るや一気にブレーキを掛けて停車した。そして乗務員全員が一致団結して消火活動にあたり、さらに消防車の出動を要請して無事消火に成功した。このときの車掌は大阪車掌区所属の私の先輩達である。

 ここでふたつの事故の発生年月にご注目いただきたい。30名の死者と714名の負傷者を出した北陸トンネル事故が昭和47年。その3年前の昭和44年、すでに"トンネル内の停車は危険"と、あえてマニュアルを無視して突っ走った乗務員がいたのである。そして事故を最小限に食い止めた。この貴重な教訓を、国鉄幹部は果たしてどう受けとめたのだろうか。もしこのとき"トンネル内で列車火災が発生したときは全速力で突っ走って脱出せよ"と、マニュアルを書き換えていたならば、3年後の大惨事の被害はもっとすくなかったはずである。 これは明らかに国鉄当局の怠慢。マニュアルを書き換えなかった国鉄幹部がその責任を負うべきだったのだ。
  (「車掌○真乗務手帳」坂本衛著 山海堂刊2000年3月25日初版第1刷、8月10日第2刷刊)

    【 永瀬教授、寝台特急日本海火災記事 】

 この事故が起きる5年前に同じトンネルで列車火災が起きて、トンネルの防火対策の改善を敦賀市消防本部から再三にわたり要請されていたのに応じなかったこと(注:ここまでが日本海火災事故!以下きたぐに火災事故)及び数日後に遺族からの照会による再度の探索で犠牲者が発見されるという失態もあって、国鉄は社会から厳しい批判を受けただけで亡く、国会でも徹底追及され6)、さる防災専門家からは、「一般社会の防火体制の水準から見て、国鉄の場合は無知に近い」と酷評された7)
文献
   6).第70国会衆議院運輸委員会議事録第2号、s47.11.9
        鉄道ジャーナル2015/07号p128左−4行〜永瀬和彦:金沢工業大学

上欄の坂本衛記事と下欄の永瀬記事の差部分(=寝台特急日本海乗務員の殊勲の奮闘と&それに対する不当処分)が「国鉄、中の人」が学者・研究者の立場をも省みず何が何でも隠したい部分でしょう。しかしそれでは同様の誤りを繰り返してしまいます。

    【 鉄道ピクトリアル2015/9、寝台特急日本海火災記事 】

 北陸トンネル建設当時は、電化されたトンネル内での火災事故発生はあり得ないと考え、排煙・消火設備のトンネル内設置をしていなかった。
(L15〜)これより前、1969年(昭和44年)には同じ北陸トンネル内で寝台特急「日本海」が火災事故を発生させたが、このときは規定に従わず運転を継続してトンネル外まで脱出、消火活動を行ったため、被害を最小限にとどめることができた。 ところが、当時、国鉄では長大トンネル火災時の運転継続は規定違反として当該列車乗務員を処分していた。 そのため「きたぐに」火災事故時には規定どおり列車を止めていたことも事故を拡大する要因となってしまい、前回事故の教訓から何ら学んでいなかった国鉄に対する非難は大きく、裁判も長引いた。
        鉄道ピクトリアル2015/09号p62右段11行〜三品勝暉(みしなかつき):元鉄道総合技術研究所

 処分で停車を強制したことが「きたぐに」火災事故を深刻化させたことには触れた!「裁判も長引いた。」については、トンネル内停止強制決定に責任の無い乗務員達が生け贄的に起訴され長い裁判に曝された事実と、地元消防からの再三にわたる防火対応・訓練要請を無視したことは欠けている。
 鉄道ピクトリアル誌2015/09号p62右L15:北陸トンネル火災事故特急日本海事故を正確に記述、乗務員処分の事実を指摘し、当局側が運転規則見直しや消防訓練応諾をサボって3年後の急行きたぐに惨事の引き金を引いた事実が、ようやく鉄道趣味雑誌にも述べられました。(右枠下段→)
 鉄道趣味誌は重要な情報源が鉄道事業者であることから、事業者と異なる見解を持つと干されてしまい致命的で逆らえず「ジャーナル」などとは到底呼べない地位にいる中でようやく国鉄の重大な怠慢が見える形での記事になりました。

 特急寝台日本海乗務員の殊勲の働きはマスコミ報道でリアルタイムで読んでいましたが、それが運転規則違反だと難癖処分されて、運転規則には全く反映されずに3年後の30人死亡714人負傷の大惨事に到った事実は、「車掌○真乗務手帳」坂本衛2000/03/25山海堂刊p53−L5〜(大阪車掌区史s58刊の引用(第2刷では不当処分の事実は書いてない))と、急行きたぐに惨事対応措置で「特急日本海乗務員への処分が撤回された」こと知って理不尽な不当処分に驚愕!元国鉄車掌大阪車掌区所属坂本衛氏の本(右枠上段→)が大惨事誘発現場作業者不当処分を暴露するきっかけでした。
 惨事後の大規模な列車火災実験が国鉄当局の重大エラー隠蔽措置の一環だった!惨事化の予見可能性が無かったと主張するパフォーマンスであったことに気付き、当サイトの鉄道事故史はじめ折々にアピールしてきましたが、10余年を経てようやく鉄道趣味誌の記事になりました! 先の永瀬和彦氏の北陸トンネル列車火災事故国鉄重大ミス隠蔽記事(右枠中段→)との対比でピクトリアル誌9月号「戦後70年史」記事の妥当性が目立ちます。

 公刊する記事に一定の配慮が必要なことは当然にあります。しかし科学技術的な事象を、研究者、学究の立場:現役大学教授の金看板で云うときには、事実の歪曲、牽強付会の評価は特に許されないものですが、永瀬和彦教授は先の尼崎事故評論でのJR西日本庇いの事実歪曲といい、東中野事故の解説と云い、まるで科学性とは遠い政治学や経済学の御託宣のような立証の無い言いっ放しのドグマを理工学の学者の名で発信されており、それでは困ります。
 しかも、殊勲の判断をした特急寝台日本海乗務員への不当処分や、急行きたぐに乗務員の刑事訴追、トンネル内火災の危険性への予見可能性など、現場職員への理不尽な扱いについては全く黙殺していて、こと国鉄キャリア組に対しては事実を曲げても弁護する姿勢は著しく公平性と客観性を欠き決して科学を基礎とする学者・研究者のものとは言えません。
 著書で告発した同線元車掌坂本衛氏の方が真実追究にずっと真摯です(See→右上枠内)。著者坂本衛氏は鉄ヲタ車掌として知られ、当局側には非常に甘い鉄道労働組合(鉄労)所属の経歴(著書「昭和の車掌さん乗務録」p238L8宝島社2014/05/23刊)でも分割民営化攻撃を機に「国鉄当局の人事管理に憤りを覚え、恐怖を感じ、失望して心は急速に早期退職へと傾いていっ」て(同書記事)、エッセイを出版するなかで正義感から書かざるを得なかった。
 竹中・小泉路線で、現実がいかに彼らの言い分と違っても「今に良くなる!」と言い続けて、実際には例外的に良くなった手配師会社のトップとして高給を食み自分だけは良くなった身勝手学者竹中某などと、同類になっては科学を扱う学者・研究者としてはどうしようもありません。もしかして、寝台特急日本海火災事故での殊勲の乗務員達を問答無用に「運転規則違反」として不当処分した決定に直接関わっていたのか?急行きたぐに大惨事の引き金を引いた「A級戦犯」当人だったのか?と勘ぐりたくなるほど異様に見えます。

【 See→永瀬和彦金沢工大客員教授関係記事 】
   日記#301:   裁判所を騙した「新津田沼駅急カーブ」!誤解を前提にJR西日本擁護記事:RJ誌永瀬教授
   日記#188:   かなり言い過ぎ? 永瀬金沢工大教授の尼崎事故調報告叩き
   日記#359-1: 外した東中野追突事故解説 実内容が編集カットされたのか?! 永瀬和彦教授
   日記#114:   北陸トンネル列車火災の実際はどうだったか?(「鉄道DATA FILE」113号批判)
   日記#378-1: 北陸トンネル2火災経過と評価 またもキャリア組身内庇いか!?永瀬和彦教授

2015/08/02 13:55

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