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 蜃気楼だったのか?!東京湾横断道路橋梁風景

 千葉市海浜病院傍の護岸から1月2月と東京湾横断道の橋梁部、海ほたる、風の塔や、羽田空港管制塔が時折見えていました。(See→日記#236)。しかし暖かくなってからは全く見られなくなってしまいました。これは水蒸気のせいばかりではなく、本来は水平線下で見えないはずのものが、海水面と気温の相対温度差が効いて、気温が低いときだけ光路が海面に沿って回折して見える蜃気楼現象ではないかと思えてきました。
東京湾横断道路橋梁部 40.85m Max. (稲毛記念館展望台より10/01/19) ↓ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄海ほたる ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄↓
東京湾横断道橋梁

水平線と海面
(式導入計算はClick)
 先の正矢計算では、水平線上で25km離れた地点の標高が49mとありましたが、建設工事したJVのパンフには基準レベルTP(平均海面水位)+40.85mとあります。しかし正矢は以下の通り、
See→半径(正矢,弦)
 h=R/cosθ−R=R{sqrt(R2+L2)/R−1}
 R=40001km/(2π)=6366.356877km
 L=25km
 ここで観測点高さh=0m、5m、15mとして水平線距離L2を求め、そこから橋を見た場合の見通し高さを求めると、
 h(0)=d(0)=R{sqrt(R2+L2)/R−1}=49.086m
 h(0)≒d(0)=R−√(R2−L2)=49.086m

 L2( 5m)=sqrt(2R h2−h22)
      =sqrt(2・40001/2π・0.005−0.0052)=7.98km
 h1(5m)=40001/2π−sqrt{(40001/2π)2−(25−7.98)2}=22.8m

 L2(15m)=sqrt(2・40001/2π・0.015−0.0152)=13.82km
 h1(15m)=40001/2π−sqrt{(40001/2π)2−(25−13.82)2}=9.8m

  実際の写真では人工島海ほたる部分の喫水から15mそこそこに見えます。これですと数値と画像が良く一致しており、冬季は海面に沿う屈折がほとんどないことになります。
 春以降、夏真っ盛りの今は、海水表面温と気温の差が逆になり、横断道海上橋は水平線下の見えない方向に屈折している可能性もあるのですが真相はどうでしょう?水蒸気で見えないだけなのでしょうか?
 視点高ゼロ計算で横断橋位置の水平線高が49mとなり、一瞬、海面回折か!?と思ったのですが、観測点5m高、15m高の橋位置での水平線高を算出したら、直線伝播で見えることが分かりました。

 富山県魚津市の蜃気楼ライブカメラはこちら→●
 魚津市の蜃気楼は対岸能登半島方向ではなく、黒部市(東北東)方面と富山市(西南西)方面に現れる比較的近距離のもので、水平線の彼方ではない景色ですが、やはり冬と春先に起こりやすい様です。

 蜃気楼ではないのか?!地デジ普及率(w

 このところの急激な値下がりとエコポイント割引キャンペーンで地デジTV機器普及率が急上昇です。ブランド品のBS/CS付き21インチで\40,000.22インチ\45,000.15インチBS/CS無し\30,000.というのは一時のアナログCRT-TVの値段です。その普及度カウント法として提示される地デジ機器出荷ベースというのは実態より高めに出がちで何等かの補正が必要になります。
 地デジTVを使う側からみれば、HDR/DVD-Rを地デジTVと並行設置する人は多いでしょうし、ビル陰など直接受信に難のあるところではCATVを契約すると、地デジ対応セットトップBOX(=CATV専用チューナ)が増え、都合3台の地デジ機器で視聴しますが、実質は1セットです。
 HDR/DVD-Rを購入して手持ちのアナログTVをそのモニタとして使う人は多くは多くはないでしょう。家族で使うには操作性が劣ります。
 CATVのスルー受像を認めている業者でもセットトップBOX抜きで、本体とHDR/DVD-Rで1セットでしょう。
 更に近年の戸建て住宅では各室にTVアンテナコンセントがあるので、地デジセットを1台導入すると、家族のTVセットも速やかに地デジ化することが多く、ドラ美・ドラ助さまゲーム用ディスプレー兼地デジTVとして戸建て1戸に2台〜6台の地デジ機器が集中します。

 こうした複数地デジ機器機器設置世帯の補正をしないと地デジ難民の存在がかなり小さくカウントされてしまいます。NHKの現状の試算では、アナログ放送打ち切りによる受信料減収よりも、アナログ放送継続経費の方が少ないというのですから、打ちきり強行の妥当性はありません。来年7月のアナログ放送一斉打ちきりは、かなり無理があり、米国、韓国の様に、何度かアナログ放送打ちきり時期を遅らせることを許容するしかないでしょう。アナログ維持資金が大きく不足する小局の打ち切りも許容すれば大きな矛盾は起こりません。

【参照】
2008/06/28 日記[195]. 荒天、災害に弱い地デジTV
2007/01/24 日記[144]. 果たして強行できるか?2011年アナログTV停波

 なお、[日記#144]で地デジ受信世帯をカウントした地域はその後CATVがスルー受像も認めて加入キャンペーンを繰り返してたことで加入が急速に増えた様ですが、幕張メッセ高層ビル群のVHF受像障害補償CATV配線と保安器などの使用機材が同じであるため、ちょっと風雨にさらされて汚れるとどちらのCATVなのか判定困難になり正確には分かりません。
UHFアンテナによる直受信も見かけますので、近隣ビル陰障害が無ければ、受信可能になったものと思われます。地デジTV対応世帯が過半数を超えた様には見えますが・・・・実数はどんなものでしょうか?

 住宅街に所々4階〜5階建ての集合住宅や寮があり、そのビル陰では簡単に全チャンネル受信は出来ません。東京タワー方向に対して90度横向きとか180度逆向きアンテナのお宅も見掛け、元々の受像障害地域では地デジといえどきちんと受像するのはなかなか大変そうです。

 また、南西季節風と台風の海からの強風を受ける東京湾北東岸は名うての塩害地域で、発火事故の多かった配電線電柱の腕木が真っ先に木から亜鉛引き鉄アングルに変えられ、碍子も大きめのものにされた地域で、家屋のカラートタン板も腐蝕が早いのですが、TVアンテナのアルミエレメントの腐蝕も著しく、エレメントの落下したアンテナが目立ちますから保守を含む実質経費は大きいでしょう。鉄やクロムとアルミの接触電位差は埋められないので塩分を含む雨滴付着で電池を生じ、エレメントの取付部から腐蝕・折損していくのはなかなか止めようがありません。屋外設置前に異種金属接合部に絶縁塗料を塗ったとしても紫外線に曝されては劣化著しく気休めになるかどうか。海岸埋め立て地の変電所のように真水洗いをすれば損耗寿命を延ばせるのかも知れませんが、個人宅では塩分流出で良くなるのか、水分滞留で腐蝕を早めるのか分からず、採用しようがありません。
 UHFアンテナの設置費が仮に\21,000.で7年間使えるとして、年間\3,000.月間\250.はCATVスルー受像の\800.+工事費\15,000.より安いので、近隣ビル陰などの特別の悪条件が無ければUHFアンテナ設置が良いでしょう。但し豪雨時など厚い積乱雲が伝播経路に飛び込むと受像が乱れることがありCATVスルー受像よりは不安定です。(CATVスルー受像でも時々「電波がありません」表示が数秒間出て完璧ではありません。そんな不安定があるのなら、時々受信できないチャンネルが有っても自前のTVアンテナの方が割り切れるかも知れません)

2010/08/13 02:35

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