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ヒースキット・アナログ計算機EC-1資料写真発見!

 




EC-1写真資料サイト http://core.kyoto3.jp/ec1.html のリンク画像↑

EC-1
Heathkit EDUCATIONAL ELECTRIC Analog Computer MODEL EC-1 @Wikipedia

Heathkit Virtual Museum http://www.heathkit-museum.com/computers/hvmec-1.shtml
 [アナログ計算機/アナログコンピュータとは何か!]といいますと機能では「電子管式微分方程式解析表示機」ですが、若干詳しくは以下の解説ページを参照して下さい。
    →アナログ計算機/アナログコンピュータ
    →アナログ計算機EC-1解説@「ラジオ技術」1963/11〜64/01、64/02、64/03
    →Heathkit EC-1 アナログ計算機操作説明@ユーチューブ:英語6分

 ヒースキットEC-1アナログコンピュータでは、5極3極管6U8単管でオペアンプを構成し、待機時の電位設定(初期設定)を双2極管6AL5(?)で行って、双3極管12AU7のマルチバイブレター発振で繰り返し演算の制御をしていました。 更に直流増幅器である演算増幅器を動作させる正負の電源が必要で、整流管が最低2本必要だったはず。 ×都合9本の真空管がEC-1に使われたハズです。
 日本では当時のトップ技術誌「ラジオ技術」誌1963年11月号グラビア&本文(p120〜:通巻17巻11号)にヒースキット・アナログコンピュータが紹介されていて定価$199.、×オペアンプは×3基だったはずで、○9基で、その記事に触発されて3演算増幅器のアナコンの設計試作を行いました。9オペアンプというのは解説記事の誤り(詳細後述)で正しくは3基はないかと思いましたが、シャーシー内写真を見る限り、9オペアンプが正しいようです。 オペアンプが9基あれば二重振り子の解析まで出来て実用的ですが、「教育用」の最低限では3基で2階の微分方程式を解いて減衰振動解は解けるので、3基が最低限必要な数です。 1960年に$400.で9オペアンプの機種を売り出し、1963年に$199.に値下げしたるのでしょうか?

EC-1 パネル面表記(写真より推定)

「Heathkit」 EDUCATIONAL ELECTRONIC ANALOG COMPUTER(注記)「T」は端子 |
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写真から読み取り

項 目 個数
初期条件設定ツマミ ・・・3
ポテンショメータツマミ ・・・5
  〃 端子左右対(入出力) ・・・5
入力端 ・・・9
ゼロ調整VR ・・・9
オペアンプ入力 ・・・?
 〃 出力 ・・・?
(領域表示線) ・・・3
オペアンプ (3)or 9
ゼロ調整VR ・・・9
○  MODEL EC-1 ○T TT T
5ポテンショメータ & 3初期設定
|──COEFFICICNT POTENTIOMETERS──| |-INITIAL CONDITIONS-| (アンプ出力)(メーター入力)
T TT TT TT TT TT TT TT TVR端子
NE INTA
T T T T T T T T ?リレー接点?
─────────AMPLIFIER OUTPUT────────────────
T TT TT TT TT TT TT TT TT T出力接続端子OFF 100V 10V 1V
(帰還側 積分C & 係数R 挿入) 帰還側CRMETER RANGE
Opamp入力
───────── ──────────────────(入力区分)
(Opamp 1)(Opamp 2)(Opamp 3)(注記)
 T T  T T  T T  T T  T T  T T  T T  T T  T T   抵抗端子
R 挿入入力側抵抗
 T T  T T  T T  T T  T T  T T  T T  T T  T T   入力端子
スライドSW
SW止めネジ?
 1    2    3    4    5    6    7    8    9     入力番号
 ○    ○    ○    ○    ○    ○    ○    ○    ○     ゼロ調整VR
ジャック

減衰振動解@CRT表示
減衰振動解@CRT表示
計算尺
計算尺:(アナログ計算器)
2階の微分方程式なら加算器入力は3個必要で3アンプ9個入力ですが、2個入力の9アンプ18入力では方程式を構成できないでしょう?第一、直流増幅器である演算増幅器のゼロ点調整が表には出て居らず、ゼロ点の狂いやすい2極管クランプ方式を採用しているのにどう調整するのか疑問のあるところです。 9個のスライド・スイッチはプリセット定数・条件の切換用と考えれば、入力区分線が3分割されているように見えますから3オペアンプの盤面ではないかと見えますが、背面上側からの写真では真空管が9本並んでいて、その前側に、小さな真空管が9本ある様にも見えます。シャーシー下側からは9群見えるけれど詳細は分かりません。

 後2点不詳が、発売時期が1960年だったのか1963年だったのか?と、その値段が、$400.だったのか、$199.だったのか?で、前者は博物館の解説文、後者は日本での紹介記事「ラジオ技術」誌1963年11月号p120〜の発行時期同年9月と、記事内容の記憶と、値段$199.についてはWikipediaの記事も根拠です。 ひょっとして、完成品$400.、組み立てキット$199.でしょうか? 更に安価製品を1963年に発売したのでしょうか? アメリカ本土でのEC-1発売が1960年で、1963年は組立キット製品の発売か?日本で個人輸入できるようになったのか?
 いずれにせよ矛盾情報ではあります。 私自身1961年に2次方程式の一般解を、1962年に微分・積分を、1963年にラプラス変換と2階微分方程式の解:減衰振動、指数函数解などを学んでいるので、1963年ならアナコンの演算を理解可能ですが、2次方程式の一般解さえ未着手の1960年に微分方程式の解法を学ぶなんてあり得ないことです。

 日本では当時、NATIONAL(松下電器)の推奨品種としては5極3極真空管は6BL8が指定されていて、6U8よりやや高性能でかなり安価だった(\580. vs \900.)ので、試作設計としてはそちら6BL8を採用。 さらに、EC-1の2極管クランプ方式(=ACアンプ式)も試作実験しましたが、演算増幅器(オペアンプ)の良くない高域周波数特性上「微分器」としての使用は考えられず、「符号反転加算積分器」か、「符号反転加算係数器」としての使用なので、最終的にはDC演算増幅器の帰還積分コンデンサーを12AU7の電子スイッチで短絡して初期化する方式に落ち着きました。 (左下回路図)。
 アナログコンピュータ(アナコン)の材料費総額は\10,000. or \26,000.程度だった気がします。∵仲間3人分の割り勘の分担\8,600.だったのか?、総額だったのか?、学校の作品買い上げ価格だったのか?遙か昔の卒業研究での製作品でもう記憶がないのです。$199.は当時の為替レート固定相場360円/ドルで\71,640.ですから、いずれにせよ、珍しいものの興味に強く引かれた、かなりの安上がり設計試作実験だったことは確かです。 当時の高卒初任給は、s.38年(1963年)募集で\6,900.、s.39年(1964年)募集で\10,000.、奨学金が高校生\3,000.〜\4,500.[/月]でしたから、月給10.4ヶ月分が定価で、自分たちで設計製作して総材料費\10.000.余が親のスネかじりの資金力からして妥当なところかも知れません。 オシロスコープの撮影アダプターを工高が買ってくれると有り難かったのですが、微分方程式の解写真は引出を裏返した台にカメラを置いて手持ちで撮影するしかありませんでした。(右上写真:微かに顔が映っていそう!↑)
 「アナログコンピュータとは何か!」はアナログ計算機とは参照→
 アナログコンピュータとしての使用例は前ページ右欄参照→
6BL8単管演算増幅器回路
6BL8単管演算増幅器
6BL8 6U8 spec.
松下電器NATIONAL真空管データブック1962年版(同社配布)抜粋

翻訳サイト結果は全部並べるべき(w  <2>

 アナコンEC-1についての博物館添付説明文(右掲載)を翻訳サイトに掛けてみると、サイト毎に訳文がかなり違います。 これでは全サイトの訳文を並べてみて、自分で原文と照らし合わせて摘まみ食いで採用するしかなさそうです。
Although Heath analog computers had been available to the scientific community since 1956,
a small version containing less expensive components was introduced in 1960.
It could be purchased fully assembled or as a kit for $400.

Numbers were represented as voltages and displayed on a front panel meter.
It was programmed using patch cords that connected nine operational amplifiers and other components.
Schools commonly used the EC - 1 to educate electrical engineers in analog techniques.
    参照→博物館:Computer History Museum.
        Heathkit EC - 1 Educational Analog Computer

(上記意訳)

ヒースアナログコンピュータは1956年以来、科学界に利用されていましたが、
より安い演算要素で構成する縮小バージョンは1960年に発売されました。
それは、完成品、またはキットの$400.として購入することができます。
   ($199.は?組立キット?1963年?@日本:注記)

数値は電圧として表示され、フロントパネルのメーターに表示されます。
3基の演算増幅器(オペアンプ)を搭載し<←補足@上掲写真と記憶と最低必要数による>
9つのオペアンプや他の部品をパッチコードを使用して接続してプログラムしました。
学校では電気工学者にアナログコンピュータを教育するためにEC-1を使用していました。
               構成 by 鬼太郎

翻訳サイト一覧

 大昔はコンサイスを片手に苦手な英文の取説を必死に訳したものだったのが、今はそれらしい訳が出てくるだけでも大いに楽になったのですが、各翻訳サイトの正確性にはまだまだ問題があります。 特に科学技術系は翻訳が苦手なようですが、逆に理工系ですと科学技術の単語だけで内容がかなり理解できてしまうことも多いので、いい加減な翻訳でも、いくつか寄せ集めると正確になりそれでも残った問題点だけを調べて判断すれば良いわけです!
 以下に7翻訳サイトの出力結果を示します。

【Google】 https://translate.google.co.jp/

1956年以来、ヒースのアナログコンピュータは科学界に利用可能でしたが、
より安価なコンポーネントを含む小さなバージョンが1960年に導入されました。
それは、完全に組み立てられたもの、または$ 400のキットとして購入することができます。

数値は電圧として表示され、フロントパネルのメーターに表示されます。
9つのオペアンプと他のコンポーネントを接続したパッチコードを使用してプログラムしました。
学校では一般的に電気工学者をアナログ技術で教育するためにEC-1を使用していました。

【Bing】 http://www.bing.com/translator/

ヒースアナログコンピュータは1956年以来、科学界に利用されていたが、
安価な部品を含む小型バージョンが1960年に導入されました。
それは完全に組み立てまたは $ 400 のキットとして購入することができます。

数値は電圧として表され、フロントパネルメーターに表示されます。
それは9つのオペアンプおよび他の部品を接続したパッチコードを使用してプログラムされた。
学校は一般的にアナログ技術の電気技師を教育するために ec-1 を使用しました。

【Weblio】 http://translate.weblio.jp/

ヒース・アナログ・コンピュータが1956年以降科学界が利用できたが、
より高価でない構成要素を含んでいる小さなバージョンは1960年に持ち出されました。
それは集められて完全に購入されることができたか、400ドルのためのキットとしてあることができました。

数は電圧として描写されて、前部パネルメーターに表示されました。
9つの演算増幅器と他の構成要素をつないだパッチコードを使って、それはプログラムされました。
学校は、EC ― アナログ技術で電気技師を教育する1 ― を一般に使いました。

【So-net】 http://www.so-net.ne.jp/translation/

ヒース・アナログ・コンピュータが1956年以降科学界が利用できたが、
より安い構成要素を含んでいる小さなバージョンは1960年に持ち出されました。
それは完全に集められて購入されることができたか、400ドルのためのキットとしてあることができました。

数は電圧として描写されて、前部パネルメーターに表示されました。
それは、9つの演算増幅器と他の構成要素をつないだパッチコードを使ってプログラムされました。
学校は、EC ― アナログ技術で電気技師を教育する1 ― を一般に使いました。

【エキサイト翻訳】 http://www.excite.co.jp/world/

ヒースアナログ型コンピュータは1956年以来科学のコミュニティに利用可能であったけれども、
それほど高価ではないコンポーネントを含んでいる小さいバージョンは、1960年に導入された。
それが購入できたことと完全に組み立てられたこと、または400ドルのためのキットとして。

数が電圧であるのが見せられて、フロントパネルメートルに表示された。
それのプログラムが9つの操作上の増幅器と他のコンポーネントを接続したパッチコードを使って作られた。
学校は一般的にECを使った-アナログテクニックの電気のエンジニアを教育する1。

【Infoseekマルチ翻訳】 http://translation.infoseek.ne.jp/

ヒース・アナログ・コンピュータが1956年以降科学界が利用できたが、
より安い構成要素を含んでいる小さなバージョンは1960年に持ち出されました。
それは集められて完全に購入されることができたか、400ドルのためのキットとしてあることができました。

数は電圧として描写されて、前部パネルメーターに表示されました。
それは、9つの演算増幅器と他の構成要素をつないだパッチコードを使ってプログラムされました。
学校は、EC ― アナログ技術で電気技師を教育する1 ― を一般に使いました。

【Yahoo】(閉鎖2017/04/13) http://honyaku.yahoo.co.jp/

ヒース・アナログ・コンピュータが1956年以降科学界が利用できたが、
より安い構成要素を含んでいる小さなバージョンは、1960年に持ち出されました。
それは集められて完全に購入されることができたか、400ドルのためのキットとしてあることができました。

数は電圧として描写されて、前部パネルメーターに表示されました。
それは、9つの演算増幅器と他の構成要素をつないだパッチコードを使ってプログラムされました。
学校は、EC ― アナログ技術で電気技師を教育する1 ― を一般に使いました。

残った誤訳、二重の意味

 ヒースキットEC-1は、2階の微分方程式を解ける最低限の機能を備えた「教育用」アナログコンピュータと記憶していましたから、演算増幅器は3基で、それを積分器2基、符号反転加算器1基に設定して、減衰振動解、単振動解、指数函数解(臨界制動解&過制動解)を求めたものです。 ところが上記翻訳ではいずれも「9つの演算増幅器と他の構成要素」となっていて、素直に読めば「演算増幅器が9基」と採れて、Wikipediaの記事でも、そうなっていました。しかしそれは間違い!かもしれません。パネル写真で見ても演算増幅器は3群に見えます。そかしシャーシ-を開けた写真では真空管9本並びが見える。
説明原文を注意深く見ると
It was programmed using patch cords that connected nine operational amplifiers and other components.
「9つのオペアンプなど様々な要素を9つまでパッチコードで接続してプログラムした」でしょう。
接続総数9は述べられているのに、計算機の機能レベルに直結する演算増幅器の搭載数3基が述べられていないことで誤認を生じさせ、演算増幅器9基と誤訳しものか、オペアンプ9基に、入力接続端18端は抜けているのでしょうか。


 そして、最も正しそうな意訳を、右枠2段目に示しておきます。

2017/04/17 20:50

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