ATS-Pコード割当表


[ ATS-PT ]   <ATS-PT>

    JR東海が導入を決め2010年から順次供用開始予定で設置工事中のATS-PTとは
  1. ATS-Pの基本システムを踏襲
    7社協議決定によるコマンドに準拠して、ATS-P車上装置搭載車の相互乗り入れ可.
  2. 東海独自CODE]2種を追加拡張
      10H= 01 0000B 無閉塞運転情報   コマンドと適用距離を送信
      11H= 01 0001B 速度制限(線区最高) 許容不足カント別の+αを制定
  3. 基本構造はATS-PN. 6電文以上必要個所でエンコーダ(EC)&レピータRP使用
    (PN型と統合型の併用折衷方式で、部分的に現示アップなどフルPシステム採用の余地は残る)
  4. 全面P.多現示方式でJR東と変わらず。×(以下読み誤りで例外)単現示方式=停止現示/非停止現示のみで制御し、単純化。(無用警報排除に短閉塞でもロング相当地上子必須となる.他社は全現示に対応する多現示方式)
  5. 閉塞信号での地上子設置基準は基、600mロングTL600、30m直下TM30、210m取消TL210
    東日本は最低4基、85m減速中取消地上子T85が東海より多い.(Pコマンドの距離設定は共に4m単位)
    標準としてロングT600〜T630、更新取消T180、直下T30が電車区間.列車用の更新取消はT280.(600mではSロングと同位置で衝突)
  6. 車上装置の動作は非常制動のみ
  7. 車上子の取付オフセットは、車両毎ではなく一律10mと見なしてパターンを作成
    これはJR東西も変わらない模様.
ATS-P CODE         <CODE>
CODE 情報内容
Hex Bin
保安情報
  00 〜 0F 共 通
 
 
 
 
  10 〜 1F 東 海 PT
00H 00 0000B 停止信号
01H 00 0001B 即時停止(非常)
02H 00 0010B 誘導信号
03H 00 0011B 即時停止(非常)
07H 00 0111B 速度制限(分岐)
08H 00 1000B 速度制限(曲線)
許容カント別+
09H 00 1001B 速度制限(勾配)
0AH 00 1010B 速度制限(臨時)
0BH 00 1011B 高速運転区間切換情報
速度制限(カント)
2
0EH 00 0001B ATS切換情報(入替標識)
0FH 00 0001B ATS切換情報
(ATS-P機能停止)
10H 01 0000B 無閉塞運転情報
11H 01 0001B 速度制限(線区最高)
15H 01 0101B D-ATC(位置補正・
臨速・車輪径用)
2
16H 01 0110B D-ATC(TASC・ATC用) 2
1BH 01 1011B 新在切替情報 2
1CH 01 1100B 高速許可(新幹線) 2
1DH 01 1101B 地点検知情報(新幹線) 2
1EH 01 1110B DS-ATC(位置補正用) 2
1FH 01 1111B DS-ATC(位置補正・
W点制御共用)
【貨】会社間切替情報


2
CODE 情報内容
Hex Bin
その他情報
  20 〜 2F
20H 10 0000B 地点情報(キロポスト) 2
21H 10 0001B 地点情報
地点情報(番線指定)

西
2
2
22H 10 0010B 架線電源切替(交直切替)
車上情報要求

西
2
2
23H 10 0011B 誤通過防止 西 2
24H 10 0100B 地点情報(振子補正) 西 2
28H 10 1000B TASC
3
29H 10 1001B DSU(表示情報)
3
2CH 10 1100B 切替情報 2
2DH 10 1101B 工事開始情報 2
2EH 10 1110B 工事終了情報 2
2FH 10 1111B 運転方向切替情報
車上

地上
  30 〜 3F
30H 11 0000B 京葉線列番情報 4
31H 11 0001B 中央線(外)列番情報・
新在列番情報
4
32H 11 0010B 新幹線列番等情報 4
38H 11 1000B 列車選別情報 西 4
3DH 11 1101B DCU制御情報
5
3FH 11 1111B 列番等共通車上情報
●東:JR東日本 ●西:JR西日本
●海:JR東海
  ●九:JR九州
○無印はJR各社共通
    ◎なるほど!と理解を深めたのは(東西海共通で)
  1. 分岐過速度防止コマンドは固定の無電源地上子から無条件一律で与えて、以降直近の地上子から「分岐パターン継続フラグ」を送り,直進側でクリアする.これで分岐制限地上子は現示で制御する必要が無くなる.
  2. 全路線に方向を決め、逆進には方向切換警告を発し、更に非常制動
    (JR東日本は地上装置を総てA方向に固定設置両方向有効(/無効)で設定.西日本は方向設定)
    ●この場合の疑問として、方向誤設定と、逆方向線誤進入とどう見分けるか?→方向確認のための地上子を、@方向不定の場所と、A他社との境界からの進入個所に置く(PT仕様書p57L7)。  それではその折返しでは逆方向進行のママ放置されてしまう!名古屋発の参宮線鳥羽行きはA方向で、ショートカットの伊勢鉄道廻りだと方向は変わらないけれど、亀山廻りではそこで方向転換してそれまでの後尾も先頭でA方向になり、出発時の最後尾を先頭に鳥羽に到着する。この列車が名古屋に向け折り返すときに方向設定は逆のAだったのをBに切り換えて、亀山では再び反対側をBに切り換えるはずなのに亀山以外の折返し点で方向チェック無しでは困る。津発亀山経由名古屋折返しでも同様だ。今は補足改訂されて折返し点に方向点検地上子を設置しているのだろうか?それとも亀山経由列車は絶対に作らない方針だから良いのだろうか?それではアブナイ。いつ営業が亀山経由伊勢参りミステリー臨時列車を仕立てるか分からないではないか!
      先ず出発直下地上子、誤出発兼取消地上子による方向誤設定警報に続き、数秒で非常制動。支障限界の保障は無く、折返し時にはパターン未設定だから誤出発防護が無いと低速度での衝突は考えられる。 順方向なら即時停止が働き停車。誤出発防止兼取消地上子配置は必要なのではないだろうか。
    ◎解消しない疑問は、
  3. PTでは信号位置情報電文がPより10m短いかもしれない。Pでは信号までの距離をパラメターとして送り、10mは手前側オフセットと読めたが、-PTでは10mを減じた値を送ることを明記している.(p23図5.2(1)@)10m違うと、相互乗り入れでサンライズ試運転の様な出発信号付近でのトラブル発生の可能性があるが、大丈夫だろうか?(実際はJR東西も同じ設定で解説を省略しただけなのかも知れないが文面上は違う)
  4. なぜ地上子位置を4m単位にしないのか?端数処理が無用で、ぎくしゃくした動作も抑えられるのに?PT仕様書には不具合が想定される場合は位置を調整となっているが、4m単位設置ならそうした分解能端数切り捨てによる個々調整作業は無くなり設営が単純化されるはず。
    常用の10,5,2単位区切りというのは日常生活の目安であり、m単位の採用自体が便宜的なモノであって、システムにとってはどんな単位長でも関係がない。そこを割り切って分解能4mに合わせて4N[m]基準で規格値・標準値を決めて、T24, T32, T52, T84, T132, T180, T280, T632と定めれば済むことである。(ATS-Sxと併設でなければT600)が先頭
  5. 無閉塞運転時の速度制限を地上からのコマンドにした理由は?
    閉塞信号機の停止信号の場合の直下地上子T30のコマンドが現行は「即時停止=実際は10km/h制限」なのを、無閉塞運転コマンドに変えるだけ.∵指令から制御できない信号機.
     現行の、直下地上子通過以降信号機まで25m〜30m10km/h制限、更に50mまで15km/s制限、以降青天井というくぐり抜けパターンを止めて、次の直下地上子検出(=地上子番号#0?#1以下)まで無期限で15km/h制限とすれば、全JRATS-Pで無閉塞運転15km/h制限となり、ATS-P区間であれば何処でも宗像海老津・片浜型事故は起こさなくなるのに、敢えて別コマンド10Hを選んだ理由は?。(まぁ、コマンドと併用でも困らないが、メンツで「独自」コマンドを作りたいだと下らない)
  6. なぜ列車長さを車上装置に取り込まないのか?有無だけで他に影響しないので取り込んでもシステムに混乱を生じない。  <Length>
    旅客300m2.2km/h/s、貨物480m1.1km/h/sは大きなリスク.
    制限45km/h、60km/hから加速して
      (V^2−45^2)/(2.2×7.2)=300m →V=sqrt(300×2.2×7.2+45^2)=82.3 km/h ●
      (V^2−60^2)/(2.2×7.2)=300m →V=sqrt(300×2.2×7.2+60^2)=91.4 km/h ●
      (V^2−45^2)/(1.1×7.2)=480m →V=sqrt(480×1.1×7.2+45^2)=76.3 km/h
     JR東海マニアルは厳密で、設置距離の丸め誤差4mを「危険側誤差」と問題にして切り捨て分を制限長さに加算することを求めているのに、その危険側誤差より2桁大きいリスクであり、これほど大きな影響のある列車長さを放置ではそぐわない。
  7. 非常制動方式も制動パターン自体を非常制動に接近させてATS-Pを運転のバックアップのみに限って、荒めの運転でも介入を避けて安全範囲は運転士の技量に任せる設定にすれば、運転を阻害しない.但し、東京駅1〜2番線の様に停止信号パターンに被せて緩解可能な0km/h速照パターンを置いてギリギリに詰めた運転を行うことはできない.それ以外では非常制動のみでも障害は起こらないが、以下の試算に拠ればどうもそうではないかもしれない.地上設定と車上設定が違うことも考えられるが、それは必然性に乏しい.一致が筋だ.
    ATS-PT・ATS-P 取消地上子想定減速度
    ●JR東日本:T180:
    55km/s/3.6×1s+10m+55^2/(7.2α)=180
    170−15.278=55^2/(7.2α)
    α=55^2/7.2(170−15.278)≒2.7 km/h/s
    ●JR東海:T210:
    55km/s/3.6×1s+10m+55^2/(7.2α)=210
    α=55^2/7.2(200−15.278)≒2.3 km/h/s
    ●東、列車:T280:
    55km/s/3.6×1s+10m+55^2/(7.2α)=280
    α=55^2/7.2(270−15.278)≒1.6 km/h/s
     実値で見れば、東日本の電車がT180基準で想定減速度2.7km/h/s前後と推定、西日本207系が3.2km/h/s(事故調最終報告)、それに対し東海がT210基準として2.3km/h/s、・・・・JR東西より緩い設定だ!これではパターンに当たって非常制動となり、緩解が遅いとクレーム続きになるかも知れない。パターン設定自体は非常制動に合わせて急制動にしているのだろうか?あるいは東海車は電気指令ブレーキに切り替わっていて非常制動の緩解が素早いのだろうか?
     JR東海は、西日本以上の上意下達、専制支配だから仕様に無理があってもゴリ押しで使わせる積もりなのだろうか?「背面監視、車内ゲシュタポ」(夕刊フジ)の西に対し、超望遠&スピードガン監視KGBの東海とか?
  8. 車上子の取付オフセットは、本来、連結先端の衝突監視で、車上子取付位置が0.5m〜15m、更には炭水車設置までバラついて居る(→車上子を先台車付近に移設)のだから各車両毎の設定値にするのが筋であるが、無視され一定値(10m)としている。(Psでは電車、機関車で分けて10m〜14mの設定値になっている)。この誤差分が出発関係のトラブルに影響する。
    E231Pdsp
    E231のATS-P動作表示灯
    ATS-P車上子
    Tc204運転室下のATS-P車上子
    @京葉車両センター(電車区)一般公開
    2015/11/07 13:23:26撮影追加
  9. 車上子取付オフセット調整は、その原因側である車上で行うべきであり、位置基準側で、原因側ではない地上で行わないのが基本原則だ。JR東西の実態が既に地上補正で運用している場合は仕方ないが、公表仕様通りにきちんと信号機からの距離を車上に送信していたら、東海ATS-PTもそれに合わせて、原則通り、車上設置位置オフセットとパターン後退距離は車上で設定すべきである。地上の位置情報で車上の取付位置オフセットを補正するのは情報交錯でエラーを誘発するので避けるべきだ。シンプルが良い。だが、既に地上調整で普及してしまったものを全数設定し直すのには無理がある。先行のJR東西がオフセットを地上調整していたら、設定時に勘違いエラーの発生源にはなるが、それに従うほかないだろう。
  10. 絶対停止コマンドの擦り抜け現象は?
     車上装置側の機能設定の問題だが、JR東日本の「絶対停止コマンド」は10km/h以下の速度では擦り抜けることができる。そのため事故になった。運転室には絶対停止60秒間無効化ボタンがあるのだから、文字通り絶対停止動作にしたほうがトラブルが無くなるはず。なぜこのような仕様になったのか?ATS-PTではどんな設定にしたのか?不明.

 ATS-PTに全面Pを採用し、ATS-P互換を踏襲したことは大いに支持する。衝突防止・過速度防止に必要十分なパラメターを押さえたATS-P方式であれば、方式そのものが老朽化することはなく、構成要素、部品の進化対応・老朽化交換だけの問題だからだ。今後求められる定位置停止機能には分解能4mでは対応しきれず、この部分を拡張する可能性があるが、25cmの停車位置精度を保障するために分解能12.5cmとするには新たに5ビット必要で、位置規格を4m単位とし、設置精度をMSB=12.5cm1/3程度ということでなら保安装置の信号に定位置停車制御の信号を含められるだろう.(定位置停車制御はいくつかのATC区間では全く独立の方式で運用されている).
 ATS-PT換装発表当初「東海独自コード」が強調されてATS-X導入まで検討対象とされ、最も原則的な「位置基準車上演算パターン方式」の採用を決め、JR東西日本直通P搭載車を保有しながらどう東西コンパチ方式を回避するのかといぶかったのだが、そこは順当にJR7社共通ATS-Pコードが採用され、PN型ベースで、錯綜する一部地点の統合型に落ち着いた。
 拡張部の路線別車種別最高速度設定、無閉塞運転速度制限機能は共に必要だが、従前ATS-STを「ATS-P並の安全度」と自称して日経新聞などを騙したことなどを含めて、的確な反省・評価を行わず、あまり関係のない「設備老朽化の更新」に逃げてしまっており、実効リスクで見て同等以上に必要な「列車長さ情報」の取込がないところをみると、必要性よりもJR東海のメンツ重視での独自コード導入の匂いが強くする。
  See→['06/06当時の推測]
  See→[ATS-PT仕様書]ダウンロード
  http://u7.getuploader.com/nicotetsu/download/669/ATS-PT%E5%9F%BA%E6%9C%AC.pdf
  信号・標識・保安設備について語るスレ12 ←ダウンロード KeyWord
ATS-PT仕様の追加:'09/11/27補足 】


JR西日本主導で速度コマンドの拡張が図られているが詳細は以下の模様(06/04/19 :05/11/11)

※信号・標識・保安設備について語るスレ6
489 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2006/04/18(火) 21:19:55 ID:WmUivqPh0
    西のATS-Pの説明書があった。
    JR西日本ATS-P
    車種別速度制限bit割当

    線区コード4bit,駅名コード6bitの計10bitの割当を廃し以下再定義

    許容
    不足
    カント
    mm
    bit 制限+
    km/h
    対象
    A11030〜+35振り子特急
    B7030〜+35特急
    C6020〜+15一般車
    D5020〜+15−未割当
  1. 振り子の曲線対応は曲線制限電文フレームの会社別情報10bitを使ってる。
  2. 許容カント不足量に応じてグループを分けて制限速度を上乗せ。
    グループは、
    A:110mm、B:70mm、C:60mm、D:50mmの4種類。
  3. 10bitを3:3:2:2bitに区切って、
    A:B:C:Dグループの上乗せ速度を設定。
  4. A,Bグループは3bit×5km/hで0〜+35km/h、
    C,Dは2bit×5km/hで0〜+15km/hの設定が可能。
  5. Aグループは振り子車両、
    Bグループは485系などの特急用車両、
    Cグループ はその他の電車・気動車、
    Dグループは現行車両での割り付けなし。
     ※注:( '05/11/02国交省資料 では「機関車列車」としている)

  6. あと、列選用情報は東と同じ列番情報と西独自の列選情報の2種類あり。
  7. 減速性能はどっちにもあるけど、列選情報では現在速度も地上に送るようになってる。(誤通過防止に使ってるのかな)
513 名前:名無しでGO![sage] 投稿日:2006/04/19(水) 22:20:19 ID:B9CfZeWi0
    西のATS-Pの車上→地上列選情報電文フレーム構成

  • 情報種別:6bit 11 1000B=38H:列選情報(西固有)
  • 運転方向:2bit 00:無情報 01:A線 10:B線 11:A,B共用
  • 未使用  :4bit 0000:(使用禁止 地上→車上で地上子番号に使用)
  • 会社番号:3bit 001:北 010:東 011:海 100:西
            101:四 110:九 111:貨
  • 車両種別:3bit 最高速度(km/h)
     000:無情報 001:〜70 010:70〜 011:90〜 100:110〜 101:130〜
  • 列車選別:2bit
     00:低減速性能   01:高減速性能@(未使用)
     10:高減速性能A 11:高減速性能B(未使用)
  • 速度   :3bit  速度計出力 000:無情報
     001〜111=1〜7:10km/h〜70km/h 10km/h毎 10km/h未満切捨て
  • 各停   :1bit 0:無情報 1:各駅停車
  • 区間名 :8bit 0000 0000:無情報 0000 0001〜1111 1111B=01〜FFH:区間番号
  • 行先駅 :8bit 0000 0000:無情報 0000 0001〜1111 1111B=01〜FFH:駅番号
  • 運用情報:8bit
       前4bit 基本停車パターン 0000:無情報
            0001〜 1111:特急・急行・快速・回送・貨物・各停 など
       後4bit 0000:標準パターン 0001〜1111:標準パターン以外の運用情報

  • 誤通過防止や踏切定時間に必要そうな情報を詰め込んでるけど、
    どの程度活用されてるか不明。

◎ATS-Pに標準搭載の車上記録装置の記録は普段は全く使われず,
 ATS-P動作モニタは受信電文に加えて、情報種別に応じた内容を記録します。
 キロ程に対してパターンの発生状況・制限地点までの距離・走行速度・パターンによる照査速度・ブレーキ指令出力などです。(※>>523)
◎ATS-Pのメンテは「地上子試験器」(※>>461)と
 「モニタ試験器」で行われている.(※>>465)
◎運転台にPCを持ち込んで受信値をモニタできる(※>>522)
 ☆ATS-Pの検測は電文内容のチェックだけなら営業車でもできる。
 ☆制御部にコンソール(ノートパソコン)をつないで、走行中に電文を受信すると
  キロ程と電文内容・受信フレーム数・CRCエラー数を記録する。
 ☆結合不安定領域だとフレーム異常を検出するので、CRCまで行かない。
 ☆経験的にはCRCエラーがカウントされることは滅多にない。
◎エンコーダECとレピータRPのCPUは8085!(※>>481)
◎車上演算CPUは68000(※>>512)


2006/04/19追記


ATS-P地上設備            <TBL_P>

路  線  概  要 附属
機能
内部機構
機能
備  考


U
P
踏切
制御
ECE
C

転送

伝送
列番
受信
基本'86/12西明石等4駅稼働 ×××× 西明石ブルトレ過速大破事故を機に開発、4拠点P
T'88/12京葉線初の全線P,信号・電源複合ケーブル、中継器ケース小型化
U中央,総武,常磐,
阪和,環状,大和路,関空,学研都市
' '88/12東中野事故対応。 EC間伝送&光伝送,車種別速照付加
V中央,総武,常磐 光伝送部をECに内蔵(統合)
W東北,東海道,横須賀,
山手貨物,横浜,南武
中継器小型化でトラフ内設置、中継器毎情報・電源共用とす。
統合東海道,山陽(以上拠点P),東西× 単方向中継器を地上子に内蔵
(1個除).JR西日本
W(N)東北,高崎,青梅,両毛,水戸 中継器を地上子に内蔵
(N) 川越,武蔵野,中央東,成田,外房,内房,  総武,常磐,八高,東北,五日市,高崎,鶴見 ××× ××× max5現示無電源地上子、全リレー制御でECなし
PT JR東海工事中 × × P(N)準拠.6電文以上にEC使用.車種別最高速&無閉塞制限導入
△機能有り未利用、△'外付き、EC:エンコーダ=符号処理器,RP:レピータ=中継器,
※ 無電源地上子:電源を車上から供給する地上子
青字はJR西日本エリア,車種別速照コード前項
黒字はJR東海エリア

ATS-P車上装置

  不詳:高減速車、中減速車、低減速車の区分で減速度と空走時間と、路線の最高速度の設定を行い共通受信器が始まりだが、現在JR西日本に「P2」〜「P3」搭載車があり、貨物はATS-Pに貨物用制限速度コードの割付が無いこともあり「ATS−PF」を採用。
ATS連動解放スイッチ
拠点SW
京葉線Tc204↑、東海Tc210-5037↓
東海拠点SW
 JR東海のATS-Pは東海道線東京口乗り入れ用でJR東日本の-Pと同一仕様の模様だが「ATS連動機能」の「解放」=「短絡」であることが分かる。ATS-PATS-Sxを断にするのを短絡してP/S併用動作(=拠点Pモード)を可能にしている。熱海折返しのこの車両ではNFBを解放位置にして証紙を貼って併用に固定していた。並ぶATS-P,ATS-P記録,のNFBは入位置で証紙を貼って止めている。

拠点P/全線P JR東車輌にも切替SW?→

  拠点P/全線は設置の仕方の違いであり、ATS-P機器の構造の違いではない。拠点は絶対信号(場内信号と出発信号:手動操作で停止信号にできる信号)手前など特に必要な個所にのみATS-P地上装置を設置し、閉塞信号ではATS-Pを休止させて、併用のATS-SWで運転する。ATS-Pからの自動切替制御信号を断てばS併用になる。
  JR西日本は'95年以降設置のATS-Pを絶対信号と現示アップ制御を必要とする信号の手前の閉塞信号に限る「拠点P」方式で設置していて、例外は桜島線と地下線である東西線が最後の全面Pとして'97年設置となっている。(※尼崎事故調報告書p133,表31)

自動切換/手動切換

  保安装置ATS/ATCは常時自動投入が原則である。私鉄ATS通達(昭和42年鉄運第11号通達)に拠って私鉄16社に義務付けられ、1987/04、JR発足に際してJRへの適用を避けるために廃止されて、強制力のない2重基準並記勧告となったが、そのため1997/10スーパーあずさ衝突脱線転覆事故となり、折しも工事中のブレーキハンドル連動投入を徹底することとなった。ATS-P/ATS-Sx区間にまたがって運行する車両は、自動切換以外にATS/ATC常時自動投入勧告を満たせない。
  ATC/ATS-P/ATS-Sn区間をまたがって走ったJR東日本のE217/113系は、自動切換である。
  JR西日本の場合、拠点区間と全面区間の接点でP−Sの手動切換操作を行うため、自動切換ではないと広く信じられている。しかし、切換操作を誤った場合のトラブル(無ATSで運行など)はここ10数年来全く聞こえてこず、運輸省通達に従った自動投入機能を満たす、拠点での併用モードか、ATS-P/ATS-SW区間での自動切換モードかを切り替えていると思われる。ATS-Pの基本設計がATS-Sとの自動切替であるとされ、ATS-P休止信号でATS-SWを制御するだけの,ほとんどカネの掛からない安全対策をもサボタージュしているようであればJR西日本経営陣は総入れ替えの必要がある。
  とはいえATS-P化には際だって熱心だったJR東日本でも東海道線211系運転室には仰々しく「ATS自動投入対応車」というステッカーが貼ってあり、遠くない過去に、ATS非自動投入車だったことを推認させている。まだATS非自動投入車が残っている様に見える('06年末現在)

ATS-P方向設定

 JR東日本のATS-Pの方向設定が上下線共通で「AB両bit同時ON(/OFF)」であることが判明。切替レバーは上下線共A方向にセットされ、蛇窪などの三角線でも車上の操作を要しない。(三角線問題でE217ATS-P方向レバー設定を調べて上下同方向であることに気づいた)。逆方向進入については地上側で冒進できない制御をしているということだ。確実な冒進抑制能力と無閉塞運転禁止措置とを併せ考えれば、過誤の入り込む余分な操作をさせない合理的な設定である。「単線区間の川越線ATS-PN化で初めて方向設定問題を検討した」ということだったが、そういうことだったのか。
 JR西日本では方向別設定を行っていて運転士が方向レバーを操作している場所があるとか。設定が逆方向で出発した場合、非常制動かと思っていたら、無視であると指摘され、そうだとするとATS-Pのみの区間で逆方向設定ではATSが不動作のママ走ってしまう。どういう対応を採っているのだろうか?(
See→ATS-PTでは方向切換を要求して、放置すると非常制動)


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