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日常運航中だったE331型!
偶然に遭遇!乗車体験!


E331-1車内表示(14号車千葉寄り先頭)

京葉区11番線のE331

東京港臨海大橋'10/11
(右手が西、左手が若洲公園)
命名:東京ゲートブリッジ10/11/30
 先日、京葉線某駅ホームに上がると、対向側にE331が入ってきて営業運転中!30分待てば折り返してきて乗れそうで、食事時間を削れば予定に充分間に合う時刻、というのでホームで待つことにしました。連れが居てはそんなこと到底できませんが一人は気侭で、待つこと20分余で到着、初乗りとなりましたが、なんて事なく実に拍子抜けでした。

 動力軸上に乗っても特別の走行音がするわけではなく静かで、揺れも普通、先頭車では車室長が心持ち短めに感じる程度で、2両目に移ると流石に車室長が短く感じて貨物車的雰囲気がします。同じ連接車である小田急3000、3100、7000に比べても寸詰まりの印象なのはE331の方が車体が太いからでしょうか?

 E331の前身AC Train:E993の開発についてはJR東が試験車としては下記一覧の通り「AC Train の開発」など一通りのものをPDFとして公表しており、大変参考になります。一部ファイルが壊れているか、ブラウザ不適合があるようで、再読込アイコンを叩いたり、URLウインドウから再入力したり、ブラウザを取り替えたり、タスクマネージャーを呼び出して揺すったり、画面はダメでも部分的にはプリントアウトできていたりと試行錯誤で、アクセスの減る時間帯には読めるページが増えたりで、概ね8割方は読むことができました。折角の情報公開なのですから、そのメンテも頑張って欲しいものです。
   ーーーーーE331系ーーーーー  http://toki.2ch.net/test/read.cgi/rail/1253869849/12n-

 まぁ、これだけ多岐にわたる試験項目を詰め込んだものだ!というのが印象で、試作E993に続くE331が「量産先行車」というのも実運用でないと得られないデータ収集を目指す試験車という位置付けで、実際は最初から量産は度外視した試験車なのかもしれないと感じました。

 連接構造採用理由として繰り返し挙げられていたのが、車体を太くできて、連結面への乗車で混雑緩和・輸送力増強。電車構造刷新の試みとしては汎用伝送規格であるイーサネット(LAN)による制御で配線の大幅削減モデル実証実験でした。鉄道ファンの注目を集めたDDM(直接駆動電動機)については、実用化についての強い目論見は感じられず、どちらかというと高速軽量モータを用いる従来構造との比較実験の印象です。

 前者、連接構造は韓国・大邱(てぐ)地下鉄火災事故(2003/02/18)への対応で、貫通路の仕切戸設置が義務付けられたことで連結面数の多い連接構造の方が乗車定員が減って頓挫、現行E331には仕切戸がありますから、E331発注後の仕切戸設置規制でしょうか?尼崎事故(05/04/25)でも仕切戸の効用が指摘されて連結面に乗せる前提は採用できなくなりました。

 汎用LAN制御は量産車E233に引き継がれて新標準になったようです。民生用に汎用LAN ICが量産されて、各制御対象に設置した方が安価で後々のメンテも楽という判断でしょう。
 旧型車は主幹制御器から各ユニットの制御器を直接制御していたものが、初期のIT化では、各ユニット毎にボードを置いて様々な制御対象をI/Oポートに割り当てていたのを、AC Trainでは制御対象毎にLANアドレスを割り当てて直接制御することで配線量を大幅に削減。LAN特有のリクエストの衝突現象を避けるために、全制御対象に順次アクセス権を割り当てて不通のタイミングを無くしたシステムの実証実験列車ということは分かりました。

 DDMも低速回転であることからスベリ損が大きく効き、回転数に反比例的に重量が増していて、モータ効率維持にはスベリのない同期電動機採用が求められ、実際、従前は92%の効率を96%に改善、すなわち損失率を従前8%から半分の4%に減らしています。また永久磁石方式ではCVVF領域で無効電流の増により発電電圧を抑制する通称「弱界磁動作」が必然で、この大電流により誘導電動機に比べてCVVF領域を広く取れないことからVVVF領域の上限が高速領域になることはレポートに述べられていて、更に、モータと車軸との緩衝機構採用で従前並に衝撃緩和を図りましたが、線路損耗は(軸重^4乗×速度^2乗)に比例する(→日記#0246)との実験結果が公表されて、モータがバネ上荷重である0系新幹線がその対象になっており、その長期実験データの積極的否定材料はなく、一方、回生制動の進歩で高速回転の回転子からもエネルギー回収できる様になったことで低速回転重量級モータの効用が相対的に小さくなって、それらを総合的に考えれば、地下鉄から特急・郊外電車まで広範囲に使う国鉄JRでの採用がためらわれるのでしょう。営団地下鉄ならCVVF領域の狭い特性を選べるのでしょうし、TGVなど高速専用など、使用条件が狭ければ使えるのでしょうが。

 しかしながら、試作車E993に続く量産先行試作車E331をどういう目論見で作ったのかは全く資料が有りません。当初の営業運転デビュー後3日で運行停止となり、2年近い長期の改造期間が掛かった内実はそろそろ公表されても良いのではないでしょうか?京葉線にもE331の成果を採り入れた後継通勤型と目される大量のE233が投入されたのですから公表の時期です。

 【仮説】通信による全制御系の試験車だとすると、複数ユニットが必要で、営業運転列車の10両編成に合わせると7両×2=14両編成、乗客サービス情報やLANは現実に使ってもらわないと試験にならないことから「量産先行車」「量産試作」の名で作ったが、仕切戸規制で連接車体の採用は断念した。と。
 まぁ、以下AC Trainレポートの一読をお勧めします。

    AC Train E993/E331関連資料 (JR東日本公式サイト)
  1. JR東日本テクニカルレビュー
  2. http://www.jreast.co.jp/development/tech/index.html
  3. 21世紀にふさわしい車両をめざして −AC Trainの開発−
  4. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_1/09-12.pdf
  5. AC Trainにおける連節構造の採用
  6. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_1/38-45.pdf
  7. 直接駆動主電動機主回路システムの開発
  8. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_1/46-52.pdf
  9. AC Trainにおける列車内情報サービス提供システムの開発
  10. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_1/53-57.pdf
  11. 制御装置の相互バックアップシステムによる輸送の安定性向上
  12. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_1/58-63.pdf
  13. 次世代通勤電車の実現に向けて
  14. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_8/Tech-no.8-04-10.pdf
  15. 連節構造を支える台車の開発(4点支持台車と2点支持台車の開発と試験結果)
  16. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_8/Tech-no.8-24-30.pdf
  17. 駆動電動機の革新(直接駆動式主電動機システムの開発まとめ)
  18. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_8/Tech-no.8-31-42.pdf
  19. 汎用伝送技術を用いた車両制御情報システムの概要
  20. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_8/Tech-no.8-43-49.pdf
  21. ロング・クロス転換座席の開発(可変座席の開発と209系での試験)
  22. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_8/Tech-no.8-50-54.pdf
  23. 連節構造における衝撃吸収構造の開発(連節部分で衝撃吸収を可能にするための構造)
  24. http://www.jreast.co.jp/development/tech/pdf_8/Tech-no.8-55-58.pdf

2010/11/28 22:35

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