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安全対策(=運転前提)は放射能漏れ対応も必要

 原子力安全委員会が提示した安全対策についての国会論議で「放射能漏れが前提の対策は不当」といった追及が行われていて、かなり違和感を持ちました。放射能漏れを認めない原子力発電反対の理由としてなら妥当ですが、廃炉までの経過で一時的にせよ運転するとしたら「何等かの想定外の理由でトラブルとなった場合」の被害拡大を抑える手立ては充分に取る必要があります。すなわち、考え得るあらゆる条件で放射性物質を外に出さない設計にするのは基本ですが、安全確保の「規制基準」となると、全く想定外の何等かの原因で不本意な事態発生も考えなければならないということです。

 具体例では、周囲に最大の放射能汚染被害を生じさせたと思われる福島第1原発2号機の圧力容器のベント(内圧放出)が操作不能に陥り、大爆発して濃厚な放射能を噴出する危険な事態に陥りましたが、実際は周囲を取り巻くドーナッツ状の冷却部が先に破損して大量の放射能を散布する過酷事故にはなりましたが「大爆発」には至らなかったことで被害規模が若干は抑制されました。冷却部が先に壊れて大爆発を避ける設計だったかどうかは、基本設計元を調べる必要は有りますが、運転していて発生した予期せぬ緊急事態対応策として「フィルターを介して放出させる構造」というのは今回の事態に際して被害をさらに抑制する構造で妥当なものです。絶対に許されない事態でも、被害は小さく局限する手立ては必要です。

 「放射能漏れ事故は防ぎ切れないから原発はヤメロ!」という理由にはなりますが、たとえ廃炉前提であっても臨時的一時的でも運転する場面での規制基準(旧安全対策)としては、想定した万全の対応を擦り抜けてしまった=想定外で漏れても拡がらない対応というのは必要で「放射能漏れ前提の対策は不当」という非難は当たりません。これは丁度JR西日本など国鉄型常識が「過速度でカーブに突っ込むだなんて考えられない」として高速化に際して過速度対策を怠って尼崎事故に至ったことに重なります。尼崎事故後の対応で、設置した安全装置で停車すると報道は新設安全装置が正常に動作したことを評価するのではなく、動作したこと自体を烈しく叩くとか、特別再点検や情報集中で上がってきた誤設定などのトラブルについて、それが存在したことを叩くだけで、有効に働いた特別点検体制を拡げる方向ではなく萎縮させる方向に煽るとか、無思慮な報道姿勢と同根の誤りです。「規制基準としては了。周辺人口の多く活断層だらけで世界一の地震国日本で、そういう耐え難い重大リスクのある原発運転には反対」が正確な主張でしょう。

「常識」のポカ!圧力≠ 圧力差!思わぬ落とし穴

 気付いてみれば「なんだ!」というのがF1の2号機がベント不能に陥った原因です。基本原因は圧力差と絶対圧力の混同使用の慣行に皆が支配されていて、圧力容器内が高圧化して、動作圧を相殺して、そのため弁の駆動力が不足して動かず、破損に至ったというのですが、日常的な使われ方をみれば総て大気圧との圧力差表示で扱っていますから、周囲が高圧力になった状況での動作検討がスッポリ抜けてしまって動かなかった。動かない高圧になるまでベント作業開始が遅れてしまった、周囲圧に影響されるようなアクチュエータを使っていた、動かなくなる前のベント基準圧力が未制定(そもそも気付いてない)ということです。電車の運転席に見える圧力計は総て大気との圧力差表示で、絶対圧ではありません。ここに間違う背景がありました。建設当時の技術では油圧や空気圧での操作は考えられても、メンテの大変な直流モータや、起動力の必要な個所への交流モータは避けていたでしょう。こういうポカで許容できない事態になった場合にも被害抑制の措置が採られていることは重要です。もし高圧で壊れる場所を想定していてそこに噴出物回収フィルターを設置していたら放射能汚染被害規模はずっと小さくなっていたでしょう。


陣馬山縦走はヒヨって藤野駅着  <2>

 10ン年振りに陣馬-高尾縦走を試み陣馬高原下バス停(標高335m)から歩き始めたのですが、和田峠からの最後の階段登坂で連れ合いの息が上がり、縦走する元気が無くなって陣馬山山頂(標高857m)からは最短コースの中央線藤野駅に降りることになりました。

[陣馬山−高尾縦走路]

陣馬高原下バス停335mHi.(高尾駅北口発バス、毎時1本)
 ↓4,370m      6,565m       10,645m   13,275m
陣馬山857mHi.→2,195m→明王峠→→4,080m→→景信山→→小仏バス停
 ↓         740mHi. 堂所山  727mHi↓.2,630m ↓5,185m
7110m         ↓   731mHi.==1385m↓====高尾駅==
 ↓          ↓     =548mHi.小仏峠12,030m 18,460m
 ↓(バス通り2k)    ↓  (中央)=   1,405m↓     167mHi.
 ↓(トンネル) 5,375m与瀬   =  670mHi.城山13,435m
藤野駅==(中央線)==相模湖駅=    2,465m↓
11,480m        11,940m   一丁平490mHi.↓
210mHi.        210mHi.    599mHi.高尾山15,900m
                  稲荷山3,655m↓計19,555m
                 180mHi.高尾山口駅==(京王)==
◎藤野駅:陣馬山頂富士見茶屋西の道を下り、分岐を左、左、左。
   (谷沿いのバス通りを回避)歩15.9km、発高335m、857m峰、210m高着
◎相模湖駅:陣馬→明王峠〜与瀬へ下り相模湖駅、16.3km歩210m着
◎小仏峠下バス停(Bus)→高尾駅:陣馬→明王峠→堂所山→景信山
   →(直)小仏峠下17.5km歩(高尾駅22.7km歩)
◎高尾山口駅:→→景信山→小仏峠→城山→一丁平→高尾山頂
   →稲荷山コース→高尾山口23.3km180m高着
PL FilterPL Filter
PL Filterの回転枠を廻してΔマークを
太陽方向に向けると分離した偏光を抑制

日没時刻注意!
[東京の日出・日没]
月日日出日没
01/086:5116:44
02/106:3417:17
03/105:5917:44
04/105:1518:10
05/104:4018:35
06/104:2518:56
06/134:2518:58
06/284:2819:01
07/104:3318:59
08/104:5618:36
09/105:2017:56
10/105:4317:12
11/106:1216:38
12/036:3416:28
12/106:4016:28
理科年表2012年版

 しかしながら、藤野駅手前の2000m余のバス通りを歩いて長いトンネルまでくぐっての総計11kmは結構辛く、明王峠から中央線相模湖駅へ降りる12km余のほうが山らしくて良かったかも知れません。最後の与瀬神社急勾配で悲鳴を上げても相模湖駅はすぐです。(小仏峠下に降りてバスが無いと更にバス通り5km余を歩き18.5kmにもなって最悪)。 景信山から城山・高尾・稲荷山・高尾山口駅に抜けても19.5kmで、陣馬山頂からはきつい登りがあまりありませんし、陽も延びたので、足を伸ばして良いのですが、へばってるときに強行しますと二度と再び来なくなりますので、慣れてくるまでは「慣らし運転」で早々に日和り藤野下りに変更しました。

 陣馬山登山口の陣馬高原下バス停は、今は高尾駅北口発に変わっています。かっては京王八王子駅からのバスでしたが、その路線は途中が終点になって直通バスがなくなり、京王八王子発のバスからでも乗り継げますが、その終点で1時間待ち覚悟になります。圏央道開通による激しい市街渋滞回避でしょうか?一応時刻表を調べてから出掛けて助かりました。
(右表が陣馬高原下からの行程表です)

青空をなお青く深く!撮影   <3>
 C-PL(偏光)フィルターの活用

 偏光(PL)フィルターは、撮影上は主に水面反射を抑制・消去するためと、空の青さを増す=白さを取るために使います。木立の反射光も調整できます。先端が回転しますので、▽(逆Δ)マークを太陽方向に向けますと水面反射光や空の散乱光を大きく抑制できますので、画面をのぞきながら適切な位置まで廻して下さい。太陽とは直角方向の景色に最も偏光成分が多くてPLフィルターが目立って有効に働きます。

 連れ合いと出掛けた陣馬山での空が青く澄んでいましたが、白い雑光も感じたので早速PLフィルターを取り付けて貰い、▽(逆Δ)マークを太陽方向に合わせますと、青空が黒っぽく感じる程深い色になります。「気に入った色調に調整してシャッターを切って!」と言いますと、「一番深い色が良い」と撮りまくって、きつい階段登りの疲労困憊から立ち直ったのでした。「あたしは才能があるみたい。下手なあなたとは違って・・・・・・」って、重たいカメラのポーター役までさせながら、何で一言多いのか!
 アマチュアカメラマンでC−PLフィルターを使っている人は少ないようですが、実際にその効果に気付くと手放しがたくなります。特に青い空好みの方は使ってみてはどうでしょう。実売\3k〜\10k程度(入手一覧表で77φ\6,710.)です。(白黒写真の時代には黄色フィルターY2などで補色の青を暗くして青空のコントラストを強調していました)。

 PLフィルターは文字通り直角方向の「偏光」を除去・抑止するもので、かっては潜水艦の潜望鏡に取り付けて水面反射を抑制して見やすくするとか、鉱物プレパラートの顕微鏡観察で各結晶に鮮やかな色を付けて観察するくらいしか実例を挙げられませんでしたが、今や誰もが持つTV・携帯電話など液晶表示製品全般に使われる身近なものになりました。
 光の振動波面が偏光フィルターの透過方向に直角だと大きく減衰しますが、生のままの太陽光や人工照明は振動方向が全方向に分散していますから、偏光(PL)フィルターを介してもどの方向にも若干の減光をするだけで相対変化はありません。自然で偏光がみられるのは水面やガラスなど透明物からの入射・反射で直交方向に分離されますので、これを偏光フィルターを介して見ますと、数度の範囲で大きく減衰します。液晶の場合は透過すると電界により偏光方向が回転しますのでPLフィルターで阻止されていた角度から外れて見えるようになりその現象を表示に使うものです。1965年前後のNHK技研一般公開で、トロ〜とした液晶の動作を顕微鏡下で見せていたものが、高速カラーハイビジョン液晶とか、こんなに発展するなんて。


運動量の記録に積算距離計と歩数計

 運動量の管理には、これまで自転車で積算距離計を見ていましたが、徒歩用に歩数計を入手しました。店頭カートで取説付き\1,000.というので衝動買いしてきたのですが、すぐ後にポンコツ化して時折ハングアップする様になったガラパゴス携帯を買い換えたところGセンサー内蔵で歩数計アプリも最初から入っていて歩数計を二個持つハメになりました。あ〜あ。

 大昔にも歩数計を持っていましたが、錘動作式なのでカタカタカタカタとかなり賑やかで、ベルトへの取付部が折れると振動方向が維持できずに使えなくなっていました。今回入手の歩数計はどちらも三次元Gセンサーに拠るものと思われ、ポケットに入れておけば姿勢に拠らず歩数カウントします。但し、4秒未満の歩行は切り捨てて、一定量以上の強さの歩行を別にカウントして、身長、体重、歩幅などを設定しておくと運動量・消費カロリー計算する凝ったもの。感覚的に言えば昔のメカ式機種の7割程度の歩数がカウントされます。これで一日一万歩の歩行ノルマはかなり困難があります。歩数計は、リチウム電池で数ヶ月は保ち、日毎のデータを一週間分記録するというので気の向いたときに記録すれば済みますが、携帯・スマホ版ならアプリやクラウドで日毎データを記録・管理できるはず。捜してみましょうか。

 携帯電話の歩数計アプリは頻繁な充電中はカウントできないのが難点で、スマホより夜だけ充電すればよいガラ携の方に向いてますが、歩数カウントの締切時間を設定できるので午前様の終電車利用族には良く合った機能です。日々の行動開始が02:50〜11:00という生活態様ですと02:00〜03:00あたりを締切・切換時間に設定しておけば、就寝が計量区切りになって扱いが楽になります。この点は締切時刻固定の専用歩数計より優れたところです。

 一方、専用歩数計内臓の時計は日付表示はしますが時刻表示はせず、切換時間制御しかしませんので、時刻設定そのものを必要なだけ遅らせれば適切に動作するはず。早速リセット操作で時刻を二時間遅れ(西明石標準子午線東経135度の30度西方105度GMT+9-2時間ジャカルタ・バンコク)に設定し直すと要求通りの動作に変身しました。内蔵時計が使用22日間で3分遅れたので、最低で電池交換半年毎ですと25分前後の遅れとなり、この時に時計合わせすればまず適切に動作するでしょう。

 徹夜や長時間労働による神経的な過労で潰されないためには、ジム通いは普通で、ジョギング、プール、レクレーションの派手な遊び等、皆さん涙ぐましい努力を重ねていまして、巨大システム開発屋の同級生は競技用のヨット12feet艇を伊豆に置いて、休日には乗りに行くとかしていましたが、それでも出張の新幹線車中で激痛に倒れ救急車で運ばれて、過労ストレス疾患を疑われる腎臓結石とされ暫く療養しました。私の場合、毎日、自転車では軽く息切れする速度で20km余を走行、徒歩のみでは7,000〜10,000歩、程度の目標をこなして、きつい精神作業をこなしていました。最近は、第一線の修羅場から離れて横着が出来るようになりましたが、チト緩めすぎの運動不足に陥り、改めて運動再開です。
 何が何でも厳格な数値管理にするのは弊害ばかりが目立ってきて、特に健康管理には適用してはいけませんが、医師に相談する場合の客観データとして準備するなど、概ねの傾向を把握するのにはデータが必要です。自分自身を解放して元気にする、追い詰めない使い方をしましょう。


右派「物語志向」扶桑社か「科学志向」実教出版か「日本史A」
極右教育介入危機は共通認識  <4>

実教302高校日本史A
実教出版kk「(H25新課程)
高校日本史A」紹介へ
 ここのところ東京新聞の記事が(時折エラーもあるけど)頑張っています。安倍晋三、石原慎太郎、橋下徹ら極右派が、国民の頭の中を強権支配する企みを執拗に繰り返していますが、都立高校の教科書採択に教育委員会から加えられた不当な干渉をきちんと暴露する記事 (囲みをクリック) はジャーナリズムとして当然に大きく報じるべきものですが、残念ながら本気で「社会の木鐸」たらんとするところはごく少数派。社長や編集幹部が監視すべき権力者との会食などに皆尾っぽを振って集まる状態に言論の猿ぐつわが締まりっぱなしで、大変困ったものです。
 ちょっと頑張って都教委の専制体質を示すエピソードを暴露していて採用取り消し攻撃を受けている当該、実教出版版「高校日本史A」のサイトからの絵を貼ってリンクしておきます。
   See→
     ◎日記#0319.htm#2'13/1/20:工高専門教科書の会社、実教出版
     ◎日記#0333.htm#3'13/4/10:高校日本史A(実教302)発売開始

 極右側扶桑社「新しい歴史教科書」と、この実教出版版の「高校日本史A」教科書の性格は、序文(−歴史を学ぶとは−)・序章(日本史を楽しく学ぶために&運動会の歴史)で端的に示されていまして、是非実物を読んで比較してみて下さい。都教委誤推薦版(Book-Offで\105.読んだ痕跡なし)は過去の美化の物語の注入で、現在の判断基準で『侵略』などと否定しても意味はなく、当時は正当だった、大日本帝国万歳というのが軸なのに対して、実教出版版は、事実調査とその捉え方を示して自ら判断する力を付ける、学問・科学の手法を冒頭に強調していて、実質、政治的プロパガンダの否定になっていることが大きな違いです。政治的ストーリーの詰め込みに対し、教科書自身の記述も否定されかねないデカルト型事実認識法・判断法による学問として生徒に提示していることです。
 物事を批判的に吟味されては、注ぎ込もうとした意図的政治命題が弾かれてしまうから、採用したくないのです。これは高校物理まで「難しいから」などと難癖を付けて、丸暗記教科に変質させて、自ら考える力が付かないようにしているのと同じ流れの、お上を疑うことを知らない素直な国民作りの一環と言うほかありません。

 しかしながら、一見無味乾燥に見える「科学的記述」は、事実とは懸け離れていても面白く読める「物語」の情緒的説得力には敵いません。事項を調べるつもりなら箇条書きなど端的な表現は便利ですが、そういう目的意識無く読み下すのでしたら物語として書かれている方が読みやすく面白い、そして各所に「身内庇い」記述がちりばめられている、ここが学術派の最大の弱点でしょう。教科書を無闇に薄く短くしようとは思わず、どれだけ真実を伝えるか、疑いを持って検証しながら読み取る力をどうつけるかで、物語性の強い極右教科書に遅れを取っているのは是非是非改めて工夫を加えて頂きたい。近現代に遠く圧縮省略した時代の記述など流し読んでいて次第に飽きてきますぞ(W。判れば面白い数学や物理が少なくない生徒から嫌われるのと同じ構造でしょうねぇ。

2013/05/21 19:55

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