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Geo日記
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[146]. 先ず止めるのが手順!
  特攻型救助事故を囃すだけは不適切!

 またも救助惨事が発生してしまった!警察官と口論していた女性が踏切に入ったのを救助しようと追いかけて惨事となったと報じている。報道は相変わらず特攻賛美型を彷彿させる情緒的アプローチで、我が身の危険を顧みず救助活動をする人の安全を少しでも改善する方向での誘導になっていない。大きなリスクの内容と、その抑止・回避方法は触れるべきだろう。

 そもそも列車は停止減速中に非常制動を掛けたところで停止点は大きくは変わらない(下図)。ホームの端で非常制動に切り換えても停止位置が約50m〜80m前後手前に変わるだけなのだ。首都圏では輸送量を増やすために、ホーム進入速度をなるべく上げて常用制動でも大きな減速度(〜3.3km/h/s:下図青グラフ)で停めているから非常制動(4km/h/s〜4.5km/h/s:赤グラフ)に切り換えてもあまり差が出ないのだ。
 だから線路上に留まっては救助者も助からない。列車が事故地点を通過するまでに線路外に出なければならず、救助には先ず停止手配(停止信号表示)優先であることを繰り返し知らせるべきだ。

駅ホーム減速中からの非常制動   ('02/01/02作図)
駅制動中の非常制動図
 すなわちホームに設置の非常停止ボタンを押すか、大声でボタンを押すよう頼むか、駅長事務室に飛び込むかが先決。そして体の動きに自信があれば待避場所を確認し、進入列車の位置を確かめてから直接救助にあたる。乗客の協力で駅からの停止手配が10秒早まれば250m手前から非常制動が掛かって大幅に事故の確率を減らす。最低限そうした手順を繰り返し放送して貰いたい。現に尼崎事故では通行人の主婦が踏み切り支障ボタンを押して2重衝突を防いでいる。大久保駅惨事で犠牲となった韓国人留学生が電車に向かって7秒〜10秒間仁王立ちで停止合図を送っていたと最近報道されたが、事前に少しでも手順を説明されていたらパニック(思考停止)に陥らず当人だけは回避出来た可能性はあるのだ。人身事故に到らなければマスコミとしてはボツ記事だが、ネタが欲しいからと云っていくら何でも惜しい人たちを死なせたくはないだろう。

やめて〜な!酔っぱらいのお守りの乗客押しつけ!

 宴会シーズンになると夜な夜な「人身事故」で遅れるのが中央線と総武−横須賀線。乗客が多く長距離運行だからだろう。そこで線路転落が繰り返されるのが津田沼電車区・幕張電車区への入線駅である総武線津田沼駅だ。下り電車の2本に1本は津田沼止まりで、昼間は折返しの上り電車になるが、夜間はそれが電車区へ引き上げるので、津田沼以東に帰宅の酔っぱらいどもはたたき起こされてホームに出て次の電車を待つのだが、その間に線路に転落するのだ。近年は回送電車を次の千葉行きの2〜3分前まで停めたままにしてその間転落防止を図る(?)ようになったが、これが引き上げて駅員も事務所に引き上げた僅か2分ほどの間に転落する。危ないからベンチに座らせたいが、超混雑駅でベンチが少なく座れる席がない。酔っぱらいに事前に声を掛けて殴りかかられても詰まらないから、転落してからあわてて停止手配となるのだ。(おかげで、一遍でコチトラの酔いが醒める(W。いい歳をしてそんなに呑まなくてもと非難して片付かず、時に暴飲は誰にも有り得る。可搬ベンチを深夜だけでも出したらどうだ!)
 あの終電近くの時間帯はホーム安全監視を実質乗客にやらせている。転落すると跨線橋を駆け上がって改札に連絡する目撃乗客も少なくなく、このような駅では停止手配法の掲示に加え本来は権限があってマイクも使える駅員を一人で良いから監視に残して貰いたいものだ。転落は自己責任で鉄道は法的責任を問われないとはいっても、同駅など特定駅に集中して日常的に起こる事態の対応は必要なのではないか?人の命が掛かる事態にドライ過ぎる。

2007/02/06 23:55

報道も触れた非常停止ボタン!先ず停止操作

 今夕のテレ朝が踏み切り障検や非常停止ボタンに触れて半径○km内の列車に非常停止を要求することを報じていた。これは救助者を守る良い方向への変化だが、交番の複数勤務要求だけというのは中途半端な指摘だ。駅には多数の乗客が目撃していて、非常停止ボタンは4箇所、踏切にも通報ボタンがあり、線路内進入から事故まで40秒〜1分近くあったと報じているから、線路内立ち入りなど明白な危険で即停止を掛けることが乗客に周知されていたら、停止手配がされて事故にならなかった。ただ、誤報は処罰を伴い、自分では戻せないから、進入者が立ち去ってしまうと危険状況の証拠もなく一方的に責められる危険もあって、操作をためらってしまう。JR西日本の丸尾副社長の様な独善的感性で「いたずら」「妨害」と決めつけられたら立つ瀬がないだろう。

 福祉の「緊急通報電話」では「通報」とは別に「相談」という操作ボタンを設けてためらいを緩和して成功している。出動の80%近くが「相談」からというのが実績だそうだ。これに倣えば上下線別の「警戒通報ボタン」を設けてインターフォンで指令と話せるようにし、ロックなしで停止信号にするとか工夫すればいい。(インターフォンが条件ならピンポンダッシュ型のいたずらは抑制できる)
 この事実からすれば、運転士に「直通予備ブレーキ」の使用を厳禁しているのは愚策。何度も試用して慣れておいて貰う方がいざというときに有効に使って貰える。丸尾副社長流ドグマじゃなく実態にあった検討が必要だろう。

2007/02/07 22:00

電車が見えてからでは遅い!非常停止ボタン

 今朝の朝刊では、ホームにいた乗客の話として「非常停止ボタンを押そうと思ったら、既に動作中の表示だった」、運転士の話として「事故になってから警報に気づいた」とあって、

 ホーム安全監視は本来駅員を配置してそれが受け持つ作業だが、非常停止ボタン設置をアリバイに実質はホーム監視を一般乗客に委ねている以上、若干のいたずらや早め過ぎる操作は覚悟して、普通の人が扱えるようにしなければならない。

2007/02/09 05:30

まず停めよう!
   見えたら電車は停まれない!

 殉職警官の通夜が一昨日、告別式が昨日行われたことをTVは型どおり大きく報じていたが、電車が見えてから非常停止ボタンを押しても停まれない!異常な線路立ち入りを発見したら直ちに非常停止ボタンを押すべきであることには触れなかった。
 一般公衆には、そのような場合に即座に非常停止ボタンを押すべきことを周知徹底する必要と、JR西日本での救急隊員死傷事故時にも思ったのだが、線路内立ち入りの危険性と対応法は鉄道職員に限らず、職務として立ち入る場面の有り得る警察・消防などには繰り返し教育・訓練しておくことが必要だと思った。
 個人の判断で非常停止ボタンを押すことには迷いを生ずるし、目の前に非常停止ボタンがあるとは限らないので、大声で「落ちた!電車を止めて!非常停止ボタン!(そこの事務所!)」とやると、行動する側は自己判断の逡巡の必要がなく速やかに動作できる。
 この事故でも、警察官がホームの群衆に一声「非常停止ボタン!」と声を掛けていたら、事故まで40秒以上あったとされるから間に合ったかも知れない。
 津田沼駅で「落ちた!………駅長事務室!」と騒いだ時には、30mほど離れた事務室ドアの前にいた人が即室内に飛び込んで停止手配して、1.5km余離れた東船橋駅で抑止となり、酔っぱらい氏は転落時の脳震盪と打撲だけで済んだようである。千鳥足で危なっかしいので注意していたのだが、ホームの事務所壁に寄り掛かって動かなくなって一瞬目を離した隙に歩き出し転落してしまった。

2007/02/16 18:30
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