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丁寧さを欠き利用者無視の京葉線通勤快速廃止決定

 JR東日本千葉支社が来年3月のダイヤ改定として「京葉線の通勤快速廃止、通勤時間帯快速廃止」を発表し、利用者と千葉市長、千葉県知事などから激しく反発されている。 JR東に、ユーザー目線が全く感じられない不便化改定がまたも行われるからだ。
 子細に見ると、通勤快速2本は蘇我を発車した次の停車駅が東京新木場で、蘇我以遠:千葉市以外のユーザー対応列車。 遠距離通勤前提でマイホーム開発された地域に、突然18〜20分遅いダイヤを強行して地域の売りを毀損するもの(千葉市内の影響は僅少)。

京葉線の朝夕の快速を廃止、各駅に
 「沿線の価値損なう」千葉市反発

          朝日新聞 2023年12月22日 11時00分

 JR東日本が来年3月のダイヤ改定で、京葉線の快速電車を朝夕夜間帯は全てを各駅停車に変更することに対し、千葉市などから反発の声が上がっている。 同市の神谷俊一市長は21日、「沿線の価値を損なう」などと強く批判し、近くJR千葉支社に説明を求める意向を示した。

 来年3月16日のダイヤ改定で、京葉線は日中帯(午前10時〜午後3時台)を除いた朝夕夜間帯は、快速をなくして各駅停車に変更し、通勤快速(上下線合わせて平日4本)は廃止にする。快速の運行本数は平日は上下線合わせて59本から24本に、土休日は同89本から47本に大きく減る。

 通勤快速は起点の蘇我駅から東京メトロ有楽町線と乗り換えができる新木場駅までノンストップ運行しており、所要時間は東京―蘇我間では朝は平均14分、夕夜間帯は19分ほど増える。

 一方、現在快速が停車しない駅では乗車できる本数が増加する。平日で幕張豊砂、二俣新町、市川塩浜は同31本、新習志野は同32本増える。各駅停車のみが走る時間帯は通過待ちにかかっていた時間がなくなるため、従来の各駅停車利用者の所要時間は短くなる。

 神谷市長は21日の定例記者会見で、東京への通勤・通学、幕張新都心へのアクセスに相当な影響が出ると疑問視し、「極端な変更で、市民生活を支える広域交通の在り方としてとても容認できない」と厳しく批判。「自治体が子育てと仕事が両立する環境をつくろうとしている中、その根底を揺るがす」と述べた。

 神谷市長のX(旧ツイッター)には、利用する住民から「保育園の送迎が間に合わなくなる」といった声が400件以上寄せられているという。蘇我以南の自治体などにも改定反対を呼び掛けていく。熊谷俊人知事も21日の定例会見で「沿線の住民や事業活動に大きなマイナスで県として容認できない」と述べた。

 JR千葉支社は今回のダイヤ改定の狙いについて、「乗客を分散させることで、利便性向上を図ることが目的」(広報担当)と説明する。京葉線の現状の乗車率はコロナ禍前と比べて7〜8割にとどまっているが、朝夕の通勤時間帯の快速は混雑状態となっているという。同支社では必要に応じて千葉市長らへの説明を実施するとしている。(重政紀元、近藤咲子)

来春のダイヤ改定による県内への主な影響
  • 京葉線の午前10時〜午後3時台を除く通勤快速・快速を全て各駅停車に変更。通勤快速は廃止
  • 東京と房総を結ぶ特急「しおさい」「わかしお」「さざなみ」を一部減便し、列車を5〜6両編成に変更
  • 成田エクスプレスの一部の便が新たに千葉駅、佐倉駅に停車。特急料金をシーズン別から通年同額に統一する


快速は千葉市内全駅に停車で、新習志野から東京寄りで通過運転が始まる、千葉市ユーザー・サービスで、海浜幕張、稻毛海岸周辺にタワーマンションが集中的に作られた重要な交通インフラ要件だから、快速の突然の廃止はクレームになって無理の無いところだ。 千葉県と千葉市が新都心・オフィス街、工場地帯を当て込んで造成した広大な埋立地は、ほとんど売れない不良資産となり県と市の財政を圧迫していて、近年、住宅地として処分売りした売り言葉「快速運転路線」が無くなってしまうのだから京葉線ユーザーだけでなく千葉県・千葉市とも容認できない重大事なのだ。まさに「沿線の価値を損なう」(市長発言)のだ。

 一方、線路の最大輸送量を得るには中央線快速に見られる様な平行線ダイヤで、快速などの追い抜きを極力控えてダイヤを詰め込みたい。(単純な輸送量増の理屈上は合っている)
 京葉線は、20m車の10両編成列車に、武蔵野線直通の8両編成満員列車が合流して東京に向かい、蘇我-東京間43km(海浜幕張-東京間31.7km)で追い抜き駅は新浦安、葛西臨海公園の2駅だが、海浜幕張、新習志野でも追い抜き可能の筈で、南船橋は現在行き止まりの中線2本に本線への渡り線を設けて追い抜き可能にできるはず。
 比較対照として、私鉄である京王線の場合は、20m車の10両編成で、新宿-調布間約16km中に、追い越しの出来る駅を実質2箇所(つつじヶ丘、八幡山≒桜上水)設けて、朝のラッシュ時は特急は無く、追い抜きはするがあまり速くない快速・急行を走らせて、明大前駅が1時間に30本の上り列車を捌いている。列車間隔が詰まりすぎるから日中のような豪快な快速運転は出来ないのだが、一応追い抜きはして各停より5分ほど速く運転することで鉄道会社としてのやる気は見せている。
 京王線との比較では長大な京葉線に追い抜き設備が疎らで追い抜きにくいことに加えて、短編成で超満員の武蔵野線が乗り入れてくることだ。その「改善策」として、乗客を無視し、列車運行目線からだけで打ち出したJR東の策が、ラッシュ時の快速運転の取りやめ。
 同じ問題を抱える京王線は1970年代には既に現在と同じ準平行ダイヤで、18m車による6〜7両編成列車を次第に20m車10連に増やして輸送量を増したが、快速が追い抜きはするが新宿到着が5分早まる程度の団子運転を長らく続けている。強い批判を浴びる快速廃止はしていないのがJR東との違いだ。

 もし快速運転経費が絡んでの「合理化」措置なら、千葉県が補填しての快速維持はありうる政策だ。房総特急の息の根を止めたのは、東京湾横断道通行車に対する県からの莫大な補助金で、通行料4,000円台を900円にして通したことが主因だ。 次いで総武快速線の特急枠を千葉無停車のNEXに譲らせ、千葉駅を通らず周辺人口の少ない京葉線廻りに切り替えたこと。 交通インフラへの公的資金投入だから、道路にだけ偏る現状に無理があり、鉄道に対する適切な支出が必要なのと、空港から東京まで途中駅には全く停まらないNEXの空気輸送が問題だろう。空港輸送が京成スカイライナーにシェアーを取られて空きは多いのだから、千葉・佐倉停車化だけでなく、房総特急を復活させるか、蘇我駅での対面接続快速化は試行すべき改善だろう。京葉線東京駅は他線から800m近く離れて遠すぎるし、現状、蘇我での千葉駅ローカルへの接続では客は惹かれない。

 振り返るに、東日本大震災で全列車が運行停止した2011/03/11は、東北&裏日本で降雪中の冷風が関東地方にも流れ込んでいたが、JR東は帰宅できず行く当てない乗客を保護せず駅から締め出し、途中停車の快速電車からも線路を歩いて駅外に追い出している。 快速線にはホームの無い総武線新検見川駅などに快速電車が翌日午前中まで停車していたが乗客は線路伝いに駅で降ろされて車内は無人だった。 電車線は震度5の激しい揺れに5分間余も晒されても停電してなかったから暖房は有効で車両内は一時待避に適していて、しかも多くは乗客が開閉できる半自動ドア・モードを備えていたのだが、無情にも追い出してしまった。 単純な設備管理の考え方しか無く、災害時の被災乗客への配慮が全くなかったのだ。 その酷い乗客あしらいを当時の石原慎太郎都知事から糾弾されて、当初は駅閉鎖、乗客排除の正当性を言い募ったが、世論の強い批判に晒されて謝罪に追い込まれたはずだ。
 JRの「人」を考えない冷酷さは、国鉄清算事業団(→JR)全面敗訴の横浜人活フレームアップ解雇の解決拒否にも見られる。国労・全動労パージに、組織的に捏造弾圧をも仕掛けているのである。 横浜人材活用センター事件では、公安警察と謀って挑発を重ねて「暴力事件」を捏造して解雇する筋書きだったことを、国鉄側提出のカセットテープ録音から坂本堤弁護士(横浜法律事務所)が発見!争議団勝訴の決定的な証拠となったが、その謀議録音発見直後に、オウム真理教教団幹部等に依って一家3人が拉致惨殺されてしまった。

尼崎電車区H運転士パワハラ自殺事件@フライデー記事
JR東は、この敗訴確定判決にも職場復帰解決断固拒否を貫いた。 同様の暴力事件フレームアップ解雇事件である国労武蔵小杉駅分会長解雇事件では、国鉄当局側の事件捏造方針の暴露がまだ間に合わず、分会長氏一人の場を当局側集団に襲撃されて、攻撃側の虚偽証言だけになって解雇有効の敗訴となってしまった。 風の便りでは、現在、元武蔵小杉駅分会長氏は寿命宣告を受けた重い病気で闘病中の筈だが恨みは晴れていないだろう。 国鉄時代に極端な闘争戦術で暴れ回ったセクト:革マル派などは雇用継続され、考え方を当局従属には変えない国労・全動労と非セクト一般労働者に排除攻撃を集中させた。
 非条理なパワハラ研修で自殺に追い込んだ尼崎電車区H運転士自殺事件もある。 教育内容には無かったATS-Pの前後切替タイミングの異常動作を質問確認して発車が1分弱遅れたことで無期限のパワハラ研修「日勤教育」に投入されて自殺に追い込まれてしまった。 このJR西日本での「日勤教育」の恐怖は福知山線尼崎事故(2005/04/25発生108名死亡)の重要な原因にもなっている。
 安全確保のための絶対的遵守事項の徹底は当然の話であるが、現実の事故では列車防御作業が徹底されないことが多くて、重大課題ではある。しかしそれとは関係の無いパワハラ支配が卓越してしまうのである。
 JRは、国鉄時代から続くこれらの冷酷非道さをずっと引きずっていて、今回の快速運転中止もユーザーを一切考えていないJR体質がそのまま現れている。少なくとも京王、京急、京成など私鉄各社に見られる様なギリギリの工夫が見えなければ世論の非難は止まないのでは?

ようやく社会的に認知!バッテリー駆動(EV)の重大欠陥  <2>

 電動アシストバイクを使い出して10年を越えるが、使用上の欠点は充電管理で、電力を出先で使い尽くすとペダルが非常に重くなって目も当てられない。 平坦なアスファルト道路で40km程度は走るのだが、充電に常温で4〜5時間は掛かり、厳冬の寒夜に屋外放置すると、標高差20m前後の丘を2〜3回登るとバッテリー切れに遭ってしまう。 対応策は、バッテリーを外して暖かい室内に置くことと、スペアのバッテリーを購入して、交換充電しながら使う、時に予備バッテリーとして積み込んで遠出していて、これまでにスペアー電池を3基購入して使っている。 アシストバイクはバッテリーが弱点となることは最初から予想されたので、性能がイマイチのNi-Cd電池を避けて高価になるがリチウム・イオン電池の最大容量を指定して使っている結果が、スペアー電池必須、極寒時の室内収納だった。

 自動車を純バッテリー駆動にするEV車では、出先でバッテリー上がりになるとアウトで、しかも航続距離は数10kmに過ぎず、自転車とは違い簡単には交換できないからスペア電池は利用できない。 そんな弱点のあるEVを義務付けて、内燃機関の使用を禁止したら、交通体系として成り立たなくなるのは最初から明らかだ。 ガソリン・スタンドの給油時間なら数分だが、充電時間は数時間〜10時間。どこで充電しろというのだろう? さらに只でさえ電力不足の云われる日本の発電網に、義務化された電気自動車電池の充電を加えて転がる訳は無い。 雪は日本ほど多くはないがもっと寒いカナダ、米国東部や欧州では更に酷い話になりそうだ。純化学式蓄電池では成り立たない。
 加えて、リチウム・イオン・バッテリーは、製造時に多量のCO2発生があって、EVが12年走り続けてようやく内燃機関と発生量が逆転、さらに廃棄時のリサイクル方法も未確立で環境汚染が心配されている。EV転換には実質効果は大きくないのだ。
 しかも日本はLNGなどの火力発電が主で、CO2発生が前提なのに、石炭火力廃止だけに標的を定めた政治的大運動だから、単位消費エネルギー当たりのCO2発生量で押さえて、回収分を除いたCO2抑制を図る様な合理性は無い、一種の宗教化した運動になっている。 石炭でもガス化と複合発電で高効率化(=CO2低減)は図れて、さらにCO2回収固定化技術の開発により、現状は放置のLNGや重油燃焼からのCO2回収も実現できて事態を緩和する。 石炭火力撲滅だけ標的でLNG・重油放置は合理性は無く、何らかの意図を感じてしまう。 理論的追求には大変優れている共産党までが無限定の石炭火力廃止政策になったのは多数世論に迎合しすぎで、かなり驚きである。 そして送電・配電と蓄電池充電には電力損失は付きもので、総合効率で考えれば、高効率エンジンを使ったハイブリッド車とCO2発生にそれほど大きな差は無くなる。
 そういう物理条件の中で、ドイツは一時高効率ディーゼル・エンジンに解決策を求めたが、アメリカでデータ偽装がバレて信用性を落として、政治的に使えなくなってしまった。(高圧縮率の高効率エンジン開発は日本では続いている)。 EUが何故、内燃機関の禁止、純化学蓄電池方式一択方針を決めたのか非常に不思議に思っていた。 ハイブリッド車の電源制御は、純電池方式での制御も内包しているので、「ハイブリッド車の禁止」を決めても、エンジンとモーターの協調制御部が不要になるだけで、技術的には困らない。 EUのハイブリッド車禁止方針は、科学的な論拠では無く、当面、技術的には追い付けそうもないトヨタ、ホンダ潰しの貿易摩擦を仕掛けた積もりで現実には失敗しつつあるのではないだろうか? ほぼ実現不可能の法規制「内燃機禁止、全EV化」など馬鹿馬鹿しすぎるのに、マスコミはなぜ圧倒的に全EV化路線支持、LNG・重油燃焼可なのだろうか? CO2削減に本気なら、その回収固定化技術の早期開発に触れない、単位出力当たりのCO2発生率に触れないのは全く理解に苦しむ。(2023/12/28 23:55記)

2023/12/28 23:55

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