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出水避難命令下で、なぜ10m以上浸水予想の
長野車両基地から待避させなかった?
鳥飼電車基地水没事故顛末各マスコミで報道

 大阪摂津の新幹線鳥飼電車基地水没事故で全車両の待避に成功した52年前の故事が17日朝刊から各マスコミに報じられている。 東京新聞朝刊が「特報面」の記事と社説で取り上げ、夜9時のTVニュースなど電車模型を持ち出してその待避作業を解説していたそうである。 東京新聞以外の他紙を覗いたが、後追いも含めて報道はなく、大スポンサーJR東日本様に忖度して手控えている構図に見える(w。

 同様の電車基地冠水水没事故で深夜に全列車18本を避難させて翌朝から正常運行させ、車両メンテ基地機能も復旧させた52年余前の鳥飼電車基地水没対応と比べたら、ハザードマップで水深10m以上の冠水と警告され、未曾有の大型台風による豪雨出水の避難勧告が出ているのに、全く無策で10編成を放置したJR東日本の著しい怠慢は明らかだ。 新幹線の車両基地19箇所中の8箇所がハザードマップで浸水懸念地区にあるとのことで今後も繰り返しあり得ること。

 多額損失で長期の悪影響とは言え新幹線被害は物損に留まっているから、台風19号の本州全体に渉る人命を含む広範で激しい被害にマスクされてしまいそうだが、必要な手を打てば充分回避可能だったトラブルの今後の対応としては検討が必要で、そのためには今沸き立っている世論が冷める前に早急に問題提起しておく必要があると思い、急いで鳥飼電車基地水没対応:前ページ日記#441(10/14鉄道記念日午後)を公開したところである。Index(目次)には同日23:55としている。 同日14日付けでの以下ブログも鳥飼基地水没待避例を採り上げている。 出典無しであまり具体的ではないが、タイムスタンプは当方日記#441より半日近く早い様だ。 (鳥飼電車基地水没待避指摘)。 さらに10/15未明02:17:14.20JSTには2ちゃんねる「鉄道総合板」「信号・標識・保安設備について語るスレ30 」スレにも 同趣旨でアップロードされているから、新幹線運転士OBなどへの裏付け取材・独自取材で特報欄出稿が翌日10/16夕とは東京新聞もなかなか頑張っている。

 だが、東京新聞とNHK-TV報道だけで、他紙は黙殺では、影響力が少なすぎ。 稲毛海岸駅近くの千葉市立高洲図書館には主要4紙と千葉日報、サンケイは置いているが、サンケイより地域読者シェアの多い東京新聞は置いてない。 図書館まで「保守県」だが、コンビニは売れる東京を置いてサンケイは扱わない店が多い。 リアルタイム販売管理の結果か? 資料を揃えて各紙に情報提供すべきだった。

 東京新聞10/19続報(+朝日報)では、冠水リスクの予想される場所への留置をやめて、他の留置場所へ移したのが東北新幹線や在来線で何件か有ったのだそうだが、長野運転所は予報雨量が多くなかったことから事前待避の対象にしなかったとある。
 「予想外れ」という言い分だが、台風接近前から大規模な豪雨が続いており、何処にどんな規模でやってくるか、来てみなければ分からない超巨大台風被害に、鳥飼基地冠水対策のような事前の想定演習を伴った要員待機によるリアルタイム対応体制を採ってなかくて、溢水・破堤懸念の高水位を越えたら即時待避ができなかったことが問題で有り、単純な前線・低気圧豪雨予測並みの日単位の夜間留置場所変更待避では言い訳にならない。 高架上の標準的な駅待避なら最大上下6編成を収容する基準だから2〜3駅に分散待避で済み、鳥飼待避のような駅間途中待機をする必要は無く、空振りの損失も少ないはず。北陸新幹線の配線図を眺めると、4線ある長野と軽井沢の2駅で収容出来てしまうのだ。

 我が爺様は、電力会社東京電力の内勤の設計技術者だったが、s30年代1960年過ぎ頃までは台風来襲たびに非常呼集が掛かって営業所など拠点に徹夜で待機して停電など事故対応に備えていたから、台風たびに母子家庭状態となって、自宅の戸板に釘を打って強風対策するなどの男仕事は婆様一人が頑張っていた。 もっとも、先月9月の台風15号対応では、停電範囲を小さくするための柱上の断路器操作をサボって長期停電範囲を増やした疑いもあって、現在の電力会社にも不安はあるのだが、あれは断路器の故障だったのだろうか? 今はその災害待機の役割が関東電工とか、その孫請け曽孫請けに転嫁されて本社従業員は殿様状態のようだが、止められない公共インフラのメンテ担当は今も大変な思いをして頑張っているのだろう。
 鉄道もかってはそうだった筈で、国鉄部内役人たちのセクショナリズム的潰し合い風土を避けて独立させた新幹線総局体制下に、新幹線鳥飼基地水没に際して優秀参謀格として絶大な指導力を発揮できた新幹線運転部長斉藤雅男氏だけでなく、島秀雄技師長、十河信二国鉄総裁、久保田博小倉工場長、石原電気工作局長などと、無名の各現場の人たちが実は鉄道大好き人間たちで、必死で鉄道をお守りしていたエピソードの一つが鳥飼基地浸水待避成功例なのだろう。 それが、分割民営化1987/04/01攻撃以降、首切り合理化を含む大幅な人員削減もあって、職場を強権支配で制圧して各自の自発性を奪って、今回のように無人のママ4.5m以上も水没させる従順サラリーマン=純労働者化体制というのは如何なモノか? 平常時とは違い、計画運休もあって、災害対応動員は掛けやすい条件、緊急処理後の休憩体制実現条件は有ったろうに、運行管理側の志の違いに見えてくる。

2019/10/19 Sat. 23:55

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