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昔「電力のリアクトル計算」は教わらなかった!
30年で強電計算が様変わり    <1>

 なにげなくユーチューブの電検過去問題集を眺めていたらコンデンサーによる力率改善の「リアクトル計算」が頻繁に出てきてエッ!と思った。さらに「百分率インピーダンス降下」という考え方の導入で、電力回路計算がナマ数値で計算するより大変楽になっている! 卒業以来強電・電力界は御無沙汰続きで住宅・店舗の屋内配線程度しか弄ってないが、コンデンサー投入時の瞬時の大電流を考えれば、高圧コンデンサーに直列にリアクトルを挿入するのは大変妥当で電力系統の安定動作に資する措置なのは良く分かる。しかし60年ばかり昔の工高電気科と工学部電気工学科の授業ではどちらもお目に掛かった記憶はなく、力率改善コンデンサーを電源に直に接続する計算ばかりしていて、突入電流は酷いんだろうな!と思っていた。 誘導電動機のY-Δ起動の様に電源直接投入は普通に見られた時代だった。 大容量の送電線路では同期調相機、同静止型が用いられているから、高圧受電程度では進相コンデンサーは直接接続で良いと学んできた。
 だが「コンデンサーが線路の高調波電流を増やす」とは思いも依らなかった。その対策で30年余前からリアクトルを直列に挿入する様になっていた。 それは弱電志向の私自身が怠惰で強電を学ばなかった可能性がほぼ無く、当時は教わってないと信じているのだ。
 「送配電工学」(電気学会大学講座2003/02改訂1980/04刊)を覗いても、工高電気科教科書も同様であり、どちらもコンデンサー直接続による力率改善計算のみが述べられている。
 さらに例を挙げると「送配電工学」(標準電気工学講座7コロナ社1958/05/30刊p283「・・・・配電系統ではその程度が軽くあまり問題にならない」、波形歪み対策(=高調波対策)として「配電用変電所に設置するコンデンサーには、直列リアクトルを入れ、合成リアクタンスを第5次調波以上の高調波に対して誘導性にする。」と例題計算なしに一行だけ述べられている。当時は数町毎の配電変電所(3次変電所)以上の大電力変電所の問題の模様だ。
 「最新電気鉄道工学」で「並列コンデンサーの直列リアクトルは、第3調波に対して誘導性インピーダンスにする必要があり、Xl/Xc=13%〜12%としている」
新幹線アナログATC周波数配置
60Hz12倍調波のUSB(北東1)の動作帯域で発生:新幹線品川事故
主搬送波660Hzが停電、階下変圧器ノイズ650Hzを拾って10Hz低い誤信号を送出、
30km/h信号36Hzが10Hz低い26Hzになってこれが70km/h信号29Hzと誤認さる
  ↑Click Fig.!ATC-1D詳細 現在はデジタルATCに換装済
ATC-NS(東海以西)DS-ATC(東日本・北海道)
(電気学会電気鉄道における教育調査専門委員会編2000/09/11コロナ社刊p199、6.(2)交流電気鉄道と高調波(b)低次高調波対策¥5000.)と述べて2000年代前から一般化した模様だ。

 背景となる時代の違いとして、使用単位でみれば組立単位の[Wb/m2:ウェーバー/平方メートル]が現在は[T:テスラ]と名付けられ、皮相電力の単位[VA:ボルト・アンペア]が電力界で[var]と替わり、[Mho:1/Ω]か[S:ジーメンス]と呼ばれる変化があり、昔よりも容量性負荷が増え、エアコンを中心にインバーター方式の普及など高力率化で誘導性負荷の割合が減って配電先の進相コンデンサーもON-OFFしないと異常現象を起こし易くなった反映なのだろうと思う。それは最近発生のスペイン全域の大停電の原因であった。
(註:30年ほど昔の20世紀末に高調波障害対策として進相コンデンサーにリアクトル挿入が義務化された。60年前に記述が無いのは記憶通りであった。)

 進相コンデンサーとトランス巻線の共振で高調波成分の磁界が強められて新幹線ATC信号の進行誤表示を起こした「品川信号事故1974/09/12」の時代は車庫の変電所にまだ直列リアクトルは使われて居らず進相コンデンサー単独使用で発生した事故である。 振り返れば「電源高調波の悪影響による最初の大事件」と言って良いが、その前にも「謎のコンデンサー焼損事故」は起きていた様だ。
 トラブル内容は、レールに流すATC速度信号で、送信方式が「電源同期式SSB変調」で、搬送波は車上で運転電源から生成して地上からは送らず信号波のみを送出する方式で、準停止信号(36Hz:756Hz=主搬送波660Hz+副搬送波60Hz+準停止36Hz:受信後放置で強制停止、確認ボタンの操作で30km/h制限に切り替わり、閉塞区間終了手前150mに設置のP点地上子到達01信号で強制停止。)としていた所へ、階下変電所の洗車装置向け150kVA50Hz電力トランスの13次高調波650Hzが力率改善コンデンサーと巻線の漏れインダクタンスによる共振で増幅されて信号発生器の搬送波発生部に混入、たまたまの60Hz電源の停電事故で660Hz搬送波が消えて、それにマスクされていた階下変圧器からの第13次高調波650Hzの誘導電圧が生きて10Hz低い746Hz(トランス13次高調波650Hz+副搬送波60Hz+準停止30km/h制限信号36Hz)が生成されて線路に送出されてしまい、これを車上装置は749Hz疑似70km/h信号と誤解して発車。 30km/h信号時のみ有効な強制停止P点が無効で強制停止がなくなった。 そのまま進行したら目の前のポイントは開通しておらず手動の非常制動を掛けて危うく緊急停止したが、その直前を回送列車が車庫線から進入通過していった間一髪の事故だった。新幹線運転では運転士にポイントの目視監視義務はないから奇跡的幸運であった。新幹線鳥飼事故1973/02/21では車庫からの回送列車が絶対停止信号03区間48m長を超えて開通していない本線合流ポイント(可動ノーズ)に割り込んでしまい後退時に脱線している。開通方向を見ていなかったが全く問題にはされていない。
 上り線の70km/h信号は749Hzと929Hzを交互に使っていて、誤生成された746Hzが接近した749Hzと誤判別されたものである。列車洗浄装置用の電源トランスに後日、進相コンデンサーを接続すると、13次と15次の高調波が目立って増強されて誤動作の原因となったが、運行開始前に行った動作環境調査時点では力率改善コンデンサー未設置で環境異常が漏れてしまった。
 この品川事故発生を受けて、東海道新幹線は丸2日半運休して原因究明して前述の結論を得て、取り敢えずは階下変電所の進相コンデンサーを撤去、停電時には信号発生器の搬送波送出部も遮断する構造とし、さらに直後の「新大阪信号事故1974/11/12」でホーム手前での70km/h信号受信時に謎の210km/h信号受信を承け、開業時のATC-1A最高速度210km/hに、それ以上の高速信号も割り付けるATCを2周波方式ATC-1D型に改善。 無電圧の停止02に加えて有電圧の停止02eを新設、絶対停止03信号も2周波化して確実に誤動作を防ぐようにした。
 新大阪信号事故原因は部品不足:ダンパー不存在で振動応答を起こして不適なAVR(自動電圧安定器)の異常振動周波数(約10Hz=210km/h信号)で振幅変調された特に強力に設定している絶対停止03信号に重畳する±10Hzが弱い70km/h信号29Hzをマスクして順方向の疑似210km/h信号10Hzとして誤検出されたものとされている。 (が、70km/h信号を210km/h信号がマスクするほど強力だったとの理解の方が妥当で解りやすい。 搬送波&副搬送波自体の振幅に約10HzのAVRの減衰振動が乗った=210km/h信号が乗って駅進入70km/h信号「+29Hz成分」より減衰振動応答の「+10Hz成分」の方が一瞬大きくてマスクしたと考えられる。 逆方向03信号は順方向キャブでは設定周波数が異なり受信しないのだから、異常原因発見の糸口ではあったが誤動作の説明には無理がある。) 国鉄本社技術基準では万一の振動応答が起こらない様にAVRに負帰還制御は使わないと定めていたが、それは現場に徹底せず新幹線信号に採用して誤現示事故となった。
 それを機に諸規定の共通文書化徹底が決まったが、中々徹底出来ず尼崎事故2005/04/25ではATS-P制御コードでJR西に特に認められた機能拡張:車種別速度制限「本則+α」コードを大阪支社が知らずに0km/h設定していたことを事故調から「誤設定」と指摘されてJR西日本領域のATS-P曲線速度照査設定の73%:129ヶ所中94ヶ所が誤りとされた。 実質はJR東日本と同じ設定であり、JR西日本に特に許容された本則制限「+α」(=0〜+35km/h)を設定せず「0」としただけなので危険は生じず、ミスのカウントとしては文書配布不備・規則不徹底の1件が主で、2ちゃんねるで古くから有名だった「一瞬155km/h制限表示がされる」とか「+35km/h表示が出る」といった誤設定は極少数だろう。JR西日本は2ちゃんねる監視で社員の投稿を厳しく禁止したが、安全に関わる誤設定情報は放置していた! この点はエラー内容を良く理解出来ないマスコミがセンセーショナルに大きく取上過ぎではあった。 尼崎事故発生の反省の色の薄かったJR西日本上層部に対する事故調のショック療法だったのだろうか? JR西日本の「本則+α」拡張コードは後日JR東日本、東海も採用した。
 この品川事故の主原因の一端である進相コンデンサーに皮相電力で6%の直列リアクトルが挿入されていれば5次以上である13次の高調波は抑制されて誤動作は避けられていた可能性はある。信号発生部を搬送波発生部に連動させて遮断しなかったのが基本的ミスではあるが。

 現在、電子機器が飛躍的に増えて誤動作懸念が増しているから、力率改善に単純に進相コンデンサーを付加するのではなく、直列リアクトルとして(コンデンサー皮相電力の)6%〜13%の挿入が義務付けられるようになったのだろう。 6%は5次高調波以上阻止に有効、13%は3次高調波以上に有効で、高圧受電の製品規格化されている。

 なお、3次高調波は3相Δ結線で3つの相とも同相となって加算・短絡されて送電配電線路には出てこなくなるので、送電系統の何れかの地点にΔ結線を採用して波形改善=高調波対策を行っていた。 無効電力吸収の同期調相機用の3次巻線をΔ結線とすれば3n次高調波を短絡吸収できる。だから5次高調波以上に有効の6%リアクトルが主となる理由だろう。
 かって2極3溝の直流マイクロモーターの開発設計に携わったことがあるが、電機子巻線構造が電気子ガバナー付きの主製品ではY結線なのを、制御サーボ用としてΔ結線のモーターを作ると定トルク損失が増えることに気付いた。 これは磁界が一様(正弦波分布)ではなく3n次調波を含んでいて3相が同相で加算された短絡電流になって制動トルクを生じていたものと考えられる。以降、モーター界磁の着磁・回転子コアの正弦波化が追求されるようになった。(Y結線のみでは支障なし)

cf.  振幅変調AM、DSB、SSB/USB/LSB、リング変調  <1.2>

 音声などの信号波を電波(搬送波)の振幅として伝える方式を振幅変調AMと呼び中波のラジオ放送の送信形式である。
【新幹線アナログATC
周波数割当(旧)】
Cmnd
[km/h]
f[Hz]備考
22010制限速度
コマンド
17015
12022
7029
30
36
0=P点
地上子
停止/釦で
30km/h
1境界の
150m手前



2(−)無信号停止
2e41.5新設停止
3840/900直接停止
 AM放送では搬送波周波数の上下、信号波の周波数だけ離れた周波数位置に搬送される信号波:側波を生じるが、そのエネルギーは小さく、主を占める搬送波単独には情報はない。 だから送信は無情報である搬送波抜きで側波だけを送り、受信側で搬送波相当を加算するDSB(Double Side Band=両側波)方式が考えられ、 さらに上下側波が搬送波に対して対照であることから、上下どちらか一方の側波だけ送り、受信側で搬送波相当を加算するSSB(Single Side Band)方式がアナログ無線通信の主流となった。 上側側波をUSB(Upper Side Band)、下側側波をLSB(Lower Side Band)と呼んでいる。

 新幹線アナログATC(=JNR-ATC)の諸制御信号は、電源周波数の整数倍の周波数を数種類、搬送波と定めてSSB変調して、車上で搬送波を注入、SSBに変調された諸制御信号を再生している。 速度信号など諸制御信号が50Hz以下の周波数に割り当てられているのは電源周波数50〜60Hz以下に割り当てることで電源の上下高調波との重複をなくすためである。
 在来線直流区間のATCに単周波やFS、DSBを用いたのは、基準となる交流電源がないためだろう。 在来線交流区間の青函ATC(実質ATS)では新幹線アナログATCの搬送波周波数が用いられSSB方式だったが、新幹線アナログATCとは別の2周波コマンド周波数だった。

 DSBの生成は「リング変調器」によって上下側波のみを生成、フィルターで上下を選んでSSBとして送出していたのが新幹線アナログATC伝送。他に、信号波を90度移相したDSBの和差によるPSN(Phese Shift NetWork)方式によるSSB生成もありUSB/LSBをスイッチ1個で自由に切換られるので通信機に重用。

自転車ブレーキ効かない!坂下まで止れない
4度目のブレーキ破壊工作=未必の故意の殺人  <2>

 朝、ラジオ体操に出かけて会場近くの落差10m程の長めの急坂に掛かると後ろブレーキが全く効かず、坂下まで降りてしまった!
 早朝で対向交通がなくて特別に危険な事態には至らず助かったが、出発時のブレーキテストでは前後とも手応えがあって故障とは思わず出発したから、降坂安定化対策で後ろブレーキのみの制動をしてはじめて全く効かないことが判った!

 自然ではないブレーキ損壊はこれで4度目!今回の故障症状からしてユーチューブ動画に挙げられているCRC-556スプレーをブレーキ・ディスクに吹き掛けたのと同じ症状である。
 これで事故に至って死者が出れば「未必の故意」が成立し、犯人は未必の故意による殺人者として厳しく糾弾され、その家族も街に住めなくなる。 犯人は私を何が何でも殺したいらしい!
 だが、無実の人に犯行を認めさせてしまうような日本の捜査機関の自白誘導技術に掛かったら、ひと言多い真犯人は一溜まりもなく犯行を認める羽目になるだろう。
 アマチュア無線からの激しいTV妨害が続いて苦情を言ったことを逆恨みして「年取ったら絶対仕返ししてやる、と思っていたのに早く死なれてしまって充分仕返し出来なくて腹のムシが収まらない!どうしてくれるっ! 」とブチ切れたことで、ミゾレ降る厳寒にストーブを撤去し使えなくして体調不良とさせ6週間長期入院2ヶ月就床に追い込んだのが配慮不足のエラーではなく陰湿な仕返しだったことを露骨に自白した隣家アマチュア無線家が圧倒的に怪しい。 加害者側が「充分仕返し出来な」かったという「不十分な仕返し」とは何だったのだ!これまで謝罪や非行の反省は一切なく行動の「正当性」主張のみである。最近は既に亡くなった方の主導を云い始めたが、ミゾレ降る厳寒中に石油ストーブを総て撤去したこと自体は認めている。

 アマチュア無線被害は50年も断続的に続いていて、2011年02月以降は、激しいアマチュア無線障害に苦情を言う毎に集中して破壊工作を受けている。前後のタイヤのバルブを両方緩めて空気を抜くとか、ブレーキ・アジャスト・ネジを前後共一杯に緩めて全く効かなくするとか、露骨に犯人側の悪意・敵意が伝わって大変不愉快だった。
 幼時から日本社会に暮らせば『お天道様が見ている』と、たとえ泥棒家業でも本格派は手加減したものなのだが、嫌がらせ犯人は日本育ちとは到底思えない。

 狭隘な密集市街地に敷地をハミ出す大アンテナで公称50W出力でアマタの1000W局に互してDXCC上位(10位台/数百局)に食い込む様なアマチュア無線家は狂人である! 敷地25坪前後、建坪率70%の狭隘な土地で、敷地から大きくはみだす大短波アンテナの運用に200Wを免許してしまう当局の無神経も問題だが、無線局免許の出力制限など守らないアマチュア無線家が多いのはもっと問題。しかし総務省による過電力の取り締まりは行われていないようでずっと無法状態になっている。(半波長アンテナ長=300m/(14MHz×2)≒10m、7MHz:20m。82.5MHz:1.818m)
 鉄ヲタも傍若無人で社会的に指弾を浴びる様になったが、不法進入や無断の枝切りに留まって、批判者を直接攻撃する話は聞かないから、命に関わり兼ねない破壊工作をする方が陰湿で悪質だ。

 Google Earth で現場急坂の標高差をみても21m高から6m高へ80m余で15mも下がる最大勾配19%弱もの超急坂である。
 降坂時の自転車速度計の最高速度記録が49km/hだったから、これを落差に換算すると
  速度エネルギー(1/2)MV^2=位置エネルギーMGH より → H=V^2/2G
  H=(49/3.6)^2/(2×9.8)=9.45m: 30km/h超の空気の抵抗分はかなり大きいから速度は小さめに出ている模様だ。逆落としの急坂である。 偶々事故にならなくて良かった!
 暫く故障していた玄関のウェブ・カメラを再整備した。&後ろブレーキ・アセンブリーの丸毎交換¥7,510.也。本日31日午後も執拗の無変調強力混信!久々にFT-8形式のピーロヒョロヒョロも聴かされた!

2025/08/31 23:55

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