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シールド機なしでの土砂掘進か!?
外環道調布つつじヶ丘陥没

 外環道調布つつじヶ丘陥没原因としての続報は、礫が多くて掘れなくなったシールドマシンの前を、他の方法で掘って、地盤の支えが無いから崩落したと取れる報道。それは崩壊して当然の話だ!軟弱地盤を崩れない円筒の壁を作りながら掘進するシールド工法とは違うではないか!

 「シールド工法」というのは、筒型のシールド掘進機の前側に回転カッターを置いて、前面の土を削り出し、掘進機後方はコンクリートや鉄製のセグメントや初期は煉瓦で円形トンネル(リング)を構成して崩壊を防ぎ、そのリングを足場に油圧ジャッキでシールドマシンを前方に押して前面の土にカッターを食い込ませて削っていくもの。 だから、一旦、リングを組立構成するための「組立ゆとり分」は余計に掘るが、リング組立直後にセメントや土砂で「裏込め」して空隙を無くすし、前面にはジャッキによる掘進圧が掛かっているので、本来、大量の土砂が崩れてくることは無い筈の工法だ。
 それを礫が邪魔して掘れないからと、シールド・マシン円筒の支えの無いまま、地盤を固めずにシールドマシンより前方を手堀りして空間を作ったら、軟らかい地盤は崩れてきて当然の話なのだ。
 地盤が緩む可能性があれば、掘進前の地盤硬化剤注入とか、凍結工法とか、泥水注入とかで切り羽を崩れなくしてから掘って、リングとの隙間を埋め戻すもの。
 東北新幹線御徒町トンネル掘進で、掘進工事停止時の地盤固め注入をしなかったため加圧シールド工法の高圧空気で乾燥した土被りを吹き飛ばして大穴を空けたのと同様の「うっかりミス」ではないか。あれは現場監督のミスなのか?安上がりを求めた熊谷組自体の手抜きだったのか、外部にはまだ、結論が伝わっていない。

 これまでの報道の「土砂の採りすぎ」の意味が、リング周囲の埋め戻し不足(>See→日記#450)では無くて、シールドマシンより前の柔らかい地中を支えなく掘って40m以上上の地上まで大空洞を生じ、崩れて陥没孔ができたという粗忽な話だったのか!粗忽さを隠す婉曲な言い回しが「土砂の採りすぎ」だったのか?!
 カッターの動きを止めた大きな礫の取り除きだけに着目で、崩れ止め不十分で掘りすぎて陥没させるとは、・・・・・・・・・・韓国や中国で多発の手抜き工事崩落じゃあるまいし、世界的には安全・高品質で定評のある日本の土木工事の水準としては酷すぎではないか!

 これで大深度地下法の大前提:40m以上の大深度の掘進は地上に影響しないという妄想も崩落してしまった。

 倉敷水島港での海底シールド工事で崩落・水没事故が発生した原因解説の以下の動画が見つかった。掘進方向転換でバランスを崩し、リングの頂上のセグメントが外れてトンネル崩壊とあるが、セグメントが基準を下回って薄すぎたとも説明していて、明らかにリング(セグメント)の強度不足があっての崩壊であることを述べている。しかも並行して掘られる2本目のトンネルとして、事前のボーリング調査を省略していた規定違反も述べられている。シールド掘進の工程概説動画があり御一覧お勧め。
   See→倉敷海底トンネル崩壊事故【シールド工法】原因解説@ ユーチューブ:12/26/2020追加


木星−土星超大接近の撮影失敗!  <2>

 木星と土星がほぼ重なって見えるという平安時代以来の超大接近に、望遠鏡で覗こう、出来れば撮影したいと思い立ってあたふた準備開始。思えば、昨年初夏には夕方の西の空に月火木金土と並ぶのを眺めながらウォーキングしていたし、今夏からは木星−土星が接近しているのと火星を見ながら歩いていたのだが、まさか重なって見えるとは!我が視力では木土2星が1点にしか見えないのだ。 100円均一眼鏡のF1000mm望遠レンズでは、明るさ不足だし、解像度が悪くて難しそう。これは専ら太陽と月用だ。
上弦の月面
[写真1]月面(上弦の月)2020/12/22 18:24:57 by F900mm反射式望遠鏡(赤道儀架台)+デジアイピースDX+PC
(イメージセンサーに欠陥部(黒点)2個在り!ゴミか?)
交通信号灯火
[写真2]600m先?の交通信号灯火!
(実は160m先!?ガムテープ止め→写真7)
看板
↑[写真3]                  
←↑初入手画像:↑耳鼻咽喉科看板?35m先電柱看板
木星・土星大接近
[写真4]→
この画像を求めたのだが、残念(w。上側土星、下側木星+4衛星・・・・@明石市立天文科学館 2020/12/21ライブ配信→

 \8,000+税で入手の赤道儀反射望遠鏡GX-6000(Friend/Kenko:[写真6])なら見えるが、写真撮影となるとカメラ取付アダプターはなく、一昨年購入した画像センサー:デジアイピース\4,799(Kenko Tokina KDE-01型)は取付寸法が合わずに放置していたが、使える方法を考えたい。最悪ガムテープ止めでも試験してみよう。[写真2〜3]
眼鏡1000mm望遠像
[写真5]600m先信号
眼鏡1000mm望遠像
[写真5’]160m先信号      
老眼鏡1000mm望遠
像の
画面中心の交通信号灯火が写真2
【 デジアイピースDX仕様 】
Kenko Tokina製 KDE-01型
画像センサー1/4" C-MOS(対角?)
動画サイズ1280×720 AVI
静止画サイズ90万画素 JPG
最低照度50[Lux]
露出自動
WBAWB:自動
IFUSB 2.0、1mケーブル
電源USBより
取付口径1" & 1.25"
入手価格\4,799. 通信販売
木星・土星大接近
[写真4’]           
←土星、木星+4衛星→(目視観測)
GX-6000
[写真6]反射式天体望遠鏡GX6000に
KDE-01で月を撮影F900mm、114Φ
GX-6000
[写真7]160m先交通信号灯(再撮影
GX-6000
停止:赤色
GX-6000
進行:緑色
GX-6000
注意:橙色
[写真8]600m先交通信号灯(再撮影


 そこで取説(取扱説明書)の見落としに気付く。 画像センサーの取付筒は標準寸法31.7mmΦ(1・1/4インチΦ)のスリーブ・アダプターと細身24.5mmΦ(1インチ)の本体が一体になっていて、細身の接眼レンズ用には、標準寸法のスリーブ・アダプターを外せば良かったのだ!2重筒なのを不思議に思い、捻ったら外せてしまった!
 だが、感度としては50[Lux≡Lm/m^2]以上、画素数が90万画素とあって、果たしてセンサーの1画素にそれだけの光量を確保できるのか?(月撮影専門では無いのか?)そこは試すほかは無い。 90万画素でのjpg画像は公称1280px×720pxが、ソフト&ハードの環境絡みで1162px ×775px(1.5対1)〜1266px ×711px(ディスプレー)と推定すると星が写るかどうかは・・・・・・五分五分よりは多い様だ。
 KDE-01添付のUSBケーブルの長さが「1m」では全く使い物にならない!三脚上の望遠鏡の高さは1.3m前後は有り、屋外で地面に置かれたPCに繋ぐのに、どうやっても1.5m〜2mは必要だ。たまたまUSB-A延長ケーブル0.5mを持っていたので切り抜けられたが、2mほどの適切なケーブルを買わないと使えない。
 画像センサーが1/4インチという仕様は、TVスクリーンや撮像管なら対角線寸法だが、フィルム方式なら横幅。どちらだろうか?撮像管規格が生きていれば対角線寸法ということになる。どちらにせよ、これはユーザーとしては大差は無い。
【等価的焦点距離】
信号灯写真の画面幅と灯火直径の相対的大きさは、
[写真5]で 6 dot/320 dot @F1000mm
[写真2]で 1346 dot/1905 dot であり、
フィルム画面幅は共通なので、画像の比例
計算で等価的な焦点距離が求められる
 F1:F2=(I1/W1):(I2/W2)
∴F2(I1/W1)=F1(I2/W2)
 F2=F1(I2/W2)/(I1/W1)
   =F1(W1×I2)/(W2×I1)
∴Fx=1×(320×1346)/(6×1905)
   =37.7[m](±1/6分解能)

【別解】スクリーン幅&焦点距離比から
KDE-01幅1/4"=6.35mm、カメラ 幅36 mm
焦点+1度レンズ1000mm、対物凹面鏡900mm
∴Fx=(36/6.35)×(900/1000) =4.98 m
正方形センサーの対角線寸法が1/4"とすれば
∴Fx=(36√2/6.35)×(900/1000) =7.04 m
?どちらも不一致?!写真2は別の像だ!

写真5 & 5’ はAPS-C=24mm
撮影で、画面幅36mmではなかったかも?!
∴Fx=1.0(24/6.35)×(900/1000) =3.32 m
正方形センサーの対角線寸法が1/4"とすれば
∴Fx=(24√2/6.35)×(900/1000)
   =4.81 mもっと違う!

[写真5’]で 21 dot/320 dot @F1000mm
∴Fx=1×(320×1346)/(21×1905)
   =10.8[m](±1/21分解能)

画像を間違えているか?!& 画像センサーの
有効幅が 1/4" =6.35oの約半分か?

【新写真7で倍率再計算】
Fx=1×(320×1330)/(21×1847)
  =10.97[m](±1/21分解能)

【新写真8 で倍率再計算】
Fx=1×(320×240)/(6×1847)
  =6.93[m](±1/6分解能)

投影モード(接眼レンズで実像を結ばせる)
観測時は対物レンズの実像を接眼
レンズの虚像として見る:m=F1/F2


 その結果が上掲[写真1〜3]で、木星&土星は地平線近くに見えなくなるまで捉えられなかったのだが、失敗の主原因は、副鏡と主鏡の軸合わせ:方向合わせの不安定、困難にある。 まともな調整機構が無くて方向が不安定なため、大きな誤差を生じて肉眼観測は出来るのだが、もっと視野の狭い(=倍率の大きい)画像センサーでは、背景が漆黒で捜しにくいこともあって木星・土星像は捉えられなかった。 木星・土星没後、せめて月だけでもと撮影したのが冒頭[写真1]の画像である。
 副鏡の取付部に何らかの工夫をして、精密調整出来るような構造を作る必要がある。

木星と土星の接近状態の目視像は、左に土星、右に大きめの木星が有り、注視すると針の先のような光点が見え始める[写真4’]。 木星の10゚方向に2個、190度方向に2個の光点が見えたが、それが木星の4大衛星:ガリレオ衛星だ。明石市天文科学館配信の画像(下段右端)より反時計回り90度方向なのは、反射望遠鏡で接眼ミラーの角度が相互に45゚違いで観測していたからではないか?

 蛇足ながら、写真2の等価的焦点距離を写真5’の対比から計算してみると、11m(F11,000mm)近くにもなる!天文関係は桁違い、常識の外(w、F1000mmの撮影に往生していた撮影の腕では被写体を追いきれない失敗は当然であった。 画像センサーKDE-01は、比例計算すると有効幅は公称1/4" (6.35mm)の半分程度の模様で、もう少し倍率の低い望遠鏡を想定した製品なのかも知れない。

 写真2の信号灯火を目視観測していた600m先の写真5とばかり思っていたが、倍率計算が38倍と全く合わず、画像センサーはもっと近い160m先の信号灯火像=写真5’ らしいと気付かされた。 接眼レンズとは違う方向が視野だったらしい。 ピントぼけで大きく写って見かけの倍率の誤差を増やしている様だ。 写真3の看板を700m先まで捜したのだが何度捜しても発見できない。 画像センサーをガムテープ止めした極端な前ピン状態で、写真2よりずっとピントが合っているということはもっと近くだ!と気付いて近くを捜すと約35m先の電柱看板内の、注視しないと気付かないほどの小さな文字だった!

 <Err>  エラー回復で撮影し直した絵が「写真7」160m先、「写真8」600m先。対比の35mmカメラによる画像をドット落とししたものが[写真5]600m先、[写真5’]160m先だが、灯火のドット径が6と21で非常に荒く、原板も見つからない。精度の点で6ドット側(600m先)の計算値は信頼度が低くなる。 写り込んでいる信号電柱は同じ太さだから、トリミングした部分画像ではない。 撮影に当たり副鏡取付腕にガイドの3mm角材をエポキシ接着剤で貼り付けて、台にガムテープを貼って取付の安定度を改良し、副鏡固定ネジの対向側にカイものをした。副鏡の軸合わせをより慎重にしたこともあり、デジアイピースでの画像を得ることが出来た。
 160m像で計算すれば、等価焦点距離は10.8〜11.0mで概ね変わらず、600m像では6.9mと算出され、機械寸法のスクリーン幅比で推定すれば5.0mとなる。数値の差違の説明が困難であるが、画像幅1/4"(6.35mm)は、フィルム規格の横幅ではなく、TV撮像管・表示器規格の対角線である可能性が強まった。 正方形画面なら1/√2の4.4901mmとして機械的なスクリーン横幅比から算出すれば、F=7.04mとなって、600m像でのF=6.9mに非常に近くなる(160m像の約11mは説明できない)。(2021/01/08追記節)

赤道儀架台望遠鏡の設営法  <2.1>

 なお、赤道儀架台望遠鏡の設定は、地球の自転軸と赤道儀架台の回転追尾軸(赤道儀軸/極軸)とを平行に設営すること。 目視観測だけなら厳密な精度は必要なく、簡易調整でも追跡できる。写真撮影で長時間露出が必要な場合に、高い設営精度と自動追尾と丈夫で揺れない架台が必要となる。未だ明るいうちに設営を始めて、まずは
  1. (1)架台の水平出し(目玉型の小型水準器あり)、
  2. (2)赤道儀軸(極軸)を
  3. (3)偏角修正=スマホ搭載の方位磁石アプリは磁北極を指していて、日本では偏角が西偏6〜7度近くあるので、偏角分を時計回りに6〜7゚ズラして設営すると、地球自転の追尾調整が1軸で済み観測が楽になる(=赤道儀のキモ:赤道儀軸を地軸に平行に設定する)。
この極軸方向を基準に地球の自転分を回転させて追尾する。
 それだけで赤道儀の機能は発揮できて一応見えるはずだ。 (天文屋さんがいう「赤道儀」は、「赤道儀架台式の天体望遠鏡」を指している)

 望遠鏡は、極軸(赤道儀軸)に対する上下動の自由度があって、観測対象は上下と極軸の回転で捜す。 上90度で北極星が視野に入るはず。
 操作を楽にするには、2軸の重量バランス調整を丁寧に行う。
  1. (4)望遠鏡とカウンター・ウエイトのバランスは、ウエイトの止め位置を調整して行う。2個の錘はなるべく接近させた方がイナーシャを小さく出来て、軸廻りの振動を、ほんの心もち小さくするはず。架台の脆弱振動には影響しない。
  2. (5)望遠鏡自体のバランスは、鏡筒を前後させて行う。両軸共にフリー回転にして、どちらにも廻ってゆかないようにバランスさせる。
  3. (6)鏡筒と角度スケールを上90度に固定して、北極星を視野の中心になるよう極軸を調整する((2)項を北極星に合わせて調整する)と極軸調整はより完璧だ。

 通常はそれだけで一応見えるはずだが、我が「愛機」は、副鏡との軸合わせ(方向合わせ)に難があって、先ず低倍率接眼レンズにより遠方の地上像で中心を仮に合わせてから、無限遠像である金星や木星などの高輝度天体で精密軸合わせを行う必要がある。 それでも、不安定は変わりなく、副鏡にチョット力が掛かっただけでズレてしまい、再調整が必要。その点は重大欠陥と言って良いが、標準価格\10万がたちまちに中古価格\5千〜\8千に暴落する原因でもあるのだろう。ガイド板とゴム板のカイものでも付加して、止めネジを蝶ネジに変えてみるか(前述、実施)! 反射望遠鏡だから直角反射鏡を介して横から覗くのに、副鏡がストレートなのは大変扱い辛かったので、副鏡の接眼部にも直角プリズムを置いて主鏡と同方向から観測できる方が望ましいと思ったが、添付の副鏡の接眼部は焦点調整がスクリュー式で廻ってしまってダメだった。直角接眼筒は天頂に近い方向の観察には是非必要なアイテムだと思った。 (値段的には赤道儀(架台の天体望遠鏡)の中古は狙い目である。主に地上観測に用いられる「経緯儀架台」を制御ソフトで赤道儀化する方式はブレは少ないが高価で天文マニア向けと思う)

 赤道儀架台望遠鏡の設営は、本来、中学時代の理科実験として体験して理解しいる建前なのだが、現実には数本の天体望遠鏡で授業するから、組立、設定、観測、分解収納を実体験できる生徒は限られてしまい、画像は覗いたが作業を見ていただけの生徒はほとんど憶えていられないのだろう。 備品損傷率を覚悟で一種消耗品として生徒達に弄らせることが必要だ。地球自転軸と赤道儀軸を平行に調整するだけだから、空間的な理解が出来れば、そんな難しい操作では無い。赤道儀の追跡軸に「←地軸→」というラベルを軸方向で貼っておくだけで、かなりの方が分かるはず。 私自身は中学時代に運良く理科クラブ員として何度か赤道儀式天体望遠鏡の扱いを直接に経験していたので、今でもさほど戸惑うことなく扱える。座学のみの実操作未経験では恐らく憶えていられない。

2020/12/23 25:55

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