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「鉄道技術で世界に貢献」を受講して

 日本の鉄道技術の特に優れている点は、運行の規模と速度で中国に大きく水をあけられた新幹線ではなく、都市近郊の大量旅客輸送と、電子部品など諸構成部品と、格段に高い信頼性であることは、これまでの講義で認識できたのですが、日本の優れた技術で世界にどう貢献したら良いのかが2018/02/14夜の講義のテーマ。 当面の鉄道業務にはほとんど直結しないためか、受講生はシステム開発関係者や鉄道ファンなど僅かに8名、食事会参加は講師&スタッフ込み6名でした。

 講義の冒頭に示された多項目に亘る各国比較で、日本の鉄道界の特徴がよく示されました。 日本の鉄道の際だった特徴として、他国に比べて圧倒的に多い「年間輸送人員」が挙げられ、その追い抜き、折り返し、相互乗り入れなどの運行技術も、信頼性の高い車両技術・設備技術とともに、アジアなど都市人口の多い地域に進出させてゆくべき状況があるとの指摘。
となって「日本独自の最適化」をされていることが示されました。
 「世界のほとんどの鉄道は赤字で、公的支援で運行しているが、日本の主要旅客鉄道は黒字経営。それは大都市での高密度輸送に特徴があり、それはアジアの大都市で活かせる可能性がある」というのが今回2018/02/24講義のベース。

 車両メーカーとしては、世界3大メーカーの支配(ボンバルディア、シーメンス、アルストム)と言われていたのが、中国の国策会社「南車」「北車」が設立され、合併して世界最大の鉄道車両メーカーになって輸出を始めたことで、シーメンスとアルストムの合併計画など、世界的な企業再編の動きが出てきていて、生産量としては零細な日本のメーカーとして今後どういう戦略をとるべきなのでしょう?

 日本製品が圧倒的な信頼性で大好評ですが、その分高価で、特に海外の鉄道は公的資金が注入されていて、高価でも高信頼度・高性能の製品を採用するには、特に明確な理由が必要なので、まだ実績のない初回の入札では値段に流されやすくて苦戦しがち。納入実績のある事業者では指名で発注が得られるところもある。 中国への新幹線輸出で日仏独3者競合となったが、信頼性で日本が他を圧倒。現在は、車両こそ中国製だが、その多数の構成部品が日本からの輸出品で、日本の鉄道製造関連業界としては大いに潤っている。と指摘されました。
 さらに日本製品の高信頼について、西欧とは定格の考え方に相違がある様で、西欧は定格を僅かでも超えて破損しても、それは当然と考えるが、日本だと定格条件で差し支えなく運用できるような余裕ある性能を持たせているのが普通。 電子部品の公称の最高温度定格45℃などと定義しているが、実際の動作環境は45℃以下に保障されているわけではなく、超えていることも考えられ、厳密には計測できていないのだが、それでも壊れない部品を供給しているから日本製は壊れない。 それが暑いとこへの輸出仕様では85℃保障などと言われて、実働状況が分からず混乱する。この辺の規格・定格の決め方が西欧と日本で違っている、とも話されました。
 他国の鉄道は公的資金が注入されて維持されているため、入札による調達が原則となり、「優れた信頼性」で発注されるには、よほど具体的な資料が必要となって、一旦納入したところからは信頼性の他国製との比較で継続受注を得やすいが、最初がただ安いだけのところに持って行かれてしまい、インドネシア新幹線のように、基本設計は丸ごと真似られて安価受注に奪われ、現実にはプロジェクトが転がらない様なことが起こる。そのへんの「高価でも買える判断資料」作りが課題。
 入札至上主義は、大量生産品、ビルや橋など定型品の調達には適合して、特に公共の調達には採用されるべきですが、新規研究開発要素や、メンテ・運用コストを含む要求があると、見積もりが困難で、その膨大な技術開発費用も労力も掛かり、落札できないと見積もり費用丸損の高リスク課題となって、指名があっても応札していられない状況は発生します。 新開発込みでの発注・受注では事前打ち合わせは技術的に必須なのに、それを独禁法で取り締まってしまったら未確定要素が大きいものほど発注できません。 東海道新幹線新設工事に始まった、落札後の「設計変更」で2倍半前後にするという公共事業の裏技で切り抜けるのも既に限界で、新国立競技場設計(=2.4倍化)の白紙撤回となりました。 妥当な任意発注法(=随時契約)も検討しないと刑事処罰を恐れて発注が転がらなくなる懸念もあり、どこまでが可罰的違法性なのかは検討が必要です。 応札しても落札できず何の金も入らない「当て馬会社」群は、そのうち詰んでしまうでしょう。そういう状況を見ないで開発モノまで一律の競争入札至上主義では転がらなくなると、私は思います。

 貨物に関しては、平坦地で鉄道を使うしかない大陸の条件とは違い、島国で安価に内航船を使えることと、道路輸送との競合では、道路建設費の40%に公費が注ぎ込まれているのに対して、鉄道は自前投資が建前でコストとして太刀打ちできない政策の問題が絡みます。 トラック運転手の不足で輸送を鉄道にシフトせざるを得ない状況も出てきましたが、競合対応にはまだ無理があります。

仕様提案組織がないことが重大
国際規格、常に後塵を拝す
規格化交渉に日本は担当課長級出席だが諸外国は副社長級
 <1.1>

 鉄道の整っていない地域へ新規路線を建設する輸出するには、現地に具体的仕様を主導的に決定できる力が不足していて、その段階から噛んで、現地に適切な仕様を提起できるコンサルが必要なのに、それが何処にも存在せず、西欧系の「国際規格」が採用されてしまうことがこの講義でも重ねて強調されました。
加えて、その国際規格制定交渉では、西欧側は副社長クラスが出てきて主導していくのに対して、日本側は課長級の実務レベルしか派遣せず、国際規格制定の迫力が違って押し切られてしまうという「ぼやき」が出まして、講師ご当人も鉄道技研・鉄道総研の技術者として規格制定に関与。

 また異なった「規格」といっても、要求規格を満たす上位コンパチ規格なら、コストが許容範囲なら独自規格のママで要求規格適合として差し支えないモノですから、その辺の細かな追求がされないまま、西欧規格を金科玉条に新規設計していたら大きなハンディーで敵うわけがありません。
 日本は、規格への柔軟性はあまり発揮されていないようで、新幹線・在来線共用の青函トンネル区間の電圧を、暫定的に在来線20kVで運行するのではなく、必要性の薄い25kV統一に拘って、JR貨物に新規投資を求め、在来線の直通列車を全廃するような、最適とはいえない工夫の余地のある措置が採られました。
 架線電圧の国際規格(=西欧規格)は25kV±10%=22.5kV〜27.5kVですが、新幹線規格は22.5kV〜30kVと広く、秋田山形新幹線用車両ではさらに18kV〜30kVで走行可能ですから、何らかの原因で饋電電圧が低下しても運転継続可能範囲が広いことが特徴です。
 新幹線の合流分岐#18番固定=70km/h制限固定問題のような、根本に戻った改良検討の不足と同類の弱点がある様に思えます。 加速力が安定した粘着力の上限に近い高加速度(≒2.4km/h/s)である700系ばかりとなった現状からは、駅出発合流での速度制限を受けない高速分岐への交換で速度と輸送力の向上を図ることができるのに、初期の0系新幹線車両の加速性能1km/h/sに合わせた70km/h制限18番分岐のママでは折角の加速性能がもったいない、せめて新設線、設備交換線は加速性能一杯の#28〜#30番分岐化しては?ってことです。 車上演算のデジタルATC化で、任意の制限値を設定できるようになっていて信号システムからの制約はありません。(進入・停止側は、ホームドアなど乗客保護との絡みが出て、徐行進入必須はありますが、現状の70km/hよりは高速化可能なはず)。 元々120km/h〜170km/hといった速度制限の掛かっている大都市部以外なら土地はほとんど問題ないのですから。
 なお、新幹線立ち上げに深く関わり、台湾新幹線の仕様作成コンサルとしても深く関わった斉藤雅男氏は、フランスの#38番分岐(160km/h制限)案には反対で、新幹線流#18番分岐(70km/h制限)案を強く勧めていましたが、それは駅の必要面積が少なくて都市に駅を作る場合に有利だからで、車両の最高性能を出させる観点とは違います。 斉藤氏執筆の鉄道ジャーナル誌の台湾新幹線経過報告記事はその点、舌足らずで、全てに#18番分岐優位論を一律適用させるつもりはないでしょう。

国内も暮らしていける「海外進出」が必要  <1.2>

 電機業界での海外進出というと、社員にとっては海外出向と一体のモノとして嫌われ、後年になるほど国内に戻ってもポストがないなど多大の不利益が付きものでした。 家を建てた直後などで簡単には転職できない人が海外出向要員として狙われやすいとか、不評で海外出向する人員が足らず、新工場の立ち上げに1ヶ月単位の長期出張の当番で繋ぐとかが行われて、しかも生産移転後は国内のモトの職場が縮小・廃止されて行き場がなくなり、熟練技術を放棄させられる憂き目に遭うなど、労働者は海外進出で大きな犠牲を強いられてきたのが実態です。

 国内だけで営まれる鉄道業にはそうした恐怖の海外出向がなくて、その点はうらやまれましたし、仮にシステム輸出してもその製品が逆輸入されて職場を奪うことはないはずでしたが、中国への「新幹線車両輸出」では、技術全般が流出して、大量の部品輸出はあるモノの鉄道車両と設備の市場を大きく食われる状況が生まれました。

 加えて、政情不安のある地域では、海外進出自体が命がけのことであり、バングラデシュ・ダッカでのISの襲撃で人質20名が殺害されJAICA派遣の日本人技術者7名が犠牲になった例のように、ゲリラが出没していて誘拐や殺害のリスクがあって、出向者は要塞のような工場最上階の居住区に単身赴任して、大都市への買い物や休日のレクなど外出には定期的にキャラバンを仕立ててその前後を銃で武装した警備隊に守られて往還するとか、現地政府に「スパイ」などの恣意的な嫌疑を掛けられて長期拘束され命の安全が保証されない危険があるなど、大変な思いをしていました。

 かっての社会科教科書では、天然資源の極少ない日本が成り立っていく経済政策として「加工貿易」が説かれていて、諸外国から輸入した原材料を高度の技術で「加工」して輸出することで経済を成り立たせるということで、輸出が特に重んじられていました。
 ところが、「加工貿易」で諸外国から富を得るだけでは実質片貿易の不平等となるわけで、それを「自由貿易」の原則に反して力尽くで認めさせられ輸出制限・輸入義務化を強要された日米経済摩擦(アメリカ余剰農産物押し付け、繊維、カラーTV、半導体、自動車)を経て、国民の利益とか国益などを全く無視して利潤追求のみを行動原理とする「多国籍企業」が市場を席巻する形となり、最大利潤を追って現地生産や、低賃金の東南アジア生産にシフトし、多数の失業者を発生させ、低賃金不安定雇用の非正規労働者化を促進する時代となり、労働力の再生産もママならず人口減少社会化して経済が立ち行かなくなってきています。
 こういう弱肉強食の動きを抑える措置とともに「輸出・輸入・経済」を考えませんと、多国籍大企業だけが潤って、個々の国家経営と一般国民が捨てられる、生のママの野蛮な資本主義=新自由主義がますます横行して人間社会は衰退していきます。

 私の居た電機業界ですとs.41年(1966)頃から日本企業の東南アジア進出の走りとして低賃金の台湾・韓国・東南アジアなど海外進出が始まり、徐々に生産拠点が移され、技術移転・技術漏洩で優位を奪われ、国内に働く場がなくなって、他の業界にも波及、低賃金不安定雇用の非正規労働者ばかり増えて消費購買力が激減して、バブル崩壊以降の出口のない長期不況に陥っています。
 賃金の地場相場が日本の1/6〜1/20の地域に進出して、現地労働者に日本での指導者研修など特別の技術教育を行うなどの措置と併せて1/3〜1/10の人件費で大きな利潤を上げ順調に海外工場を運営したわけですが、民主化・労働運動の高揚で低人件費メリットが無くなるとサッサと撤退、他の低開発国投資に振り替えたモノです。
 さらに「定年再雇用」で、賃金半減にされて国内では暮らしが立たなくなり、東南アジアの企業に「顧問」として雇われて、重要な技術情報が人を通じてダダ漏れになって、東南アジアの技術力を付けて、国内産業を追い込む形が各業界で見られます。図面や具体的な資料を持ち出せば産業スパイとして刑事訴追を受けますが、考え方や能力の退職後活用は縛れませんので定年=一律解雇をする方に問題があるわけです。外資系では「同業に就職しない契約」もある様ですが、反対給付無しでの強制など、奴隷契約並みで公序良俗違反を問われるブラック企業認定されて糾弾されるのが落ちでしょう。
 鉄道の保守技術・運営技術は競合相手として国内に戻ってくることはないので、保線作業の指導にOBを派遣しているのも別枠で考えて良いようですが、他業界でのこうした先例から見て、技術輸出は大きな「夢」はあっても働く者にとっては重大な弊害ももたらすことの多い一筋縄では行かない課題というのが基本認識です。

 かっての日本の経営者たちは「家業」としてその場で事業継続させる方針で社会貢献を重視して、取引相手や、従業員たちも継続できる、そこそこの調和ある経営を指向していました。 それは個々の企業の利潤追求至上の生のママの資本主義丸出し=新自由主義経営の他国と比べて日本の企業が際立って長命で100年を超して継続している基本的な理由として、鳩山由紀夫首相が2010年年頭の施政方針演説で「今こそ、国際競争を生き抜きつつも、社会的存在として地域社会にも貢献する日本型企業モデルを提案していかなければなりません。」と肯定的に述べていました。
   See→2010/01/29 鳩山由紀夫首相施政方針演説(抄)/扱い次第で労組を殺す危険な「経営分析」
 そういう多国籍企業型の横暴を有効に縛る政策配慮が前提で、鉄道関係の技術輸出を考えていきませんと、勤労国民にハッピーな海外進出にはなりませんで、鉄道がせっかく海外赴任を強要されない産業なのを、製造業なみの労働者使い捨て、不安定雇用化されるだけの「国際化」は、どこからも歓迎されないでしょう。


「見なし労働制」は、残業代頭打ち、無制限労働時間制   <1.3>

 残業手当は働いた時間だけ賃金を得る制度ですから、労使双方に損得はありません。これを定額打ち切りにして賃金抑制を図る見なし労働時間・裁量労働制は、力の強い側:企業側の都合の良い側に流れるのは当然で、財界、安倍晋三が強行したい基本的動機です。
 電機業界のわが某社は、1967(s.42)年に職務等級・職務給制度を採り入れてその中に残業代ゼロの上位階級を設けて、月20時間の見なし労働時間を組み込んでいると説明されていました。 その運用実態は、残業の多い開発技術者の残業手当を実労働時間の数分の1に切り下げる賃金カットと、無制限長時間労働の強制でしかありませんで、労働者側には労働時間短縮の裁量など全くありません。 各自が裁量を発揮して仕事を早く切り上げた例など皆無でした。
 わが某社で1967年から実施の等級制では、社員を1等級から10等級に等級分けして、製造中卒高卒女子初任1等級、短大卒女子初任2等級、高卒(工高卒)男子初任&班長3等級、短大・高専卒男子初任4等級、大卒男子初任5等級、院卒初任&主任相当6等級、係長相当7等級、課長相当8等級、次長相当9等級、部長・製造部長相当10等級ABとランク分けし、課長相当職以上を「経営側」として残業手当無しの見なし労働残業時間20時間/月が含まれているという触れ込みでしたが、開発技術者の労働実態としては月間残業・時間外労働時間が50時間〜100時間を超えていましたから、技術専門職で課長にはならない8等級(主任技術者)への昇格はそのまま30〜100時間のただ働きを強制するだけの一方的なモノでした。 外回り営業も20時間定額支給で無制限に働かされました。 いま現在、安倍晋三内閣が強行しようとしている高度専門技術者云々法と全く同じ言い分の制度でした。 ですから、上司との昇格面接では、残業手当の出ない8等級への昇格回避が強い要求となっていて、最初の昇格打診から1〜3年は昇格を回避していました。 いくつもの開発実績のあり常に80時間台の残業を続けていたわが組合員労働者からの昇格拒否要求を無視して8等級昇格辞令が出されたときには、以降、一切の残業をせずに定時退社を続けて仕事の実績はあったものの、数年で転職していきました。 この技術者組合員に対しては、当初、労働組合事前脱退を条件に8等級に昇格させる「黄犬契約」が持ちかけられていて、正当な8等級昇格であれば組合員資格を失う労働組合規約なのを無視して会社への忠誠の証しを求める露骨な不当労働行為でしたが、残業手当ゼロ制度の酷い収入減が邪魔したこともあって黄犬攻撃は全く効かず、数年後に組合員のまま課長相当8等級(主任技術者)に昇格して組合を卒業しました。 本来開発設計技術者なのに「組合活動ばかりしていた」と揶揄される私でも月に30時間台〜最大80時間台の時間外労働は経験してきました。(後日も教科書的に引用される技術資料をいくつも残しているというのに「組合ばかり」は言い過ぎ!と反論・訂正しておきます(w)
 そうした実態に照らして、労働時間時間短縮法としての裁量労働制などあり得ない寝言か妄想か悪意のデマかが現実の話です。 こんなひどい働かせ方に、「合法」のお墨付きを与える裁量労働制適用拡大立法は、労働条件大改悪そのもので絶対に認めてはいけません。

 なお、総労働時間は変えないで、出退勤時間の自由化を図る「フレックスタイム制」も試行されて、残業時間の削減=残業割り増しの撤廃、賃金総支払額の削減が図られたことがありましたが、これは元々、半日休暇が認められていて、深夜残業の翌日に突発休での有給休暇取得が常態化しているなかでの導入だったため、管理が面倒になっただけで顕著な残業代削減効果は現れず、短期で撤回されました。
 各人の始業・就業時間が会社の恣意で指定されて残業割増分削減だけが行われるリスクも大きく組合では反対意見も強く、見解統一できなかったのですが、開発設計技術者の多忙・深夜業は激越で、深夜業務の疲労を遅出出勤で埋める人が続出、組合や個人としても近隣各社への争議支援要請・各級選挙の朝ビラ配布などに大いに活用したことで、早々に試行が打ち切られました。 有給休暇を取らずに地域駅頭ビラ配布や近隣各社の門前朝ビラ配布ができるというのは運動的には大変有り難かったのですが、会社もきっとそう思って「試行」を止めたのでしょう。 企業は自分の得にならない労働者のためだけの制度など施行しないのです。

「基準法」は処罰限界規制で、そこまでは拡大・悪化するもの   <1.4>

 法律には、処罰を以て強制する基準法と、あるべき姿を謳う理念法とがありますが、実運用では処罰されることのない具体的な限界条件・最悪条件が実効ある規定になり、理念部分は実効性のないお経になってしまいます。
 労働省・労働基準監督署の労働基準法の扱いは、企業側の相談に乗って、法違反として処罰しない範囲を確定させていく仕事が主で、その明確な基準から大きく外れて、労働者から提訴されたものを、無罰の行政指導で是正を求めるだけの、企業側にとってはヤリ得の運営が行われていました。 その違法を指摘する行政指導を無視して議会などで問題にされた場合にだけ送検・起訴されましたが、労働省の労基署に対する内部通達としては、「即座に支払いを求める行政指導は出してはならない。それは裁判で争うべきもの」という縛りが掛かって、労働者側の要求を肯定する指導はほとんど出ませんでした。 近年、国会での繰り返しの追及もあってか、賃金未払い、時間外労働手当未払いだけは、標準書式が決まって、支払い勧告の行政指導が行われるようになりましたが、労働省(現厚生労働省)の仕事としては例外的なものです。
 こうした経過を見れば、「裁量労働制」の違法・合法の判断は、労働者に最悪の条件で行われるのは明らかで、「規制法」そのものの基本的性格でもあります。
 昔からのこれらの経験に照らして、安倍政権が執拗に強行成立を目指す「働き方改革法案」は、極端な「働き方改悪」を抱き合わせにして目玉に掲げる労働時間制限を骨抜きにする悪法であり、当然、労働者側に働かない裁量権はなく、残業時間は青天井で、「違法」はなくなり、残業手当は半分以下に削減でき、過労死労災認定もなくなって過労死促進法になることは必定と言うべきです。


MS-DOSコマンド仕様変更@Windows 10!
大文字←→小文字変換が不動作化  <2>

 デジカメのファイル名がアルファベットの大文字なのを、webサイトに合わせて一括で小文字変換するバッチファイルを長年使ってきたのですが、昨年10月頃から突然変換しなくなりました。 Windows10の基礎のDOSのRENコマンド(リネーム)の仕様が変わって単純な大文字-小文字変換を受けつけなくなっています。 それまでは、各カメラメーカー毎の大文字アルファベットファイル名を小文字にして、「*」をファイルの連番ワイルドカードとしますと、バッチ・コマンドとしては

   rem 大文字-小文字;α-sweet、CASIO
   ren PICT*.JPG pict*.jpg
   ren CIMG*.JPG cimg*.jpg

で、バッチファイル名「re.bat」でカメラのメモリー内に置いて、それをダブルクリックすることで動作していたのですが、昨年秋以降、全く動作しなくなっています。
 それでは1ファイルずつ名前を書き換えて不便なので、一括変換の方策を考えたところ、中間変換としてダミーのファイル名を置いて、以下のように2段で小文字変換すれば動作することが分かりました。カメラの方は小文字ファイル名でも支障なく認識しますが、パソコンで縦横変換しますと表示できなくなる機種があります。

   rem 大文字-小文字;α-sweet、CASIO
   ren PICT*.JPG pppp*.jpg
   ren pppp*.jpg pict*.jpg

   ren CIMG*.JPG cccc*.jpg
   ren cccc*.jpg cimg*.jpg

MS Edgeでは、余計な動作制限、仕様変更が加わり、画像のURLや寸法を直には見られないとか、.batファイルは右クリックのEditorでは開けなくして、ホルダーを辿って開くだけにするとか、あえてIEで開き直して作業する必要があるなど、作業の邪魔ばかりして困ったモノです。 今回の編集では「.bat」の拡張子を「.txt」に換えて書き直し編集してから「.bat」に戻して作業しましたが、「ren」の動作仕様変更を含めて、MS-DOS時代から続く古くからの動作仕様を軽々に変更してはいけません。
    See→コマンドプロンプト利用:日記#309-2  (2018/02/18記)



<F1> 1:1バラン内部結線図 (<F5>写真参照)

空芯トランス式バラン設計試作
平衡-不平衡変換1:1バラン  <3>

 テレビアンテナ用の平衡-不平衡変換1:1バランの設計試作をしてみましょう。アンテナ給電は左右対称の平衡給電で、駆動インピーダンスが50Ω余ですが、それに接続する同軸ケーブルは、中心導体を接地側の外皮導体が囲む形で、明らかに不平衡。この平衡−不平衡を変換する素子が「バラン」です。これなしに動作させると、動作しますが同軸ケーブルからノイズを拾いやすくなったり、感度低下(送信機では空中線出力低下)をきたしたりします。(昔のTVのリボンフィーダーや、折り返しダイポールアンテナのインピーダンスは300Ωで、3C-2V同軸ケーブル75Ωと接続するには4:1バランが必要)
フツーは市販品アンテナの主エレメントの根元に組み込まれていて、平衡型のアンテナ側と、不平衡型である同軸ケーブルを繋いでいる部品が「平衡-不平衡変換1:1バラン」なので、試作どころか、その存在を意識することもありませんが、一般向けに単体では市販して居ませんで、(同軸ケーブル受けの)地デジTVに簡易アンテナを繋いで試験したいときには有った方が好ましい部品ですから、自作することになります。
 バランの構造は、伝送線型(=同調型1/2波長)と、トランス型(=非同調型)がありますが、TV用では多チャンネルの広い周波数帯に適合する必要があり、トランス型採用で決まりでしょう。高周波関係の製品設計の経験は私にはなく、ぶっつけ本番ではありますが、電気の基礎知識だけで作っても何とかなるものとして取り敢えず作ってみます。

<F2>  1:1バラン設計計算


 トランス方式の考え方としては、強電の電力用トランスであれば、商用周波数での励磁電流は負荷電流の1/100以下でしょうから、トランス式バランでも、最低使用周波数で1/10以下にする必要があります。(もっと大きな値にしても漂遊容量の影響が出て好ましくない特性になるリスクを生じます)。すなわちアンテナの駆動インピーダンスZaの10倍以上の励磁インピーダンスが必要。
 このインピーダンスと最低使用周波数からインダクタンスLを決めていけばOK!ωL≡2πfL=10Za
 インダクタンスLを実現するコイル寸法・仕様としては、無限長コイルのインダクタンス(→≒トロイダルコイルのインダクタンス)が
   L=k・μSN2/w 但し、μ=4π×10−7:真空中透磁率、
           S:コイル面積、N:コイル巻数、
           w:コイル巻き幅、k:長岡係数
 無限長コイルのインダクタンスから有限長コイルのインダクタンスを求める「長岡係数」が、「コイルの直径/巻き幅比1」の場合、約0.7(0.688:右表<F2>下段右)から、コイル定数を決めます。(「コイルの直径/巻き幅比=2/3≒0.67」の場合、約0.77も多用される形状)
 最近、Web上から「長岡係数表」というのが姿を消しまして、直接は算出できない数式表示にされていますが、元々、コイルの工作精度は低くて精密品・量産原型品は最終的に現物合わせなので、面倒な函数化より表を引いた方が早かったモノ。 工高の部活で新人一年生たちにアマチュア無線局自作送信機のアンテナカプラーコイルの設計を競わせて実用製作だけでなくコイル計算の理解を深めさせた課題です。 ですから使用域付近の長岡係数表を抜粋して右表下段に示します。

 アンテナのインピーダンスを 54 [Ω]として、
励磁インピーダンスをその10倍以上として、最低周波数300MHzでのインダクタンスを求めると
   ωL=54×10 →→ L=54×10/(2π×300×10^6)=0.286 [μH]:286 nH
他の周波数でも同様に算出した必要インダクタンスが右表の上段、
そのインダクタンスを実現できるバランのコイル諸元が右表中段となります。
計算は表計算ソフトを使って一覧表に並べてしまった方が楽! 手計算ではピコ、ナノ、マイクロ、ミリ、キロ、メガ・・・・・・に掛かる桁数の間違いを起こしやすくてかなり不安です。 1:1バランとしては3巻き線を一緒に並べて巻くのが通例です。 (右上<F2>図参照↑)
ビール・アルミ缶UHFアンテナ
<F3>
   ビール・アルミ缶UHFアンテナ
ベランダ軒下で地デジ全チャンネル受像
UHFアンテナエレメント
アンテナ素子@アルミ缶
アルミフォイルUHFアンテナ
×アルミフォイル×駄目!
<F4>変形ダイポールのUHFアンテナ
1:1バラン
<F5>
1:1バラン(F1↑)
Fプラグ組立
<F6>
 Fプラグ組立
受信強度72
@ビール缶アンテナ直
受信強度84
UHF-TVアンテナ@配管経由
<F7> 右側電波強度大でブロックノイズ!マルチパスか?
1:4 バラン付プラグ
<F8>300Ω平衡-75Ω不平衡
1:4バラン
<F9a>標準的1:4バラン結線図
「平衡」ではなさそう?不平衡-平衡2倍電圧変換↑
1:4バラン1:4バラン
<F9b>1:4 バラン結線図(不平衡-平衡2倍電圧変換)
こちら下段の方が「平衡」給電?

<F9c>
 強風の振動でヒビ.交換し角材で補強

<F10>
 強風で折損のプラカード@4/07安倍退陣デモ
添え木を接着&ネジ止めして復活させる

<F10.2>
18/04/07安倍退陣デモ@千葉中央公園集会
スカイツリー
<F11>
     スカイツリー@東電検見川変電所前
千葉市花見川区浪花町 2013/01(日記#317末尾)
皆既月食
<F12>皆既月食直前
@2018/01/31 21:41:04
塩ビ配水管1000mm:F40レンズ


 アンテナは簡易に作れて広帯域高感度の変形ダイポールアンテナ(バタフライアンテナ)として天井から釣ってみます。 →<F3>(<F4>)
材料は、料理用アルミフォイル11μメータ厚では頼りなく不安定で、ロングのアルミ缶の長さが丁度エレメントの1/4波長余で板厚も110μm程度はある様なので切り開いて端面を折り曲げ処理してエレメントとしますが、中味ビールの劣化防止のコーティング材で絶縁されている恐れがあるため、導電部は紙ヤスリで磨いて地金を露出させる必要があります。
 ポールはプラカード用の15角材、ブームを10角材に、卵ラグとワッシャーと小木ねじでくみ上げ。
 位置と方向を変えても感度不足なら、1/4〜1/5波長(アンテナ幅の半分弱)後ろ側にアンテナより少し大きめの「反射器」を置いて感度向上を図ります。 当地はスカイツリーから直線距離で約25kmの中電界と弱電界の境界付近で、室内では不安定が残り、1階屋内では受像困難でしたが、好天時は塔がかすかに目視できます<F11>から、戸外であればギリギリ受像でき、2階ベランダでは受信強度表示は「70」前後で東京MX-TV以外の全チャンネルが受像可能でした。 見通し距離20km前後なら地デジTV用アンテナは1万円も出さずに、写真のアルミ缶3素子八木アンテナ:材料費数百円程度で足りるってことです。 電波塔のスカイツリー移転と地デジ化で、アンテナ方向の大きな乱れはありますが、幕張新都心の高層ビル街による受信障害地域からは外れました。

 簡易型のTV用UHFアンテナなら3千円を出ないで入手できるのに、なぜDIYで作っているのかと申しますと、ひとえにカラオケの待ち時間10人分前後がヒマで、目の前のカラオケモニター用TVが時折ブロックノイズで乱れていて大いに気になったからでありまして、ド演歌の圧倒的主流である凶状持ちのアウトロー礼賛マタタビもののクサい台詞や、あまりに露骨な不倫願望モノは苦手で、そのコロッケ流誇張歌唱はさらに苦手なこともあって、その間は内職にハゲんでいることが多いからです。 悪代官をやっつけて村人を守るロビンフッド型アウトローなら大いに支持だってのに、「弩演歌のヒーロー」は、博徒・凶状持ちなど、なぜか共感できない犯罪者が目立つのです。

 TVのセットアップモードで電波強度をみると「17」前後で、映ってるのが不思議なほどの弱電界。 概ね60以上ないと安定受信は困難とされています。 電波が弱いのは貸し店の共聴設備側の故障か?アンテナコンセントからモニター代わりのTVまでの同軸ケーブルの故障・接触不良か?を切り分けているうちに填まってしまったモノ。
 アンテナコンセントの接続には一見問題がなさそう。 アンテナプラグ側をバラしてみると、同軸ケーブルの接地側に被覆が被ったままで全く接続されていません!本来なら内部導体を絶縁外皮の外に出してそれをカシメて接続するモノ(→LP-77B-NP組立解説図<F6>)なのに、外側導体の絶縁はそのままで、全く導通していないのです。
 「これだっ!」と思って、被覆を剥いて接続すると、今度はブロックノイズどころか全く受像できず、接続失敗か、無信号か分かりません。アンテナコンセントのボックス内に予備のアンテナ配線を発見、これの芯線に繋いでも時折のブロックノイズはなくならないものの、一応の受像は可能なので、仮配線して、次回、中継コネクターを持ち込んで接続しても駄目です。
 これはどうやらアンテナコンセントには信号が来ていなくて、その壁内のケーブル外皮が単線アンテナとして働いて、ブロックノイズだらけで受像している模様です。

 アンテナなど共聴設備は本来、大家さんの分担ですが、どうも店舗の借用に経緯があるようで、修理を請求できない模様。 それならダメモトで「アルミ・フォイル・アンテナでも作って天井からぶら下げてみるか!」というのが、記事冒頭の平衡-不平衡変換(バラン)試作の酔狂な動機であります。 鉱石ラジオ・並三ラジオを作ったり、パソコン黎明期にプログラムを作る材料を探し歩いて計算ソフトを作っていた時代と同じですなぁ(w。試作結果は、心持ち良くはなったモノの、アンテナ室内設置ではブロックノイズを根絶できず、だめでした。しかしアンテナ・コンセント側=大家側のトラブルであることはハッキリさせました。 アナログテレビの室内アンテナではチャンネル切り替えのたびに調整していましたから、映る方向があればそれでも可ですし、スカイツリーが見通せる戸外の場所に設置すればやや家の陰になっていても受像できるのでしょう。
    (2018/02/12記)
 試作用部品をそろえてから気付いたのは、昔の一時期、既製品のバラン入り平衡−同軸変換プラグがTVセットに添付されていなかったか!? 300Ωリボンフィーダーも、3C-2V同軸ケーブル(75Ω)も、どちらでも繋げる変換プラグがTVに添付されていて、設置時に現物合わせでくみ上げれば良かったはず。 ジャンク箱を探すか、古い配線を辿れば見つかるかも知れないと、探しますと、別室のTVに延長したケーブルの中継部で1個発見!但し、バランの配線が外されて同軸ケーブル専用コネクターとして使っていますので、復旧接続が必要。接続してみますとちゃんと動作します。<F8>。 中を覗くと、フェライトビーズ2個(メガネコア1個?)をトロイダルコアとして平衡−不平衡4:1バランを構成しています。リボンフィーダー接続用プラグなどもう市販してないでしょうから、入手できない場合は自作するほかありません。
 先のバラン計算は老化抑止の頭の体操となりましたが、折角部品を集めたので、こちらも作ってみました。計算表通り3コイルの巻数さえ揃えればかなりラフなものの様ですから、コイル・ボビンはスティック糊のケース11Φ、巻き線は細ビニール被覆線3種で、5回巻きして、3コイルを1:1バランとして接続。実際の動作はバラン入りプラグより良好です。
 自作品と比べて差がなければ、自作品が妥当な設計だったことになります。(本来、良くなることはないはず。そういう性格の部品です)

 なお、1:4バランの標準回路(上側<F9a>図)ではどうもアンテナは平衡給電にはなりそうもなく、下側2種の回路<F9b>で平衡と思うのだけど、・・・・・・実務上特別の理由があって上側を採用しているのでしょうか?高周波回路の門外漢には分かりません。
 <F9a>図で、アンテナ側を無負荷として、同軸側をVで駆動すると、接地に繋がる巻き線にV/2ずつ振り分けられ、1:1トランスで同値が誘起されるとすると、アンテナの上側には同軸供給電圧と併せて(3/2)V、下側には逆極性のV/2の不平衡励振となり、全体の電圧としては2Vが加わって、4倍のインピーダンスに変換されるのでは?ちゃんと働けばどっちでも良いというのはありますが、不平衡では同軸ケーブル給電線の外皮に電波が乗って近隣妨害を起こしやすくなるでしょう。 先頭図<F1><F2><F5>の1:1バランなら平衡変換ですが、右図(<F9a>、右写真<F8>)の標準型の4:1バランを使って送信されますと、電磁波障害が起こり易くなるってことです。 その場合、平衡給電となる右下側の2種のバラン回路<F9b>の方が良さそうに見えるのですが、真相は?

 ケーブルTV接続側のTVコンセント(我が家の2階居室)で、電波強度は強いのにチャンネルにより時折ブロックノイズが出ることがあり、ケーブルTV解約による切断で残ったケーブルが悪影響している疑い(<F7>)。 ナントカ見られなくはない水準ですが、ここにビール缶アンテナを使うと画面のブロックノイズが避けられましたので暫くそれで行くことにしました。 TVアンテナの屋内配線を見ますと取り入れ口から同軸ケーブルで4カ所のTVコンセントを順次単純並列にしているだけで、分配回路はありませんから、コンセントによる違いが出るのかも知れません。 地デジは、電波強度が一定を超えると、マルチパスの影響の方が大きいと聞いていましたが、どうも実証された形です。 自分のTVセットのアンテナがビール缶+プラカード(@こんな人たち)角材製であることに気付いた愚息はしばし絶句!「こんなものでTVが映るんだ!!」
TV受像トラブルに「即座に対応してもらった」と取られるのか「粗末なもので済まして、根本的修理を避けた」と取られるのか、どっちなのかフト不安が過ぎったのでした。
    (2018/02/15記)
 昨夜来の春何番かの猛烈な春の嵐にビール缶アンテナエレメントが飛んでしまいました。 取り付けネジ部ではなく、アルミ薄板のエレメントそのものが根元から折損!<F4>の恵比寿缶エレメントが根元から折れました。低インピーダンスの中央部折損なので、取り付け部をもっと大きくでき、風による振動を停める必要があるようです。 ビール缶アルミ板の表面を紙ヤスリで磨いて止め直して取り敢えずの修理完了!
   (2018/03/17記)
 昨夜一晩、春の暴風雨に晒された結果、6日朝はアンテナ・エレメント2葉が折損飛散!風に羽ばたく状況では保たないってことですねぇ。10mm角材で補強して交換・着け直しました。
 強風は翌日7日も続き、千葉市中央公園から繁華街を一周する「安倍退陣要求デモ」にプラカードを持って参加したところ、ビル風で強化された突風で柄が折れてしまってビックリ!See→<F10> 教訓!プラカードはあまり風に逆らわず保つべし!千葉中央公園をほぼ埋め尽くす大規模集会とデモでした。
    (2018/04/07記:角材貼り付けによるブレ止めで、2度の台風に耐えた、2018/09/05追記)

皆既月食撮影は暗すぎで無理!
塩ビ配水管1000mm望遠レンズ:F40  <4>

 久しぶりの天体ショー「皆既月食」が1/31日夜にみられて、金冠日食(2012/05/21)&月観測・撮影用に自作した塩ビパイプ1000mm望遠レンズを持ち出して撮影したのが右上下段写真ですが、月が地球の陰に入って皆既月食になると暗すぎて全く撮影できなくなり、皆既寸前の写真しか撮れませんでした。<F12>
   See→金環日食→金星日面通過→望遠レンズの製作
 また、真夜中の月食ほど&冬至付近(南半球では夏至)の月食ほど見上げる角度が非常に高くて覗きにくく、直角ファインダーが必要なところ、会社が身売りされての製造中止機種α-Sweetでは手も足も出ません。 同じことは日食にも言えて、正午付近の夏の日食は見上げる角度が高くて観測が大変でしょう。
 レンズ有効径が25mm程度なので焦点距離1000mmに対してF=40相当、LVa=11で、シャッタースピードが1/125秒でLVs=7の合計LV=17の減光に対して、受光部のISO感度が3200でLV補正−5ですから、ISO100換算で、LV=12。光の弱めの晴天〜日の当たっている月面撮影のデータとなり、それが地球の陰に入っては、光量が足らず撮影できないのは無理からぬところです。 F40ではなく、せめてF8〜F5.6程度の明るさは欲しいところでした(=5〜6目盛り32倍〜64倍)。
 1000mm望遠で1秒露出できる測量機用のようなしっかりした三脚を用意できれば撮影できるのでしょうが、カメラ用の簡易型では無理でした。非常に暗い皆既月食をちゃんとした写真に撮るには、望遠レンズだけで30万円台に、60°前後の高い仰角を見上げるための直角ファインダーと、背丈の高く丈夫な三脚は必須アイテムで、数年に一度の自然現象に、そんなコストを掛けてはいられない一般アマチュアカメラマンってところです。
    (2018/02/03記)

突発破損故障か!自衛隊ヘリ墜落
米軍にとってタイミングが良すぎる事故
謀略はないのか?!と秘密工作を疑ってしまう  <5>

 2/5、自衛隊ヘリが民家へ墜落・炎上の佐賀のニュースを聴いて、真っ先に思ったのは、操縦者には制御できない突発事故:たとえば空中分解とか、衝突とかではないのか?ということでした。 これまでの自衛隊機の事故では、突発故障で住民に犠牲者の出た民家突入事故もありますが、パイロットが人家を避けて必死の操縦をしていて、高度が足りずに滑走路手前に不時着墜落して殉職事故となった主力戦闘機F104エンジン故障とか、荒川河原不時着を目指して特別高圧線に引っかかり墜落殉職、東京北西部大停電を起こしたジェット練習機とかが特徴で、異常発生後に操縦の余地があれば機体を海上など無人地帯に向けて被害を抑えていました。
 米軍機事故はそういう配慮は全く感じられず、東京湾に近い神奈川県央の市街地上空でのエンジン火災発生で直ちにパラシュートで脱出し人家にジェット戦闘機を墜落させ、母子3人を焼死させ、その家屋炎上現場を横目に無事だった脱出米兵のみをヘリコプターで救出した横浜の墜落事故など、日本の住民を対等な人とは見ない乱暴な対処が常でした。 母親の死因についてwikipedia記事が根拠なく「心因性の呼吸困難」(2006/05〜記 )などと、墜落事故との関連の希釈化を図っているのは世論工作の疑いすらあります。 患者の病状の訴えに対して精神病院に転院させてしまい、激しい苦痛の訴えを良く聴かずに置いて翌朝は亡くなっていた経過からも死因を「心因性」はアメリカにおもねった植民地政府勢力の酷い捏造でしょう。
 自衛隊機は多くの場合それとは大きく違っていましたから、今回墜落の自衛隊機には制御の余地のない突然のトラブルが発生し緊急通報時間もなく墜落した可能性が強いと思いました。 それだと、整備不良・材質不良が真っ先に疑われるでしょう。

 加えて、沖縄占領アメリカ軍の3連続事故のタイミングに、自衛隊が住民を巻き込む事故を起こしたというのは、撤退を求める世論の風当たりを弱める、あまりにも、できすぎの事故!「日本の黒い霧」に書かれた、松川事件、下山事件、三鷹事件などアメリカ秘密工作機関の関与にも注意を払う必要があると感じました。 アメリカは、その裏工作で60か国近い国にクーデターなど政変を起こさせて、国の首脳を追放、殺害してきた陰湿な謀略の国が実態で、元々存在しない大量破壊兵器を口実にイラク戦争を起こしてフセイン大統領を殺害、報道機関の記者たちの滞在する著名ホテルを「誤」砲撃して記者を殺害、報道機関独自の現地取材を不可能にして、自分たちに都合の良い従軍記者情報だけにして世論操作するなど、標榜する「民主主義の国」とは真逆の謀略を続けている国家です。 かってのヴェトナム侵略戦争でも、米軍は病院を狙い撃ちで執拗に「誤爆」して戦意を挫く卑劣な戦法を採っていました。独立国を武力で制圧しようという侵略戦争自体がアメリカの犯罪ですが、病院狙いという攻撃内容も卑劣です。
 だから、沖縄米軍の窮地救済に、どんな謀略を仕掛けたとしても不思議のない状態。米占領軍高等弁務官安倍晋三に任せてはおけないと思ったかも知れません。整備関係者の弱みを握り、家族などの命を脅かす脅迫で整備の手抜き:破壊工作を迫っていたとか、洗う必要があるかも知れません。

 事故翌日の後追い報道では、ドライブレコーダーなどにヘリコプター墜落の動画が残されていて、飛行中に突然揚力を失い、放物線を描いて墜落する様子が見て取れ、主ローターが外れて墜落したことが分かって、先の推定通りの事故発生状況だったことが分かりました。
    (2018/02/07記)

2018/02/28 23:55

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