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Geo日記
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[71].   曲線速度制限装置の設営基準に混乱

  国交省鉄道局が5/9に出した通達の別図「速度照査地上子設置例」で一部私鉄に無用の混乱を生じているらしい。あの絵は本来、曲線での過速度事故対策として草加国交大臣が事務局に相談なく「ATS-P換装義務化」だけを宣言してしまい、ATS-PATS-Sxでの速度制限地上子設置の必要性を吹き飛ばしてしまったので、莫迦大臣の顔を立てその発言を否定せずフォローした「例示図」であり、ATC並みの機構を備える阪急・阪神・山陽のATSにまでATS-ST速照地上子の設置を求めたものではない。JR北海道がATS-SN非常停止地上子と地上タイマーを組み合わせて実現というのは通達の実質を理解してのものである。既にまともな私鉄は、曲線制限専用の機構はなくても、信号現示制限を適用して過速度を抑えている。YGより上の現示が無いとか、現示までしかない信号とかはその工夫だ。

  高度に技術的な内容を含む行政指導なのに、優秀な事務局に一切相談せず、状況も理解しないまま命令だけという最悪の形になっているが、鉄道事業者に対する生殺与奪の特権を持つ鉄道局にモノを言ってまともな指示を出させるところはないものか!?重罪人JR西日本が何を言っても今は無駄だろう。妥当なことであってもだ。東日本はSn区間に速照義務付けの藪を突きたくないだろうからひたすら沈黙だし、困ったモノだ。

  従前からの「乗り心地限界速度」とは別立ての「安全限界速度」を提唱して設置義務箇所を絞り込み、実施の提案をすれば大いに信頼を上げるのだが。
  実例では、宇野線で500R,75km/h制限を、標識を付け忘れて長年90km/hで通過していたというのは安全限界内という点では無問題だが、現在ここにはSW速照地上子が設置されている。
  状況を試算すると、
  均衡カント(500R,75km/h)= 95.14mm、普通車不足カント60mmではたった35.1mmの実カントを意味する。
  一方、均衡カント(500R,90km/h)=135.00mm、実カント35mmに対して不足カントは100mmであり、振り子式車両の限界値110mmより小さく、安全上は全く問題なかったことが判る。
  逆に限界一杯のカント105mmに、不足カント110mm〜165mmを限界と考えれば、
安全速度(500R,270mm)=126km/h
安全速度(500R,215mm)=113km/h
普通制限速度(500R,165mm)=99km/h
というわけで、緩和曲線を増やしカント最大を取ると普通車の制限速度が95km/h、特急100km/hになり、安全限界不足カントを165mmと考えれば、速照は直線速度126km/hまで義務づけの必要はなく、振り子車を基準にすれば直線速度113km/h以上で速照が必要になる。
  その辺の技術的に詰めた話が通達として出て来れば問題ないのだが、パフォーマンスで妨害されると訳が判らなくなってしまう。JR西日本による狂気の鞭使いを放っておいてタコグラフ義務付けも無いもんだ。
2005/05/20 23:59
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