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レジン制輪子はホントにダメなのか?
鉄道適合材質があるのでは?

 レジン制輪子は踏面がツルツルに研磨されてしまい、摩擦係数減少で制動力が小さくなったり、信号電流の短絡不良を起こすことがあるというのが鉄道界の定説になっています。しかし、それは本当でしょうか?レジン制輪子といっても組成と特性は様々有って、これまで鉄道で使用実績のあるライニング(制輪子)材質の選定不適切ではないか?というのが以下の話です。
レジン制輪子の鉄道界での常識

  [制輪子って何ですか?]
:http://jp.blurtit.com/q239620.html

・・・・車輪外面の凹凸がなくなってしまうために車輪とレール面との粘着が不足し、しいてはタイヤフラットの一因となる短所もあります。

 一方で、車輪の踏面が鏡面のように磨き上げられるため、粘着力が不足し、空転や滑走が起こりやすくなり、車輪にフラットが生じやすくなる傾向がある。
(Wikipedia:踏面ブレーキ#レジン制輪子)


 レジンライニング(制輪子)は、黒鉛、レア・アースの微粉末、油と合成樹脂に、研磨剤などを混ぜて、加圧成形、加熱焼結したもので、軽くて摩擦が大きく磨耗が少ないうえ、高速域でも低速域でもブレーキの効き目があまり変わらない利点があります。
  (参考→東北新幹線E5系のブレーキ選定事情:日記#276

 それが車輪踏面をツルツルに磨いてしまうというのは、ライニングの組成がバフ研磨剤になってしまっている訳で、その解決には混入する研磨剤の材質や形状含有率が異なり、特性の異なる多種のライニングから適切な特性のものを選び出して使えばいい話です。

 自動車用需要に比べたら、鉄道車両用需要は微々たるものですから鉄道オリジナルのライニング組成を開発することは困難だとしても、既に自動車用に開発されている様々な組成の製品から鉄道側の要求にあった特性と思われるものを推薦して貰い、実地試験で最適製品を絞っていけば、適度に研磨剤を含んでいて踏面をツルツルにはしない適切な製品は見つかるのではないでしょうか?
 また、時折問題になる、ブレーキの鳴きについても、現状の対策は材料の内部損失で共振を抑える方式は適切な特性の材料が得られず、パッドに切り込みを入れてみるとか、専ら、共振周波数を相互に分散させて鳴きにくい形状を実験的に決めているわけで、図面一発で確定するのではないので、鉄道も同様の試行錯誤で開発するのでしょう。

教習所仕様のブレーキライニング(パッド)

 自動車教習所の教習車のブレーキディスクがガジガジに摩耗して、ブレーキライニングもすぐに削り取られてしまうという現象がかって起こったそうですが、解明実験の結果、自動車教習所では常に低速でしか使わないため、制動してもライニングが暖まらず異常摩耗を起こすことが判明し、以降、教習車仕様のライニングを提供しているそうです。

 鉄道用も、そういうオプションは可能なはずで、もしかすると「タイヤを削らない材質」という指定をしたために実質バフ研磨剤になってツルツルに悩まされているとか?どうにも腑に落ちない「鉄道の常識」がまかり通っています。研磨剤によっては踏面の削り過ぎも考えられるというのに一律ツルツル説は納得できません。
 鉄道側が、ライニング屋さんに率直に相談して、ツルツルにはならなくて、踏面摩耗も少ない材質製品の提供を受けて、実験的に「鉄道仕様のライニング」として最適品を選択できるのではないでしょうか。日記#276の日経記事によると、ブレーキメーカーは三菱重工、住友金属、曙ブレーキとされており、曙ブレーキがブレーキの最大メーカですが、それはブレーキアセンブリの話であり、摩擦素材であるライニングメーカーとしては他にもいくつかあり、日立化成傘下となった日本ブレーキなどが大手です。ライニング屋さんは目下レア・アース削減対策中でしょうが、鉄道用制輪子を相談されたら、かっては在来線製品の経験はあり、全国私鉄を含めれば結構市場はあって、生きるか死ぬかの激しい収奪に晒される自動車用よりは利幅としては大きいのですから既存の最適材質の知識や検討素材くらいは提供するでしょう。かって国鉄からの天下り受け入れ拒否でもして疎遠になったのでしょうか?

突沸(突然沸騰)注意!    <2>

 手に持ったマグカップのお湯が突然激しく沸騰して火傷事故遭遇!
 水は1気圧で0℃を境に氷結・溶融し、100℃を境に気化・凝縮するというのは理科で教わる疑いようのない常識なのですが、ホントは微妙に違います。過冷却領域とか、過加熱領域があって、氷点以下になっても結氷しない状態や、沸点を超えても沸騰せずお湯のママという不安定な状況があって、何等かの刺激があると突然一斉に結氷したり、激しく沸騰したりということが起こります。異物溶融で沸点が下がるとか、沸騰の振動自体が刺激となって過加熱状態のお湯全体が沸騰するとさらに大変なことになります。

 ヤカンや鍋では加熱量に比べて面積が広く凹凸があるので危険なほどの突然沸騰(突沸)は起こり難いのですが、フラスコや試験管、ビーカーですと一瞬で集中的に沸騰する突沸が起きやすく、絶えず振り揺らしながら加熱するとか、軽石のような多孔質の「沸騰石」を投入して過熱せず早く沸騰させるとかの対応を取りながら加熱するべきモノです。それは強酸・強アルカリも扱った中学校の化学クラブでしつこいくらいに叩き込まれていたのですが、大型のマグカップではビーカーと変わらない形なのに油断してしまい、水を電子レンジで加熱して、そこに顆粒状のコーヒーを少し入れたとたんに沸騰を始め、一瞬間をおいて暴発し、カップの縁を2cm〜3cm超えて数秒間以上沸騰しまくり、カップの柄を持っていた指3本半に掛かり続けたのです。「一瞬の間」というのは過加熱状態の湯に異物が拡がる時間で、沸騰温度が下がって激しくなったのかもしれません。

 手に持っているマグカップをそこで即座に放り出してしまうと、体幹に浴びせたりして人的被害を拡大してしまうので、先ずは急いで傍のテーブルに置いてから、手を流しの水に漬けて冷却、水道の流水で痛みを感じなくなるまで冷やしました。千葉の水道は川から引いているので夏は生ぬるく、冬はギンギンに冷え切っていて、3月初はまだ冬季で痛くなるくらい良く冷やせます。外気に出すと再び痛みだすので、流水冷却を繰り返して20分ほどで収まりましたが、それでも熱線をほのかに感じるだけで痛みを感じて、暖かい食器の近くには手を出せないほどで、その都度流水で冷やしましたが、即座に冷水で冷やしたのが効果的だったようで、皮膚には水泡ができずに済みました。危なかった〜〜。いつもならテーブルに置いてから投入するから事故にならないのですが、手持ちで投入なんて、どうしたのでしょう?
 当方電気屋なもので、指の先ですと配線のハンダ付けで次第に熱くなるのを「アチッ、アチチチ!」などと言いながらハンダが固まるのをまって手を離して濡れタオルで冷やして済んでいるのですが、指3本半マルマル熱湯加熱は熱いの何のって・・・・・。(10日ほど経つと、指の甲の皮膚が日焼け跡のように剥けだしました!:追記)

 こうなったきっかけは福島原発事故対応の省エネ策として、うちの支配者から保温電気ポットの使用禁止を申し渡されてまして、ヤカンは麦茶を煮出し中で1時間余は使えず、そこで上野の国立科学博物館発売の恐竜マグカップ:あの熱湯を入れると恐竜が骨格に変わるヤツに水を入れて電子レンジ加熱4分間でお湯を作っていたのですが、紅茶のテトラパックを投入しても突沸は起こらずに使えたのに、ちょっと気分を変えてミルクと砂糖の混ざった1杯分の顆粒状カフェオレをほんの少し投入したとたんに突沸に見舞われて久し振りの火傷を負ってしまいました。3日経って痛みは概ね引きましたが、皮膚の色がまだピンクで、放射熱は良く感じます。

 その程度の負傷で済んで良かったけれど、省エネ一本槍ではなく、飲みきり沸騰型電気ポットの採用とか、安全にも気を遣った対応を考えるべきでした。うちの支配者はスパコン全面否定の野蛮人蓮舫議員みたいなワカランチンだから「無駄な買い物だ」と怒りまくりそうだけど、飲みきり沸騰型なら流路で掻き回されてそこで小さく沸騰してしまい全体一斉の突沸には至らず安全な様ですから近日中に入手しようっと!

 それにしても忌々しい東京電力ではあります。福島第1原発吉田前所長は事故発生時に命懸けで頑張ってくれたけど、その3年前に貞観津波対応策を却下した張本人でもあるそうで、その誤判断の責任は免れようもありません。ガン治療を頑張って成功させ元気に現場復帰して事故終息に努力して貰いたいものです。

復興支援、原発再稼働反対、
  原発ゼロを目指す集会参加    <3>

 東日本大震災1周年の3月11日日曜日は、各地ほぼ一斉に復興支援、原発再稼働反対、原発ゼロを目指す集会が開かれまして、私も井の頭公園集会に行って集会とデモとメインイヴェント:飲み会に参加してきたのですが、新聞報道には無かった場所でも数多く取り組まれていました。千代田とか福生とか、板橋方面とか、幕張メッセ近くの幕張海浜公園とか、国会を取り囲む取り組みとか、前日は京都とか、例によってマスコミは無視したモノの実に多彩に取り組まれています。昨年夏、防護服で集会参加の相馬の怪人は留守宅地域の集会に出席だそうで今回は別行動。

 一般国民には、業界ばかりか、政府も、マスコミも、東大も、みんなみんな嘘つきだ!という認識が拡がって、自分で動く人が大幅に増えたってことでしょう。原子力不安全委員会の斑目委員長が最近懺悔したように、「実質的な安全基準を制定したのではなく、原発を運転できる条件を決めていった」と、反対運動側が指摘した通りだったことが、中部電力浜岡原発停止訴訟でその安全性を証言した当人の口から明らかにされたことになります。斑目委員長自身、自分がどんなに酷い偽証をして、現在の事態を招いたのか、ちゃんと理解しているのかどうか疑ってしまいます。原子力推進側の「専門家」にはこの手のデタラメな人が目立って、国民世論に安全神話を押しつけてきました。

 御前崎市の浜岡原発といえば、物流・交通の大動脈である東海道全部:東名高速、東海道新幹線、第2東名、在来線、一般道の総てを止めてしまう重大なリスクが有るだけでなく、超大都市の東京と名古屋に近すぎるということでしょう。東海道が再開に目途が建たない常磐線、常磐道状態になり、福島第一が250km離れていて南西・北西季節風が支配的で漏洩物は海上に出やすいのに、浜岡原発では150kmしかなく、しかも東側の東京が風下になりやすい。近隣の鈴木自動車は原発から離れた場所に移転を検討し始めたとか、これではまともな政府なら原発運転再開の許可など出しようがありません。

2012/03/22 00:55

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