[378]

BBS
鉄道解析ごっこ
mailto:
旧
新
Diary INDEX
Geo日記
戻る
LIST
主目次

操作設定不適で過電力発火!
青函トンネル特急スーパー白鳥火災

JR北海道、不適切操作で過熱か 青函トンネルの特急発煙
                         2015/06/09 17:36 【共同通信】

 北海道と青森県を結ぶ青函トンネルから列車の乗客が徒歩で脱出した4月の特急発煙で、JR北海道は9日、乗客を乗せる前に、運転担当者が機器を不適切に操作したのが原因とみられると発表した。機器の操作方法が明確にルール化されていなかったという。

 同社は過電流が流れ込んだ車体のモーターが過熱し、モーターから出た高温の排気が熱に弱い配線などを焦がしたり、溶かしたりしたとの見解を明らかにしていた。

 発煙は4月3日、函館発新青森行き特急「スーパー白鳥34号」(6両編成)で起き、列車はトンネル内に緊急停車。乗客124人は列車を降りて避難設備のケーブルカーで地上に脱出した。

 青函トンネル、特急車両から火花 乗客が歩いて避難
                       2015年4月4日00時32分 朝日新聞

 3日午後5時15分ごろ、北海道と本州を結ぶJR津軽海峡線の青函トンネル(約54キロ)内で、函館発新青森行き特急「スーパー白鳥34号」(6両編成、定員345人)の車両から火花が出て、緊急停止した。乗客124人と乗員ら5人が乗っていた。乗客は列車を降り、乗員の誘導で停止位置から約1・2キロ函館側の旧竜飛(たっぴ)海底駅に歩いて避難した。青森地域広域事務組合によると、78歳と50代の女性計2人が体調不良で病院に救急車で運ばれた。

 JR北海道によると、車掌が異臭に気づいて窓の外を見たところ、前から2両目の5号車床下のモーター付近から火花が出ているのを確認し、運転士に連絡して緊急停止した。火花が出続けたため、運転士が消火器で消し止めたという。車両は2002年製造。モーターに電気を送る配線の被膜が3本とも焦げており、モーターの回転数を制御する装置の異常で過電流が流れて膜が焦げ、発煙した可能性が高い、という。

 乗客は午後5時40分ごろから降車し、旧竜飛海底駅の避難場所に到着。午後7時35分ごろからケーブルカーで地上に避難し、バスで青森市に向かった。5号車に乗っていたという乗客の男性は取材に「車内に白い煙が充満し、むせるぐらいだった」と話した。父親と旅行で青森に向かう途中だったという北海道八雲町の中学3年の女子生徒(14)は「(5号車内で)白い霧のような煙が出てきた。列車から出て、暗いトンネルの中を30分以上歩いた。海の下なので、出られるのかなと不安に思った」と話した。1988年の青函トンネル開業以来、乗客がトンネルから避難したのは初めてという。
(以下略)
 右掲載の6/9付け共同通信報道によると、スーパー白鳥青函トンネル内発煙事故は「運転担当者が機器を不適切に操作したのが原因」「操作方法が明確にルール化されていなかった」とあって、具体的な解説は無いのですが、何の設定が不適切だったというのでしょうか?取扱説明書の大ポカだったのでしょうか?
 それにしても、主モーターの冷却排気でダクトが発火したというのは、誘導電動機のかご形回転子の耐熱性が非常に高いことを劇的に示したもので、かご形回転子には絶縁部が全くないとはいえ、そこまで高温に耐えて動作するとは驚きです。永久磁石を使うPMSM(永久磁石同期電動機)では200度台でキュリーポイントとなり磁力を失ったでしょう。

 設計側からすれば、図面だけでは伝えきれない場合があって、製造組立上、運用上の様々の注意事項を伝え切れていないとこうした齟齬は起こりがちなもの。大昔、私の初の量産設計品が2つの組立ベルトで「量産試作」されたものの、一方のベルトでは部品を壊して大量の不良の山!設計側の話を聴かずにラフな組立をしたのが悪いのか?見て分かる当然の配慮が欠けたことで構成部品を壊す組立不良の山になったのか?2本のベルトは全く同じものを組み立てているのに呆れかえる結果の違い、工程能力の違いにげんなりでした。その製品は、いきなり外注化されても作れていましたから主原因は片方のパワハラ的管理のドジベルトのセイだとは思っているのですが組立調整法に齟齬があったのは間違いありません。
 他製品でも、そうした齟齬を何度かみるにつけ、取扱基準、製造マニュアル、取扱説明書作成は製造課任せにはせず、設計者も噛むべきだと思ったものです。製造課が未経験分野の製品なのに、開発部門との十分な打ち合わせなしに渡してしまったらトラブル発生は当然の結果で開発から製造への受け渡し体制に難があると思っていました。

 今回のスーパー白鳥発煙火災事故も、「操作方法が明確にルール化されてなかった」ことで「不適切な操作」で発生というのは同質の必要事項不伝達によるトラブルです。それにしても「運転担当者」とはどういう職掌をさすのでしょうか?運転士ではなく、検修係でもない、そんな係があるのでしょうか?仕業点検は運転士が行っているはずですし、もう少し詳しい情報が欲しいところです。

 スーパー白鳥トラブル当時の運行の仕方を巡っていくつかの疑問が出されています。
 まず定点以外には停車しない原則が破られて、緊急避難路でもある竜飛定点から青森側へ約1.2km登ったところで停止してしまったことへの疑問。
 これは不具合箇所が良く分からず、従ってユニットカットもママならずにトンネル最深部標高−240mから12/1000勾配を20kmも登って列車を引き上げるには無理があり、竜飛定点を過ぎてからの判断としてはやむを得ないところ。789系6連3M3Tの3ユニットですから、フルユニットで過熱状態のものを2ユニットにして走らせても海底から抜け出すのはなかなか困難。もし止めないで走り続けたら発火の怖れもありました。機関車牽引の客車のトラブルならトンネル外へ向けて残る20km余を走り続けてトンネル外に出たでしょう。

 問題となるとしたら、函館発車以降何度か異常警告が点滅していながら警報の「誤動作」をいぶかって途中駅、青函トンネル手前や、吉岡定点、竜飛定点での停車を決断しなかったことで、定点から1.2km先での緊急停止になってしまったこと。若干判断が遅れました。140km/h走行ですから非常制動手配が竜飛定点停止には31秒ばかり遅かったということです。
 後からタラ・レバを言っても仕方ないことですが、異常表示点滅の早い時点で少なくとも運転指令に異常発生を報告していたら、運転士、指令どちらかが気付いてイモヅル式に停止手配地点の選択にも気が回って、乗客を煙の中1.2kmもトンネル内を歩かせることは避けられた可能性があります。「青函トンネル突入前の地上駅で点検しろ!」くらいは発想して、高温の異臭には気付けたでしょうに。

北陸トンネル2火災経過と評価
またもキャリア組身内庇いか!?永瀬和彦教授    <1.2>

 鉄道ジャーナル誌先月号2015/07号に、永瀬和彦金沢工大客員教授がこのスーパー白鳥青函トンネル内発煙事故を解説していましたが、トンネル内列車火災の歴史解説で、2度にわたる北陸トンネル内列車火災のうち、先に起こって火元車両全焼の物損だけに留めた特急日本海火災事故について正当な評価がされてないばかりか「5年前に起こった」と発生時期まで違えて、乗務員たち殊勲の対応だった特急日本海火災事故を目立たない様にしているのは戴けません。 あの後処理=乗務員処分&運転規則の失当放置は3年後1972/11/06に発生の急行きたぐにトンネル火災を死亡30名、負傷714名の大惨事化させる重大なきっかけだったのですから「学究」なら特に正確に取り上げるべきです。
 特急日本海の北陸トンネル内火災事故1969/12/06では、乗務員達が北陸トンネル内で停止しての消火活動は危険だと判断して走り続けてトンネルを脱出して地元消防と協力して消火活動を行い、火元の車両全焼の物損被害に留めました。 これはマスコミ報道でも賞賛された適切な判断でした。 ところが国鉄当局は「列車火災で即座に停まらなかったことは運転規則違反だ」と称して殊勲の乗務員達に不当な処分を行い、トンネル火災時の即時停止を絶対的に義務付けてしまいました。 加えて地元消防からの列車火災対応と訓練実施の申し出を拒否し続けていて、トンネル内照明も「乗務員の要求」などと称して総て消灯していて、しかも緊急一斉点灯機能もありませんでした。 そこだけ都合良く「乗務員の要求を取り上げ」て照明をしない姿勢は実に噴飯物。地元消防の要求を入れて列車火災対応訓練だけでも検討していると、寝台特急日本海火災事故以降は乗客の避難誘導絡みでトンネル外停車が検討された可能性は残るのですが、運転規則の不適切を全く検討せず不当処分を強行して是正の機会を奪いました。 ところが検察は処分を以てきたぐに火災を大惨事化させた国鉄当局の責任は問わず、たまたま火災事故に遭遇した乗務員達を生け贄的に刑事裁判に曝して長期に職を奪いました。
 急行きたぐに列車火災惨事を承けて国鉄当局は列車火災実験に取り組み、トンネル火災は停止せずに抜け出して消火した方が安全などという、寝台特急日本海乗務員が実行して処分された対処を「実験の結論」として、大惨事発生責任のアリバイとしました。
 この国鉄当局の対応ミスに触れない北陸トンネル列車火災事故の「学術的解説」はあり得ないことです。


「次世代オーディオに挑む」中島平太郎著
CD等開発記としては読めたが標題負け・・・・・  <2>

 「次世代オーディオに挑む」中島平太郎著(風雲舎1998/10刊\1,800.+税)を一気読み。戦後のNHK技研、マイク・スピーカー開発からCD-Rまで筆者の関与を中心に書かれていて、「原音再生などあり得ない」「環境依存で聞きいい音」には同感で、概説としてはそこそこ面白かったのですが、何と1998年刊の古本で時期的にCD-R開発までで終わっています。−RWとかDVD、さらにはSONYがソフトでの儲け優先でユーザーを裏切って発売をやめたメモリー・ウォークマンが放棄した位置をめざとく襲ったiPodやハイレゾ・オーディオはその後の時代のこと。それが新刊古本に近い値段で出てましてちょっぴり残念。そして特に書き加えたいことが以下2点。事実関係と、事実認識の齟齬で、訂正の機会があれば再検討出来ないモノでしょうか?
 デジタル録音方式開発のPCM録音機で当初はパリパリ雑音がしたって話は、ビット同期の飛びですから飛んだビット次第でバリッ、バリッという実に激しいものになるのは、大昔にPCMセットを試作して経験しています。あれはビット訂正処理と込みじゃないとなかなか安定的に動作できません。その成功でCDなどデジタル記録が完成したものです。
【 筆者略歴 】
1921/ 久留米生まれ
1943/ 東京工大繰り上げ卒業、
     九大大学院特別研究生、ソナー開発
1947/10 NHK入局九州熊本局勤務
1949/ 技研配属上京、コンデンサーマイク開発開始
     現場不歓迎p40L2
1950 モニタースピーカ2S305試作品vs
     RCA-LC1Aブラインドテストp45L7協調
1955/   〃  2S305三菱で製作、NHK全国使用
1958/ コンデンサーマイクC37-SONY〜発売
1960/   〃  2S305三菱電機より発売
1965/ FMステレオ実験放送
     (抑圧搬送波AM-FM方式)p69L-1
1965 SONY TA1120 Siトランシスタプリメインアンプ発売
     (選別自社製高周波パワーTr採用)
1966〜68 PCM録音試作:パチパチノイズ
1968/ 放送科学基礎研究所所長に転任
1971/ SONY入社、技研所長
     Lカセット、SQステレオ失敗
1974/〜 PCM録音機開発開始
1975/〜 βマックスVTR発売
     転用でPCM1録音機製品化、業務用PCM1600
1976 TA4650-V-FETアンプ開発
1977/〜 DAD開発誤り訂正
1980/ CD規格制定&普及開始
1982/ CDプレーヤーCDP101発売
1983/ アイワ(愛興電機)転出:リボンマイク等
1983/ 井深賞受賞
1983/ CD光ピックアップ評価装置
      【 高卒初任給推移 】
年度初任給
電機初級
公務員
1954s29 5,900
1955s30 5,900.
1956s31 5,900.
1957s32 6,300.
1958s33 6,300.C37発売\50万
1959s34 6,700.
1960s35 7,400.
1961s36 8,300.
1962s37 4,700.11,000.
1963s38 6,800.12,400.
1964s39 10,000.14,100.
1965s40 14,440.
1966s41 17,300.
1967s42 18,400.
1968s43 20,000.18,468.
1969s44 20,204.
1970s45 28,000.26,400.
1975s50 66,000.
http://www.jinji.go.jp/
kyuuyo/kou/starting_salary.pdf

初級公務員給与(賃上げ後:人事院勧告適用後)

1985/ アイワ社長
1985/ CDディスクマン発売SONY
1985/ DAT懇話会会長
1987/ R-DAT発売
1989/ CD-焼き込み、スタートラボ社長
1993 紫綬褒章
1997/ CD-R開発
1998/ オーディオ協会会長:
     故井深SONY会長より引継
1998/10 「次世代オーディオに挑む」(本書)刊行

「陛下の声を逆極性とは恐れ多い!ダメだ!」
旧国立競技場音響設備設定@宮内庁のアホぶり  <2.2>

 アホかと思ったエピソードが概ねかっての報道の通り述べられていまして、前回東京オリンピック1964年(s39年)の主会場となった国立競技場の音響設備設定の話で、国立競技場自体はその6年前の1958年(s33年)春にアジア大会会場として作られて五輪予行演習的に使っていましたが、それをオリンピック用に大改修する一環で、会場の音響設営を手がけた筆者たちが会場内一様の良音質、定音量に調整すると、主スタンドを境に片側のスピーカーを逆極性接続にすることでスピーチマイクへの回り込みを抑えて音の明瞭度を上げてハウリングを抑制していますが、これは毎度毎度の選挙カーにも採用されて前後スピーカを相互に逆相にしてその中央に弁士を立てている標準的な技術です。 それを天皇の開会の辞の打ち合わせで宮内庁に状況説明したときに片側の「逆極性」を言ってしまい、「恐れ多くも陛下の声を逆極性で聞かせるとは何事か」と禁止されてしまったけれど、結局は世界最高の大会用に拡声機能優先でお役人には無断で逆極性そのままにした話は読んでいましたが、今度の本では「会社の上層部」と、SONYの役員のセイにしてアホ宮内庁担当を救済しています。 開発技術側には無い発想なのに詰められたら誰が言ったことにするんでしょうねぇ?故井深大氏を犯人にすればもう確かめようがない(wけど井深氏の開発技術者としての実績と固有技術力からやや無理があります。この国立競技場の音響設営の話は今年2015年1月号の文藝春秋の特集「戦後70年、70人の証言」p268にも載っていますが、そこでは「逆相問題」は省かれていて、当然SONY筋から濡れ衣のクレームがあったのでしょう。当初の報道の通り、ちゃんと宮内庁のクレームだった真相を書けば良いものを。同稿の執筆当時93歳でご健在。

宮内庁→週刊誌による皇太子のカミさんイジメ!の愚
現皇太子妃ストレス障害療養妨害へ続く愚行      <2.2.2>

 このアホ宮内庁は今も皇太子のカミさんのストレス性障害治療生活に不当な攻撃を仕掛けて症状を停滞悪化させる愚を絶えず繰り返して、長期に回復できなくしています。 (See→適応障害とは
 ストレス疾患の最も早く確実な回復法は、治療生活絶対優先を貫いて、最後まで遂行可能なモノ、意欲有るモノから実施してその成功体験から可動領域を増やしていく陣取りゲームのようなモノです。ストレス源に近いものほど回復実施困難であることから、そことは遠いところ:たとえば外遊・国外旅行から手を付けてその成功により座屈した心を立て直して陣地にする長い過程が治療になるわけで、その治療過程で可能なら国内行事を配するようにするという組立が必要です。
 それをあべこべに「公務優先」、「直ったら出てこい」、「困難な外国旅行」、「夜型生活」などと口を極めて攻撃・リークして治療生活を不当に縛り、ストレス疾患治療回復の条件を執拗に潰して回っているのが長官自ら参戦する攻撃情報源=宮内庁であります。 イギリス王室に倣って宮殿事務局を置いて個人生活の利益代表として政府・宮内庁と対抗する方が良いと思うのですが・・・・・。東宮宮殿直結組織を構成するに当たり人身総取っ替えも良いのでは?
 激過労の継続による不定愁訴、うつ症状を「自律神経失調症」と名付けて、負荷軽減、適切な休養と、患者の興味に沿った(=反しない)生活のリズムを取り戻す回復訓練を提唱したのは代々木病院精神科の故石田一宏医師(筆名真木某)でしたが、その後の展開は、患者の過酷なストレス環境を見るのでは無く、「個人的な弱点」に押し込めようとする潮流が勢力を得て患者の治療の道を狭めている逆流があります。強いストレスの中、寝る間も惜しんで必死に働いたら、弱い人から潰れるのは当然の話で、当人の個人的責任ではありません。
 支配権力機構内部から崩壊していくのは勝手にしろ!ザマミロではありますが、ネチネチいじめにストレス疾患に陥った患者が、適切な治療生活を邪魔されて、攻撃原因である立場を辞めることも出来ないで嬲り物になっている現状はもはや人道問題でしょう。 但し皇太子のカミさんへの「皇室外交」あおりは憲法違反の皇室政治活動で反対を許さない錦の御旗を目指す極右派の病気治療に託けた帝国日本回復策動で断固拒否!

当たらない収録現場批判!
当初の音は重欠点のあったコンデンサーマイク  <2.3>

 著者は開発したコンデンサーマイクC37型が40年を経て現役で使われている優れたモノであることを挙げ、それが当初は現場が経験主義的に採用に否定的で「舶来品信仰に凝り固まっていた」「いくらか質の異なる新規開発のマイクを使うことに抵抗を示す」「良い音づくりにチャレンジするという気風が弱かったと言わざるを得ない」(p40L2〜)「最初の設計が良すぎたのか、それとも後の人たちの足りないのか、それを若い技術者に確かめてみたい」p41L3などと述べていて、新開発スピーカーのブラインドテスト結果を引き合いにコンデンサーマイク受け入れに抵抗を示したミキサーやプロデューサーを批判しています。それはちと自分の耳に自信過剰過ぎないか!現場の音のプロたちの耳を侮ってはいけない、CD等開発実績と高名とで現場の真実を吹き飛ばしてないか?!と先ず思いました。
(末節抄)
・・・・・・実際のマイクロフォンの構造や指向性、周波数応答の作り込み方についても実験しながら説明してきました。このようにマイクロフォンは、音響振動、機械振動を上手に制御し、電気信号に変換する芸術品です。     (同p46*中段)
【 指向性コンデンサー・マイクロフォン実測例 】
AT2020
トランシスター技術2015/08別冊付録
「大解剖!マイクロフォンの音技術」
秋野裕著p20〜21より
秋野 裕(あきの・ひろし):
現職:オーディオテクニカkk 第一技術部 研究開発室(マイクロフォン、ヘッドフォン・ユニットなどの開発に従事)、神奈川工科大&大学院特別客員教授。
1981&1987年同社入社、1985年アイワkk入社、夫々マイクロフォンの開発に従事
1981年陸上自衛隊退官:西部方面通信軍第302通信支援中隊有線小隊長



1957年TBSホール録音「鈴懸の径」CP-1022 MJQ「朝日のごとく・・・・」
←  再カット17cm LP  →
 録音はいずれもコンデンサーマイクではなく、リボン マイク?使用
 同一品番「CP-1022」でジャケット違いレコードが出されている!長期に亘り増プレス版
 [CP-1022]:鈴懸の径
ピーナッツ・ハッコー&鈴木章治リズムエース


〃MJQ CD再カット 1953〜1955録音 (音質やや劣?)

 確かにレコードのピックアップ・カートリッジ、オルトフォン信仰などは、明るく華やかな音がするのは確かでも、元々の音とは違うようで、好みとしてはファンが多かったにせよ絶対的なモノかどうか、使用価値として高卒初任給が月給数千円の時代に果たして50万円余の価値があったかどうかとなりますと、王侯貴族の持ち物自慢の要素の方が強いのではないかと思ったもので、NHK技研の「国産化」方針がリーゾナブルな高性能放送機材入手とすれば開発の狙いとしては妥当性がありました。

 しかしながら、発売当初のSONY製のコンデンサーマイクC37は定価\50万円でラジオ雑誌などには華やかに登場したものの、登場当初は大音量時に弱点がありまして、最初に採用が明らかにされた某ホール(?東京宝塚劇場?NHK内幸町スタジオ?不詳:客席の仕切り板に丸穴がアレー状に並ぶ会場はNHKホールか?)での大観衆での収録では、大オーケストラのさわり部分とか、万雷の拍手の重畳する音が酷く詰まった感じがして、従前の標準だった磁界中にアルミリボンを垂らす構造のヴェロシティーマイク(リボン・マイク)の自然で伸び伸びとした音よりも明らかに劣っていましたから「こりゃダメだ!」と思ったモノです。 初期のコンデンサーマイクの音質の感じとしては標高差の大きい峠道を車で走ってその気圧差で鼓膜が張った感じの音質に似たものでした。
 それが暫くして「マイクの電源ボックスの改良」として改めて改良製品C37「A」(?)型が出されて、その辺りで不自然な音の欠点が解消されていて、マイクの音響系が根本的に改善されたと感じていました。 この改良がされるまで民放各社は主マイクをコンデンサー型には取り替えてないと思いますが、理由は予算の関係よりもその音質の悪さでしょう。 金欠民放といえどスタジオによってはカートリッジにオルトフォンを採用していたのですから当時のコンデンサーマイクが著者の言うように文句なしの高性能だったならどこかが採用しているでしょう。 「マイクの電源ボックスの改良」って、コンデンサーマイクの内蔵バッファーアンプに使う真空管6AU6の動作電源など超軽負荷の電源設計を、斯界のプロが製品改良が必要なほど大きく外すものだろうか?発表されなかった具体的理由は何か? と考えれば、ストレートには理由を明らかに出来ない大人の事情を潜ませているのだろうか?と思う方が普通でしょう。 コンデンサー方式という構造の採用だけで優秀な製品が出来るのではなく、実務を担う開発・製造現場が様々の特性を作り込んで良い製品を得るものです。 音響製品などそうした計算に乗り切らない職人芸的な開発が特に求められるものです。(See→カコミ末節、秋野裕著。AT社って!最近のカラオケ・マイクを席巻してるようですね!)

 それ以前録音のマスターテープから何度もカッティングしては繰り返し売り出していた楽曲も多く、たとえば軽音楽では鈴木章治とリズムエース+ピーナッツ・ハッコー(ベニーグッドマン楽団)@TBSホール(大スタジオ)1957年1月録音の「鈴懸の径」シリーズ「After you've gone」・・・・・・等は今も語りぐさの名録音で私も昔、その再カッティング版のレコードを買って(Victor CP-1022(CDP-41)17cmLP→ジャケット写真) 聴きましたし、リボンマイク+マスターテープ録音の名録音・演奏が他にもいくつもあり、いずれも当時のNHKイヴェントでのコンデンサーマイクよりいい音の録音です。 (CDでは別の演奏ですが、ピーナッツ・ハッコー客演の演奏こそ乗りに乗った珠玉の演奏として売り出して欲しいものです。 朝のNHK第1ラジオで約1ヶ月間放送されたことが有り、それを聞き終えで全力ダッシュ登校すると小学校の始業のチャイムに同着セーフでした@低学年の頃w)
 国民的人気番組(たしか年末の紅白歌合戦かも?1972年まで東京宝塚劇場?翌73年からNHKホール)での、あの音の違いではかなり多くのクレームが寄せられているのではないでしょうか。
 齟齬の様子からすると、今の特性規定で云えば「最大許容入力音圧レベル」あたりが不足していたが、臨場する開発・観測者:中島氏の耳の最大許容音圧入力レベルの方が小さくて先に歪んでしまい、マイクの限界不足に気付けなかったのかもしれません。 この歪限界は加齢と共に著しく落ちてきて耳内部で混変調歪みを発生させて時に割れ鐘のような酷い音に聞こえてしまう。それは街頭宣伝の運用時に、クレームの相手方が高齢の場合に、かなり気を遣うものです。 話の内容が気に入らないのは思想信条に基づく見解の相違として「あと一分、お騒がせしま〜す。すいませ〜ん」とか云いながらのスルーで良いのですが、音が割れて聞こえて不快な場合は相手の個人的身体特性ではあっても、いずれ支持されるはずの人との無用の対決を避ける必要から感性を尊重したいためです。 (住宅街宣伝に小音量域を使いたい候補者の要請で拡声器B級アンプのバイアスを変えて小音量時の歪みの少ないAB級に改造したこともあります)。 測定値的には周波数特性や雑音特性、直線性に優れていて全く問題の無いNHK技研自慢の製品でも、当時の計測には乗らない混変調歪(=最大許容入力音圧レベル)など何らかの欠点があって収録現場や視聴者クレームで問題化し、その流れで後年1968年、素材開発・基礎研究担当に責任追及ではない担当換えとなったのかもしれません。 その時点で計測可能な特性だけで音質が規定される訳ではないのです。この曖昧さが様々のAudio伝説を生む背景にもなっていて困るのですが、デビュー当時のコンデンサーマイクの音は明らかにダメでした。

 さらに基本構造が高電圧を必要とする「コンデンサー・マイク」から、ポリスチレン?テフロン?の振動板・対向電極自体を分極させることで高電圧供給を無用にする「エレクトレット・コンデンサー・マイク」に構造の主流が切り替わっていて、マイク内蔵アンプも当初の真空管6AU6の3極管結合アンプから、1975〜1980年(s50年〜s55年)前後の真空管製造打ち切りにより半導体のFETアンプに切り替わっているはずで、C37A型が今も高電圧印加方式のまま残っているのかどうか? 高級オーディオ機器に採用される「蛍光表示管」は真空管そのものですから特注発註すれば入手は不可能ではないでしょうけれど、極々少数生産品C37A型にそこまでするかどうか?(真空管式は、まだあるそうです!)「開発当時からそのまま40年のロングセラー」というのは以上の最低3点で若干事実に反し、少なくとも音質という重要部分に改良が加えられていると思いました。(現在の製品はSONY C-38B型)

 SONYで製品化された直後のコンデンサーマイクでの音質不具合とその改良が外部の私にも見えていたわけで、従って、製品化前にNHK技研の依頼で試作した開発当初の音では職業柄耳の肥えたミキサーやプロデューサーが使用回避を主張したのは当然のことだと私は思います。 それをNHK技研のご威光で強行使用したものの開発者には聞き分けられない欠点が現場を超えて我々一般人にもあからさまになって、後の改良で何とか辻褄を合わせていたのをこの著書で蒸し返してしまった!あれは開発者=著者の耳が収録現場の人たちより良くなかったのが真相なのに技研幹部で開発に携わり音響界の大御所となった当人としていまだに納得できないのでしょう。後日開発のCD/DAT/PCM-AUDIOの高音質とは全く独立のことです。 耳の特性は30歳代後半から次第に高音域が聞こえなくなり、若い時代には高域遮断周波数は20,000.Hz前後で、テレビの高圧発生&水平偏向のフライバックトランスの発する磁歪音15,750Hzが強く聞こえていたものが加齢と共に全く聞こえなくなるのは耳の高域特性の劣化だと思います。 著者がNHKでコンデンサーマイクを開発した年代は37歳頃?で、超高音の聞き取り能力が歳相応に劣化していたのかもしれません。C37Aの「改良電源ボックス」云々はNHK技研の顔を立てたマイク本体特性修正処理ではなかったでしょうか?

 さらに、何ら利点のない再設計など経済的理由からやるはずがないし、メーカーの若い技術者はその開発テーマ選択権を持っていないだろうと思います。 見てくれだけで売る商品ではないのですから、構成部品の商業寿命が無くなったとか、新たな市場要求が無い限りそのままでしょう。 CPU−LSI:Z80や直並列I/O-ICの生産打ち切りでメンテ不能に陥り多額の設備投資を必要とする新設計を求められて零細システムハウスが大量撤退したのと同様の事態では文句なく再設計が求められると。
 スピーチ用、舞台用の指向性マイクはムービングコイル型のいわゆるダイナミックマイクが時折改良されて新製品が出ています。それは耐候性、指向性などで屋外用としてはコンデンサー型より優れていて重用されています。 エレクトレット・コンデンサー型を5本ほど使いましたが屋外スピーチ用には指向性が悪くてハウリングを起こしやすく、特に周波数特性が平坦なだけの「音楽用」では不適で、雨に濡れて出力低下を来したので早々に全面撤去。 超指向性のガン・マイクも集会には不適なのが確かめられ、屋外スピーチ用としては今や自民党安倍ちゃんから民主党岡田代表、共産党志位委員長、右翼街宣車までが仲良くユーザーのUNI-PEX製品MD-58型(\22,000.〜\12,000.前後)等単一指向性ダイナミックマイクが専らです。 もっとも近年ワイヤレスマイクには軽量であるコンデンサーマイクが使われる様になりました。指向性など特性の作り込みに成功したのでしょうが、その耐候性は長期に使ってみるしかありません。 やはり用途に合った構造のものを場合場合で選ぶべきです。著者はCD、DAT、PCM-AUDIO等に大きな開発実績を重ねた方ですが、もしかして、JR電気機関車開発で、その協力者だった牽引職人機関士達を「未熟な運転士」と切り付けて対立した日立製作所の技術者型の「人の話を聞けないキャラ」なのかもしれません。 プロデューサー、ミキサー達の音質評価を著者氏が受け容れて改良を重ねていたら、明らかな欠点のある製品で重要番組を収録・放送して一部視聴者に気付かれることもなかったはず。

条件次第では当てにならないブラインドテスト投票結果  <2.4>

 著者が引き合いに出したモニタースピーカ三菱電機2S305開発時のNHK技研一般公開見学者を対象に行った無断ブラインドテストでの新開発品の優位も、マイク自体のテストではないスピーカーのものなので全く独立で、その成功が初期のコンデンサーマイクC37型の優秀性を証明するものにはなりません。 また、スピーカーの場合は広さのある場所で行うのと、個人の居室で行うのとでは、反射物や固有波長など環境によりかなり違った結果になることがよくありますから絶対的なモノではありません。 オルトフォン信仰のような好みの問題も当然入ってくるでしょうから「最良品認定」は並立でも差し支えないモノです。

 著者自身も「反省材料」として、「その総合評価というのは、周波数特性とか指向性あるいは雑音レベルなどの物理的な尺度だけでなく、後述するが(p51〜?)マイクの設置位置や使用するスタジオの音響特性にも大きく影響されることが分かってきた。 とすれば、ミキサーやプロデューサーと対峙するのではなく、もっと彼らと交流して親しく話し合うことで、ようするにソフト面から放送環境を改善するという道があった」p45L6〜と述べています。 もう一声、当初のC37型の重欠点に当時は気付けなかった可能性を認識できたら満点の反省。直接的な誤りはそこですから。

 私自身は、NHKのもう一つの小型モニタースピーカー三菱電機ダイヤトーンP-610A型を大きなバスレフ箱に収めて高校時代から長らく使っていまして、高校のクラブで設計製作した直結ドライブ式6BQ5-A級シングル負帰還アンプ駆動による、その素直な音は気に入っていたのですが、就職して家を出てから数年を経て住処にオーディオ・セットが欲しくなって、電気雑誌のスピーカー比較「ブラインド・テスト」で最高点を得た機種を秋葉原に買いに出掛けました。 ところが、試聴室でその音を聴きますと、いわゆるシャリシャリ音で、高音域がまるで細かくちぎった銀紙を集めて手の中で振っているような非音楽的な音が聞こえて、誌上での大評判は別として、どうしても大金をはたいて購入する気にはなれず、聞き比べてクリアーで優れていた若干上位クラスの他社製スピーカーセットを購入してきたモノです。 アンプは学生時代のシリコン・プレーナー型トランシスタを使った全直結SEPP自作品〜就職後は出力増幅段のゼロ電流を避けてノッチング歪みを防ぐ方式が売りのトランシスタ・アンプを使用。 この音は気に入って寿命となったスピーカを2度新品に交換して使い続けました。 真空管時代の「直結アンプ」というのは過励振から回復の過渡応答に特に優れていたように思います。 またパワー・レスポンスに留意して無用な音は遮断する方が良好で、特に強いNFBを掛けて低音感度を保持させたトランス出力のA級アンプにランブル・フィルター(超低域遮断)は有効でした。 トランス結合250Hzで5W最大出力のアンプは25Hzでは最大0.05W出力(=5W×(25/250)^2)で歪むので周波数特性だけ平坦にするとランブルで悪影響するのは当然の話です。 オーディオ用のトランシスタ・アンプも2機目からは段間を総て直結(=負帰還ループ内にはコンデンサー結合を設けない)方式で設計製作しました。 今はその究極である「直流増幅」を強調した製品もあり当然の方式になりましたが同様の選択理由でしょう。 計測・観測と試聴をきちんとリンクさせて開発していけば突拍子も無い結論にはなりにくいものです。 ブラインド・テストを行ったホールと実際にその音を聞いた試聴室の音響条件が違ったためかもしれませんが、音についての一般人による「ブラインドテスト」多数決はあまり当てにはならないようで、個々のユーザー自身が納得できるものをそれぞれ選んできた方が良いと思いました。 プロ達を説得してのブラインドテストも平行して行っていれば微妙な違いが出ても説得性があったでしょうが、たまたまNHK技研の一般公開を訪れた一般見学者を使った不意打ちのゲリラ戦だけではいけません。
 なお、私の使ったレコード用カートリッジは、SP版電蓄(=電気蓄音機)のマグネティック・ピックアップ(=振幅検出型)、SP/EP/LPの3速普及レコード・プレーヤーのクリスタル・カートリッジ(=振幅検出型)を経て、(速度検出型である)テクニクス(松下MM)、AT(オーディオ・テクニカMM)、サテン(SATIN-MC:同級友人強力推薦)は使いましたが、あまり凝りませんでした。
micro disc Tr.=Si-(E)Planer 2SC475、C540
NEC micro disc Transistor 2SC475
Lo. Noize High hfe:Si-Planer

現用スピーカー
B級アンプ歪率特性
B級PPアンプ出力-歪率図
小出力はクロスオーバー歪、ノッチング歪で相対的に歪率が増す
     Wikipedia:「増幅回路」より
速度検出型カートリッジ用のRIAAイコライザーやメインアンプをいくつか設計・試作して、その音質にサラサラ音ノイズが大きく影響していることを確かめて、低雑音のシリコンSi-プレーナー型トランシスターが某高名真空管アンプSQ38D?プリアンプ部や、ゲルマニウムGe・トランシスター・アンプより遙かに優れていることは自分たちの耳で確かめていました(Si-プレーナー型の出始めNEC 2SC183:マイクロ・ディスク・シリーズがGeトランシスターより非常に優れていて、以降はSi-P型低雑音・高hfeの2SC475、2SC540等(右写真→我が引出底に転がってました!)を初段に常用。 次段以降は暫く松下のGe改良合金型「UL型」も使用∵値段と性能。NECマイクロ・ディスク 2SC183シリーズはプレーナー工程、エピタキシャル(=結晶気相成長)・プレーナー工程を採用してトランシスタ利用の画期となり、さらには後のIC、LSIへと展開する画期となった製品で、松下電器等同業他社も自社製品の構成部品に採用した優秀製品でした)。 アンプ・音響システム内部の静電シールド改良とか、電源プラグを差す極性とかの雑音低下対策でも音のクリアーさが増すことは確かめ、アルミ・ターンテーブルの大穴を薄いアルミフォイルで塞いだり、プレーヤーケースの内側に静電シールドを張ったり、プレーヤー内部に低雑音Si-トランシスター式のRIAAイコライザーを内蔵させ電池動作としたり(これはアパート階下のアマチュア無線A3-10W:TX88混入対策も兼ねて)と、様々実験をしています。 TBSラジオのスタジオがこの電池動作で、かって電池の定期交換を忘れて950kHzで生放送中断事故を起こしていますが、私的な利用では一時停止は関係なくイコライザーの動作電流からみれば006P積層乾電池×2で交流雑音の無い電源が得られ十分実用になりました。

 しかし自分の耳では判断できなくて、公的レッテル主義で割り切れれば報道記事で分かるブラインドテスト結果で選んで全く差し支えないことです。自分自身では聞き分けられなくて他人の評価に頼る訳で、評価責任はその記事にあるのですから(w。そのスピーカーの寿命が尽きた今は零細メーカーが構成した位相合わせ2ウェイ小型スピーカーを気に入って使っています。これはボーカルがそれまでの大型スピーカーのような両側スピーカーの間一杯に歌い手の大きな口がある様な洞窟声にはならない自然さが気に入っていますが、着目点としては単なる音質だけでは無いことがヤヤ違うようです。

測定値か!聴感か!?無意味&愚劣な
対決を煽って「伝説」作りに走ったAudio誌  <2.5>

 「良い音」「悪い音」の物理計測的定義が十分究明される前に「測定値か!聴感か!」と対立的に扱われて、商業主義的に「伝説」が作られて、技術志向のオーディオ・ファンはカラ騒ぎから距離を置くようになったのですが、未発見の良否判定物理特性の存在に思いが到らないで計測値至上主義を発揮しますと、実体があって技術的にまだ定量計測できないでいるものまで否定することになり、ますます「伝説」に勢いを与えることになります。著者中島氏のコンデンサーマイクC37至上の主張は、製品デビュー当初の性能については、それに当たらなかったか?と感じます。
 戦中・戦後のオーディオ機器の変遷は、手回し式蓄音機(レコード/プレーヤー)→電気蓄音機(電蓄)→高忠実度再生Hi−Fi、セパレート式と進化する中で、その計測法も真空管電圧計を使った単なる周波数−利得特性/最大出力特性測定から、歪率計とアッテネータが現れて、歪率1%(5%)〜0.1%での各周波数毎最大出力/利得や、−3dB内周波数特性、さらには混変調歪率として50Hz〜60Hzを重畳させた場合の主信号電圧の振幅変調率など多岐にわたって発表されるようになりました。
 しかし、それら当時計測できる特性では表しきれない音質の要素が有り、たとえば過渡特性(トランジェント)、針音や偶発ノイズ、B級アンプのノッチング歪や小数キャリア消滅ノイズ、スピーカー・コーンなど音響系の分割振動といった、観測できても定量計測できない要素も有りまして、周波数特性の良いシンクロスコープでオーディオアンプ出力波形を眺めているとシンクロスコープの遮断周波数に近い領域に掛けて鋭いヒゲ状ノイズがノッチング歪みとして出ていて、小音量時に計測数値には乗らない「カサ付いた音」になっているとか、主には計測に頼る設計者側としてその限界を突きつけられたものです。 今、観測も計測できないからといって、他に音の善し悪しに関係する要素が無いと断定するのは如何なモノでしょう。
 少なくとも主張を聞いて観測、計測で捉えて実体化する努力は必要でしょうし、日常扱って感覚の優れている職人さん達、プロの見解には一目置いて引いてみることは必要でしょう。
 かって電気機関車開発に協力した客先機関士たちをEF200型で「未熟な乗務員」と切り捨て、「寝ていても飯の炊ける装置が欲しい」という提案に「そんな横着者のカミさんをお前は欲しいのか!」と切って捨てた某Hitachiか、要求を良く吟味整理して「Easy Rider」EF210型開発、社員提案を採り入れ電気釜開発TopのToshibaかという基本姿勢の違いがあるようです。
歴代東芝社長の粉飾額
現社長に積み増しは出ていない

東京新聞2015/07/22朝刊1面

 時の話題の「粉飾決算」は、決算日を挟んで売り上げをどちら側に入れるか、別会社に在庫として押し込んで当面の売り上げにするか、評価の絡む処分・償却を繰り延べて当期だけ決算を良く見せるか程度の、あちこちの会社でよく見られていた決算の厚化粧で、特に現社長の時代に新たに行われた資産処分繰り延べは無いようですから、微妙な評価の違いとして少なくとも現社長が刑事罰に問われる可能性は低いように思います。 粉飾決算について、オリンパスでは新任の社長自身が内部告発して解任され、立件されて役員総辞任となるも社長復帰は無し、東芝では新社長は異常に気付いても内部告発しなかったが、自分では粉飾を積み増ししなかった。けれど、他者の内部告発で責任3役が辞任することになったと。告発vs隠蔽の違いはありますが、事態は紙一重でよく似ています。
 私が大昔に職場持ち回りでの御用団体役員として会社側とボーナス交渉をしたときには、「不良・不動在庫処分や撤退製品関係の子会社工場処分を大幅に先送りして利益を出し世間並みのボーナスを支給せよ!」という主張をしていましたから、今の基準では粉飾決算要求になってしまいます。労働組合の無い悲しさ、賃金は「利益配分」、ボーナスは「利益配分調整」とされて、社会的水準、賃金相場を押し出しての交渉が許されない中の奴隷的屁理屈であることは百も承知で上積み要求していたものですが、そういう恣意的利益調整はどこでもやっていました。組合潰しには、銀行と図って一気に評価損を出して逆に「大幅赤字決算」を演出して、「過激組合のせいで大幅赤字」と攻撃したモノです。評価損ですから会計上は処分済みの不動在庫でも売れれば売上額丸ごとが利益になる宝の山で、会計上はゴミ扱いである評価損製品を売りまくる有能営業マンも居まして、組合攻撃的宣伝構造が良く見えたモノでした。
 業績を誤解させる粉飾決算は良くないことで撲滅を求めるのは当然ですが、評価損を出す時期を問題にするのなら、それ以上に「時価会計」のバブル評価こそ禁止すべきでしょう。あれはアメリカの圧力に屈して採用したものの、投機屋を喜ばせるだけの産業破壊会計基準で、納税への適用は断固阻止されているはず。そういうものを一般公表に使い株価に反映させるのは会社決算丸ごとの粉飾化ではないですか! 少なくとも製造業の決算では、土地とか生産設備を時々の時価換算させるのは適切ではなく、従前の簿価基準が正しい姿でしょう。土地売買を生業とする会社では無いのですから。 (「粉飾決算」項7/20追記)


眼底異常のチェックパターン(出血、変性等)  <3>

 放置すると失明に到りかねない眼底出血は、病状がかなり進まないと気付かないので注意が必要。下図の歪み部が視野中心に生じると裸眼や眼鏡で印刷物を読むことが不可能になります。眼底出血原因としては
■高血圧・動脈硬化
■糖尿病性網膜症
■網膜裂孔(もうまくれっこう)
■貧血、白血病、腎臓病、妊娠中毒症など
老齢、生活習慣病に依るものが多いようで、糖尿病網膜症による失明が最大。 老齢になるに従って時々はマス目模様を眺めて歪みの有無を点検する方が良いようです。
 私自身、長時間にわたり目を使いすぎると時折文字認識困難な霞目と歪みを感じて眼科に相談したこともありますが、下図クロスハッチテストは視野異常発見に有効なようです。もし歪みを感じると加齢黄斑変性症とか眼底出血など失明へと不可逆的に悪化する危険な兆候かもしれません。時折の症状として休むと正常に戻っているウチに手を打ちましょう。
クロスハッチ 正クロスハッチ
        眼底出血クロスハッチ像例           正常クロスハッチ(視野歪みなし)
【解説サイト】

    正常網膜中心部                    黄斑浮腫を起こした網膜断層

2015/07/12 23:55

[Page Top↑] 旧
新
雑談
Geo雑談
戻る