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Geo日記
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ジャンク堂だなんて

 戦後直の万世橋から秋葉原にかけて米軍放出品を中心に電子部品・機器を扱う露天商や小店舗が並んで「ジャンク屋」と呼ばれて秋葉原電気街の祖となったのだが、新宿某所店舗6階〜8階が「JUNKUDOU」という大規模な本屋になっていて、その8階に1ブロック18ラック?丸毎鉄道書で、ブロックごとに椅子を準備していて、中味を読めるという本屋を発見。「電気鉄道ハンドブック」とかの各種専門書や列車編成表などのヲタ書もあり、別階には地デジ番組のコピー法とか凝った分野の本もある。神保町の書泉鉄道書コーナーがいかにもヲタ風の人たちでビッシリ埋められて近寄るのも憚られるような状態なのとは違い、普通そうな人たちがパラパラといるだけだし、陳列量も非常に多いのでこれからはこの店を使うことにしよう。

 鉄道総研が編纂した「鉄道技術用語事典」の初版本が棚に並んでいて、それには別冊で各国語対訳辞典も付いていて、話題の「高圧タップ制御」を引くとそこでは正しく「単巻変圧器により電圧調整し……主変圧器で……」と記述されている。どうやら第2版発行編集時に記述内容を間違えた様だ。初版を出したときには関係者がまだ在職していたのかもしれない。現在はWeb上の記述も改訂版通りに間違えている。

 かっては「ご用足し」の名門店舗で高い技術の職人さん達を下請工場に組織して品質で信用を得ていたのが、量産多売の一般店へ方針転換して職人技術を全部切り捨ててしまった。この職人さん達は「工場長」や「社長」を含め臨時労働者として「男性パート」に深夜勤専門の深夜勤手当で収入の辻褄を合わせるなど、過酷な労働に追いやられて、今のワーキング・プアの走りとなった。但し正社員の労働組合が介入して受注減での整理解雇を許さずに実質常用雇用化させ、社会保険適用や大幅な待遇改善を実現していた嘱託社員の身分にまでは引き上げたりした転職先職場もあった。
 受注減で深夜勤が無くなり日勤に変えられると女子パートの賃金となり一家の主としての収入を到底保障できなくなり、「左派系」正社員組合が深夜勤男子パートの収入保障を会社に要求して交渉したが、会社は組合未加入であった元下請工場幹部を個人的に攻めて嘱託と女子パートの中間の時給を「男子パート時給」として当人了承に依る決着済みを主張した。その組合はめげずにすかさず「明確な男女差別は不当。全女子パートの時給を男子パート並みに引き上げろ」として大宣伝を開始、会社側はビラまきなどへの多数の組合員の参加を見て慌てて「男子パート」氏らを従前の嘱託社員として契約し直して賃金補償したのだった。(∵女子パート全員を賃上げするよりはるかに安上がりだから)

 小泉・竹中らのいう産業再編、リストラ、故安倍首相のいう再チャレンジ政策とは、若年時に低賃金で働かし年功給でようやく賃金水準の上がった中高年労働者を一旦失業させて、超低賃金で社会保険も無し、首切り自由の身分にたたき落とすことであり、補助金まで出して首切りを煽っている。

 下請と職人整理の合理化を強行した経営陣は個人的な会社を通して経営を食い物にしたとして解任され背任として刑事処分を受けているが、その経営の名声や信頼が復活することはなかった。
(折角みつけた穴場をキモヲタ風が占拠の神保町書泉鉄道書コーナー状態にしたくないので店名は伏せておきます(w)

2008/01/05 22:00
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