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Geo日記
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古本専門書は(定価/2+50)円?
   電気鉄道概論等

  鯨飲の花見のお開き後,ふと立ち寄ったKO線国領駅前の古本屋で「電気鉄道概論(改)」安藤信三著¥1,150.と「鉄道用語辞典(新版)」久保田博編2003/06/16刊\1,300を発見.定価の半額+50円が売価か.鉄道学校教官である「概論」安藤氏の曲線制限関係の記述は国鉄技術陣大御所OBの鉄道工学ハンドブック久保田博氏のそれより理論的に整理されて分かりやすいからお勧めだが,残念,もう持っている.なかなか分かってくれない高校生・短大生相手に奮闘した成果だろう.積ん読許容のつもりで辞典だけ衝動買いして帰宅した.
(新版)鉄道用語辞典より
ATS-P 解説
  JRで普及しているATS-S型を改良したもの.
   (×ATS-Psとの混同
地上装置は,
  信号機の現示条件を符号化して伝送する符号処理機
  地上子に伝える中継器
  車上に送信する地上子から構成される.
車上装置
  受信する車上子
  受信した情報の検定と解読を行う送受信機

  送受信機からの情報によるパターン発生と,
  速度発電機の情報によりブレーキを制御する制御器から構成されている.

  地上子から停止信号までの距離情報を車上に送信し,
  車上装置は列車の進行に応じて距離を減算し,
  車両のブレーキ性能に合った照査パターンを発生し,
  列車速度がこの照査パターンを超過したときは自動的に常用ブレーキが作動する. 自動列車停止装置参照

  久保田氏の編纂による「ATS-P」項の解説は?とのぞくと残念ながら国鉄JR説明の範囲から離れておらず,Pの良さが良く分からない.
  JRの説明がこうなるのは安全確保よりも現ATS-Sx擁護優先なのだろうが,大OBの久保田氏まで従うことはないだろう.集められた全文は吟味していないのかもしれない.

  最も本質的ポイントの(停止)基準点から,自車のブレーキ性能に応じた限界速度を算出して照査することで冒進と,安全のための無駄を無くしている合理的な方式であることは最低限述べて欲しい.
  そうすれば,列車間隔を詰められることも理解され,デジタル系ATC総てに採り入れられた速度照査原理となった理由が理解されるだろう.
  尚,冒頭1行でATS-Pが「JRで普及しているATS-S型を改良したもの」は完全上位互換のATS-Psの解説でありATS-P解説としては間違いだ.ライターが勘違いしたのだろうか?
  またATS-Psが変周式であることから低水準の方式との誤解があるが,(停止)予定点に対して自車の制動性能と相対位置から限界速度を算出して照査する動作原理はATS-Pと同じであり,きちんと設定されればATS-P同様の保安度になる(初級解説書の記述にまだいくつかのエラーがあるかも知れないが)

  満開の桜がよく1週間以上も保ったものだ!

2006/04/14 18:00
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