JR西日本のATS-Pの車種別速度制限のコマンド・パラメターが判明した.(下記枠内)
速度制限コマンド内末尾の線区コード4bitと駅名コード6bitを廃し、ここの10bitに「本則+値」を車種別に割り当てたものである.分類は許容不足カント量別4区分として加算値を設定し、(3bit=0〜7)×5km/h=0〜+35km/h加算を2種,(2bit=0〜3)×5km/h=0〜15km/h加算を2種取っている。
従って貨物の制限は従前通り割当られていないが本則より45km/hも低い設定があるから,同じ方式で割り当てるのなら残る5bit(3+2)中4bit(0〜−75km/h)を要する.
ATS-Pに標準搭載の車上記録装置の記録は普段は全く使われず,Pのメンテは「地上子試験器」(※>>461)と「モニタ試験器」で行われている.(※>>465)
エンコーダECとレピータRPのCPUは8085!(※>>481)
先のJR西日本の制限速度設定ミス情報と突き合わせると、やはりJR西日本独自の本則「+α」の部分の適用を間違えていて,ATS-SWでは最も低速の普通列車の制限速度で設定するのでミスが表面化しないで済んだが,JR西日本自身で拡張した車種別速度制限機能で高速車制限の誤解から大量設定ミスとして表面化した様だ。曲線速度制限129個所中94個所(72.9%)という超高率のミスからは規則誤認以外の推定は困難だ.それにしても72.9%といえば,JR西日本独自に定めた「本則+」設定をほとんど全部間違えたことになるではないか!
それとも129は個所数でミスは設定数なのか?それなら1個所3設定だから誤設定率としては1/3のになるが.
神戸駅先の45km/h制限カーブを振り子車が+35km/hの80km/hで通れる誤設定,その近くのカーブでは新快速が制限より+25km/hの誤設定があったという報道だから
(1).本則+の「+」を適用してはいけないカーブに適用した(35km/hは加算上限)
(2).新快速が+25km/hの誤設定ということは新快速が制限速度では特急と同じ区分
であることを示す.
新たな疑問,「+」を適用してはいけない条件とは何だろう?分岐器制限には車種別がみられないが,他には何が適用除外条件だろうか?
※信号・標識・保安設備について語るスレ6
489 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2006/04/18(火) 21:19:55 ID:WmUivqPh0
西のATS-Pの説明書があった。
JR西日本ATS-P 車種別速度制限bit割当
線区コード4bit,駅名コード6bitの計10bitの割当を廃し以下再定義
区 分 | 許容 不足 カント | | bit
| 制限+ km/h | | 対象
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| | | |
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A | 110 | 3 | 〜+35 | 振り子特急
|
---|
B | 70 | 3 | 〜+35 | 特急
|
---|
C | 60 | 2 | 〜+15 | 一般車両
|
---|
D | 50 | 2 | 〜+15 | −未割当
|
---|
- 振り子の曲線対応は曲線制限電文フレームの会社別情報10bitを使ってる。
- 許容カント不足量に応じてグループを分けて制限速度を上乗せ。
グループは、
A:110mm、B:70mm、C:60mm、D:50mm
の4種類。
- 10bitを3:3:2:2bitに区切って、
A:B:C:Dグループの上乗せ速度を設定。
- A,Bグループは3bit×5km/hで0〜+35km/h、
C,Dは2bit×5km/hで0〜+15km/hの設定が可能。
- Aグループは振り子車両、
Bグループは485系などの特急用車両、
Cグループはその他の電車・気動車、
Dグループは現行車両での割り付けなし。
- あと、列選用情報は東と同じ列番情報と西独自の列選情報の2種類あり。
- 減速性能はどっちにもあるけど、列選情報では現在速度も地上に送るようになってる。(誤通過防止に使ってるのかな)
513 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2006/04/19(水) 22:20:19 ID:B9CfZeWi0
西のATS-Pの車上→地上列選情報電文フレーム構成
- 情報種別:6bit 11 1000B=38H:列選情報(西固有)
- 運転方向:2bit 00:無情報 01:A線 10:B線 11:A,B共用
- 未使用 :4bit 0000:(使用禁止 地上→車上で地上子番号に使用)
- 会社番号:3bit 001:北 010:東 011:海 100:西
101:四 110:九 111:貨
- 車両種別:3bit 最高速度(km/h)
000:無情報 001:〜70 010:70〜 011:90〜 100:110〜 101:130〜
- 列車選別:2bit
00:低減速性能 01:高減速性能@(未使用)
10:高減速性能A 11:高減速性能B(未使用)
- 速度 :3bit 速度計出力 000:無情報
001〜111=1〜7:10km/h〜70km/h 10km/h毎 10km/h未満切捨て
- 各停 :1bit 0:無情報 1:各駅停車
- 区間名 :8bit 0000 0000:無情報 0000 0001〜1111 1111B=01〜FFH:区間番号
- 行先駅 :8bit 0000 0000:無情報 0000 0001〜1111 1111B=01〜FFH:駅番号
- 運用情報:8bit
前4bit 基本停車パターン 0000:無情報
0001〜 1111:特急・急行・快速・回送・貨物・各停 など
後4bit 0000:標準パターン 0001〜1111:標準パターン以外の運用情報
- 誤通過防止や踏切定時間に必要そうな情報を詰め込んでるけど、
どの程度活用されてるか不明。
532 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2006/04/21(金) 23:11:58 ID:NwFwctiZ0
曲線カント情報
追加。
速度制限電文に教本には無い曲線カント情報ってのがあった。
- 情報種別 :6bit 00 1011:速度制限(曲線カント)0Bh
- 運転方向 :2bit
- 地上子番号:4bit
- 実曲線半径:5bit 列車速度表による
- 実カント :7bit 1mm間隔で105mmまで
- 実緩和曲線:5bit 5m間隔で160mまで
- 線路等級 :3bit 1〜4等級までと予備
- 未使用 :4bit 0000:使用禁止
- 制限区間長:5bit 32m間隔で1020mまで
- 曲線までの距離:7bit 32m間隔で4092mまで
◎情報種別コード割り当て表で初期のだと「予備」となってたのを手書きで追加してる。
- 資料の制定時期は約15年前。 (1991?)
◎東海の運転速度表だと、100R〜2200Rで30km/h〜130km/hの21種類あるから、さらに上に拡張可能ってことかな。
◎パラメータを見る限りだと、振子制御タイミングをとるためにしか見えないけど。(カントの単位が1mm単位ってところあたり)
◎ATS-Pに標準搭載の車上記録装置の記録は普段は全く使われず,
ATS-P動作モニタは受信電文に加えて、情報種別に応じた内容を記録します。
キロ程に対してパターンの発生状況・制限地点までの距離・走行速度・パターンによる照査速度・ブレーキ指令出力などです。(※>>523)
◎ATS-Pのメンテは「地上子試験器」(※>>461)と
「モニタ試験器」で行われている.(※>>465)
◎運転台にPCを持ち込んで受信値をモニタできる(※>>522)
☆ATS-Pの検測は電文内容のチェックだけなら営業車でもできる。
☆制御部にコンソール(ノートパソコン)をつないで、走行中に電文を受信すると
キロ程と電文内容・受信フレーム数・CRCエラー数を記録する。
☆結合不安定領域だとフレーム異常を検出するので、CRCまで行かない。
☆経験的にはCRCエラーがカウントされることは滅多にない。
◎エンコーダECとレピータRPのCPUは8085!(※>>481)
◎車上演算CPUは68000(※>>512)
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