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Geo日記
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[94].国交相、気象関係者含めた強風運行規定検討指示
  強風対策も土砂災害対応同様予測管理型へ改善 #96

  昨日のニュースによれば、北側国土交通大臣が、突風事故防止に気象専門家を含めた検討委員会を作り運転基準見直しに着手する方針を発表した。また同省事故調査委員会は、委員に気象庁から気象専門家を選任する方針を発表した。

 運転規則見直しに気象専門家を含めて検討というのは必然的に予測管理を採り入れる方針になり、現行風速規制の本質的弱点を埋める方向となる。マスコミ論調には「予測制御」は全くなく「風の息を読め!」とか頓珍漢な野次馬評論ばかりなので、珍しく北側大臣談話が事態をまともな方向に動かすものとなった。マスコミ論調に乗って誤導のパフォーマンスを重ねた尼崎事故での醜態を反省して専門家に相談してのことなら結構なことだ。「ATS-P設置義務化路線制定」のように有耶無耶にしてはいけない。あれは停止信号への速度照査機能導入=私鉄ATS通達復活に改めて、きちんと徹底して貰いたいものだ。また役所の縄張りを超えて気象庁から委員を選任するというのは、現場の技術屋の感覚からすれば当然すぎることだが、役人としては明らかに一歩踏み出したものだ。ついでに流体力学関係の解析屋も入れて貰いたい。「鉄橋上で川から吹き上げる風で転覆」などの感覚的非科学表現がマスコミを席巻するような状況の是正には内容で権威あるところの鑑定意見が必要だろう。ベルヌーイの定理絡みは模擬実験が難しく一般の理解が得にくいのだから特に説得力ある専門家が必要だ。それは従前の航空事故調の人脈から適材が得られるはずだ。

  風速計の応答速度の問題=円腕型(ロビンソン)風速計が突風計測に適さない問題と、計測値を見てからアクションを採る帰還管理では防御に穴が空き、予測管理導入が必要であることは今日に至るもどのTVも採り上げてない。いくら突風を正確に把握したところで、抑止減速までの間に転倒してしまうタイミングが残るから予測管理導入は必然だ。
2005/12/31 11:30
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