ATS−P 地上子設定値

信号現示別ATS−P地上子設定値

ATS-P 地上子設定図
[ 信号現示別ATS−P地上子設定値 ]
 地上子絶縁備考
番号#7#6#5#4#3#2#1#n
位置
6002801801308550250場内
   30 閉塞
現示↓ 時間
差→
6.2 3.8 4.1 3.9 4.0 ※※ 9.3 消去≦4s
R現示 600 280 180 130 85 50 非常
停止
X 設定[m]

RYG現示に依
り切替える
Y現示 600+L1 280+L1 180+L1 130+L1 85+L1 50+L1 25/30
+L1
X+L1
G現示 600+L1
+L2
280+L1
+L2
180+L1
+L2
130+L1
+L2
85+L1
+L2
50+L1
+L2
25/30+
L1+L2
X+L1
+L2

※ L1=次閉塞長(直下地上子間)
※ L2=次々閉塞長(直下地上子間)
地上子数:最大8個、
※ 地上子位置mは「呼び」∵ATS-P位置分解能が4mだから、
  正確には4の倍数以外は有り得ない。駅停止など低速側ほど誤差を感じる。
  割り切ってATS-Pの位置情報地上子位置は総て4の倍数とした方が運転・設備両側で扱いやすい。
取消地上子標準:場内6個、閉塞3個
※※ 停止時間T=7.2・sqrt(距離L/制動定数k)、k=15 として試算.
    T=1.8590・sqrt(L)
   ΔTi=1.8590・{sqrt(Li)−sqrt(Li+1)}

○ Y現示速度から制動定数15で減速中に現示アップした場合、最大4秒で制動パターンが消去される位置が地上子の設定位置になっている.
 
ATS-Sx地上子算出減速度
 減速
定数
減速度
km/hs
空走時間
T1T2
電車20/0.73.9700.5
旅客202.7810.5
貨物152.0840.5



※ T1:ブレーキ遅れ時間[秒]
※ T2:動作遅れ[秒]


資料:「ATS−ATC」p55〜58上表、 
& p16表2-3右下表(−Sx用)、p68図4-20

不詳:ATS-Pの標準減速度(高、中、低)の記載が無い.Sx用では高すぎる.
 & 取消地上子設置数はパターン用を含む数か否か?
  取消地上子とパターン発生地上子の相違.

【 2つ先?or 4つ先? 】 &【基準点は 信号?or直下? 】
 テキストでは、G現示で持つパターンは2閉塞先の直下地上子からという説明記述(p56表4-2、p58下L4)で一貫しているが、実際に数値を割り当てたp68説明図4-20では3閉塞先までとして説明表を作っている.どちらが本当だろう?(補足:5現示=2閉塞4区先まで対応でき、信号基準)
[ ATS-P地上子設定例 ]
図4-20 ATS-P 制御図表
(3閉塞先の距離を設定)
現示上3-1
T-30
上3-2
T-85
上3-3
T-180
 信号
位置
備考
9309851,080 900×?
630685780 600 
380435530 350
即時
停止
85180 
設置
位置
3085180 [m] 

[上り第3閉塞信号機設営]
地上子距離位置備考
上3-3T-180180取消
95
上3-2T-8585
55
上3-1T-3030直下
30
上3信号
350
上2-350
250
上1
 
-600
300

 
-900

上3
L1:350m、 L2:250m、L3:300m
依って
L1+L2=600m、  L1+L2+L3=900m

  また、この図表を子細に見ると、各地上子に設定の距離情報が、直下地上子基準ではなく、信号基準になっているのに、R現示直下地上子のコマンドだけが(30mではなく)即時非常停止となっている.
 これだと制動パターンは信号まで伸びているのに、その30m(〜25m)手前の直下地上子で非常制動コマンドを受けてしまう.実際の設定がその通りだと、制動パターンギリギリで減速してきた場合は必ず非常制動に見舞われる. (補足:運転ガイドである警報パターンと、制動指令パターンを独立に作成すれば矛盾解消)
 考えられる理由として、車上子の取付位置オフセット補正の問題と、「直下地上子は即時非常制動コマンド」という方針とがある.R現示停車から現示アップで発車した場合、取付オフセット分(JR西は台車の後、東は運転台直下取付)踏み込まないと制動パターンがクリアされないから、それまでは10km/h制限だが、30m手前直下地上子が在れば、その地点の制限速度はsqrt(30m×15)=21km/h程度だから出発時に制動パターンの制限を受けにくい.
 直下地上子基準に改めるか、直下地上子も25〜30mの距離データに統一するか、一貫した方が理論解析は扱いやすいと思うが、運転規則通りに停車すれば踏むことのない直下地上子を、停止限界点までの距離情報に代えて、即時非常停止として低速でも冒進を阻止するのは妥当なのだろう.
 しかし実停止点と常用制動を基準にした制動パターン上の停止点が50mも離れると、無駄時間が増えるので、頻繁に停止する場内信号では#2地上子を信号50m手前位置前後に設置し、発車後直ちに制動パターンをクリアするようになっている.


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