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笹子トンネル事故、約4億4000万円賠償命じる判決2012年12月に山梨県で起きた中央道笹子トンネル天井板崩落事故をめぐる民事裁判で、初めて判決が出ました。横浜地裁は遺族の主張を全面的に認め、中日本高速道路と子会社に対し、連帯しておよそ4億4000万円の損害賠償を遺族に支払うよう命じました。この裁判は2012年12月、山梨県の中央道・笹子トンネルで天井板が崩落した事故をめぐり、犠牲者9人のうち5人の遺族が中日本高速道路と子会社に対しおよそ9億円の損害賠償を求めたものです。 事故から3年が経った今月2日には追悼慰霊式が行われ、遺族は中日本高速に対して、悲痛な思いを述べました。 「あなたたちがもっとプロ意識を持って、仕事をしていれば防げた事故と思っています」(原告である遺族〔今月2日〕) 遺族が訴えたこの裁判で争点となったのは過失責任です。これまでの裁判で中日本高速は、「事故原因は複合的で、3か月前の点検でハンマーでボルトをたたく打音検査をしたとしても事故は防げず過失はなかった」と主張していました。 22日の判決理由で横浜地裁の市村弘裁判長は、天井板を支えるボルトについて「適切な点検をし、対策をしていれば事故は防げた」と判断し、「触診はもとより打音検査を採用せず、双眼鏡による目視のみという方法を採用した過失があった」と中日本高速の過失責任を認めました。その上で中日本側に対し、およそ4億4000万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。 この事故は、トンネルや橋など交通インフラの保守点検のあり方を見直すきっかけとなりましたが、判決に対し遺族は・・・ 「日本のインフラの老朽化には、万全な配慮が必要ということを非常に具体的な指摘をいただいた」(遺族の松本邦夫さん) 一方、判決を受け、中日本高速道路は・・・ 「このような判決に至ったことを重く受け止めている。9名もの命を奪ってしまった非常に凄惨な事故。高速道路を管理する人間として、責任の重みを感じている。本当に申し訳なく思う」(中日本高速道路・宮池克人社長) 会見で宮池社長はこのように謝罪し、今後、一層の安全確保を目指すと話しました。また、会社側の過失が認められたことについては判決内容を精査して対応したいとしています。 この事件をめぐっては、警察が中日本側の点検が不十分だった疑いがあるとみて、業務上過失致死傷の疑いでの立件に向け捜査を続けています。(12月22日18:03 TBS News) http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2664480.html |
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