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奴隷貿易は「人道に対する最も重大な罪」 国連で決議採択  米・イスラエルなど反対

[AFP] 2026年3月26日 11:50
              発信地:国際連合/米国 [ 米国 北米 ]
 国連総会は、15〜19世紀の大西洋奴隷貿易を「人道に対する最も重大な罪」として非難する決議を採択しました。この決議は、アフリカの人々を奴隷として扱った過去の大西洋奴隷貿易を非難するもので、賛成123、反対3、棄権52の圧倒的多数で採択されました。反対したのは米国、イスラエル、アルゼンチンの3か国で、棄権したのはポルトガル、スペイン、オランダ、英国など52カ国でした。
 この決議は、奴隷制の賠償に積極的な立場をとるガーナのジョン・マハマ大統領が「真実を肯定し、再生と修復的正義への道を追求するために厳粛な連帯の下に集まった」と強調し、忘却に抗うための安全装置となると位置づけられました。

 奴隷制の賠償に積極的な立場をとるガーナのジョン・マハマ大統領は「今日、われわれは真実を肯定し、再生と修復的正義への道を追求するために厳粛な連帯の下に集まった。この決議は忘却に抗(あらが)うための安全装置となる」と強調した。

 決議に法的拘束力はないが、単なる認識の共有に留まらず、奴隷取引に関与した国々に対し「修復的正義」への関与を促している。また、現代社会に根差す人種差別や新植民地主義を通じ、奴隷制の負の遺産が今なお継続していると指摘した。

 アントニオ・グテーレス国連事務総長は「大西洋奴隷貿易は人間性を破壊し、家族を引き裂いた人道に対する罪だ。受益者らは正当化できないことを正当化するため、人種差別的なイデオロギーを構築し、偏見を疑似科学へと変容させた」と断じた。

 一方、反対した米国は、決議案には「大きな問題がある」と批判。米国のダン・ネグレア代表は「発生当時に国際法下で違法ではなかった歴史的過ちに対し、賠償を求める法的権利は認められない。また、人道に対する罪に階級(ヒエラルキー)を設ける試みにも強く反対する」と述べた。

 棄権した英国やEUは、奴隷制の過ちを認めつつ、米国と同様の論理を展開した。

 これに対し、ガーナのサムエル・オクジェト・アブラクワ外相は、一部の国が罪の承認を拒んでいると主張。「加害者が欧州諸国や米国であることは明白だ。アフリカ系の人々への正式な謝罪を期待する」とAFP通信に語った。同外相は修復的正義の道筋として、略奪された文化財の返還や構造的な人種差別への対処、さらには被害者への補償の必要性に言及した。AFP

[朝日新聞]

 国連総会(193カ国)は25日、15〜19世紀の奴隷貿易や奴隷制について、人道に対する罪と指摘し、賠償や謝罪に向けた対話などを求める決議案を123カ国の賛成多数で採択した。専門家によると、国連総会で奴隷貿易をめぐる賠償の具体的な取り組みを求める決議は初めてとなる。

 米国、イスラエル、アルゼンチンが反対し、日本や欧州など52カ国が棄権した。決議案はガーナがまとめ、アフリカ連合(AU)の加盟国などが強い賛意を示す共同提案国に名を連ねた。

 決議案は、奴隷貿易や奴隷制を「最も重大な人道に対する犯罪」だと宣言した上で、加盟国に対し、謝罪や賠償、補償、再発防止などに向けた「誠実な対話」に取り組むよう求めた。

ガーナ外相「清算の日はやってくると」

 ガーナのアブラクワ外相は採択後、「正義の実現に向けて、また我々の先祖、アフリカ人、全てのアフリカ系の人々にとって、力強い勝利だ。国際社会は正義のために立ち上がり、どれだけ時間がかかろうと(過去を)清算する日はやってくるのだという明確なメッセージになる」と報道陣に述べた。

 米国の代表は反対理由の説明で「当時の国際法上違法ではなかった歴史的な不正に対し、賠償を求める権利はない」などと訴えた。

1200万人以上が連れ去り、「負の遺産」いまも

決議タイトル:
「大西洋間奴隷貿易の犠牲者の永久的な記憶と修復的正義の呼びかけ」

Permanent remembrance of the victims of the transatlantic slave trade and calls for reparatory justice
採択日: 2026年3月25日(国際奴隷貿易犠牲者追悼の日)
提出国: ガーナ(アフリカ連合が強く支持)
採決結果:賛成: 123カ国、反対: 3カ国(アメリカ、イスラエル、アルゼンチン)
棄権: 52カ国(日本、イギリス、EU27カ国を含む多くの欧米諸国)


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2026/09/31 23:55

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