現地には暴風雪波浪警報発令中で、予報文は、25日夜〜26日にかけて20mを超える強風が吹き荒れるとなっているはず。「警報」というのは「注意報」より強い最大限のリスクの指摘で、強風危険地帯では到底無視できない重要なもの。天気図と併せ読めば、特に寒冷前線で突風の危険があると言ってる訳で、減速・抑止の明確な理由になり、これを無視する運行基準はありえない。
今回の転覆事故を機に運行可否判断に風の天候予測方式を加えないと今度は予見可能性で刑事罰の方向が出るだろう。丁度寝台特急日本海北陸トンネル火災事故が機関士たちの機転で運転規則を無視してトンネル外まで走って消火活動を行い物損事故で済ませた功績を規定違反として処分したため、その3年後の急行きたぐに火災では北陸トンネル内に停車して消火で死者30名、負傷者714名の大惨事にしたのと同じ愚を繰り返すことになる。その判断を押し付けたのは当局であり、乗務員の判断ではなかったのに検察は当局を免罪し、無実の乗務員を長期の刑事裁判に晒した。幸い無罪で確定し、トンネル火災マニュアルがまともに改訂されたが、そういう不公平をまたも繰り返さないでもらいたい。
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