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サンデー毎日4/15号に「大都市・30階以上」があぶない!「長周期」地震動の恐怖p29〜として首都圏の高層ビルが先の能登半島地震で4分以上揺れ続け、中越地震でも同様でエレベータ索綱切断故障などが起こっていることを挙げて家具転倒防止などの被害防止策が必要なことを指摘していた。
長周期地震問題は、1年半近く前に分布定数型共振の例として超高層ビルの長周期地震波共振破損の可能性として取り上げていて、当HP内単独ページのアクセス数としては信号ATSなど主ページに互してトップグループにいるので、その記事にひとこと言いたくなった。このほか電鉄の整流方式というのも同様に上位にあるが、あれは頭のサビ落としでフーリエ級数解析を思い出すために整流波形と周波数成分を算出したもの。アクセス実績は意外な内容がヒットし、狙ったものは飛ばずで思うようにはいかないものである。
記事で欠けている視点は、振動加速度Gで見るべきところを振幅でみていること。初期の超高層ビルが共振周期を長くして関東大震災型(海洋型)振動の破損回避を図るだけで、振動吸収や長周期振動対応が考慮されていないこと、建物自体の共振特性・振動吸収機能には触れず、そして直下地震のステップ波衝撃は建築設計が全く考慮していないことが挙げられる。
振幅を言う場合揺れ振幅の安全範囲が周期に比例して大きくなることを無視しては恐怖を煽るだけになってしまう。エレベータ鋼索が構造物に当たって損傷するのは相互に振動周期が異なって衝突するからで、振れ止めが不十分ということで、地震振動が殺人的ということではない。
記事では平野の軟弱地盤の振幅増大作用と共振周期には触れているが、建物に鋭い共振点があれば振動が数倍以上に増幅されることには触れてない。共振すると振動1周期毎に振幅が大きくなり振動減衰と平衡するまで増大する。仮に振動の定振幅Aで、進行波・反射波1往復して再反射される効率をαとして、n回反射を繰り返した場合の単純加算の全振幅Wを計算し、n→∞の極値を算出すれば、以下の通り無限級数の和として求められる。
反射率 α | 増倍度 W∞/A
| 0.5 | 2
| 0.6667 | 3
| 0.75 | 4
| 0.8 | 5
| 0.9 | 10
| 0.95 | 20
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W | =A(1+α+α2+α3+α4+α5+……+α(n-1)+αn) | ||||||||||||||
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方程式両辺にαを乗じて
Wα | =A( α+α2+α3+α4+α5+α6+… ……+αn+α(n+1)) |
前式から後式を引くと最前項と最後項を残して他項は消去され、
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W(1−α) | =A(1−α(n+1)) |
W | =A(1−α(n+1))/(1−α) となるが、 |
n→∞ の極値を求めると、0≦α<1 だから αn →0 |
W∞ | =A/(1−α) |
(W∞/A) | =1/(1−α)=Q (振動増倍率Q) | |
旧 |
新 |