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発生条件次第で 信楽高原鐵道事故の再現!
JRQ手順書不備エラーが原因か!?
白黒かもめ正面衝突寸前に
閉塞境界停車での現示誤認是正できず進入

JRQ長崎本線お見合い事故

JR長崎線:特急同士あわや正面衝突 緊急停車で回避
 ◇あと93メートル けが人なし
毎日新聞 2015年05月22日 20時16分(最終更新 05月23日 07時08分)

 22日午後0時20分ごろ、佐賀県白石町のJR長崎線肥前竜王駅で、博多発長崎行き下り「特急かもめ19号」(7両編成)が本来の進路を外れて待避線に進入し、運転士が非常ブレーキをかけて緊急停車した。待避線にはすれ違い待ちのため長崎発博多行き「かもめ20号」(6両編成)が停車しており、19号と20号は同じ線路上に93メートル離れて向かい合う形となった。乗客計約230人にけがはなかった。

 JR九州によると、現場は単線区間で、本来は隣の肥前鹿島駅ですれ違う予定だった。しかし、19号の運転士が肥前竜王駅の手前で異音に気付き、約300メートル走って同駅の信号機のほぼ真横で停車した。このため、すれ違う駅を同駅に変更し、19号が安全確認をしている間に20号が到着した。

 20号が待避線に入ったのを受けて、JR九州指令が運転再開の許可を出したが、この時、19号が停車している位置について、運転士と指令の間に食い違いが生じていた。運転士は既に信号機を越えていると認識し、発車指示が出たことでポイントが直進方向になっていると思っていた。だが実際は信号機の直前で止まっており、指令側は少し進んで信号機で再び停車した後、ポイントを直進側に切り替えるつもりだった。

 国土交通省運輸安全委員会は同日、事故につながる恐れのある「重大インシデント」と判断し、鉄道事故調査官2人を現地に派遣して原因の調査を始めた。

 長崎線は特急19本、普通列車13本が運休したほか、特急6本と普通11本に最大約7時間の遅れが生じ、約6000人に影響した。【尾垣和幸、松本惇】


さすがは信号スレ!速やかに適切な推定

 信号・標識・保安設備について語るスレ21

http://peace.2ch.net/test/read.cgi/train/1425207827/287n-

  • 289 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 18:14:22.18 ID:Yr/iy+rl0 [2/20]
    国営放送によると交換駅の直前変更らしぃ…六軒か…
    ttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20150522/k10010088521000.html
    接近鎖錠、過走防護、ATSあたり…?

  • 290 自分:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 18:55:41.00 ID:Sy2Tlzny0 [1/2]
    >>289
    > 接近鎖錠、過走防護、ATSあたり…?
    それはないでしょう。システムとしては大昔にほぼ完成形で、(対向列車が在るのに)進行現示のまま単線に突っ込むってことはあり得ない。
    何らかの故障で無ければ、信楽のパニックのような、自動系の指示を敢えて無視して強行する人為エラーがどこかで起こった可能性の方が強いと思う。

  • 298 自分返信:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 19:50:52.00 ID:Sy2Tlzny0 [2/2]
    >>290
    交換駅・信号所へ入線時の過走防護のポイント切換と、異音確認の停止位置の組み合わせが噛んでいるかもしれない。

    先行列車の駅停車確認までは対向側は停止信号固定のはずなのに、何処に穴があったのか???

    尼崎事故で設置が勧告された走行記録装置は付いていたのかどうか?
    走行データが残っていれば比較的早く結論が得られそう。

  • 303 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 20:13:48.01 ID:2fQKOOjN0 [1/9]
    >運転士が列車を非常停止させ、駅の構内に入る青信号を僅かに超えたところで停車しました。
    ここの詳細な状況の把握も鍵だね

    信号機の建植位置と運転士の視界の相対的な位置
    保安装置の地上子と車上子の相対的な位置
    最前部の車軸が場内内方の軌道回路を踏んでいたのかどうか

    そもそも本線通過予定の下り特急列車が場内信号機付近で停車していた(=進路鎖錠またはてっさ鎖錠がかかり、 下り場内内方の転てつ器は定位で鎖錠されていた)はずなのに、上り特急列車が副本線に進入(=下り場内内方の 転てつ器が反位へ転換)出来たのは何故なんだろう?

  • 307 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 20:19:30.76 ID:2fQKOOjN0 [2/9]
    ひょっとしてこういうことじゃね?
    • @下り特急列車19号(黒、787)が異音の感知により、運転台は場内信号機の内方に入っていたが、最前部の車軸は場内内方の軌道回路を踏んでおらず、進路鎖錠の状態で停車
    • APRCの画面表示から肥前竜王駅には進入していないと認識した指令は、輸送影響の低減のため上り特急列車20号(白、885)を肥前竜王駅で交換とし、下り19号(黒、787)の場内進路を復位、その後時素により開錠したのを確認
    • B指令は肥前竜王駅副本線へ進入させる進路を手動で設定、上り20号(白、885)は信号に従い肥前鹿島駅を発車
    • C上り20号(白、885)が肥前竜王駅副本線へ到着
    • D19号(黒、787)異音の原因の確認が終わり、異常無しを報告
    • E指令はその後再度本線への場内進路を構成するつもりで、運転士へ信号の現示に従い運転再開を指示、
    • F下り19号(黒、787)の運転士は場内信号機は停止現示なのは自分の列車が内方に入っているためであって、場内進路は確保されていると思い込み、そのまま運転を再開
    E運転再開直後に、転てつ器が副本線側に開通しその前方に上り20号(白、885)が停車していることを認め非常停車

    308 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 20:20:37.00 ID:spfdhrRp0 [2/2]
    追加の報道を聞くと、20号(白、885)が停車したところまでは正常で
    遅れ19号(黒、787)が進入して緊急停止らしいぞ
    すると事態はシンプルになるな

  • 309 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 20:28:00.62 ID:E97frFAB0 [1/2]
    単純に先頭は場内信号機を越えたけど、車輪が内方に入ってなかった とかじゃないの?

    センターじゃわからないから、下り場内復位
    →時素解錠後に上り場内設定
    →下りの先頭は場内内方にあるから運転再開
    →どっかーん、で説明はつく

  • 310 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 20:32:10.69 ID:2fQKOOjN0 [3/9]
    仮に>>307の仮説の通りだとすると、指令が運転士に通告しないで独断で場内進路を復位してはならないのよ

  • 311 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 20:32:58.60 ID:Yr/iy+rl0 [7/20]
    >>307,309
    なるほど、それだと説明つきますね。

    >軌道回路を踏んでおらず、進路鎖錠の状態で停車
    これだと進路鎖錠じゃなくて接近鎖錠だとおもうけどwそれなら時素解錠しますね

  • 313 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 20:34:46.88 ID:2fQKOOjN0 [5/9]
    >>311
    正確には(進路鎖錠がかかっている)進路を復位した段階で接近鎖錠がかかるだね

  • 316 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2015/05/22(金) 21:01:45.94 ID:E97frFAB0 [2/2]
    >>313
    接近鎖錠がかかるのは進路を設定したときだよ
    正確に書くなら
    進路を復位しても接近鎖錠がかかっているので進路鎖錠が(すぐには)解錠しない 、とかかな

 5月22日(金曜日)12時20分ころJRQ長崎本線肥前竜王駅で下り長崎行き特急かもめ19号(黒787系7両編成)が単線交換の進路を外れて待避線に侵入して運転士の非常ブレーキにより停止、対向側に停車の上り博多行き特急かもめ20号(白686系6両編成)の93m手前に停車、あわや正面衝突の事態となりました。

 詳細は右欄記事参照として、今回の事態で明らかになったのは、列車の停止位置によっては運転士がどの閉塞区間にあるか判然としない場所が存在して、当該運転士が位置を誤認、指令が誤認の可能性を追求しないままCTC表示通りに運転再開を指示したことで場内信号(停止現示)冒進に到り、衝突寸前の「お見合い事故」となったことが分かりました。これが単線区間の出発信号で起きていたら、高速での正面衝突となり信楽高原鐵道事故の再来になり得ました。紙一重の事態ではあります。

 衝突防止制御のため鉄道線路は「閉塞」と呼ぶ区間に分けられて、その区間内には1列車しか進入を許さないことで衝突防止を図っています。
 自動信号方式では閉塞毎に線路が電気的に切断されて絶縁されており(右略図→)、左右の線路に閉塞終端から信号電流を流して閉塞入口に受信部を置き、閉塞区間に列車が進入して車軸が線路の左右を短絡することで閉塞入口部に信号電流が伝わらなくなって在線を検知してこれにより信号系を構成しています。さらに「軌道回路」を使う保安装置ATS/ATCでは、列車側が短絡電流から信号現示などの情報を得たり、地上のコイルで短絡電流を検出することで列車の通過判定をしています。

 一方現地のATS-SK/-DKでは地上子で列車に信号情報を伝えていて、それは信号機の手前20m〜650mに設置しており、そこを過ぎてしまうと停止コマンドは伝わりません。本件では信号の50m手前に直下地上子が設置され、線路の絶縁は信号より2.5m奥だった様で、異音点検で停車した位置がこのATS制御対象外だったことで(停止信号)冒進を止められませんでした。

 通常の信号停止であれば信号機の手前50mを目途に停止しますから、信号現示は良く見えますが、今回は異音点検の緊急停車で日常運転の想定とは違う位置に停止したため、たまたま運転席が信号機横で見えず、さらに運転席が車軸より前に突きだしていて、絶縁は逆に2.5m先ということで、車軸はまだ先の閉塞区間に達していないにもかかわらず、運転士は信号機を過ぎているので次の閉塞に入っていると誤解、ここが今回のインシデントの始まりです。

 指令が停止位置の報告を求めたのに対して運転士は運転台のモニター表示から「49.0km」と報告、しかし実際の信号機位置は49.160kmだったので160mの誤差を生じていましたが、指令はそのまま「160m手前に停止した」と思い込んでしまいました。
 この思い込みのママ、異音点検後の運行再開を指示したため、指令の思いとしては100mほど進んで場内信号の停止現示で一旦停止と思っていた、しかし運転席が場内信号を過ぎて止まっていた黒列車は対向白列車のいる閉塞に進入して正面衝突寸前になってしまった!幸い場内信号で起きたから加速距離が短く低速だったのでギリギリで停まり切れましたが、出発信号側で起きていたらタイミング次第で本線上の正面衝突となって大惨事になりかねませんでした。

 モニター表示の分解能は0.1kmで、絶対値の実精度はそれより悪いようです。指令がそうした誤差範囲を理解していれば、49kmでの160m差は実はゼロかもしれない!と思い至り、そこから見えるはずの信号機はどう見えているのかを確認していれば「場内の脇で見えない」とか「50m先」という回答が得られて多くの場合誤認の可能性に気付けたでしょう。
 続報に依れば今後はモニター表示からの報告を止めて、100m置きに設置されている距離程標をもとに報告を求めるそうですが、あれは車窓から見ても、かなり多くが汚れて埋まってしまっていて読み取れず、特に視程の悪い夜間など現実的ではありません。距離程の絶対値にばかりこだわり過ぎです。

JR西日本などではまず信号の見え方、相対位置を聞いているそうで、この点はJR九州のマニュアルの手落ちで、そこから発生したインシデントと言って良いでしょう。

 単線でのすれ違い駅なのに、対向列車正面に行ってしまった理由は、参宮線六軒駅事故1956年を受けた対策として駅への同時進入禁止措置が採られ、交換する片方の列車が停止するまでは対向側は駅手前で待つようになったことと、加えて過走防御として停まりきれずに行き過ぎた場合に対向側のポイントを逆側から割り出して壊してしまわないよう停止検出まで逆側に固定しておく措置が採られているため、何らかの理由で対向側が冒進して、今回のようにATSが働かないと正面衝突する体制となっています。

 これは飯田線北殿駅で1989年4月、信号誤認により駅手前で待機側の列車が冒進して正面衝突しており、4ヶ月前の東中野事故1988年12月と併せ強制停止機能を付加したATS-SN/-Sx(123kHz即時停止地上子)開発の契機となりましたが、衝突防止を考えれば同時進入禁止の信号操作(連動してATS)だけで足り、対向側ポイントまで切り替えてしまっては今回や北殿駅事故の様に却って危険を増してしまいます。ポイント破損防止より衝突防止の方が上位の要求でしょう。それを「ポイント割り込みの脱線も危険は同じ」とか「故意同然の冒進に対応しては居られない」などと強弁してはいけません。過速度ATS無用論で突っ張って尼崎事故に到った論理構造と全く同じではありませんか!

 以上から今回の長崎本線お見合い事故インシデントをまとめますと、
  1.  位置認識困難領域の存在
  2.  停止位置確認内容・手順に欠陥、JRQ
  3.  「非常停止」操作に常用制動をも許容しては?
  4.  過走防止のポイント反位は妥当か?
  5.  中途半端な一線スルー、安全側線が無い側に待避
という整理になり、「0」項、現示判断不能域の存在を前提とした列車位置確認手順を定めていないJR九州の運用マニュアルの欠陥です。「1」項、閉塞の中間なら距離程だけの報告で十分ですが、運転席付近に信号があればその見え方を尋ねて確認するのを義務付けなければいけません。JR西日本方式の確認法として、停止した場所から信号機がどう見えているかは距離程とともに必ず確認すべきでしょう。JR九州ではこれが落ちていました。

 また、緊急停車であっても、その状況次第では「非常制動」は義務付けず、「常用制動」を許容して、少なくとも現示がハッキリするところまで、あるいは安全地帯に到達するまでは低速の移動を許容すればこのような事態は避けられています。たとえば、信号付近でその現示が見えない場合は信号機位置より2両分は先に進んで閉塞の位置を明確にしてから停まるとか、防護無線発報や降雪や強風による全線抑止指令の場合は、常用制動で停まって滑走を回避すれば昨年発生の東急東横線日吉駅追突事故は回避された可能性はあるし、列車無線の抑止指示なのに選りに選って抑止原因である最強風のプレート・ガーダー鉄橋上に長時間停止してしまい激しい揺れに乗客の肝を冷やす様な却って不合理な対応(See→日記#104)にはならずに済ませられる訳で、現にブレーキ応答の良い車両で非常制動が掛かっても状況次第では停止の前に常用制動に切り替えられていて緩やかな停止をするのは時折経験するので、今でも全く禁じられている訳ではないようで、衝突とかの恐れが無くなれば閉塞境界付近の誤認を生じやすい位置への停車をなるべく避けることは徹底した方が良いように思います。これは北陸トンネルきたぐに火災惨事1972/11以降、超大トンネル内での列車火災で走り抜けてから措置するよう規則を改めたのと同質の対応です。

 「3」項の交換駅への同時進入禁止措置での過走防止対策として対向側のポイントまで逆側に切り替える措置により、今回の正面衝突寸前の状況になったのですが、果たしてポイントまで切り替える必要があるのか?却って逆効果で安全度を低めてしまい、駅入場先取特権の信号操作と誤出発ATSだけで同時進入禁止を実現すれば良いのではないか?という疑問を生じます。飯田線北殿事故1989/04でも同時進入禁止+過走防御によるポイント逆設定で正面衝突事故になっており、ポイントはそのままで信号操作だけで同時進入禁止を行っていれば、冒進はしたけれど衝突事故にはならずに済みました。

 また今回の事態では上り白カモメ20が安全側線の無い逆線側に待避しており、絵的にかなり違和感を持ちました。こうなる理由は片側だけでも高速交換したい「一線スルー」方式の線路配置で片方の直線側は通過線、もう一方を待避線として上下両方向で使っているからで、過走余裕が十分ある場合には安全側線を要しないという規則が適用されたものです。 現に待避側白カモメ20号は所定位置にきちんと停まってるわけですが、対向側は高速通過の直線側で有り、先の「3」項ポイント逆設定と合わせて不安を生ずる構造ではあります。

2015/05/26 23:55

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