75-衆-逓信委員会-3号 昭和50年02月19日

○土橋委員 ・・・・・・ (省略) ・・・・・・
 次の問題。次は解同朝田派のいわゆる研修の問題であります。後でまとめて答えていただきます。郵政省にお尋ねをいたしますが、郵官秘第一〇六四号、昭和四十七年八月二十八日の事務次官通達というのも出していますが、これは間違いないですか。

○高仲政府委員 お答えを申し上げます。
 郵官秘第一〇六四号、昭和四十七年八月三十八日付通達、事務次官の通達でございます。間違いございません。

○土橋委員 そうしますと、この通達のページをめくったこちら側の二ページになるところですが、こういうことを書いていますが、これはどういう事実があったのですか。ここで「最近部内において差別的偏見に起因する発言等の問題が発生していることはまことに残念であり、深く反省すべきことであります。」、このくだりがあります。一、二の例を挙げてもらいましょう、どういう事件が起こったのですか。郵政職員で、差別的偏見に起因をする発言というのは、どういうことをやったのですか。

○高仲政府委員 お答え申し上げます。
 事例を挙げろということでございますが、局舎内に差別的言辞と見られる落書きがあったとか、あるいは一部職員に差別的言辞ととられる発言があったという事実がございます。

○土橋委員 その差別的な発言があったということは、どこからこんなことをやってくれという申し込みがあったのですか。何という団体からいろいろそういう要請があったのですか。その団体名は何というのですか。その委員長という人は何という人ですか。

○高仲政府委員 お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、差別的と見られる落書きとかあるいは発言があったということを、これは局員が発見して、それを管理者に申し出ておるということであると私は理解しております。

○土橋委員 だれが書いたかわからないような発言に、何で局が責任を負わなければいけないのですか。だれが書いたのか知らぬ。場合によっては、そういうことを言われている人があるいは書いておいて、差別的なことをやったというようなことをやり得る場合が、私いろいろな事例を知っておりますけれども、間々あるわけですね。そうすると、これは次官通達で出しておいて、大阪の郵政局で問題が特に大きくなっておるのですが、そこでは、聞くところによると、解同朝田派と協定を結んでおるということを聞いていますが、そういう文書があったら出してもらいたい。どういう協定を結んでおったのか。

○高仲政府委員 お答え申し上げます。
 大変申しわけございませんが、私、そのような協定書があるということは承知いたしておりません。

○土橋委員 これは確かにあるはずです。そのときの局長の名前もはっきりしておりますから、私は必ずそれを、あなたの方は責任を持って大阪郵政局の局長とその協定書と言われるものを出していただきたい。なぜかと言うと、あなたの方の津嶋参事官の資料によりますと、四十九年からそういう研修会が開かれておるわけですよ。それで最も多く開かれていた時期は九月、十月、十一月。これは最高潮に研修会を開いておるわけですよ。この時期は何であるかというと、御承知の十一月三十二日、八鹿町におけるところのあの暴力、そして残虐なリンチ事件、これの前後が最も激しく研修が行われておるわけですね。ということは、そういう暴力事件発生の呼び水になるような、それを何か援助するような形をとって郵政がやっておったという結論をつけざるを得ないのであります。というのは、それからずっと十二月も減っちゃったわけですね。ことしになってくると減っておる。たとえば、謝礼金で言いましょう。六千円の謝礼金を払っておるわけです。その六千円の謝礼金を払っておる八月が十八万一千円、九月が三十二万五千円、十月が三十九万四千円、十一月が三十一万円、こういうふうに払っておる。あの問題が国会で追及されたら、がたっと落ちて、十二月は一万二千円、一月は六万円、そして二月が九万円という謝礼金を払っておるわけですね。そうすると、あなた方の研修というのは朝田派を中心として展開されておった。こういうことをやっていいのですか。国家公務員は、政治問題については中立であるとか不偏不党でなければいかぬけれども、暴力的な、反共的な利権集団の清節を集めて、そしてこの研修を見ますと、十月のごときは六十回近い研修をしておる、謝礼金も三十九万四千円。しかも超過勤務手当なんかも出しておるのでしょう。それは計算ができないということだから私は黙っておったけれども、こういうことまでして、あの暴力事件をバックアップするような、承認するような形をとった研修会を開いておるわけです。なぜそういうものを開くのですか。

○高仲政府委員 お答え申し上げます。
 同和研修についてのお尋ねでございますが、同和問題は、憲法によって保障された基本的人権にかかわる課題でございまして、その早急な解決のためには、公務員はもとより国民の理解と認識を深めることが重要な問題でございます。このためには、同和問題についての啓発活動がきわめて重要でございまして、このことにつきましては同和対策審議会答申、同和対策長期計画にも明らかにされております。郵政省におきましても、この見地から職員に対する教育、啓蒙を積極的に推進的にいたしておるところでございます。
 なお、月別の開催状況でございますが、私その月別の開催回数の変動についての細かい理由は承知いたしておりませんが、当然業務上の繁閑の度合いを考えながら実施しておるもの、かように考えておる次第でございます。

○土橋委員 高仲さん、私はそんなことを聞いているのじゃないのですよ。冷静に聞いて答えてください。私は、そういう同和対策事業特別措置法がどうしたとか、答申がどうであるとか、この通達がどうということを聞いているのじゃないのですよ。なぜ朝田派の幹部だけの、洗脳を受けた人とかそういう者の講習だけしかやらないのかということを聞いているのですよ。つまり同和事業に対して、あなたも御承知のように、これは保守系と言われる方々の全国同和何とか協会とかあるいは解同正常化連とか、またそういうところへ入っていないけれども同和問題については検討しておるそういう知名の方もあるわけですね。あるいはまた、法制局なりそういう関係の諸君が同和対策に関する諸問題を講義されるということについて、一向に私はとやかく言っていないのですよ。なぜ朝田派と言われる暴力的な反共集団が講師となってそういうところへ講義をするようなことになっておるのか、ということを私は聞いているのですよ。私だって、同対審のあれを持っていますよ。あなたがおっしゃるまでもなく、そんなことはみんな書いてあるのですよ、法律の規定で。同和対策事業特別措置法は十一ヵ条の条文ですよ。この一条にちゃんと書いてあるのですよ。六条、七条で具体的な措置を書いてあるのですよ。そんなことを聞いているのじゃない。なぜ朝田派の講習を受けなければならぬのか、どういう根拠に基づいておるのか、そこを聞いているのです。

○高仲政府委員 お答え申し上げます。
 講師の選定についての御質問でございますが、同和問題を正しく理解し認識するためには、同和問題についての学識経験者から広く話を聞くことが効果的であると考えられます。研修会の講師の選定につきましては、こうした見地から地方公共団体同和対策室あるいは教育委員会等に推薦を依頼して研修を実施いたしておる次第でございます。

○土橋委員 なぜ朝田派からこの講習を受けなければならぬのか。あなたのいまの答弁から見ますと――それじゃ具体的事実でいきましょう。一月二十日に神戸市の垂水郵便局というところで、御承知のようにあの昨年の十一月二十二日の八鹿事件の元凶とも言われる小西弥一郎という兵庫県における解同朝田派の委員長です、この委員長さんの研修を受けるというので、私の方へ入りましたから、急遽この問題についてあなたにも交渉した。溝呂木事務次官にもこれをやめるように交渉した。津嶋参事官にも私は電話をかけた。大阪の郵政局の局長さんがいなくて、次長の人にも私は折衝いたしました。なぜそういうことをやるのか、これは間違いじゃないかというので、当該郵便局長さんにも私は説明いたしました。細田賢介さんです。これはやめてください、こういうことは正しいことじゃありませんよ、しかもついこの間は八鹿であのような暴力事件を起こした利権集団で反共集団ですよと言ったら、あなたの方は手を厚くして直ちに中止になった。非常に私は結構だと思います。中止をされました。私は高く評価しました。やはり郵政省もそういう暴力的な利権集団の講義をやらせることは間違いだというので、垂水の郵便局の庶務課長が自転車で小西弥一郎君のところへ行って、やめてくださいと言ったら、うんやめましょうということになったという話を聞いているわけですよ。それなのに、日にちが三、四日たった二十七日に大阪西郵便局、ここでまた講義があることになった。私どもの市会議員とか府議会議員とか共産党員は、これはいかぬというので私のほうへ連絡がありまして、このとき溝呂木次官やまたあなたにも言った。津嶋参事官にもこのことを申し上げ、大阪の郵政局の次長さんの平林宏次君にも私は厳重に言った。そして当該局長さんの伊吹孝夫さんにも事情を懇請して、ぜひやめていただくようにということを申し上げた。ところがどうしても聞かなくて、当日私のほうへ入った報告は、二十七日は三十二名、二十八日は二十六名、二十九日は二十三名が講習を受けるということであったけれども、実際あとで聞いたらば、二十七日は百何十名の者が受けた。そして二十八日は六十何名、二十九日も六十何名の人が聞いておる、こういうことになっておるわけです。あれだけ私が通告をして皆さんに要請をしたのに、なぜ垂水ではやめて大阪の西局ではやったのか、その理由を聞きましょう。どういう理由で垂水はやめたか。その正当性を私はここではっきりさせたい。大阪西局でなぜやめられなかったか、聞きましょう。

○高仲政府委員 お答え申し上げます。
 まず垂水郵便局の件でお尋ねでございますが、垂水郵便局におきましては、職員の一部から反対があり、このような状態では研修がうまく行われないという理由で中止いたした次第でございます。
 大阪西の件についてお尋ねでございますが、これは先ほどお答え申し上げましたとおり、同和問題を正しく理解し認識するためには、広く同和問題についての学識経験者から意見を聞くことが効果的であるという判断のもとに実施いたした次第でございます。

○土橋委員 そのときの講師の名前を言ってください。何という人が講師でしたか。

○高仲政府委員 水口幸一という方です。

○土橋委員 それはどういう役職を持っておる人ですか。

○高仲政府委員 その役職は、大阪府同和事業促進協議会理事という肩書きであると承っております。

○土橋委員 その同促協の理事である水口幸一さんという方は、これは皆さんも御承知かと思いますが、上田卓三さんなどを先頭とする朝田派の幹部の一人であります。しかもこの人は反共で利権集団の一員と言われております。また恫喝や脅迫を行う、そういう集団の幹部とも言われております。そういう方からなぜ講習を受けなければならぬのですか。郵政省はどういう負い目があって、そういう方が講師になって講義を受けなければならぬのですか。明確に答えてください。どういう負目いがあるのですか。

○高仲政府委員 お答え申し上げます。
 水口講師につきましては、当初大阪府の同対室からの推薦で講師になっていただいた、その関係からその後も講師としてお話をいただいておる、このように聞いております。

○土橋委員 それでは、大阪府の同促協という方々がどういうことをおやりになっておるかちょっと皆さんに披露いたしましょう。
 固定資産税の減免適用問題について、これは三谷衆議院議員も予算一般において質問いたしましたように、これは税金を免除させるという形で、この集団は税金を払わないでいるわけです。ここに出ております。
 それから不合理な矢田中学校建設計画、この矢田中学校という学校ですが、ここの建設問題でも大変な金を使っておるわけですね。
 特に浪速区における栄小学校は、一小学校の建設費が五十億四千万とも言われ五十億六千万とも言われる金を使っているのですよ。
 しかも、その建設や用地買収その他について、全部朝田派がリベートを取るとか、自分たちの業者だけに請け負わせるとか、こういうことをやっているわけですね。
 それだけじゃございませんよ。浪速区において五つの建設事業というので、約九十九億円以上の予算を組んで、大阪市は四苦八苦しておるじゃありませんか。どういうものを建てるか。青少年会館あるいはここでは買物センター、解放会館、たとえば解放会館は二十二億八千万の予算で同じところに建てるという。したがって、この全体の予算が九十九億何千万という金をかけて、会館をつくるとか買い物センターをつくるとか、みんなこうやる。たとえば学校の問題にしても、さっき申し上げた栄小学校は五十億を超える予算。大阪は三百の小中学校があるわけです。そこはおんぼろ校舎やプレハブ校舎を建てているわけだ。こういうようなことを平気でやる。しかも自分たちはリベートを取る。そして、おどかす、恫喝を用いてやる。その名前が研修という名前でやったり、確認会、糾弾会という名前でこういうことをやっているわけだ。そういう諸君から、何で聞く必要があるのか。こういうことを解同朝田派は大阪で――これは大臣もごらんになったと思いますが、栄小学校のデラックスな冷暖房つきの、ごらんなさい、五十億何千万もかけてこんなものをつくっている。これは明らかに暴力的な利権集団じゃないですか。その幹部の講習をなぜ受けるのか。その正当性はありますか。それは京都大学とか関西大学のそういう方面の権威から聞くのは結構でしょう。われわれ共産党もこの問題は長い間、党をつくって以来、末解放部落の解放のためには大いに努力してまいりました。しかし、暴力でそういうことをやらすとか、研修に名をかりて糾弾会をやるなんということは、現在の法制のもとにおいては許されません。そういう講師の諸君をなぜ選んだのか。あなたの説明は正当性はないじゃありませんか。なぜそういう者を講師にするのですか。しかもそのとき、私は局長さんに電話でいろいろお尋ねを申し上げたら、伊吹孝夫さんはおっしゃいました。講師を呼んで、思想にわたる問題やそういうことはぜひやめてくださいよと話をしたら、この水口幸一さんという方はそれはお話しにならなかった、と言って後から本人からも連絡が来た。前もって講師に、思想的な問題やそういう利権に関する問題を言わないでくださいよと頼むような講師をなぜ選んだのか。郵便局長は上から替われる。また私の方から要求していろいろ言う。だから、そんなことは言わないでください、今度の集会にはぜひそういうことをおっしゃらないでいただきたいと言って懇願をして、そしてその講義をしてもらうというような連中をなぜ選ぶのか。ここに大きな問題があるのじゃないですか。大臣、おわかりになりましょうか。伊吹さんという方は私にしみじみと、私はその前に呼んでお話しをしたところ、、幸いに水口さんはそういうことはおっしゃらなかったけれども、実はほっといたしました。そういう諸君をなぜ講師に認定するのか。

○高仲政府委員 お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、水口講師は当初大阪府同対室から御推薦をいただいた講師でございます。また大阪府同対事業促進協議会についてのお尋ねでございますが、私が承知いたしておりますのは、大阪府が認可いたしました財団法人であって、大阪府が監督機関になっておるものであると承知いたしております。

○土橋委員 高仲さん、そういう見え透いた形式的な答弁ではこの問題は済まされないのよ。大阪府の同促協というのがどういう形になっておるのか。大阪府との関係は一体どういうふうになっておるのか。あるいは大阪市においては、それは支部その他の、たとえば西郵便局においては、水口幸一さんという方が荒本区においてどういう方であるのか、もうよく知れ渡っておるのですよ。それを局長が懇願をして、その話はなかったからよかったようなものの、そういうことを公然と局の建物を利用し、そして謝礼金を出し、超過勤務手当を出してなぜ聞くのかということが問題であるわけです。たとえばこれは大阪のある一つの局でありますけれども、これは局の建物ですが、この中で、この日付は十二月十三日ですか、これは局の掲示板ですよ、局専用の掲示板に八鹿高校現地調査報告集会というので、十二月十一二日の集会を開いている。局の掲示板を利用してこういうものが開かれているわけです。そしてそこに響いてある、中の方は小さい字ですけれども、八鹿高校の赤旗報道は真っ赤なうそ、挑発、でっち上げをたくらんでいる、こういうのが張られておるわけですね。ところが、これは国会において明確になりましたように、きわめて遺憾な、学校始まって以来の暴力事件であった。しかもけが人が二十何人も出て病院に入っておる。こういうものをでかでかと張らしておいて、国民を欺瞞するようなそういう連中の講義を聞くとは、一体何事ですか。こういうことをやって、それでもあなた方は正当性があると言うのですか。しかも、あなた方が出した資料でごくつつましい資料を見ても、あの八鹿事件の起こったときは、最高潮じゃありませんか。三十九万四千円を六千円で割ってみると、大体六十回ぐらい講義をやっている。これは近畿郵政局管内です。そして電電公社と符節を合わしたようなことをやっている。電電公社のやつも私は資料を持っておりますよ。この資料を拝見すると、やはり同じように、たとえば滋賀県の例を言うならば、解放同盟滋賀県連事務局長宮田新太郎さんというのが講義をしている。百名の講義。あるいは同じように解放同盟の県連の教育文化対策副部長の谷口勝己さんという方が滋賀県で講義をやっている。これは電電公社です。あるいは奈良県の場合も同じようなことをやっている。奈良県では同じように解放同盟の奈良県連委員長の米田富という方が百二十名集めて講義をしている。こういう事態を郵政と電電と符節を合わしてやっているわけですね。しかも、解放研というのはどういうかっこうになっているのか御承知かと思いますが、本人の名誉のために私は名前は言いません、また局のいろいろな関係から申し上げませんけれども、ある局では、勤務免除をして数名の解同朝田派と言われる諸君のパトロールやオルグを認めている、郵政省の金で。そういう事実があるが、あなた方は知っておられますか。郵政省はどうですか。

○高仲政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま勤務免除について知っておるかという御質問でございますが、私、具体的には承知いたしておりません。

○土橋委員 解放研だというので職場に出たままでぶらぶらして、そして課長室に入り込んだり、あるいはほかの局をオルグして歩いたり、それで解放研運動ということで――それは一面の理由もあるでしょう、しかしながら、こういうことがあるということはまことに残念であって、郵政省はさようなことに手をかしてやってはならないというふうに私は思うのです。
 時間も来ましたから、そういうことについて大臣はどういう所信を持ってこの問題を善処しようとしておるのか答えていただいて、私の質問を終わりたいと思います。

○村上国務大臣 同和問題については、先ほど高仲官房長からもお話がありましたように、すでに憲法によって保障された基本的人権にかかわる課題でありまして、その早急な解決をするためには、公務員はもとより、国民各層にも理解と認識を深めることが重要であると考えております。いろいろと先生の御意見も拝聴しておりまして、郵政当局にもいろいろ連絡その他の多少遺憾な点があったのではないかとも思いますが、なお、今後十分この問題については慎重に検討した上でいろいろな結論を出していきたいと思います。そういうようなことに今後一層努力いたしますので、御了承願います。

○地崎委員長 午後一時三十分再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時二十分休憩
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※→八鹿高校事件関連国会質問一覧 1974/11/22〜1975/03/31