分岐番数と曲率半径、制限速度 Upd=2002/01/05

See→分岐曲率半径
See→分岐制限速度
See→支障限界計算

    軌間=1,067[mm]   軌間=1,435[mm]
分岐
番数
交差角
[度゚]
↓半径m 分岐制限速度 備考 ↓半径m 分岐制限速度 備考
\横G→ .03 .04 .05 .06 .07 片開 \横G→ .03 .04 .05 .06 .07 .08 片開
4 14.250 34.1 11 13 15 16 17   45.9131517192022
5 11.421 53.4 14 16 18 20 22   71.7171921232527
6 9.527 76.8 17 20 22 24 26   103.3202326283032
7 8.171 104.6 20 23 26 28 30   140.6232730333538
8 7.153 136.6 23 26 29 32 35 25 183.7263134374043
9 6.360 172.9 26 30 33 36 39   232.5303438424549
10 5.725 213.4 29 33 37 40 44 35 287.0333843475154
11 5.205 258.2 31 36 40 44 48   347.3364247515659
12 4.772 307.3 34 40 44 48 52 45 413.3404651566165
13 4.405 360.6 37 43 48 52 57   485.0435055616670
14 4.091 418.3 40 46 52 56 61 50 562.5465360657176
15 3.818 480.1 43 49 55 60 65   645.7505764707681
16 3.580 546.3 46 53 59 65 70 60 734.7536168758186
17 3.369 616.7 48 56 63 69 74   829.4566573808692
18 3.182 691.4 51 59 66 73 78   929.960697784919780
19 3.015 770.4 54 63 70 77 83   1036.16373818996103
20 2.864 853.6 57 66 74 81 87 70 1148.066768594101108
22 2.604 1032.9 63 72 81 89 96   1389.1738494103111119
24 2.387 1229.2 68 79 88 97 105   1653.17992102112121130
26 2.203 1442.6 74 86 96 105 113   1940.18699111122131140
28 2.046 1673.1 80 92 103 113 122   2250.193107120131141151
30 1.910 1920.6 86 99 110 121 131   2583.099115128140152162
34 1.685 2466.9 97 112 125 137 148   3317.7112130145159172184
38 1.508 3081.5 108 125 140 153 166   4144.3126145162178192205160
42 1.364 3764.4 120 138 155 169 183   5062.7139160179196212227
46 1.246 4515.5 131 151 169 185 200   6072.9152176196215232248
50 1.146 5335.0 143 165 184 202 218   7175.0165191213234253270
54 1.061 6222.7 154 178 199 218 235   8368.9179206231253273292
58 0.988 7178.8 165 191 214 234 253   9654.7192221248271293313
62 0.924 8203.1 177 204 228 250 270   11032.3205237265290313335
66 0.868 9295.7 188 217 243 266 287   12501.7218252282309333356
70 0.818 10456.6 200 230 258 282 305   14063.0231267299327354378
74 0.774 11685.8 211 244 272 298 322   15716.1245283316346374400
78 0.735 12983.3 222 257 287 315 340   17461.1258298333365394421
82 0.699 14349.0 234 270 302 331 357   19297.9271313350383414443
86 0.666 15783.1 245 283 317 347 375   21226.5284328367402434464
90 0.637 17285.4 257 296 331 363 392   23247.0298344384421455486
94 0.610 18856.0 268 309 346 379 409   25359.3311359401440475508
102 0.562 22202.1 291 336 375 411 444   29859.5337389435477515551
110 0.521 25821.4 314 362 405 444 479   34727.0364420470514556594

分岐器の分岐側速度制限基準は安全率5.5と規定している:(04/07/31追記)   <cal>
出所:電気鉄道概論改訂増補版p89 (3).分岐付帯曲線の制限速度
   安全率 a=5.5  →  速度V≦2.75√R
   重心高H=1,650mm/1,700、 軌間G=1,067mm/1,435
   安藤信三著kk成山堂書店2003/12/08刊(昭和鉄道高校教諭・東京交通短大講師)


<BUNKI>

【 分岐#番数−最大半径−最大速度の計算 】

 上図フログ角とポイント番数の定義と(1)(2)(5)式を眺めていて、分岐最大半径とその制限速度は第2余弦定理と三平方の定理を使って計算すれば逆三角関数を使わずに算出でき、簡単な式で表現できることに気付いた。
 どうも、関数電卓を使った力尽くの計算に慣れすぎていた様である。逆函数がATAN()しかない表計算ソフトやBASICでの演算を楽にするにはよく吟味された解析が必要だ。自家用には正しければ良いというのも一つの見識だが、予期せぬエラー抑制のためにも新規作成にはスマートな式を採りたい。
(05/08/21追記)
 すなわち、等辺三角形の高さ:H、底辺幅:Bとするとき、
ポイント番数#N=高さ/底辺=H/B が定義だから、
底辺B=2単位長とすると、高さH=2#N になる。
この等辺三角形は頂角θ等分線で直角三角形個に分けられ、
その斜辺である辺の長さは、三平方の定理より、 2+(2×#N)2=斜辺2
 この2等辺三角形に第2余弦定理:a2+b2−2abcosC=c2を適用すると
 2{12+(2#N)2}−2{12+(2#N)2}cosθ=22
 (1−cosθ)=2/{1+4#N2}   …………………………………………………………(6)
これを(3)(4)式に代入して
 R=W{(1+4#N2)/2−1/2}=2W#N2  ……………………………………(3)’

分岐制限速度   <MAX>

 制限速度の算出は、安全比率a=5.5 から算出するものと、軌間に依らず最大内接円半径での乗り心地限界として約0.05Gで規定されるもの(5)がある。
 後者は(6)式を(5)式に代入すれば
 V≦sqrt[127WG{(1+4#N2)/2−1/2}]=sqrt(254WG#N2)
  =15.94#N・sqrt(WG)
 ……………………………………………………………… (5)’
一方、横Gを安全比率aから定義しなおすと、転倒限界が(W/2)/H・g=W/2H・gなので
速度限界の安全横GはW/2Ha・gとなるから(4)式は
 横G≦V2/R=W/2Ha・g
 V2≦W/2Ha・gR=W2・#N2・g/Ha
  V≦W#N√(Wg/Ha)[m/s]=3.6・W#N√(g/Ha)[km/h]
  H=1,700mm、g=9.8m/s2、a=5.5、W=1.067m/1.435m であるとき、
    V≦3.6×1.067×#N√{9.8/1.7/5.5}=3.933#N (在来線)  ……………(5)'
    V≦3.6×1.435×#N√{9.8/1.7/5.5}=5.289#N (新幹線)  ……………(5)''

 即ち、分岐番号#Nだけで、逆三角函数を使わずに分岐最大半径と速度を算出できる。
   R=2W#N2 ……………………………………(3)’
  (実際のはポイント部を真円にできないなどの問題で若干小さくなるが、これより緩い曲線は使えないので論理的な基準になる目安数値∴「最大」半径。
 前出のV=2.75√Rで算出した値は比率で70%〜87%余にばらつき、分岐実半径決定法の詳細は不明:要調査。但し分岐角までしか向きが変わらない=渡り線の前提ならその誤差の影響は減殺される)
 まとめると
   V≦3.6・W#N・sqrt(g/Ha)[km/h] ………(a=5.5)…(5)’
    V≦15.94#N・sqrt(WG) ……………………(0.05G) …(5)’
   H=1.7m、g=9.8m/s2、W=1,067mm/1,435mm、a=5.5 または0.05Gとするとき、
     V≦3.933#N (在来線a=5.5) ……………(5)''
      V≦3.682#N (在来線0.05G) ………… (5)'
     V≦5.289#N (新幹線a=5.5) ……………(5)''
      V≦4.270#N (新幹線0.05G) ………… (5)'
05/08/21

分岐器の支障限界計算   <shishou>

 クロッシング部(フログ部)が直線の場合、支障限界の相対位置を算出する(変数名踏襲)。
支障限界点Q−分岐尖端A間距離を 1、 その直線近似を 1'
支障限界点Q−分岐中心点B間距離を2、 その直線近似を 2'
支障限界点Q−フログ尖端C間距離を3
 トングレールの先端角度γ、→曲線トング−直線トング差長=Rγ/2
車体幅(含む余裕)
軌間  とするとき、
L2'tan(θ/2)=D/2→L2'=D/2tan(θ/2)=D#N……(直線近似)(7)-2a式
L3tan(θ/2)=(D−W)/2→L3=(D−W)#N ………………………… (7)-1
L1=Rθ+L3=2W#N2θ+(D−W)#N
 =4W#N2・tan−1{1/2#N}+(D−W)#N …… (中心線距離)(7)-2b
∵θ=2・tan−1{1/2#N} …………………… (2)
 R=2W#N2 …………………………………… (3)'
L1'=L2+(L2−L3)−Rγ/2
 =2D#N−(D−G)#N−Rγ/2
 =(D+G)#N−G γ#N2 ………………………………………………(7)-3
(支障限界計算は、中心線距離演算と直線近似の誤差は0.1%未満、30mm程度のため、単純な直線近似演算を採用しているのではないか?)

[軌間1435mm、#8番分岐、車体幅3mでの試算]

ここで軌間=1435mm、車体幅3m、分岐番数#N=8、γ=0 として支障限界距離を算出すると、(注:
→西鉄津福駅下り出発合流想定。変数名相違注意→!
   :W→G、D→W、L1→D、L2→L1、L3
は同一)
L3(D−G)#N=(3.0−1.435)*8=12.52m  ………(フログ尖端−)
L1'=(D+G)#N=(3.0+1.435)*8=35.48m  ………(トングレール尖端−直線近似)
L14W#N2・tan−1{1/2#N}+L3
  =22.930+12.520=35.450m  ……………………… (中心円周)
従って、直線近似誤差d=L1'−L1=35.480m−35450m=+30mm : +30/35,450=+0.085%誤差

09/03/09

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