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大都市鉄道に適切な降雪対応策は?!

【震源記事】東洋経済
首都圏「大雪時の間引き運転」は逆効果だ
増発すれば列車がラッセル車代わりになる

阿部 等 : ライトレール社長 2018/01/23 19:00
https://toyokeizai.net/articles/-/205736

【展開記事】
「大雪時の間引き運転は不要」元運転士が激白
鉄道の大雪対策に必要な投資は進んでいる
 細井 和雄 : 元京王電鉄運転士 2018/02/27 6:00  https://toyokeizai.net/articles/-/207474
https://toyokeizai.net/articles/comment/207474?sort=latest東洋経済

【反応と評価】
アンデルセン 9b1745e00a10
 前回もそうだが、共通しているのは、リスクに対するマージンって考え方が欠如している。
安全とは、9割達成できればいいというものではない。
絶対を求めるモノなのである。
だから、マージンをとる。
出来る出来ないの問題ではない。
これでは、ただの能力自慢だとしか感じられない。
2018/3/1 01:27  読者評価=up↑  1  down↓ 69

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「間引き過剰」は同感。安全間隔確保以上の間引きは逆効果。
運転士氏も、ライトレール阿部社長も運転現場と鉄道技研総研経験者の専門家として同じことを指摘している。
両氏への批判は当たらず、様々の要因の絡む実動作をきちんと解析していない空論。
  1. ●絶対的条件として雪で減速度が約1/3=制動距離3倍状態での「衝突防止」。(元住吉事故調報告書の不足分)
    許容最小列車間隔は開くから、これに掛かる分は強制間引きが絶対条件で、東急元住吉事故は、制動距離3倍化を無視して起きた。
  2. ●ブレーキ雪噛み防止に耐雪ブレーキと電制解放運転は妥当な1方法。 北海道711系は元々空制のみ。
  3. ●雪で停まりにくい手立てとして、単腕パンタ化、分岐融雪装置設置、過走抑制に耐雪ブレーキ義務化運用基準制定済み。
  4. ●電制失効・回生失効発生は元々前提。 電制・回生制動解放禁止などあり得ない間違い運用。 しかるべき機関から是正命令を発すべき誤り

    (続)
    解放禁止命令が事実なら命じた上が無知。電制解放して他に影響はない。
  5. ●個々の条件次第で、元住吉では電制有効のまま(=常用制動で)止めていたら衝突には至らなかった推測多し。個人的には技術系の事故調委員も!
  6. ●1/22は出勤後の夕〜夜の降雪だから、帰宅総輸送量は普段と変わらず、物理要求以上に間引いたらパンクするのは当然。 仮に列車間隔を開けたとしても総輸送量に見合う総本数は時間を掛けても保障しなければならない。 それを。帰宅者が集中する時間に豪雪でもないのに先だって間引いてしまった運用のあやまり。
 東急元住吉事故調報告書が見落としてしまった重大問題として、「一段制動方式」の演算減速度が固定値で、降雪時に時折発生する減速度1/3化を全く無視して、踏面清拭などによって想定減速度を維持させることしか触れてないことがある。

 現実の事故データとしては、東急元住吉ではTISによる精緻な記録があり、名鉄新羽島過走特攻も、西武田無追突も、新幹線岐阜羽島800m過走事故も、豪雪中の減速度が通常の約1/3化したことが分かっている。

だから安全のための無駄距離のない「一段制動方式」での豪雪中の衝突防止には、最悪条件の「減速度1/3状態」での制動パターンで車間距離を取らない限り、冒進・衝突に至るのだ。(あるじ注=ATCパターンより大幅に緩い雪中減速度なので限界内に止まれない)
これはD-ATCでも、ATACSでも、地上演算一段制動ATCでも、一段制動方式共通のリスクであり、ヤマカンの減速運転で衝突防止を図るだけでなく車上演算で車間を確保する=降雪モード減速度設定がATCに必要

2018/3/3 23:08  読者評価=up↑ 10  down↓ 47
2018/3/3 23:15  読者評価=up↑  3   down↓ 52
2018/3/3 23:59  読者評価=up↑  1   down↓ 54

全3レス読者評価= up↑ 14  down↓ 153
 工学院大学オープンカレッジ鉄道講座の事務局を担っているライトレールkkの阿部等社長が昨年1月22日の首都圏降雪時の極端な間引き運転を批判して
「首都圏「大雪時の間引き運転」は逆効果だ」
と題する記事を東洋経済誌サイトに投稿。
 阿部社長提案は多くの場合、言い方や具体案の設定条件が極端で、具体化部分が良く詰められないままに矛盾を含んで提起されることが目立つため、総論としては良い着眼点であっても、やや感情的な全面否定の反対者をも増やしていると感じては居た。
 記事の感想書き込みを見ると、案の定、懐疑的、否定的レスが多くて予想以上の悪い反応だった。

 阿部氏記事から36日後、元京王電鉄運転士氏が新記事として
「大雪時の間引き運転は不要」元運転士が激白
鉄道の大雪対策に必要な投資は進んでいる
 細井 和雄 : 元京王電鉄運転士 2018/02/27 6:00」
が投稿されて、実態にそぐわない極端な間引き運転に異を唱えて、阿部等氏に続いた。

 阿部・京王両氏の指摘に敢えて補足すれば、本来なら就業中であるラッシュ前の閑散時間帯での早期帰宅の呼びかけに合わせて臨時便の増発要請をすべきだった。 競馬臨時やサッカー臨時、ナイター野球臨時は絶えず行われているのだから、豪雪早退対応臨時も可能なのに、その手を打たないで先に間引いたから早退帰宅ラッシュとぶつかってパンクしたのである。

 加えて「地上演算式一段制動ATC」の降雪時の欠陥特性で最高速度を40km/hにせざるを得なかった東急で特に激しい交通障害を起こしている。 阿部氏が例に採り上げた山手線より遙かに厳しい状態となっていた。 そこも降雪パターンを採用して長い制動距離を保障していれば、安全に高速を許容できて、輸送力減少も小さくなり、混雑をずっと緩和できたはずである。

 ところが感想書き込みは理詰めではない、非常に感覚的なモノが多く、阿部氏の主張法の弱点を大きく凌ぐものと感じた。 豪雪下で安全に走れる条件範囲を増やして輸送力減を少しでも埋める提案も圧倒的多数が反対。 阿部氏も元京王運転士氏も同趣旨の主張をしているのに、阿部氏に対する風当たりが強いのは主張法の弱点から来ていると思うが、それを遙かに卓越する非論理が席巻してしまっている。
 この辺りの感覚の相違は、日常メンテの実務者が完璧な結論を求めるのに対して、開発屋は主たるアイディアを実現させるための当面の障害を取り除き、二律背反の命題でも相互に許容範囲に収めていくのが開発作業だから、若干の齟齬では基本案を排除しないことにありそうだ。 開発作業者だなんて極々少数派だから、有無を言わさぬ結果で迫るまでは、常に否定的に「変人」として扱われるのだろう。

 また、サイトの表示が「評価順」なので、技術的科学的解説よりも世間的な雰囲気に合ったものが強調されてしまい、極々少数から始まってやがて多数に転ずるべき真実が埋もれてしまう、煽り型の表示方式になっていることが分かった。雰囲気記事ばかりなら良いが、真実追究にそれは拙い。
 羽越線特急突風脱線転覆事故(2005/12/25)の「風の息社説(毎日新聞)」に「非科学的」と猛烈なバッシングを浴びせて撤回させた「非科学的ネット世論」をなぞっている。 あの社説の間違いは、従前、地上側駅長職が判断していた風の息をみた運行停止判断を、無人駅化で地上に人が居なくなり、状況を掴めない高速走行中の運転士に求めたことにあり、「風の息」自体は科学現象で気象庁も定義する気象用語であり非科学ではない。ネット世論多数派の間違い。
 東洋経済サイトの採用しているWebでの「評価順表示」は同調圧力促進、対立議論の両極化、論議暴走化・世論分離化促進、衆愚化促進の表記になってしまっている。 せめて時系列の新旧順がデフォルトで示される様に改めるべきだ。

 阿部氏提起の課題は、帰宅する乗客をどうやってさばくのか、意地悪な言い方をすれば、降雪による帰宅難民を鉄道が主に抱えるのか、その他道路交通が抱えるのかの問題で、社会的な動きとして早退呼びかけ、帰宅命令など、どういう方法で帰宅を保証するのかの観点がまるで欠けて、公共交通を担う鉄道事業者が、ババ抜きのジョーカーを他の交通機関に押し付けるだけの、配慮不足、理不尽な早期間引き、運転中止だったことを阿部社長に続き、元京王運転士氏が指摘したものだ。

 極端な早期間引き開始の理由付けとして、かっての豪雪被害で横須賀総武快速E217系が横浜駅手前など駅間に翌朝6時台まで停まった例や、東急東横線元住吉駅追突事故(2014/02/15)が挙げられている。 しかしそれはかなり外している。
 豪雪の重みでパンタグラフが下がり、長いアーク放電をして折り畳まれてしまった場面は、京王線つつじヶ丘駅傍の雪止み待ちの喫茶店の窓から直接目撃したことがあり、各地で見られた現象である。これはシングルアーム・パンタグラフの採用で降下限界を拡げて影響を軽減できる。
 横須賀総武快速の長時間停止を承けたJR東日本の対応は、以降の新車にシングルアーム式パンタグラフを採用、幅広車体の209-500番台など後期製造分からシングルアーム・パンタに切り替わったし、従前の車両は中央線の201系と一部205系がシングルアーム・パンタグラフに換装したが、長時間停車に陥った肝心の横須賀総武快速線E217系は今現在もヤグラ型のパンタグラフのママ運行していて、旧車全部をシングルアームに改造してしまう強い関連性はなかった。 駅間停止を避ける運用が始まったが、新幹線式だと1駅片側3列車を停止収容させる想定なのに、在来線で1列車限定というのは工夫が足らない。
元住吉事故
元記事See→元住吉事故解析:日記#357
(正常制動動作See→ATS-Sx地上子設営基準
:減速定数20/0.7)


 東横線元住吉駅追突事故は、午前0時過ぎの事故で、列車運行間隔は充分空いていて、間引き状態に等しかった。 事故各列車に積んでいたTISの記録をみる限り、速度制限は掛かって居らず80km/hで運行中で、元住吉駅進入時の停止減速度が豪雪により約1/3に低下して、先行列車は過走して駅の進路をホーム側にロックし、追い抜き予定の後続列車は600m手前から非常制動を掛けたが、1/3の減速度で制動距離が3倍化したため800mの制動距離が必要で、ポイントが通過側には切り替わらず冒進、先行列車に200m減速分食い込む=追突してしまった。 東急の1段制動ATCのパターン減速度を発揮できていれば場内信号手前で充分停止できていた。 もし小田急D-ATS-Pのような中間現示速度照査があったら1閉塞前から減速が始まっているから、最悪冒進はしても、追突事故には至らなかった。 「一段制動ATC」の設定パターンより減速度が激しく落ちているのに、最高速度・各中間現示速度の低位読み替えとか、降雪パターン切換とかの措置を執らなかったことで発生したポカ事故である。 元住吉追突事故以降の東急ATC区間での降雪時制限速度が他社60km/h前後より大幅に低い40km/hとされて、制動距離で4/9(=(40/60)2)として激しい輸送障害を起こしているのは、このパターンが固定された一段制動ATC下で衝突安全性を担保するためと思われる。

 豪雪で信号やATP(ATS/ATC)が当てにならないリスクのあるときに、駅毎1列車とか、通知運転で次の駅の空線を確認して出発とかの一種人力運行になる訳だが、元住吉事故に見られるように、減速距離が時に3倍化しているのを運転士のヤマカンで先行列車や駅に接近するのだから、そういう間引き運転の場合はパターンの足を3倍伸ばして警報する=豪雪パターンに切り替えことで、停まりきれる速度での運行を保安装置が保障して衝突防止を図るのは当然の話だ。 元住吉事故の当事者であった東急からは、関係する課長級の方が工学院大オープン鉄道講座に継続的に受講されており、今後更新の新ATCに何らかの反映があるのではないか?と感じられた。

 また、現在の管理単位が「進路」で、ポイントを通過しても停止検出・進出までは状態が固定されるので、物理的には不必要な分岐までロックしてしまうが、そういうロックは信号現示だけに留めて、分岐の方は支障がなければ切り替えてしまえば、別線(追い抜き線)に誘導されて事故にはなっていない。 長崎本線特急お見合い事故でもこれは同様だった。 同時進入禁止で対向側信号を停止現示(赤)にするのは良いが、分岐まで逆側に固定する必要性はなかった。 ポイントをわざわざ逆側に切り換えてなければお互い直前のお見合い事故にはなっていない。 無用の分岐のロックは、実態に合わせた制御に変えられないものか?。

 ところが・・・・・・ところがである。豪雪中でも安全走行範囲を確保できる、この当たり前の話の、読者評価を見ると、1対11〜1対54で圧倒的に否定されている!  科学的には正しい命題が、多数決では1:54で否定され、投票全体としても14:153で11倍の大差で否定されて表示されないとは!まるでガリレオ・ガリレイの宗教裁判に等しい反知性主義である。 この辺が、当サイトで解析計算の記事が始まるとてきめんにお客さんが減ってしまう基本的理由で、読者の感覚を逆なでしてしまって、1対54〜14対153の圧倒的な否定世論となるのだろう。 だが、物理的には文句なく圧倒的多数側の認識の間違い。 かって世間多数に信じられていた「(車の)ディスクブレーキは(ドラムブレーキより)効かない」と同様の物理的には間違った集団的思い込みである。

 東急東横線元住吉駅追突事故から丸5年を迎えて、 ATP(=ATS/ATC)メーカーは既に降雪モードについてハード的な準備は済ませていて、 運用ノーハウを決めるべき鉄道事業者が運用基準を決めてパラメターを設定すればすぐに稼働出来る状況にあり、 理論界でも、降雪時の現実の減速度を無視したATP(ATS/ATC)パターンのナンセンスは理解されてきて、 当事者東急は新ATC切換に豪雪対策を内包させそうな空気があり、 いまや、いつ具体化するかの段階だから、 賛否の比率がオセロのように一瞬で反転する劇的場面は近付いている。 もう暫くはアヒルの水かきで、正確な理解で劇的反転を支える人たちを増やしていくことが必要だ。


コペルニクス的転換 vs オセロ的転換  <2>

 日本社会は「同調圧力」が著しくて、異端を許さない傾向があり、よそ者は寄せ付けない「文化」が根付いているようで、世の思い込みとは異なる「真実」が認められるのは大変なことなのだろう。 原子物理学の父ニールスボーアも科学上の新理論について「キチガイじみていると思われるものほど正しい理論」とまで表明して、ごく少数派から始まってやがては斯界を席巻する驚愕の新理論続きの感想と、既成理論で新理論を排することの戒めを述べている。 「内部告発」などもその集団では極々少数派で、オリンパスの外国人社長氏のように正当であっても多数派から徹底排除されてしまう。

 しかしながら、ごく少数の妥当な勢力を、大逆転で多数派にする「オセロ的転換」を仕掛けるのもなかなか面白いモノで劇的な成功体験で病みつきになってくる。 コペルニクス的転換は、科学理論としては大転換ではあるが、官許の天動説を否定して地動説に合致する観測事実ばかりであることを指摘した、科学者個人の考え方の転換の問題だ。 オセロ的転換はマスとしての世論が一斉に転換するダイナミックで面白い現象で、客観事実とは微妙に異なる。 だが、やり過ぎると「変人」レッテルを貼られて何を言っても相手にされなくなるリスクがあり、「ほどほどに」というのが重要だが、言うべきことは必ず言うべきではある。

 私自身の最初のオセロ的転換経験として忘れられないのは、2対34の圧倒的少数派から4ヶ月弱で1,000対140の大逆転を果たした某ブラック企業での強制残業反対・労働組合結成の経過。 夜間定時制通学を保証して地方から集団就職の労働者を集めながら、受注逼迫を理由に「通学は私用、仕事優先」と称して強制残業させて、生徒の通学保障を求めた都立定時制高校に「仕事優先。融通を利かせて出席扱いせよ」と要求、指定校から外して紹介を止めてしまったところへ、私が設計技術職場持ち回りで労働組合に代わる社員団体の役員に押し出されて行って 「通学保障が募集要件で入社した未成年の人たちに残業強要はしてはいけない。 本来残業は当人の自由意思で受けるべきだ。 罰残業など以ての外!」 と正論を噛まして、他の「社員代表」たちから総攻撃を受けて2対34の圧倒的少数で糾弾され代表委員の執行権停止決議をされてしまった。 いわく「残業を自由化したら仕事が回らない。通学は私事ではないか」「監督署にバラすのは社員として許しがたい不人情である」等々の暴言が場の圧倒的雰囲気となったのだ。(強制残業を認めて、授業の出席数が足らないまま卒業証書だけ渡した会社推薦の学校もある!)
 多数派≒会社派からは当然辞任を迫られ、組合加入が推定されるとして社員団体からの脱退を迫られたが 「遵法を訴え、違法な未成年者残業の強制に反対を表明したことは不信任や辞任すべき不祥事ではなく、労働者代表として当然の責務だ。 社員代表委員として個人の資格ででも、この間の事情報告のビラを全社に配布する。 個人名のビラの禁止決議など非合法で全く無効だ! 駅前で配ればビラ強制回収箱の待ち受ける会社までの12分間にたっぷり読める。 社員団体規約は全員加入を定めていて、労働組合云々は無関係。まして証拠のない邪推!」 とツッパって、社員団体を御用組合結成の核には使えないように役職を断固占拠、折からの新製品開発業務にかまけて会社派の激しい追及を交わして御用社員団体が第2組合化できない様、活動を凍結させたのだった。 ・・・・・・・が、開発した新製品丸ごとの島流しに遭ったのが日記#422-4項中頃のエピソード(YAMAHA製ギター)である。 それが、労働組合結成の引き金の一つとなって4ヶ月後に結成大会を1,000人参加(1,600人加入)で成功。 それに対抗する養殖御用組合は社員団体丸ごとの移行が出来なくなり、新たに加入手続きを求めたので、その結成大会は140人の参加(300人加入)で、まさにオセロゲーム的大逆転だった。
 その3年前には全国金属労組の極『左』の一部が突然の「この指止まれ方式」で組合結成を呼びかけて失敗していた。 映画「奴隷工場」で、会社(関東鉄工:全国金属労組支部がモデル)の工場庭に労働組合旗を立てて組合結成を呼びかけて成功するストーリーをそのままなぞった乱暴なやり方だったから、会社と養殖御用社員団体の妨害の下に、目立った活動家の解雇と左遷で全金支部結成は雲散霧消していた。 同時季には銀座の子会社でも非公然組合のほぼ丸ごとが不当解雇されて労働組合結成に失敗していて、時折抗議ビラが配布され守衛所ゲートで強制回収されていた。 その苦い経験から、労働組合結成に当たり御用社員団体の扱いは特に慎重を要するのは明らかで、社員団体役員は一人を除いて非公然の労働組合員で占めていたが、残った一人が組合結成の動きを会社に通報!まだ職場代表までは手が回らず、会社派ではない代議員には強制残業が課せられて会議出席が妨害され、会社派である班長、主任、係長だけが会議に出席した結果が強制残業撤廃賛否2対34であった。 全国金属組合支部を完全に潰した会社側の組織性がそのまま生きていたのだ。

 健康保険組合の労働者側代表議員選挙の大逆転も強く印象に残るオセロ型転換だった。 この健保組合議員の人選は、どの会社でも民主的な選挙を定めた法律・規則を無視して厚生省の行政指導として談合割当が行われて選挙など実施されないのだが、我が某社では会社側がまともな労働組合の存在を嫌って「議員割当を構成人員比に改めよう」と健保議員の労組推薦枠を奪う決定を求めてきた。
 そんなことをすれば養殖御用組合では労働者代表たり得ず会社側ばかりになってしまう。 断固拒否して候補者を立てて、全国でも極々まれな健保組合議員選挙に持ち込んだのであるが、 会社は養殖御用組合擁護、組合推薦候補批判のビラを出すし、御用組合側は支持署名を強要して職場でも女子寮でも「組織を使った確実な票固め」を行い、市会議員選挙並みの大たすきと幟旗を翻して支持者動員を掛けて朝昼晩の街頭宣伝を行った。 300名余の大女子寮は創価学会の天下で30部前後の聖教新聞が寮の玄関に置かれた専用ボックスに届けられていて、地域の学会幹部が御用組合幹部となっていて、学会活動家たちを先頭に毎度毎度の公職選挙態勢以上の激しい締め付けが行われた。 こちら側は基礎票が最悪当選ラインの1/3しかなく、御用組合員とユ・シ協定対象外のパート社員からの支持で当選しなければならない。 組合員総掛かりで、森友加計事件安倍晋三に対する某文部官僚前川氏のように「面従腹背!署名にはどんどん応じて、投票はこっちにね!」などと働きかけて、 「健保議員投票は個人の自由!組合決定は不当。一般組合員の健保議員選挙動員を止めよ」 などと御用組合員たちを強制から解放、全組合員が組合推薦候補のネームプレートを着用してアピール、構内通勤通路に6畳敷き立て看板を置いて宣伝。 テキ側が「お前たちも組合指令の支持強要を止めろ!」というのを「好き好きで個人がやってる!そっちと違い、組織決定の拘束など掛かってない!」と一蹴。 組合員たちが御用組合と会社のハナを空かそうとルンルンで活動しているのを止めようもなく、組合員数の3倍(=当選ラインの2.3倍)から5倍(=当選ラインの5/3倍)の得票で2選挙区ともトップ当選、事前の「堅い読み票」で自信を持って臨んだ開票で半分以下しか出なかった養殖御用組合三役であり学会地域幹部の候補をたたき落としたのだった。 半ば強制された支持署名は「不支持の誓約」に転換していたのだ。
 同盟、金属労協が基盤の民社党が、読んだ票の20%以下しか取れなくなって崩壊したのと同じ現象を起こしていた。 そこでも強制支持署名の不支持誓約署名化が行われて、点検電話にフレンドリーな応対をする忌ま忌ましさで不支持の決意を固める面従腹背の人が多数となっていた。 (合理化解雇争議で勝って復職した組合員にも学会員は居て、御用組合活動は創価学会の上の統一方針では無く、たまたま学会の地域幹部たちが御用組合中心幹部で、常に無批判盲従型の創価学会組織を悪用したものだ。 「組合に居られなくなった。組合費分は今まで通り払うから脱退を認めて欲しい」という組合員が続出したのはこの地域の学会幹部の指令によるものだった。 全国で約400名の大量指名解雇時には解雇対象となった組合執行委員でもある女子寮役員の辞任を激しく迫ったのは、同じ女子寮生の学会の活動家たちで、非学会の御用組合幹部からも糾弾されているが、大量解雇自体が組合破壊のための会社と御用組合との談合解雇であった。 解雇撤回・復職交渉で社長が最後までためらったのが「彼らとの約束」を反故にすることだった。 平和の党を標榜しながら、自衛隊海外派兵促進サマーワ派遣・戦争法賛成で通ってしまうデタラメさは当時からである)。 ユニオンショップ協定による解雇の威圧で御用組合に加入させていても、支持の気持ちは対抗される闘う組合にあったことを最も劇的な形で示したのだった。

 オセロ的逆転を当事者として渦中で経験するには、少数多数に囚われない自前の思考が必要で、出だしが極々少数意見のモノほど多数に転化したときの達成感は大きいものである。 その他大勢の流れに無批判に乗るを潔しとしないユニーク指向キャラには、妥当な少数説は大いなる狙い目である。 最初は理解出来ない多数派からクソミソに批判されるが、妥当な主張なら徐々に理解者は増えて何らかのきっかけで、ある日突然、景色が大転換するのである(w。 ただ、鉄道の場合は、ガードレール設置基準制定とか速度照査式ATS・過走防止ATSの義務化など、大惨事の犠牲を経ないと「斯界の常識」が「大転換」しない愚を繰り返しているのが残念だ。

2019/02/07 23:55

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