75-衆-予算委員会第二分科会-4号 昭和50年02月27日

○紺野分科員 私は、東京における同和問題についてお聞きいたしますが、最初の方では、総理府関係の方やその他の同和関係の各省の方からいろいろ聞きまして、最後の方で文部省に関係することをお聞きします。
 東京都における同和行政で著しくゆがんだ不公正な実態が出ております区の方ですが、荒川区や墨田区の実情についてお聞きしたいので、政府としてそういうことが許せるかどうかという点について答弁していただきたい。
 第一点は、墨田区で昭和四十七年十月ごろから、区役所の田口公害課長、芝入建築公害部長らが解同墨田支部長の市田良一という人によって、ここにありますけれども、こういうことを約束させられているのですね。それは、墨田区における皮革工場、最初はそうでしたが、今度はメッキ工場と公害発生工場全体ですね。その新増設を許可する場合には、生活環境改善の観点から連絡をせよ、そして解同支部長に意向をお伺いいたしますという一札を入れさせられまして、それがさらに最近は一層そこから進みまして、今度は、どんな工場の建設、あるいはちょっとした改造の問題についても、一々お伺いをしなければいけない。これは四十八年、墨田区における杉田精線工場というところから区役所に対して、変電室の建築許可確認を願い出たのに対して、芝入という建築公害部長がこの市田良一支部長に、どうでしょうか、お伺いいたしますというふうになっておりまして、これが一つの利権化しているということですね。結局こういうことになると、手ぶらでは行けないというふうなことで、実際上利権化して、腐敗した建築行政というものがここから発生してきている。こういった建築行政、部落解放同盟の支部長の判こがなければやっていけないというふうな事態が出てきて、非常に大きな不満の対象になっているわけですが、こういうことは総理府の同和対策関係の室長の立場で見て不公正なことじゃないかという点について、ちょっと……。

○山縣政府委員 いま先生のお示しの点でございますが、私どもいまお聞きいたしましたところでございまして、事実は承知いたしておらないところでございます。一般的に同和行政というものは、それぞれの地区の実情に即して行われるべきであるのでございますが、同時にまた、関係地区の住民をひとしく対象といたしまして公平に実施すべきものであるというふうに考えております。

○紺野分科員 だから、こういう事実が実際にあるのを知らないと言うけれども、実際にあればこれは不公正であるという点はどうですか。

○山縣政府委員 いま申し上げましたように、公平に実施すべきという一般論は当然でございますが、さらに同和の行政につきましては、それぞれ各自治体における具体的な事業の執行に関しましては、昭和四十八年五月に同和行政の公平と地域住民の信頼確保につきまして、各省事務次官名をもちまして通達を出したところでございますが、申し上げましたように、具体的な事業の執行につきましては、それぞれその自治体におかれまして、通達の趣旨に基づきまして、地方自治のたてまえにのっとって行われているものであるというふうに考えております。

○紺野分科員 墨田区の場合、完全に不公正な腐敗した事件として糾弾されている問題ですから、こういうことについて、やはり政府は調べて、それを直すようにしてもらいたいと思うのです。いいですか。簡単にお答えください。

○山縣政府委員 いま申し上げましたように、地域の実情に即応しつつ地方自治のたてまえにのっとって行われるべきだという一般論を申し上げたわけでございますが、私ども、この事務次官の通達に関しましては、それぞれ関係省におきまして指導等をいたしておるところでございますし、総理府におきましては、同和主管の部課長会議等の際にも指導をしておるところでございまして、今後とも指導の徹底に努めてまいりたいというふうに考えております。

○紺野分科員 東京都では、同和企業連合会というのがあって、これが所得税について一括申請を都の主税局に出します。そうすると、もう税務指導が済んだということで証紙を張って、それを店舗に張る。その証紙を張ったものについては税務署は一切調査をしないというふうになっておる。これは去年東京都議会でも問題になりました。そういうことで、結局地方税の方も影響を受けて、非常な不公正が実際上行われているということが起きております。この証紙を張ったならばもう解同関係のあれは一切調査をしないというふうなことは――いま民主商工会というのがありますね。これはもう根掘り葉掘り、事前調査もやるし、あるいは銀行その他の方の調査も行いまして、ぎゅうぎゅう言わされているわけです。そういうこととあわせて考えてみても、同和関係の税務については、非常に不公正なことが行われているんじゃないか。この点についてちょっとお聞きしたいのです。

○福島説明員 同和関係の地方税の取り扱いについてでございますが、ただいま先生の御指摘のございました東京都の例は、私は存じておらないわけでございます。しかし、先ほど室長の方からもお話がございましたように、税の負担の公正を期するというたてまえはもちろん尊重していかなければならない問題でもございますが、その地域の特殊な事情に基づいての措置につきましては、地方団体が自主的な判断に基づいてもろもろの措置をとっておるのではないかと思います。
 御指摘のように、たとえば都議会等におきまして、その問題についての議論がなされたということでございますが、そういう御議論を通じまして、最も妥当な線で今後の行政が行われるものと信じますし、また内容そのものに問題があるということであれば、そういうものについては今後とも指導すべきものであろう、こういうふうに考えております。

○紺野分科員 国税関係の申告が企業連を通じて行われると証紙を張る、この証紙を張るということですね。何の取り決めでこういうことが行われているのか。前にこれについては国税庁との間に何らかの協定やなんかあったのじゃないか。この点を調べてほしいのですがね。

○福島説明員 先生のいまの御質問の中で国税の扱いのお話がございましたが、私の方では国税の扱いの関係はちょっとわかりませんので、調査をいたしかねるわけでございます。

○紺野分科員 第三点。荒川、墨田等において、たとえばこういうことが行われておるのですね。自治体の公共的な建造物である墨田福祉会館、これは二億九千万円かけてつくったものですが、こういうところを墨田の解同支部事務所が無料で借りている、そして専用電話もただで借りている、こういうことが行われている。また荒川の場合には荒川集会所、これは四百万円ぐらいでつくられた平家ですけれども、つくられるとすぐ荒川解同支部事務所の看板をかけまして、同じように無料で使ってしまう。そして電話も、二台あるそうですか、同じように無料で使ってしまう。そういうことで、公共的なものを無料で使ってしまうということが行われているのだけれども、こういうことは許せることかどうかということですね。これはどうでしょうか。

○山縣政府委員 いま御指摘の点は私どももお聞きしたばかりでございますが、同和対策事業は総理府を含めまして各省で所管しておるわけございまして、御指摘の点、どういう性格のものか承知しかねるわけでございますが、原則的にはそれぞれの地方自治体の問題であろうかというふうに考えます。

○紺野分科員 そういうふうに、公共建造物に対して部落解放同盟が勝手に特権を持ってこういうことをやるということは、社会常識というか、当然公正に、だれにも平等に同じような利益を与えなければならないという地方自治のたてまえ、地方自治法第十条の立場から見てやはり違反だ、間違いだということが言えるんじゃないか、この点特に聞きたいのです。つまりこれは明らかに不公正ですよ。みんなに同じように使わせるというのがたてまえですけれども、ある団体にだけ無料でそこを使わせるということは、ただ自治体の意向によってというだけでなく、地方自治法第十条の立場から見てどうなのか、この点をお聞きしたいのです。

○山縣政府委員 東京都の例につきまして、東京都の使用条例と申しますか、あるいは規則と申しますか、どういう取り決めで都民にお貸しすることになっておるのか承知いたしておりませんが、先ほど申し上げましたように、行政そのものは公平に実施されるべきものであるというふうに考えております。

○紺野分科員 たとえば、いま言いました荒川の事務所の場合は、百数十名の人を動員して夕方から明け方まで、いわば暴力的な圧力をかけて、今度はそこに入った人の給料をただにする、つまり二名の部落解放同盟関係の幹部を区の職員にせよということを言って、そして結局それを認めさせる。その後さらに用務員を一人、それから非常勤の人を三名というふうに、ただで入り込んだ上に、今度はそこに入り込んでいる実際の部落解放同盟の幹部の人たちの人件費まで、自治体の職員ということにして金を出させるというふうなことをやっているのですね。明らかに運動体というものと行政というものを全く混同してしまって、そしていわば自分たちの無理を通す、行政に対しても介入して、そして運動体としてのいろいろの費用負担をもこれにぶっかけてしまう。こういったことは、指導の立場にあるあなた方から見てどうですか。公正ですか。

○山縣政府委員 職員の任命、これはそれぞれの任命権者がなされるべきものと思いますので、総理府の立場としてお答えは差し控えたいと思いますが、先ほどから繰り返し申し上げておりますように、昭和四十八年の事務次官通達に基づきまして、行政の公平と地域住民の信頼確保につきまして、それぞれ各自治体の実情に応じまして、地方自治のたてまえにのっとりまして行うべきものであると考えております。

○紺野分科員 やっぱりあなたはなかなか抽象的ですね。逃げているようですが、こういうふうな部落解放同盟がただで公共的な建造物を使い、人件費まで出させて、そしてやっているというふうな、こういった明らかに地方自治法十条に違反するようなことについては、やはり政府として監督するというか、過ちに対しては正しく指導し、それを改善させるようにしてもらいたい、こういうことだけ言っておきます。
 時間がありませんから文部大臣にお聞きしますけれども、同じく八鹿高校事件などを起こした、いわゆる部落以外はすべて差別者であるという理論を持っている解同朝田派と言われるものの東京都連の方から、昨年十二月に百四項目の要求が東京都の方に出されました。その中には、もちろんこれはいま検討中でありますけれども、原則的に見て非常に問題な点があるとわれわれは考えます。そういう点で、原則的に明らかに問題であり、間違っているというふうに思われる点についてお聞きします。

 その第一点は、「全教員の研修を保証すること」、それは、地区の運動体と連携した教員の解放教育研究の実践を保証せよ、全教員の研修を保証せよ、それで全教員には解放教育の指導書、参考書を配布することということを言いまして、いま言いましたような特定の理論というものを持って活躍している運動体ですね、これがこういうことを要求するということはつまりどうなのか。原則的に言ってそのことは許されることかどうか、こういう点を、憲法やら教育基本法やら、そういうものに基づいてひとつ文部大臣のお考えをお聞きしたいと思うのです。

○安嶋政府委員 ただいま御指摘の「全教員の研修を保証すること」という事項につきましては、東京都に照会をいたしましたところ、この申し入れに基づいて新たに措置をすることとしているものはないということでございます。東京都は従来からも同和教育の研修は行ってきておるわけでございますが、従来のような形で将来もと申しますか、明年度も引き続き研修は行っていく考えであるけれども、ただいま御指摘の点については、新たに措置をすることとしているものはないということでございます。

○紺野分科員 文部大臣にお聞きしたいのは、原則的な教育基本法あるいは憲法、地方自治法というようなものについて、たとえば教育基本法八条ですか、特定の政党を支持し、または反対するための政治教育をしてはならない。第十条では、不当な支配に屈して教育をしてはならない、国民に対して直接責任を負うべきである。あるいは思想及び良心の自由ということも憲法で言われておりますね。この朝田派の都連と言われているものは、都の同対協に入ってきて、二者構成になっているのですね。そしてその二者構成で自分たちがやはりそういうことをやれと言っているわけですが、先ほど読みました三つのことですね、そういうことについて原則的にどうなんですか。都の方はいまのところそういうことはないと言っていると言うのですけれども、いま言いましたような原則的な立場から見て、どう文部大臣は思われるかということをひとつお聞きしたいのです。

○永井国務大臣 文部省のこの同和教育についての方針というのはきわめて明確でございます。第一は、法のもとにおける平等というものを達成いたしますために、差別というものがあるようなことはあってはならない。第二には、その教育を進めていきます上では、教育の中立性というものを重んじて進まなければいけない。したがって党派的な教育であってはならないということであります。こういう立場で文部省は各自治体の教育委員会に指導、助言をいたしておりますから、したがいまして、各自治体、これは東京都もその中に含まれますが、その精神で進んでいくことを強く望んでいる次第であります。

○紺野分科員 それから同じような立場でPTAや学校に啓発活動を行えということを言っているのですね。これは大阪の去年の実例等によると、全国的にもそうでしたが、特に大阪等では、PTAあるいは学校当局に、狭山裁判のこれは差別だということから、挙げて啓蒙活動というか、あるいは東京にも先生と子供を連れて上京させるというふうなことをやったわけですが、PTAや学校に啓蒙啓発活動をやれと、こういったふうなことを考えているわけなんですね。そういう特定団体の立場からのPTAに対するこのような啓蒙やその他をやれといういわば強圧的な要求だと思いますが、これについてはどう思いますか。

○安嶋政府委員 ただいま御指摘の事柄につきましては、具体的には報告を受けておりませんが、基本的な考え方は先ほど大臣がお答えになったとおりでございますし、かつまた、先ほど総理府の室長からもお話がございましたように、行政が公正中立でなければならぬということもこれまた当然なことかと思います。

○紺野分科員 それからその中にこういうことがあるのですね。「解放教育副読本を製作すること」ということがあるわけなんです。このことは、やはり一つの典型は大阪ですね。三年生、四年生、五年生、六年生、中学校、そして理論書及び手引書というようなものがありまして、合計七百四十円を義務的に込みで買わされる、そういうことが学校で行われている。そういった実例があるわけで、そのことをこの東京都連の朝田派なるものは、今度は大阪式をそのまま東京へ持ってきて、これでもっと大がかりにやろうというふうな考え方である。だから、そういうふうな副読本をつくる、そして強制的にそれを学校で使わせるというふうなことについてはどうお考えですか。

○安嶋政府委員 副読本は御承知のとおり補助教材の一種であろうかと思います。したがいまして、副読本をつくること自体を否定することはできないわけでございますが、しかし、その内容なり、あるいはその使わせ方につきましては、先ほど大臣から御答弁を申し上げましたように、教育基本法や学校教育法等の法令に従い、あるいは同対審の答申の趣旨に従い、かつ、教育の中立性、行政の公正さというものを確保することがぜひ必要であろうと思います。具体的にはまだ何も聞いておりません。そういう立場で原則的に処理すべきものだ、こういうふうに考えます。

○紺野分科員 そうすると、そういう特定の団体が特定の理由に基づいて編集させるようなやり方や、またそれを強制的に使わせるというふうなやり方は、正しくないということですね。

○安嶋政府委員 同じ答弁を繰り返すことになるわけでございますが、その内容、使用のさせ方等につきましては、先ほど来繰り返して申し上げている原則に従って処理されるべきものと考えております。

○紺野分科員 時間があれですから最後に、これは去年の十二月二十一日に、荒川区役所の職員七十五名に対して職員研修会というものが行われているわけですが、これは解同中央本部書記局員の亀山優一という人が講師になって、自治体の職員にやっておるわけです。これを見ると、内容はたとえば八鹿高校のあの事件を弁護しておりますね。それで、国会で最近問題になりました私どもの村上議員の衆議院の予算委員会での発言というものについていろいろ誹謗しておる。あるいは共産党についていろいろ偏見に基づいた中傷をやっております。たとえば、日本共産党がいまや社会党を飛び越えて自民党と手をつなぐような状態になっていますというふうなことを言ったり、正常化連という組織をでっち上げて分裂的なことをやっているんじゃないかとか、これは向こう側が除名してきたものなんですね。それが組織を正常化するためにまとまったものでありますけれども、そういうこととか、いろいろ特定政党に反対する、誹謗する、そういうような研修を地方自治体の職員に対してやっている。こういったいわゆる研修ですね。これは総理府関係の方、どう思いますか。

○山縣政府委員 同和問題に関する研修でありますが、やはり同和対策事業特別措置法、同和対策長期計画、これの趣旨にのっとり行われるべきものであろうかと思います。特に各自治体におきましては、その実態に即応いたしまして、自主的判断に基づいて行われるものでございますが、公平、中立という点は尊重されるべきものと考えております。

○紺野分科員 じゃ、私の時間はこれだけですから、これで終わります。

○東中分科員 最初に大臣にお伺いしておきたいのですが、日本の税制度ですが、申すまでもなく、憲法三十条なり憲法八十四条なりに基づいて、いわゆる租税法律主義で、法律に基づいて公平の原則によって課税されなければいけない。いやしくも、特定の団体に入っておるから差別をして重税を課すとか、あるいは特定の団体に入っておるから差別をして特別な軽減措置をとるとかいうようなことは、断じてあってはならぬことだと思うのでありますが、大臣としてはどういうふうにお考えになるか、最初にお伺いしたいと思います。

○大平国務大臣 仰せのように、税務行政の目的は、すべての納税者に対しまして税法を適正、公平に執行してまいることにあると存じております。不断にそういう信念を持って公正に事に当たらなければいかぬ。特定の団体に属するからといって特別扱いをするということはございません。
    〔主査退席、谷川主査代理着席〕

○東中分科員 全国に十一の国税局がありますが、いまこの国税局のうちで、同和対策室が置かれておるのはどことどこでありますか。

○磯辺政府委員 いわゆる同和対策室と言われております機構を持っておりますのが、国税局で申しますと東京国税局、大阪国税局、広島国税局、高松国税局、以上の四局でございます。

○東中分科員 いま、いわゆると言われたのですけれども、いわゆる同和対策室と、いわゆるでない同和対策室とがあるのですか。

○磯辺政府委員 私がいわゆると申し上げましたのは、これは大蔵省設置法等に基づいたものでないということと、それから局によりまして、同和対策室というふうな看板を掲げておる局もありますし、それから看板を掲げずに事実上同和――失礼いたしました。ただいま申し上げましたのは、全部同和対策室の表示がございます。それで、いわゆると申しましたのは、大蔵省の設置法、そういったものに基づいたものでないということで申し上げたわけでございます。

○東中分科員 国税局の部課の構成については、設置法に書いてないのはあたりまえですが、大蔵省の組織規程によってもそういうものはないということだと思うのですが、組織規程にないそういう組織をわざわざつくっておられるということになるわけですね。いわばもぐりの室がつくってある。
 大阪の場合を見ますと、写真に撮ってきましたけれども、十二階の南にちゃんと、案内プレートにも、向こうへ行けば同和対策室がありますよと書いてあります。その部屋にも同和対策室とちゃんとプレートを掲げてあるわけですね。大阪国税局の場合に、そういった同和対策室の部屋までつくってあるのですが、その構成はどういう人間構成になっておるか、これは何をやっておるのか、それをお聞きしたい。

○磯辺政府委員 大阪の場合申し上げますと、同和対策室の室長が一名、それからあと二名の係官が配属になって合計三名でございます。
 それで、その所掌事務といいますと、これは、いわゆる同対審の答申に盛られました精神を税務行政の上に反映させるために、関係各課と連携して署の指導に当たるというふうなことでございますけれども、具体的に申しますと、同和問題について局署の職員に対する研修等の実施、あるいは同和関係者に関する実情を把握すること及び実情に即した課税について局署職員を指導することというふうになっております。

○東中分科員 この間の、二月二十三日の三谷議員の質問については、同和地区の実情把握ということがその仕事なんです、こういうふうに国税庁長官は答えているんですね。あなたのいま言ったのとは大分違いますね。この三日の間に任務が訂正されたわけですか。

○磯辺政府委員 長官は簡単にお答えになったのではないかと思いますけれども、私は、できるだけ詳しくお答えする意味で、詳しく申し上げたわけでございます。

○東中分科員 あなたの言っているのは違うじゃないですか。長官が言っているのは、同和地区の実情把握ですね。あなたのいま言ったようなことを、長官が同和地区の実情把握として答弁したとすれば、明白にこれは概念の違うことを言っていますね。地区の実情を把握するということと、関係者の実情を把握するということとは、これは明白に違いますね。同和対策事業というのは、御承知のように対象地区についてやられる事業ですから。そうでしょう。次長のいまの答弁では、対象地区じゃなくて、今度は個人であるということになるわけですが、そういうことをやっておるというふうに聞いていいわけですか。

○磯辺政府委員 厳密に申しましたならば、いわゆる同対審に盛られました精神というのが、同和地区というふうに地域的にとらえるものか、あるいは広く同和地区の関係者というふうにして人的にとらえるのか、私たちは、むしろこの同対審に盛られましたその精神にのっとりまして、厳密な意味におきまして属地主義、あるいは属人主義ということではなくて、要するに同和地区並びにその中に居住しておられる方々、その関係者というふうに広くこれを取り上げておるわけでございます。

○東中分科員 国税当局は、同和地区関係者であるかないかということについて調査をするのですか。調査をしないとすれば、あなたの言う同和地区関係者である人と同和地区関係者でない人と、その区別は一体どういう基準で決めるのですか。

○磯辺政府委員 私たちは、どこが同和地区であるとか、あるいは同和地区でないということはわかりませんし、また、そういった明確な差別があってはならないというふうに考えております。したがいまして、御本人の方から、これは同和地区関係であるというふうな申告がございました場合には、私たちは、それをもって同対審の精神に盛られました措置を適用すべきものと考えております。

○東中分科員 そうすると、同和地区関係者だと本人が言うてくれば、それがあなた方の頭の中にある本当の同和地区関係者であるかないかは、これは調べようもないし調べない、相手の言うままにとらえる、こういうことになるわけですね。

○磯辺政府委員 私たちは、それ以外に調査する方法もございませんし、また、あえてそこまで突っ込んで調査をするという必要はまだないと思っております。

○東中分科員 それは相手の言うままだ、相手の言うままで、同和地区関係者だと言われたら、ほかの一般納税者とは別に扱う、この同和対策室を設けることによって別に扱うということになるわけですね。

○磯辺政府委員 別に扱うというふうに先生おっしゃいましたけれども、その別にという意味、私たちにはよくわかりませんけれども、同対審の答申に盛られました精神にのっとりまして、実情に即した適切な課税を行うということに相なるかと思います。

○東中分科員 あなたは、同対審答申の趣旨に基づきと言いますが、同対審答申の趣旨は一体どういうものだと思っているのですか。

○磯辺政府委員 私たちとしては、同和地区については、社会的、経済的な諸問題が存在するということを聞いておりますので、その実情を十分踏まえて課税をするということであろうかと思います。

○東中分科員 社会的、経済的、そういう実情を踏まえると言うんだったら、その実情を調査するなり何かしなければ踏まえようがないでしょう。しかもあなたは、そういうようなものについては、どこが同和地区だかわからぬから調べに行きません、こう言っているでしょう。地区の調査にも行かない、行ってはいけないんだ、しかし、それを踏まえてやるんだ、一体どういうことなんですか。じゃあ、踏まえてどうするんですか。

○磯辺政府委員 私たちは、申告書が出ましたら、その申告書におきまして、同和関係である、あるいは同対事業に関連した者である、あるいは同和事業に関連した者であるというふうなことを、御本人の方から申告ございましたら、その段階においてきめの細かい配慮をし、実情に即した課税処理をいたしたい、かように考えておりまして、必要と認めた場合には、もちろん調査に行くということもあるわけであります。

○東中分科員 同和地区関係者だという申告があったら、その申告のあった人については実情に即してやる、こう言われましたが、ほかの納税者については実情に即してやらないのですか。すべての納税者に対して、実情に即して課税するのじゃないんですか。実情を無視してやるのですか。ほかの人たちと、あなたの言う同和地区関係者との間に違いがあるのかないのか。ほかは実情に即してやらないと言うのだったら、これはまた話はわかりますよ。その点はどうなんです。

○磯辺政府委員 もちろん、私たちの課税と言いますのは、実情に即した課税処理をするというのが基本原則であります。ただ、ただいま申しましたように、特に同和地区につきましてそのようなきめの細かい実情に即した配慮をし、課税処理をすると申し上げましたのは、御承知のように長年にわたり同対審におきまして審議がございまして、その結果、審議会の答申というのが四十八年の八月十一日に出されたというふうな長い間の歴史的な特殊な事情にかんがみまして、われわれは特に配慮をしておるということでございまして、それ以外の納税者については、実情に即する必要はないといったような処理をもちろんやるようなことはございませんし、いずれの納税者につきましても、実情に即して課税処理をするということは、当然のことだろうと思います。

○東中分科員 すべての納税者に対して実情に即した課税をする、実情について必要があれば調査する、あたりまえのことなんです。それなのになぜ、あなたの言う同和地区関係者と言うてきた人、実際はどうかわからぬけれども、と言う者に対してだけ特別に、そういう組織規程にもない同和対策室をつくってやるのか。特別な扱いをしているじゃないですか。別な扱いをしているじゃないですか。明白でしょう。言葉では言われていないけれども、そういうことになっていますね。なぜこういう同和対策室をつくることになったのか。大阪の場合は、いつからつくることになりましたか。

○磯辺政府委員 大阪の場合には、四十四年の二月に専担者を置きまして、四十四年の十一月に同対室という表示を出すようになっております。

○東中分科員 ここに部落解放同盟朝田派の解放新聞という新聞があるわけですが、これは一九六九年二月五日付の新聞です。これによると、一月二十三日に佐藤大阪国税局長初め神戸、奈良、和歌山各税務署長など責任者が出席をして、ここに部落解放同盟朝田派の中央役員あるいはその他の人たち約五百名が国税局に詰めかけまして、ここで部落対策専門担当者を置かせるという確認ができたのだという報道をしています。一月二十三日にいわば五百人の圧力といいますか、交渉が加えられた後、それを認めて二月に設置するということにして、いま言われたような組織規程にもない同和対策室なるものを設置することになった、これが経過じゃないですか、どうですか。

○磯辺政府委員 私たちとしましては、ただいま申しましたような経過で大阪に同対室をつくったわけでございますが、それは一にこの同和問題というものがなおざりにできない、真剣にこの問題に取り組んでいかなければならないというふうな税務上の基本的な考え方から、そういった同和対策室というものをつくったものでございます。

○東中分科員 大阪国税局の総務部の中には、同和対策室と別に税務相談室というのがありますね。税務相談室というのは、組織規程に基づいたものである、そうじゃございませんか。

○磯辺政府委員 それは組織規程に基づいたものでございます。

○東中分科員 組織規程にない、しかも組織規程にある税務相談室があるのに、あえて別の室をつくった。そして、どれに対しても実情に即してやらなければいけない、なのに未解放部落、あなたの言う関係者については特別の担任者を置くということにした。ここで具体的にやっておることは、税務申告をいわゆる同和関係者と言われる人たちが国税局へ持ってくるように、そこで受け付けるということを、大阪府同和地区企業連合会員、あるいはそれを窓口とする人たちには、そういう扱いをするという約束をされて、実際にそうやっているのではないですか。

○磯辺政府委員 そういった約束をして、それによってここの同和対策室で申告書を一括して受け取っておるという問題ではございませんで、そういった御希望のあるということはわれわれは存じております。  それからまた、これはこの前、長官が三谷議員の御質問に対して御答弁申し上げましたかと思いますけれども、事実上その同対室の方に申告書を持ってこられた場合には、それを拒否するというわけにもまいりませんので、その場合には便宜国税局で受領いたしまして、それを関係の税務署の方に届けておるというふうな状況でございます。

○東中分科員 大阪府同和地区企業連合会会員の証と書いた大きな判こを申告書に押して、このいわゆる大企連は全部ここへ持ってくる。国税局で受け付ける。国税局は丸印で大阪国税局総務課受付という受付判を押すというシステムに実際上なっていますね。その事実はどうですか。

○横井政府委員 私から一般論とあわせて申し上げます。

○東中分科員 一般論はいいですよ。時間がないのですから、いまの事実に答えてくださいよ。

○横井政府委員 御指摘のようなことがございますけれども、これは特定の団体であるからそのような扱いをしておる、こういうことではございません。御承知のように、国税通則法二十一条では、申告書等は所轄の税務署へ提出するということになっておりますけれども、納税者の方々の中には、過って税務署にお出しになるという場合もございますし、また局へ持ってみえる場合もございますが、その場合におきまして、その申告書が無効であるという扱いにするとか、あるいは一たんお返しするとかいうことは大変な問題を起こしますので、受け取るということにして関係署へ移送するということにしておるわけでございまして、同和関係者の申告書につきましても、局へ提出されました場合には、便宜局で受理いたしまして、所轄の税務署へ移送しておるという状況でございます。

○東中分科員 大阪国税局関係で局へ直接持ってくる大企連関係の申告書はどのくらいありますか。

○横井政府委員 正確にいま手元に資料がございませんが、約三千通くらいかと存じます。

○東中分科員 それならほとんど全部じゃないですか。大企連の扱っているものは全部国税局へ行っている。しかも、それは大企連、大阪府同和地区企業連合会員の証という、ここに写しがありまけれども、申告書の一番正面のところへごつい判こを押して、その横へ受付判を押すというかっこうになっていますが、大体そういう扱いになっているでしょう。三千通とすれば相当の量じゃないですか。過って持ってくるという問題じゃないのではないですか。

○横井政府委員 正確に把握しておるわけでございませんが、全部局へ出るということではございませんで、署の方へ出されているというのもあるやに聞いております。
 なお、御指摘のように大企連、東京でございますと東企連というふうなゴム印が押してあることが多いというふうに聞いております。

○東中分科員 本来は税務署長に出すべきものだ。国税通則法もそうなら、所得税法にしてもそうです。法人税法にしてもそうです。それを組織的に――あなたの言うように例外はあるかもしれませんが、ほとんどが組織的に持ってきておるのに対して、これは税務署に持っていくべきものなんだ。過って持ってきたんじゃなしに、意識的に持ってきておることは明白ですから、当然、署長に出せと法律上は書いてあるんだから、そういう指導をするのがあたりまえでしょう。あなた方の言う同和関係者にはそういう指導はしないのですか。指導をするために同和対策室をつくったというんでしょう。本来なら自分の所管のところへ出せばいいはずのものを、わざわざここに持ってくるのはなぜか。というのは、国税局に対して、先ほど言った五百人もの人が、解同朝田派の指導する大企連が押し寄せていって、各署の税務署長を集めて、局長も出て、そうして、それをのまされて、そういう特別な扱いをしているというのが事実の経過じゃないですか。過って持ってきたというようなものとは全く異質のものだということですが、どうなんです。

○横井政府委員 先ほど次長から御答弁申し上げましたように、局へ持っていらっしゃいとか、あるいは局の方でいただきますとかいうふうなお約束をいたしておるわけではございません。ただ現地におきまして、局で要望等を伺ったときに、先方の方でそういう御要望があったことは聞いておるわけでございます。いずれにいたしましても、お約束したわけではございませんが、大企連の方方が局の方にお出しいただくということでございますので、私どもは、お出しいただいたものをお返しするわけにもまいりませんし、これを無効だというふうな扱いをするわけにもまいりませんので、先ほど申し上げましたように、便宜国税局で受け取りまして、所轄税務署へ移送するという扱いをしておるわけでございます。

○東中分科員 そうすると、法律上は税務署へ持っていくものである、過って持ってくる人もあるから、そういう場合は国税局で受け付けて回す場合もある、大企連の場合は、あるいはほかのところもそうかもしれませんが、東企連の場合も、一括してあるいは組織的にずっと持ってくる、こういう要望がある、その要望を突っぱねるわけにもいかぬから聞いている、その受け付けをやるのが同対室だ、結局こういうかっこうになっているわけですね。向こうの要望に押し切られて、明らかに税務署長に出すべきものを、国税局へわざわざ持ってくるということを受け付けている、こういう結果になっておるというのは、あなたの表現こそ違え、実態そのものを言えば、そういうことになっているということは明白であります。組織的に意識的になぜ国税局へそれを持ってくるのか、なぜそういう要望をするのかということについては、国税局としてはどう思っていますか。

○横井政府委員 先ほども申し上げましたように、お約束したわけでもございませんし、押し切られたということでもないと存じておるわけでございますが、どういう理由かは存じませんけれども、局の方へお出しになるわけでございますので、先ほど申し上げたような扱いをしておるわけでございます。
 なお、局へお出しになる理由につきましては、私どもといたしましては、先ほど次長から答弁申し上げましたように、一般の納税者につきましても、実情に即した課税をするわけでございますが、同和地区関係者につきましては、同対審答申にございますように、特に社会的、経済的な諸問題があるということで、きめの細かい、実情に即した取り扱いが必要だということで、念のために国税庁長官から四十五年の二月に通達を出しておる、こういうふうな事情でございます。一般の納税者に比べまして特別に優遇するといいますか、不公正な扱いをすると申しますか、そういうことではございませんで、あくまでも実情に即した課税をいたしておるわけでございますので、私どもの立場からは、なぜ局へまとめてお出しになるのか申し上げる手段がないわけでございます。

○東中分科員 理由もわからぬ、わからぬどころか、理由については理解できないということでしょう。わからぬというのは理解できない、理解できたらわかるわけですから。理由は理解できないけれども、とにかく三千通ものものを大企連では持ってくる、そいつを受け付けて、また税務署へ持っていって、きめ細かく特別に扱う、こういうことになるわけですね。いまあなたの言われていることは、そういう事態になっている。
 どういうように扱っているかと言えば、所轄税務署ではいわゆる金ラベルをつけている。黄色のラベルをつけて統括官しか扱わない、こういう扱いをしていますね。どうですか。

○横井政府委員 局へお出しになる理由につきましては、御指摘のように私どもわからないわけでございますが、署へ送りまして、署の方で実情に即した課税を行うようにいたしておるわけでございます。
 金ラベルを張っておるのかどうか、統括官だけということになっておるのかどうか、その辺、私ども十分存じておりません。署で必要に応じて適正な処理をしておるというふうに判断しております。

○東中分科員 特別に金ラベルを張って、一般職員にはタッチさせないで、統括官だけがそれを処理するということをやっておるかどうか、あなたは知らぬとおっしゃった。知らぬなら知らぬでよろしいが、そういう特別の扱いをすること自体いいことなのかどうか。国税庁としては認めておるのか認めていないのか、実際にやっているかやっていないかは別にしてですよ。実際はそうやっているのですが、そういうやり方を認めておるのかどうか。次長どうですか。

○磯辺政府委員 いわゆる同和地区の課税の問題につきましては、第一線でいろいろと考えて配意をしながらやっているわけでございますが、具体的にどういうふうな措置を講ずるかというようなことにつきましては、それぞれ同和地区の実情も違いますし、いろいろ歴史的な問題もございますので、それぞれの出先が、現地におきまして実情に即して創意工夫をこらしてやっていることと思います。

○東中分科員 あなた何を言っているんですか。それぞれの同和地区の状況について、地区の実情を調査するということはしない、どの地域がどうなのかわからないとあなたさっき言ったじゃないですか。ただ相手の言うことだけしか決められないのだとさっき言ったでしょう。それが国税庁の立場でしょう。この地域はどうなんだ、この地域の歴史的な条件はどうなんだ、そんなことを調べるのですか。所轄署でそれを調べさせるのですか。そんなことはしないと先ほど答弁したでしょう。いま言っていることと明らかに矛盾しているじゃないですか。  私がいま聞いているのは、そういう矛盾したごまかしの答弁じゃなくて、税務署の中で金ラベルをつけて、その書類だけは特別な扱いをして、担当官も一般職員をつけないという扱いをする、大企連から来たものについてはそういう特別な扱いをする、東企連から来たものはそういう扱いをするというようなことが許されるのかどうか、それが国税庁の方針なのかどうかということです。そういう方針でないならない、そういう方針ならそういう方針と、どっちかしかないのですから、はっきりと答弁をしてください。

○横井政府委員 いまの御指摘は、先般、三谷議員の御質問に対しまして、長官が同和地区の状況を調べるとお答え申し上げた。次長からは、同和対策室の所掌事務が研修等の実施とか実情を把握すること、実情に即した課税について職員を指導すること、こう申し上げたので、その食い違いをお聞きになっておるように思うのでございますが、次長の答弁は、当然、同和地区の事情等を調べまして、その上で実情を把握し、それから実情に即した課税について局署職員を指導する、また研修等の実施も指導するということを申し上げておるわけでございます。

○東中分科員 そんな答弁じゃだめだよ。地区の状況は調べないとさっき言ったじゃないか。どの地域が同和地区なのか、だれが同和地区の人なのかわからないのだ、そういうものは調べませんと、こういまここで次長が答弁したんですよ。直税部長は、上司の言っていることを合理化するような違ったことを言いなさんな、私はいま次長が言うたことについて聞いているのだから。
 私がいまここで質問しているのは、そういう内容についてじゃなくて、金ラベルの、特別の担当官を決めてやるという扱いは庁の方針なのか、方針でないのか、これは、やっちゃいかぬことなのか、大いにやってよろしいということなのか、どっちなのかと聞いているんですよ。

○磯辺政府委員 ちょっとくどくなりますけれども、私、特別に調査をしないというふうに申し上げましたのは、納税者が同和関係の人であるかどうか、そういった個別的なことまでは税務署の方で立ち入るべきじゃないし、調査をしないと申し上げたわけでございます。ただ、同和地区の方たちが来られて、その実情をいろいろと税務署の方に言ってこられますので、それに応じまして当該税務署あるいは国税局が、実態に即したきめの細かい配慮をしながら課税処理をしていく、そのために、それぞれの状況に応じまして第一線で考えていると思います。したがいまして、これは、やはり現地の判断に任せてしかるべきものだと考えます。

○東中分科員 そんなことを聞いているんじゃないんだよ。金ラベルをつけて統括官だけが担当するというやり方はいいのか悪いのか、庁の方針としてどうなのかということを聞いているんですよ。どうなんですか。

○磯辺政府委員 一概に、いいとか悪いとか、ちょっと申し上げるわけにはいかないわけでございます。といいますのは、署の方でいろいろと創意工夫をしてやっておりますから、やはり私たちは、第一線の実情に即したやり方というものを尊重していきたいと考えます。

○東中分科員 いま、いいとか悪いとかいうことは言えないという答弁ですけれども、ということは、そういう扱いをやってもよろしい――そういう扱いを必ずやれと言っているわけじゃないけれども、やってもよろしいという姿勢を国税局がとっているということですね。どうですか。

○磯辺政府委員 長官の方の通達では、「今後とも実情に則した課税を行なうよう配意すること。」という基本的な方針を示しております。第一線におきましては、その基本的な方針を受けまして現地でいろいろと一番適切な方法を講じておると思いますので、私たちは、それがいいとか悪いとかじゃなしに、現地のやり方というものを尊重していきたいと考えます。

○東中分科員 大臣にちょっとお伺いしたいのですが、いま次長はのんべんだらりと言っているわけですけれども、特定の団体が出してきた申告書について、要請があったからということで国税局で受け付けて、そして所轄署へ渡す、所轄署では金ラベルをつけて、統括官以外はタッチしないという特別の扱いをしている。そういう特別の扱いをすることは、納税者に対して、一番最初に言われました公平の原則から言っていいとお考えになっておるのか。大蔵大臣として、しかも、あなたは税務関係の出身者でもあられるわけですから、ひとつ大蔵省としての考え方をここではっきり示していただきたいと思うのですが、いかがでしょう。

○大平国務大臣 本来税法は、その執行を人によって二にすべきものでないわけでございまして、公正に適正にやるべきものだと思います。いわば、これが公理だと思うのであります。
 それでは、税務の実際においてどういうことをやって、実情に即した適実な課税を実現してまいるかということは、いま国税庁も申しておりますとおり、それぞれ工夫を現地でやっておることと思うのでございまして、それが第一に述べました、原則に不当に背馳しないというものである限りにおいて、それぞれの工夫は、適正な適実な課税をやっていこうという上から申しまして許されるのではないかと思います。

○東中分科員 公正であれば許される、しかし金ラベルをつけて特別な扱いをするというようなことが公正でないことは、明らかにほかと違うのですから、そういう点で公正でないことは明白だ。
 そこで、そういう事実があるかないかについては知らないという形でいま言われましたけれども、事実はありますから、それをはっきりと調査して、そういう特別な扱いを是正すべきだということをここで強く要求しておきたいと思いますが、やられますか。そういう事実があるかないかということについて調査をして、それについての回答をちゃんと出されますか。国税庁どうです。

○磯辺政府委員 現状を調査してみたいと思います。そしてその上に立って、それがいいか悪いかということを、私たちなりに深く考えてみたいと思います。

○東中分科員 では調べてぜひ検討してもらう。これは明白な差別ですから。
 そこで、話は変わりますが、同和控除というのが言われています。同和控除は、事業所得の三〇%を同和控除ということで申告書の中に書かして、そしてその分を、書いてきたものを税務署が認めるというふうな扱いをしておるわけでありますが、法律上、租税法律主義のたてまえからいって、同和控除という一律事業所得の三〇%を控除するという制度があるかないか。まず、その制度があるかないかということについて聞きたいのですが、国税庁どうですか。

○横井政府委員 御質問の同和控除というのが、法律、政令等にあるかどうかということでございますが、そういう特別の控除は、法令上認められておりません。また御質問でございますが、私ども、そういう同和控除というふうなものを認めておるということでもないということを申し上げておきたいと思います。

○東中分科員 同和控除は制度上ない、制度上ないものを認めたら、それは違法だということになりますが、そうでしょうね。

○横井政府委員 おっしゃるとおりでございます。

○東中分科員 もしそれを認めるということになったら、脱税を認めることになりますね。そういう名目をつけて一律三〇%所得から引いちゃうというのは、これは脱税行為になりますね。そうじゃないですか。

○横井政府委員 予算委員会におきまして、長官からお答え申し上げましたように、最近におきましては、同和控除というふうなことを明記いたしました申告書は提出されておらないというふうに報告を受けておるわけでございます。
 かつて、そのような同和控除というふうなことを書いた申告書がなかったかどうかということについては、私、正確な記憶を持っておらないわけでありますが、いずれにいたしましても、納税者の方々から申告書が出ました際におきましては、私どもは、申告審理をいたしまして、違法な申告書あるいはまた妥当でない申告書につきましては、これを調査対象ということにいたしまして、署全体の事務量等を勘案いたしまして、緊要度の高いものから調査をいたしてまいる、こういうたてまえにいたしておるわけであります。

○東中分科員 同和控除という申告書が、これはある税務署、特に名前は言いませんが、昭和四十二年度の申告から出てきているようですね。ここに私が持っているのは、四十三年度の分の一例でありますが、この人の場合は、同和控除で九十四万二千何がしの計算をわざわざし直して、そうして字が違うのですけれども、一般の申告書の中を訂正しているのは、これは税務署の人が書いたのじゃないかと思うくらい数字の書き方が、素人が書いた場合は金くぎみたいになりますけれども、すすっとした非常にスマートな書き方をしているんですよ。そして、これはそのまま認められている。四十三年度です。たまたま私の手に入ったのがそうですけれども、そういう扱いがされている。違法な、同和控除と堂々と書いてあるわけです。
 この間、予算委員会でお見せしたようでありますが、そういうものが四十七年までずっと続いておったということ。そういう実態について、いま、やっておったかどうか知らぬということを言われましたけれども、これは少なくとも明白な違法行為になるわけですね、それをもし税務署側がそのまま認めているということになれば。これは実際に認めているのですから、そういう点について調査をして、もしそういうことがあれば是正するという処置をとられますかどうですか。四十七年度までありますから、いまの点でまだ時効じゃありませんから。どうですか。

○横井政府委員 先ほど申しましたように、税務署では申告を審理して調査対象を選定した上で、緊要度の高いものからやっております。かつ御指摘のように、通常のミステークあるいはまた計算の誤り、解釈の相違というようなことでございましたならば、三年間という課税の期間があるわけでございます。御承知のように、税務署の所得税の職員は、一万人で八百万件の処理をするわけでございますが、そういう中で、緊要度の順番に応じまして課税年限の中で極力努力をしながら課税の公平を保っていくということでございますので、今後とも努力をしてまいりたい、かように考えております。

○東中分科員 今後それを調べるということはいいですけれども、私がここで申し上げていることは、一般的なことを言っているのじゃなくて、あなたが先ほど、年間大企連で三千通と言われた、大企連を通じて出てくる大阪府同和地区企業連合会会員の証という判この押してある、国税局の受付判が押してあるその事案について、わざわざ同和控除という項目をつくって、三〇%の計算をしてやっているのですが、そうしてこれは認めるべきものでないということをあなた言われたけれども、ところが実際に認められておる。しかも、申告ではそういうものを出してきたことがあるということは認められた。大企連というのは同じ行動を起こしているわけですから、大企連の中で一人は同和控除を書いて、ほかの人は書かないというようなことはないのですから、これは制度的なものとしてやってきたということは明白ですから、はっきりと調査をして是正をすべきものはするということを、これは強く要請しておきます。
 ところが、最近になっては、なるほど同和控除とは書かなくなった。いまここに、私の手にあるのは昭和四十八年度の法人税申告ですが、これを見ますと、この明細書では三千七百三十二万、「当期利益」または「当期欠損の額」という項目にそう書いてある。そして減加算をやった後で、減加算をやった後の額のちょうど三〇%を今度はさらにそこから引くように数字が並べてある。項目にはどう書いてあるのかと言ったら、「同和控除」という言葉は書いてない。空欄にして三〇%を引くようになっている。これが法人の申告で出てきているわけです。「所得金額の計算に関する明細書」の中でそういうふうにちゃんとなっている。別表四です。
 あなた方は、同和控除ということは認められぬということをいま言われた。言葉は認めないけれども、実際はそういう数字は、わざわざ数字だけはきっちり三〇%で書いて出してきている。しかも法人税です。こういう事態があるのですが、同和控除は認められないというのは、名前だけが認められないので、実際はそういうことをやっていくということなのかどうか。そういうことは断じて許されぬことだと思うのですが、どうですか。

○横井政府委員 私どもは、同和控除というふうなことでございますとお認めするわけにはいかないと思うのでございます。ただ、先般の予算委員会におきまして、長官からお答え申し上げましたように、同和地区関係者につきましては、社会的、経済的な特殊な複雑な事情がございまして、そのために、たとえば借入金の利子でございますとか、あるいはまた立ち退き料でございますとか、特殊な経費がかかるような場合がございますならば、これは経費というふうなことになるわけでございますので、そういうものはお認めできるということでございます。 ○東中分科員 それはあたりまえのことですよ。特別な金利が要ったら、その項目を起こすのはあたりまえでしょう。そういう項目を全部起こした上で、それと別に事業所得の三〇%を引いている。そこが問題なんですから、そういうことはやるべきでないし、やらないということをここではっきり言えますか。その点はどうです。

○横井政府委員 同和控除という名目で、経費がないにもかかわらず経費を控除するというふうなことでございますならば、適法あるいは適当ではないということでございます。それにつきましては、先ほど申し上げましたように、税務署は非常にたくさんの案件を抱えておりますので、全部について調査するということは実は大変困難でございます。で、緊要度に応じましてだんだんに調査をしてまいる、こういうことにいたしておるわけでございます。

○東中分科員 ことしは三千件と言われたが、大企連関係で三千件についてそういう扱いをしているということが問題になっているのであって、一般的な問題でなくて、特別に扱っているということを問題にしているのだから、特別に扱っていることについて、これは当然違法だということをあなたは言われているのだから、違法を正すのはあたりまえだと思うのです。
 会計検査院からお見えいただいていると思うのですが、その点について会計検査院としては、そういう金ラベルの扱い、それからこういう扱いがされているということについてどういうふうにされますか。

○高橋会計検査院説明員 いまも先生と当局との間のお話を承りまして、いろいろな点が参考になったわけでございますが、われわれの日常の検査の上では、そういう事実がわれわれの検査の網の上に上がってこないのが実情でございます。
 それで、それにつきましてどういうような見解かということでございますが、私の税法で知る範囲におきましては、金ラベルとかあるいは同和控除とかいうような種類の問題は、これは税法上どこにも規定のないものじゃないかと思われますので、不適正な申告だと思われます。

○東中分科員 だから会計検査院としては、実際に定期に検査に入られるわけですから、入ったときにそういう内容について、大企連関係、解同朝田派の組織している企業についてそういう特別の扱いをしている問題、私たちは、そういう扱いをしているという事実をここで挙げているわけですから、そういう点について、ちゃんとした検査をやるということをここで約束してほしいのです。
 時間がありませんのでもう一点申し上げますと、ここに私が持っているのは譲渡所得であります。これを見ますと「要調査対象事案審理表」というのがある。これは、この事案について付せんが回ってきて税務署として調査に入ったということなんですが、その中で「選定理由無申告」というところに丸が打ってある。「無申告の理由等」というところに「大企連」と書いてある。こういう形です。そして最後に「譲渡所得納税相談兼申告審理事績書」という文書を見ますと、これは国税局の中でつくるものですが、大企連という判こがわざわざ押してある。これは国税局当局が押していることになるわけですね。その中に最後の処置が書いてあるのですが、局からの交渉で四十九年二月二十七日署長同行で資産税課何々何、これは特に名前を言いませんが、何々に説明し、少数事案として処理相当と認むということなんです。一番最初は一千万以上の案件だということで、そこに丸を打って調査に入って、こういう形の処理がされているわけです。これは全くでたらめきわまるものだと言わなきゃならぬと思うのです。そしてその結果、譲渡税は全部ゼロになっているんですね、当初は一千万ぐらいのことということで入ったわけですが。
 それから、もう一つの例をここに持っていますが、これは大企連関係者に対して、やはり譲渡所得をゼロにした例です。譲渡所得が問題になる場合に、当然その譲渡資産を取得した時期が明らかでなければ課税のしようがないというのは明白ですね。ところが、この申告書ではその欄は空欄ですよ。そして譲渡価格の総額が二百万円、取得価格、設備費、改良費が百七十五万円、結局は特別控除額十七万五千円を入れて譲渡所得金額ゼロ、こう落としているんですね。しかもこの記録によると、統括官AならAという人のその同じ判が担当者のところに押してある。統括官が担当して、そして譲渡所得の申告をゼロで認めるについて、それを取得年月日空欄のままで処理する。
 このものについて私、調べてみました。これは大阪の税務署でありますけれども、この物件は東京なんです。世田谷区です。りっぱな住宅地域です。その売った土地は、建設省が告示している公示価格によると千四百万円ですよ。それが二百万円と書いてあるわけですね。税務署の路線値の評価価格でも五百五十万円ですよ。これは同和地区の問題じゃないのです。大企連の判を押してあるだけなんです。こういう処理がされている。これはゼロになるように計算して逆算して書いていったとしか思えぬわけですね。ゼロにして、それで二百万にして、百七十五万にして、しかし余りにもつじつまが合わぬものだから、取得年月日は、短期と長期で明白に課税率も違うわけですから、その部分は空欄にしてある。こういうことを税務署側がそのまま認めているんですよ。
 これについて大企連が発行しているこの文書によると、税務署側、大阪国税局長と話し合いをやって、そして自主申告については全面的にこれを認めるという約束をさした、確認事項をとったのだということを言っている。その線に沿って実際に処理されている。もし申告を無条件に全面的に認めるというような約束をしているとすれば、これは違法行為の最たるものだと言わなければならぬが、こういう処置がいまやられているわけです。
 これは、なぜそういうことになったのかと言えば、解同朝田派が、あるいは大企連が、税務署へ行っていろいろ圧力をかけた。おまえが差別していないと言うのだったら、おまえの娘をわしの息子の嫁に渡すか、こういうようなことを言う。それについて、いやそれは人権に関するものですからと言ったら、そういうことを言うのは差別だということで、これは富田林ですかでやられた例が報告をされています。そういう圧力が加えられた中で、いま考えられぬような措置がされている。玄人なら、あるいはもう常識的に考えたって、取得時期が白地のままで譲渡所得の計算をして、それが統括官担当を通ってくるというようなことは考えられぬことですが、事実あるのです。こういう扱いをやめるべきだ。国の徴税機構というのは、非常に中枢的な権力機構だと思うのですが、それがそういう事態になっているということについて、速やかに調査し、措置するということを国税局に約束してもらいたい。
 それから大臣、こういう状態を置いておいては、これはもう大変なことになると思うのですが、御所見を承って質問を終わりたいと思います。

○磯辺政府委員 いまいろいろ東中先生の方から、現状といいますか、課税のやり方等について御指摘がございました。同和問題というのが非常にむずかしい問題である、それからまた、あれほど長い間の議論の末同対審の答申が出された、しかも、その中に盛られておる同和関係者の人たちの長い間の歴史の積み重ねである社会的あるいは経済的な差別、あるいは不当な取り扱い、そういった状態に置かれた人たち、その人たちの実情にわれわれはきわめて深い理解を示して、私たちといたしましては、課税に当たりましても、きめの細かい、実態に即した課税をやっていきたいというのが基本的な考え方であります。そういった意味におきまして、現地の国税局並びに税務署を指導していきたいと思います。

○東中分科員 私のいま言うたことについてどうするのだ。

○磯辺政府委員 私たちは、きめの細かい配慮をして課税をしていきたいと考えております。

○東中分科員 譲渡所得で、その不動産の資産の取得年月日を書かない、そして時価から言えば、いま言ったように明らかに違う、しかも、その不動産は同和地区にあるのではないということが書面上明白なんですから、そういうものについてはどうするのか。それもあなたの言う、きめの細かいことで結構なんだという考えなのか、そういうのはあってはいけないということなのか、それを言っているんですよ。

○横井政府委員 技術的なことからお答え申し上げますが、現在御承知のように、長期の譲渡事案につきましては、譲渡価格の五%が取得価格というふうに認められておるわけでございまして、必ずしも取得時期がはっきりしなくともよいということは、御承知のとおりでございます。これは御承知のように、非常に古くから持っておられます土地につきましては、取得価格が非常に低いわけでございます。四十四年の土地課税改正に当たりまして、そういう案件につきまして五%まで認めよということでできておるわけでございます。
 それから全体的な問題でございますが、所得税につきましても同じように資産税関係につきましても、大変たくさんの案件を抱えております。三千人の職員がおりまして百五十万件、一人当たり五百件の案件を抱えておるわけでございまして、私どもは、それらの案件につきまして、緊要度に従いまして順次調査をいたしてまいっておるわけでございます。
 それから大企連と国税局等の間で申告をそのまま是認をするというふうなことを約束したということはございませんで、現に、調査をいたし、修正申告を出していただくとか、あるいは更正をいたした例もあるわけでございます。いずれにいたしましても、緊要度に応じまして、かつ課税の時効の問題もございますから、だんだんに努力をいたしたい、かように考えております。

○東中分科員 時間が過ぎておるのであれですけれども、質問に答えてくださいよ。長期か短期かということは、取得時期がわからなかったらわからぬでしょう。その取得時期も書かないで、長期だという判断をするか短期だという判断をするか、そんなことできっこないのだから、そういう処置がなされているということについて、ぼくは具体的に指摘しているのだから、そういうことがされておったのでは、これは税務行政としてはきわめてぐあいの悪いこと、あるいは違法状態を認めることになるということなのだから、そういう点についての調査をするかどうかということを言っているわけです。私の言っていること、わかるですね。そういう調査をする、これは当然のことじゃないですか。特定団体大企連から申告してきたものは、無条件に認めるというのじゃないのだということをあなたは言われた。しかし、実際にこういう不合理なことが起こっている。ぼくらの方には全部の資料が入っているわけじゃないのだから、たまたま入ったやつを見ただけでも、大企連の判こを押してあるものは、全部そういう疑問のものばかりだということで指摘をしているわけですから、そういう点について調査をし、適正な課税をすべきものはする。重くかけたりなんかしたら、それはいかぬのはあたりまえのことです。実情に即して、それこそ適正に課税するのはあたりまえじゃないですか。そういう点の調査をやるということ、これを私は言っているわけです。

 それから、こういう文書で書いている、私が読み上げたような青色、白色を問わず、全面的に自主申告を認めるということを書いているのは、そういう話ではないとあなたはおっしゃったから、いま頭を抱えて肯定されているのですが、そうすると、この大阪府同和地区企業連合会の名前で出しているこのパンフは、うそのことを書いて出しているということをあなたが認められたことになるわけですが、そういうふうに理解していいかどうか。  それから大臣、異常な事態が起こっているわけです。そういう点について適正に調査し、公平に課税するというのは当然のことだと私、思うのですが、大臣の決意のほどをお聞きしておきたい、こう思うわけです。

○大平国務大臣 税務は適実、適法に執行されなければなりません。それが適実でなく適法でない処理が行われておるというようなものがございますならば、これは、われわれの手で是正し、修正してまいらなければならぬことは当然でございまして、鋭意努力してまいるつもりです。

○谷川主査代理 これにて東中光雄君の質疑は終わりました。
 以上で、大蔵省所管の質疑は終了いたしました。
 次回は、明二十八日午前十時より開会し、文部省所管について審査を行います。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後七時四十一分散会

※→八鹿高校事件関連国会質問一覧 1974/11/22〜1975/03/31